サイトアイコン That's Movie Talk!

ダーク・シャドウ Dark Shadows (2012)

1966~1971年にABCで放映されたゴシック・ソープ・オペラ”Dark Shadow”を基に製作された作品。
約200年ぶりに甦ったヴァンパイアが魔女の呪いにより没落した一族を復興させようと奮闘する姿を描く、ティム・バートンジョニー・デップ、ゴールデン・コンビによるファンタジー・コメディ。
エヴァ・グリーンミシェル・ファイファークロエ・グレース・モレッツヘレナ・ボナム=カータージャッキー・アール・ヘイリークリストファー・リー他共演。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ

ジョニー・デップ / Johnny Depp 作品一覧
ティム・バートン / Tim Burton 作品一覧
クロエ・グレース・モレッツ / Chloë Grace Moretz / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ティム・バートン

製作総指揮
ナイジェル・ゴストゥロウ

クリス・レベンゾン
製作
ティム・バートン

グレアム・キング
クリスティ・デンブロウスキー
ジョニー・デップ
デヴィッド・ケネディ
リチャード・D・ザナック
原作/オリジナル脚本:ダン・カーティスDark Shadows
原案
ジョン・オーガスト

セス・グレアム=スミス
脚本:セス・グレアム=スミス
撮影:ブリュノ・デルボネル
編集:クリス・レベンゾン
音楽:ダニー・エルフマン

出演
バーナバス・コリンズ:ジョニー・デップ

アンジェリーク・ブシャール:エヴァ・グリーン
ヴィクトリア・ウィンターズ/ジョゼット・デュプレ:ベラ・ヒースコート
エリザベス・コリンズ・ストッダード:ミシェル・ファイファー
キャロリン・ストッダード:クロエ・グレース・モレッツ
デヴィッド・コリンズ:ガリヴァー・マグラス
ジュリア・ホフマン博士:ヘレナ・ボナム=カーター
ロジャー・コリンズ:ジョニー・リー・ミラー
ウィリー・ルーミス:ジャッキー・アール・ヘイリー
ミセス・ジョンソン:レイ・シャーリー
ジョシュア・コリンズ:イヴァン・ケイ
サイラス・クラーニー:クリストファー・リー
本人:アリス・クーパー
保安官:ウィリアム・ホープ

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2012年製作 113分
公開
北米:2012年5月11日
日本:2012年5月19日
製作費 $150,000,000
北米興行収入 $79,711,680
世界 $234,211,200


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1760年。
リバプールからアメリカに渡り、メイン州に到着したコリンズ一家は、未開発地を”コリンズポート”と名付けて居住することを決め、水産会社を創設した。

事業は発展を続け、15年の歳月をかけて”コリンズウッド”と名付けられた屋敷は完成し、息子のバーナバス・コリンズ(ジョニー・デップ)も青年に成長する。

バーナバスは、使用人の娘のアンジェリーク・ブシャール(エヴァ・グリーン)に愛を告げられるが、彼はそれに応えることはできなかった。

その後、両親は事故死するが、バーナバスは、呪いにより殺されたことを確信する。

やがてバーナバスは、最愛の恋人ジョゼット・デュプレ(ベラ・ヒースコート)とめぐり会い、夢のような日々を過ごす。
...全てを見る(結末あり)

しかし、魔女だったアンジェリークは、ジョゼットに呪いをかけ、彼女はバーナバスの目の前で、岬の崖から身を投げてしまう。

絶望したバーナバスは後を追い転落死するのだが、彼は、自分が死んでいないことに気づき、アンジェリークによって
ヴァンパイアにされたことを知る。

アンジェリークは、人々に、化け物だと言ってバーナバスを捕えさせ、彼を棺桶に閉じ込めて生き埋めにする。

1972年。
”ヴィクトリア・ウィンターズ”と名乗ることを決めた女性(ベラ・ヒースコート)は、家庭教師をするためにメイン州に向かう。

コリンズポートに着いたヴィクトリアは、”コリンズウッド”の使用人ウィリー・ルーミス(ジャッキー・アール・ヘイリー)に迎えられ、一族の女家長エリザベス・コリンズ・ストッダード(ミシェル・ファイファー)と対面する。

