亡くなった夫の遺産相続権を主張する女性と遺族との関係を描く、監督ピーター・ゴッドフリー、主演エロール・フリン、バーバラ・スタンウィック、ジェラルディン・ブルックス他共演のフィルム・ノワール。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ピーター・ゴッドフリー
製作:ヘンリー・ブランク
原作:マージョリー・カールトン”Cry Wolf”
脚本:キャサリン・ターニー
撮影:カール・E・ガスリー
編集:フォルマー・ブラングステッド
音楽:フランツ・ワックスマン
出演
マーク・コールドウェル:エロール・フリン
サンドラ・マーシャル:バーバラ・スタンウィック
ジュリー・デマレスト:ジェラルディン・ブルックス
ジェームズ・コールドウェル・デマレスト:リチャード・ベースハート
チャールズ・コールドウェル上院議員:ジェローム・コーワン
ジャクソン・レイデル:ジョン・リッジリー
アンジェラ:パトリシア・バリー
ベケット:ロリー・マリンソン
マルタ:ヘレン・ティミッグ
ダベンポート:ポール・スタントン
ロバーツ:バリー・バーナード
レイデル夫人:リサ・ゴーム
ワトキンス:ジャック・モワー
レイノルズ医師:クレイトン・ヘイル
門番:ポール・パンツァー
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1947年製作 83分
公開
北米:1947年7月18日
日本:未公開
製作費 $1,461,000
■ ストーリー ■
サンドラ・マーシャル(バーバラ・スタンウィック)は、夫ジェームズ・コールドウェル・デマレスト(リチャード・ベースハート)の訃報を知る。
サンドラは、駅に迎えに来たジェームズの叔父で、上院議員のチャールズ(ジェローム・コーワン)の車に乗り、遺産相続の件で、名家である人里離れたジェームズの実家屋敷に向かう。
サンドラは、夫の叔父で研究者のマーク・コールドウェル(エロール・フリン)と話をする、自分たちの結婚のことを彼は知らなかった。
驚いたマークは、サンドラから結婚証明書を見せられるものの、彼女が何かを企んでいると考える。
サンドラは、ジェームズの母親の遺言により、遺産を相続するために、彼が自分と結婚したことをマークに話す。
マークから結婚について質問されたサンドラは、大学でジェームズと知り合い、学費を負担することを約束してもらい結婚し、その後、離婚するつもりだったと伝える。
サンドラは相続権を主張し、遺言書のコピーを見せて、原本があれば訴訟になると言ってマークを牽制する。
故人のためにも穏やかに話を進めたいと言うマークは、彼女に屋敷に宿泊することを勧めて、ジェームズの棺に案内する。
マークは、ワシントンD.C.に戻ると言う兄チャールズに、今の状況から逃げることはできないことを伝えて、サンドラの問題に対処しようとするのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1945年に発表された、マージョリー・カールトンの小説”Cry Wolf”を基に製作された作品。
イギリス出身で俳優としても活躍したピーター・ゴッドフリーが監督し、主演はエロール・フリン、バーバラ・スタンウィック、ジェラルディン・ブルックスなどが共演した作品。
亡くなった夫の遺産相続権を主張する女性と遺族との関係を描くフィルム・ノワール。
魅力的なキャスティングは注目で、全編、陰鬱な雰囲気の中で進行する興味深いミステリーなのだが、すべてが茶番劇のように終わる終盤の展開は残念だ。
主演のエロール・フリンは、亡き甥の遺産相続に関する問題に対処する名家の家長を、彼と対峙しながら意識し合う仲になる甥の妻をバーバラ・スタンウィックが謎めいた雰囲気で好演している。
主人公の姪ジェラルディン・ブルックス、亡くなったことにされた主人公の甥リチャード・ベースハート、その叔父で上院議員のジェローム・コーワン、主人公の領地の猟場の管理者ジョン・リッジリー、その妻リサ・ゴーム、主人公の使用人パトリシア・バリー、ロリー・マリンソン、ヘレン・ティミッグ、バリー・バーナード、医師のクレイトン・ヘイル、門番のポール・パンツァー、他ポール・スタントン、ジャック・モワーなどが共演している。