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デス・ウィッシュ Death Wish (2018)

1972年に発表された、ブライアン・ガーフィールドの小説”Death Wish”を基に製作された、チャールズ・ブロンソン主演の「狼よさらば」(1974)のリメイク。
強盗に妻を殺され意識不明となった娘のために復讐を誓った外科医の悪への制裁を描く、監督イーライ・ロス、主演ブルース・ウィリスヴィンセント・ドノフリオエリザベス・シューカミラ・モローネ他共演の犯罪ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)

ブルース・ウィリス / Bruce Willis 作品一覧


スタッフ キャスト
監督:イーライ・ロス

製作:ロジャー・バーンバウム
製作総指揮:イロナ・ハーツバーグ
原作:ブライアン・ガーフィールドDeath Wish
脚本:ジョー・カーナハン
オリジナル脚本:ウェンデル・メイズ
撮影:ローヒエ・ストファース
編集:マーク・ゴールドブラット
音楽:ルドウィグ・ゴランソン

出演
ポール・カージー:ブルース・ウィリス
フランク・カージー:ヴィンセント・ドノフリオ
ルーシー・カージー:エリザベス・シュー
ジョーダン・カージー:カミラ・モローネ
ケヴィン・レインズ刑事:ディーン・ノリス
ノックス:ボー・ナップ
レオノア・ジャクソン刑事:キンバリー・エリス
ソフィー:ステファニー・ヤヌサスカス
ベン:レン・キャリオー
テイト・カープ/ザ・フィッシ:ジャック・ケシー
ジョー・ギャノン:ロニー・ジーン・ブレヴィンズ
ベサニー:カービー・ブリス・ブラントン
主任刑事:スティーヴン・マクハティ
クリス・サルガド医師:マイク・エップス
ジル・クラベンス博士:ウェンディ・クルーソン

アメリカ 映画
配給
MGM
アンナプルナ・ピクチャーズ
2018年製作 107分
公開
北米:2018年3月2日
日本:2018年10月19日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $34,017,030
世界 $49,562,700


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
シカゴ
シカゴ・ノース病院の救急救命医ポール・カージー(ブルース・ウィリス)は、妻ルーシー(エリザベス・シュー)と娘のジョーダン(カミラ・モローネ)と共に何不自由ない平凡な日々を送っていた。

ニューヨーク大学に受かったジョーダンは両親と共に喜び、親友ソフィー(ステファニー・ヤヌサスカス)の結果を聞く。

ジョーダンのサッカーの試合をルーシーと見学していたポールは、口の悪い他の生徒の父兄と言い争いになるが、手は出さず相手にしなかった。

その後、家族と弟のフランク(ヴィンセント・ドノフリオ)と共にレストランで食事をしたポールは、ルーシーも医師になれたことを祝う。
...全てを見る(結末あり)