バーナバスの肖像画を見ながら、彼が一族で最も偉大な人物だったことを知らされたヴィクトリアは、エリザベスから家族についての説明を受ける。

エリザベスから、娘のキャロリン(クロエ・グレース・モレッツ)を紹介されたヴィクトリアは、彼女から、家庭教師は長続きはしないと言われる。

夕食となり、ヴィクトリアは、エリザベスの弟ロジャー(ジョニー・リー・ミラー)と、彼の息子デヴィッド(ガリヴァー・マグラス)の心の傷を癒すために呼ばれていた、セラピストのジュリア・ホフマン博士(ヘレナ・ボナム=カーター)と席を共にする。

その部屋に隠れていたデヴィッドも姿を現し、亡くなった母親が生きていると信じる彼は、キャロリンに嫌味を言われる。

エリザベスはキャロリンに席を外すよう指示し、ヴィクトリアは、デヴィッドの考えに理解を示す。

部屋に戻ったヴィクトリアは、現れたジョゼットの幽霊から、”彼”が来ることを知らされる。

その頃、ある工事現場で棺桶が発見され、それから逃れたバーナバスは、復活して作業員の血を吸う。

約2世紀ぶりに外界に出たバーナバスは、時代の変化に戸惑いながらコリンズウッドに向かう。

酔いながら庭にいたウィリーに、時代と家族のことなどを聞き、彼を従わせて屋敷内に入ったバーナバスは、キャロリンとデヴィッドに会う。

その場に現れたエリザベスに、バーナバスは書斎へと案内され、伝説として言い伝えられた自分が、生きていることを告げる。

暖炉に隠された階段で地下に下りたバーナバスは、そこに財宝の部屋があることをエリザベスに知らせて、一族として屋敷に住むことを伝える。

エリザベスは、このことを二人だけの秘密にすることを条件にそれに同意する。

家族と対面したバーナバスだったが、彼が真面目に話すことは他の者には理解できず、エリザベスは例え話だと説明する。

バーナバスは、現れたヴィクトリアが、ジョゼットと瓜二つなことに驚きながら、一族の復興を約束する。

町の実力者のアンジェリークは、バーナバスの復活を知り、屋敷に向かい彼に会おうとする。

アンジェリークに会ったバーナバスは、苦しんだ約200年の恨みを伝え、町を支配している彼女が、一族を没落させたことを知る。

バーナバスの復活など気にもしないアンジェリークは、彼に脅しをかけてその場を去る。

アンジェリークが魔女であることを、エリザベスに伝えたバーナバスは、彼女に戦いを挑むことを誓う。

その後、一族は水産会社を起ち上げ、アンジェリークに対抗する。

バーナバスは漁師を捜し、ウィリーにサイラス・クラーニー(クリストファー・リー)を紹介され、アンジェリークと契約している彼に呪いをかけて協力させる。

挙動のおかしいバーナバスと話をしたホフマンは、彼に催眠術をかけて全てを聞いてしまう。

バーナバスがヴァンパイアだと知ったホフマンは、それを隠していたエリザベスを非難するのだが、逆に協力するよう言われる。

キャロリンに、この時代の女性の口説き方を聞こうとしたバーナバスだったが、彼女の話すことが理解できないために、ヒッピー達と交流をもったりもする。

その後ホフマンは、バーナバスに輸血を繰り返して、血液を浄化しようと考える。

アンジェリークは、一族の工場を買収するためバーナバスに迫り誘惑する。

二人は愛し合ってしまい、アンジェリークは、自分のものにならなければ一族を滅ぼすと言ってバーナバスを脅す。

バーナバスは、一族の権威を証明するために舞踏会を開くことを考え、キャロリンの提案でアリス・クーパーを招待する。

バルコニーにいたヴィクトリアに、導かれるようにこの地に来たことなどを知らされたバーナバスは、彼女が語る過去を興味深く聞く。

特別な物が見える、本名を”マギー・エヴァンス”というヴィクトリアは、両親から引き離されて施設で育った。

その場から逃れたヴィクトリアは、ジョゼットの幽霊の指示で、コリンズ家の家庭教師をすることになった。

安らぎを得られる場所を見つけたというヴィクトリアは、バーナバスを抱き寄せ、その様子をアンジェリークが見てしまう。

早く人間なりたいことをホフマンに伝えたバーナバスだったが、永遠の若さが欲しい彼女が、ヴァンパイアになることが目的だったことを知る。

憤慨したバーナバスは、ホフマンを噛み殺して血を吸い、その死体をウィリーと共に運び海中に沈める。