店を出たポールは、フランクが借金したいことに気づき、2000ドルを貸す。

駐車場係のホセ・ミゲルは、ポールの車を移動させようとして、カーナビで住所を調べ携帯電話で写真を撮る。

その後、誕生祝の食事を予定していたポールは、病院からの電話で呼び出される。

ジョーダンと共に買い物から戻ったルーシーは、ポールのためにケーキを作ろうとする。

ルーシーからタブレットを取ってきてほしいと言われたジョーダンは、二階に向かう。

窓が開いていることに気づいたルーシーは警戒し、ジョーダンに下りてくるようにと伝え、靴の泥跡を確認して侵入者がいると考える。

叫ぶルーシーに呼ばれたジョーダンは何者かに捕えられ、キッチンに連れて行かれる。

覆面をしていた三人の強盗のリーダー、ノックス(ボー・ナップ)に銃を向けられたルーシーは、金庫を開けるために二階に向かう。

ジョーダンに迫るジョー・ギャノン(ロニー・ジーン・ブレヴィンズ)は、隙を見た彼女にナイフで顔を切られ、憤慨して覆面をとってしまう。

戻って来たルーシーがジョーに鍋の熱湯を浴びせ、ノックスは発砲する。

手術中のポールは、ルーシーとジョーダンと同じ年齢の女性二人が運び込まれたことを知り気になる。

同僚医師のクリス・サルガド(マイク・エップス)から事情を知らされたポールは、ルーシーとジョーダンの元に向かう。

ルーシーが射殺され、ジョーダンは頭部骨折で意識不明であることを知ったポールは愕然とする。

駆け付けたフランクと共に刑事のケヴィン・レインズ(ディーン・ノリス)とレオノア・ジャクソン(キンバリー・エリス)と話したポールは、盗まらた現金と時計などが金庫にあり、銃は所持していなかったことを伝える。

同様の強盗が多発していることを知ったフランクは憤慨し、二人を守れなかったことを悔やむ。

フランクを落ち着かせたポールは、レインズから名刺を受け取る。

手術が終わったジョーダンに寄り添うポールは、彼女の回復を願う。

その後、ルーシーを故郷に埋葬したポールは、義父のベン(レン・キャリオー)に感謝される。

家に帰る途中、車を急停車させたベンは密猟者に発砲し、警察を頼り過ぎるのは問題であり、大切なものを守るなら自分でやるしかないとポールに伝える。

その後、捜査が進まないことを不満に思うポールは、精神科医ジル・クラベンス(ウェンディ・クルーソン)のカウンセリングを受ける。

忙しいレインズとの連絡もとれず、意識が戻らないジョーダンのことが心配なポールは、仕事も手につかず、犯罪だけが増える現実を見て挫折感から逃れられなかった。

警察署に向かいレインズと話したポールは、無数の未解決事件があることを知り驚く。

ポールは、現時点ではへたに動けず、何もできないと言われてしまう。

帰宅途中、路地で女性をからかう二人の男を制止したポールは、叩きのめされる。

ネットで銃砲店のCMを見たポールはその場に向かい、対応してくれた店員のべサニー(カービー・ブリス・ブラントン)から、銃の説明を受けて購入手続きなどを教えてもらう。

病院に運び込まれたギャングの治療をするポールは、彼が所持していた銃”グロック17”が床に落ちたためにそれを持ち帰り、ネットの動画でその使い方を調べ射撃練習をする。