その後バーナバスは、父親らしいこともしない、卑しいものの考えのロジャーを屋敷から追い出す。

自分の呪いを解くようアンジェリークに迫るバーナバスだったが、逆に、ヴィクトリアを殺すと脅され、ビジネスで手を組み恋人同士になることを強要される。

それを拒んだバーナバスは、再び鉄の棺桶に閉じ込められ、一族の工場も爆破される。

置き去りにされたバーナバスだったが、母親から聞いたというデヴィッドに救われる。

爆破現場に戻ったアンジェリークは、保安官(ウィリアム・ホープ)にバーナバスの犯行の証拠を渡し、その場にいたウィリーを放火犯に仕立てる。

屋敷に向かったウィリーは、エリザベスに逃げるよう伝えるが、現れた保安官は、バーナバスを匿う彼女らを捕えようとする。

家族に手を出すなというバーナバスは、アンジェリークを道連れにしようとして彼女を噛む。

二人の戦いは始り、屋敷を破壊されそうになったエリザベスも手を貸す。

そこに狼人間だったキャロリンも加わり、エリザベスは、それもアンジェリークの仕業だと知る。

アンジェリークは、一族に呪いをかけたことをバーナバスに伝えて襲いかかる。

現れたデヴィッドは、母親が相手になるとアンジェリークに警告し、彼女は幽霊に叩きのめされる。

一家は出火した屋敷から避難し、アンジェリークは、心臓をバーナバスに渡そうとするが息絶える。

バーナバスは、岬に向かったヴィクトリアを追うが、彼女は永遠の愛を得られないことを考えて身を投げる。

共に海岸に落下したバーナバスは、ヴァンパイアとして生き返ったヴィクトリアを抱きしめる。

そして、海底に沈められたホフマンも目を覚まして甦る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1760年。
リバプールからアメリカのメイン州の未開意地に移住したコリンズ一家は、水産会社を創業する。
事業は成功し、コリンズウッドという大邸宅を築いた一家の息子バーナバスは成長する。
バーナバスは、使用人のアンジェリークの愛に応えることができないまま、恋人ジョゼットと恋に落ちる。
魔女であったアンジェリークは、一家に呪いをかけてバーナバスの両親を殺害し、ジョゼットを死に追いやる。
岬から身を投げたジョゼットを追い転落死したバーナバスだったが、彼はヴァンパイアとして永遠の命を得たまま、アンジェリークにより地下に埋められる。
1972年。
導かれるように、コリンズウッドを訪ねた女性ヴィクトリアは、家長エリザベスに迎えられ家庭教師となる。
そして、約200年ぶりに復活したバーナバスは屋敷に戻り、没落した一族の復興を考えるのだが、町を支配していたアンジェリークが立ちはだかる・・・。
__________

8度目のコンビとなるティム・バートンジョニー・デップ他、豪華スター競演の超大作。
その1970年代初頭の雰囲気は、その時代に生きた者にとってはたまらない懐かしさもある。

冒頭から、いかにもという感じのティム・バートン・タッチで展開するストーリーは、他の作品に似ていても、納得できる期待感で胸膨らむ。

しかし、それ以上を求めるファンにとっては今一消化不良的な内容で、盛り上がりにも欠ける平凡な仕上がりと言ったところだろうか。

1億5000万ドルの製作費をかけた大作だが、北米興行収入は約8000万ドルとやや期待外れに終わり、全世界では2億3400万ドルのヒットとはなった。
このコンビの前作「アリス・イン・ワンダーランド」(2010)は、本作の4倍以上の全世界で10億ドルを突破するメガヒットとなった。

ジョニー・デップは、ユーモアを交えて彼らしく雰囲気抜群で主人公を演じ、彼を圧倒する場面のあるエヴァ・グリーンが、質素なイメージを払拭する体を張った熱演を見せる。

一族の住む地に導かれる女性と、200年前の主人公の恋人役ベラ・ヒースコート、現在の一族の家長ミシェル・ファイファー、その娘クロエ・グレース・モレッツ、その従兄弟役ガリヴァー・マグラス、その父ジョニー・リー・ミラー、精神科医ヘレナ・ボナム=カーター、屋敷の使用人役ジャッキー・アール・ヘイリーレイ・シャーリー、主人公の父親イヴァン・ケイ、漁師のクリストファー・リー、保安官ウィリアム・ホープ、そして、アリス・クーパーが、40年前の本人役で登場するのも注目だ。


モバイルバージョンを終了