意識が戻らないジョーダンのことを思うと辛いポールは、野放しの犯人を自分で捜そうとする。

銃を所持しパーカーを着て街に出たポールは、車を奪おうとする男たちと銃撃戦になる。

銃のスライドの反動で左手を怪我したポールは、犯人を射殺して車の持ち主の女性を逃がす。

現場を調べたレインズとジャクソンは、目撃者の女性から話を聞き、犯人を倒した男が”守護天使”と言うより”死神”のようだったことを知る。

男が手を怪我していたように見えたことを知ったレインズは、女性が撮影した映像を見る。

レインズは、フードで顔が見えない男が、銃のスライドの反動で手を怪我した映像を確認し、銃の扱いに慣れていないと考える。

ポールは、SNS上で拡散されたその映像を見る。

事件は注目され、犯人に制裁を加えた男が英雄か否かが問題となる。

病院で、脚を撃たれた少年の話を聞いたポールは、彼が”アイスクリーム屋”に撃たれたことを知る。

ヤクの売人の手伝いをされていた少年が、撃たれて脅されたことを知ったポールは、パーカーのフードで顔を隠して”アイスクリーム屋”の元に向かい、容赦なく射殺する。

事件現場を調べたレインズとジャクソンは、売人を撃った男がフードの白人だという目撃者の証言で、左利きだった男が前回の事件と同一犯だと考える。

”シカゴの死神”の事件はメディアで話題になり、自警団気取りを問題視する意見も出る。

今回の件で模倣犯がでることを恐れる上司(スティーヴン・マクハティ)から、早急に解決するよう指示されたレインズとジャクソンは、”死神”の行動のきっかけを考える。

一連の行動で気分が楽になったポールは、それを好感するクラベンスから”続けるように”と言われ従おうとする。

ある日、駐車場係のミゲルが撃たれて病院に運び込まれ、自分の時計をしていることに気づいたポールは、救急車にあった彼の携帯電話を奪う。

死亡したミゲルの指で携帯電話を認証させたポールは、時計を外しオフィスに向かう。

携帯電話の写真の中に、自分の車のカーナビが写っていることを確認したポールは、ミゲルが駐車場でそれを撮影し、犯人に情報を売ったと考える。

レインズに電話をしたポールは、つながらなかったために、写真の中にあったリカー・ショップに向かおうとする。

そこに現れたフランクから食事に誘われたポールは、仕事に戻ったと言われ、今は無理なので週末に付き合うことを約束する。

手の怪我のことを訊かれたポールは話題を変え、借金するために来たのかフランクに尋ねる。

フランクは借りていた2000ドルを返し、ランチで祝いたかっただけだと言ってその場を去る。

気分を害したフランクを見つめるポールは、電話すると伝えながら後悔する。

リカー・ショップに向かったポールは客を装い、その場にいた男にミゲルの雇い主だと伝えて信用させる。

ポールのパーカーの”ヴァスケス”という病院の患者の札に気づいた男は警戒し、テイト・カープ/ザ・フィッシュ(ジャック・ケシー)に医者が現れたというメールを送る。

店で盗品を売っていることを知っていたポールは、カウンターに隠してある銃を手にしようとした男の手にダーツの矢を突き刺す。

フィッシュにメールを送ったことを知ったポールは、男を脅して奥の倉庫に向かい、家から盗んだルーシーの時計と指輪を取り戻す。

そこに現れたフィッシュは発砲し、弾丸は男の頭部を貫く。

銃撃戦となったポールは、フィッシュの脚を撃って痛めつけ、仲間の整備工ジョーの名前を聞き出す。

隙を見て銃を奪ったフィッシュだったが、ボーリングのボールが頭に落下して死亡する。

監視カメラ映像が記録されたパソコンを奪ったポールは、指輪が床に落ちたことに気づかないままその場から逃げる。

帰宅したポールは、パソコンからハードディスクを取り出し、ネット上の動画で廃棄の仕方を知り、ドリルで穴をあける。

現われたレインズとジャクソンからフィッシュの資料を見せられたポールは、知らない男だと伝える。

実行犯の一人と思われると言われたポールは、その証拠となる現場に落ちていた自分の指輪を見せられる。

フィッシュを手掛かりにして、捜査は進展するとポールに伝えたレインズとジャクソンは、その場を去る。

その夜、整備工場に向かったポールは、ジョーを脅して拘束し、坐骨神経を刺激して拷問する。

死んだフィッシュが吐いたことをジョーに話したポールは、切り裂いた傷口にブレーキオイルをかける。

激痛に耐えられないジョーは、仲間のノックスの名前を吐き、ポールは車体を落下させてジョーを殺す。

バッティングセンターにいたフランクは、現れたレインズとジャクソンから、自分と同じ左利きの”死神”の事件の話を聞く。

疑われていると思ったフランクは、”死神”が手を怪我していることを知り動揺する。

”死神”を真似た男性が射殺される事件が起き、そのニュースを見ていたポールは、ノックスからの電話を受けて呼び出される。

ポールの家に向かったフランクは、留守だった地下室の様子を見て、ポールが”死神”だということを確信する。

待ち合わせたクラブのトイレに向かうよう指示されたポールは、襲い掛かるノックスと銃撃戦になる。

肩に銃弾を受けながらその場から逃げたポールは、病院に向かう。

事件で撃たれた一人が病院に運ばれたことを知ったレインズとジャクソンは、その場に急行してノックスと話す。

ポールは、自分で肩の傷口を治療する。

レインズとジャクソンはポールのオフィスに向かうものの、彼はいなかった。

帰宅したポールは、その場にいたフランクから、一連の行動は過ちだと批判される。

妻を失い娘を傷つけられたことがどんな思いかフランクに伝えたポールは、巻き込みたくないので帰るようにと指示する。

自分も無関係ではないと言うフランクは、レインズとジャクソンが来たことに気づき対応する。

二人にポールはいないと伝えて帰したフランクは、今後の対策を考える。

そこに、ジョーダンの意識が戻ったという連絡が入り、ポールとフランクは病院に向かう。

ポールに気づいたジョーダンは母の居場所を尋ね、フランクは辛い思いをする。

1週間でジョーダンが退院できることをフランクに話したポールは、娘のためにすべてを終わららせることを約束する。

退院するジョーダンは、ポールに車いすを押されて病室を出る。

話を聞きに来たレインズとジャクソンに何も思いだせないと伝えたジョーダンは、ポールと共にエレベーターに乗る。

同じく退院するノックスがそのエレベーターに乗り、ジョーダンに話しかける。

ノックスと牽制し合うポールは、エレベーターを降りる。

その後、銃砲店に向かったポールは、対応したべサニーに銃が欲しいと伝える。

ある夜、食事に招いたフランクをジョーダンと見送ったポールは、外の人影のに気づく。

ジョーダンを階段の下に隠し、警察に通報するよう指示したポールは、侵入した二人の男を射殺する。

怯えるジョーダンに出るなと伝えたポールは、地下室でノックスに腕を撃たれて銃を向けられる。

隠しテーブルから”M4カービン”を取り出したポールは、ノックスを射殺する。

駆け付けたレインズは、今夜の事件で手と肩の傷を負ったと主張し、銃の許可は銃砲店のべサニーに聞くようにと言うポールの話を信じる。

銃は処分すると言うポールに、家族を守った立派な行為だと伝えたレインズは、一応納得したことをジャクソンに伝えてその場を去る。

その後、ポールは、ソフィーと共にニューヨークに向かうジョーダンを駅で見送る。

帰ろうとしたポールは、荷物を盗もうとする男を呼び止めフィンガーガンを向ける。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
シカゴ
救急救命医のポール・カージーは、ある夜、侵入した三人の強盗に妻ルーシーを殺され、娘のジョーダンは昏睡状態になる。
事件の担当刑事レインズとジャクソンの捜査は難航し、犯人が野放し状態であることが納得できないポールは、銃を手に入れて復讐を誓い、犯人を捜し悪と戦おうとするのだが・・・。
__________

ブライアン・ガーフィールドの原作を基に製作された、チャールズ・ブロンソン主演の「狼よさらば」(1974)のリメイク。
同作は話題となりシリーズ化された。

得意のホラー映画から転身しつつあるイーライ・ロスの演出と、人気スターのブルース・ウィリス主演で注目された作品。

冒頭の主人公の家族が襲われるシーンを含めて44年前の旧作の方が過激であり、本作はややソフトな感じがする内容だが、時代の流れを感じさせるSNSなどを利用した主人公の行動の描かれ方が興味深い。

旧作で開発技師だった主人公の職業が救急救命医に変更され、その技能を活かした演出なども見どころの一つだ。

主演のブルース・ウィリスは、渋いアクションスターとして人気のあったチャールズ・ブロンソンとはまた一味違う雰囲気で主人公を熱演している。

借金苦のために事件に関わっているのではないかと思わせる、主人公の弟ヴィンセント・ドノフリオ、冒頭で殺害されるために登場場面が少ないのが残念な、主人公の妻エリザベス・シュー、その娘で事件で昏睡状態になるものの回復するカミラ・モローネ、その友人ステファニー・ヤヌサスカス、事件を担当する人間味がある刑事のディーン・ノリス、その同僚キンバリー・エリス、主人公の妻子を襲う犯人ボー・ナップジャック・ケシーロニー・ジーン・ブレヴィンズ、主人公の義父レン・キャリオー、主人公に銃を勧める銃砲店の店員カービー・ブリス・ブラントン、主任刑事のスティーヴン・マクハティ、主人公の同僚医師マイク・エップス、主人公がセラピーを受ける精神科医ウェンディ・クルーソンなどが共演している。


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