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カントリー・ストロング Country Strong (2010)

心に傷を負うスター歌手が夫や若い歌手達に支えられながらツアーに再起をかける姿を描く、製作トビー・マグワイアグウィネス・パルトローティム・マッグロウギャレット・ヘドランドレイトン・ミースター他共演、監督、脚本シャナ・フェステによるヒューマン・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ヒューマン)


スタッフ キャスト ■
監督:シャナ・フェステ

製作総指揮:メレディス・ザムスキー
製作
トビー・マグワイア

ジェンノ・トッピング
脚本:シャナ・フェステ
撮影:ジョン・ベイリー
編集
コナー・オニール

キャロル・リトルトン
音楽:マイケル・ブルック

出演
ケリー・キャンター:グウィネス・パルトロー

ジェームズ・キャンター:ティム・マッグロウ
ボー・ハットン:ギャレット・ヘドランド
チャイルズ・スタントン:レイトン・ミースター
ウィニー:マーシャル・チャップマン
J.J.:ジェレミー・チャイルズ

アメリカ映画
配給 スクリーン・ジェムズ

2010年製作 117分
公開
北米:2010年12月22日
日本:未公開
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $20,529,190


アカデミー賞 ■
第83
回アカデミー賞
・ノミネート
歌曲賞”Coming Home”


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
テキサス

療養所で働きながら、夜は歌手としてバーのステージに立つボー・ハットン(ギャレット・ヘドランド)は、カントリー・シンガーのスターである、アルコール依存症のためリハビリ中のケリー・キャンター(グウィネス・パルトロー)と親交を深めていた。

ケリーの復帰を考えるマネージャーで夫のジェームズ(ティム・マッグロウ)は、ボーを前座に使うことを彼女に提案される。

ジェームズは、ミスコンの優勝者チャイルズ・スタントン(レイトン・ミースター)を前座に使う予定だということを伝える。

前年のツアー中に、飲酒の末、騒動を起し話題になっていたケリーだったが、施設を出ることでマスコミが押し寄せる。

ジェームズの要請だと言って、未熟なチャイルズが自分も上がるステージで歌うことを、ボーは気に入らない。
...全てを見る(結末あり)

ジェームズが到着し、チャイルズはボーの後にステージに上がるが、緊張した彼女はまともに歌うことができない。

見かねたボーは、ステージに上がりチャイルズをサポートしてその場を盛り上げる。

それを見たジェームズはボーをツアーに誘うが、彼はそれに興味を示さない。

しかしジェームズは、不安を抱えるケリーを支えるために誘ったことをボーに伝える。

ケリーは、ツアーのこと以外、自分に関心を示さないジェームズとチャイルズの関係を気にしながら、それに参加することを決めたボーらと共に、ヒューストンに向う。

ツアー会場の楽屋で愛を確かめ合ったケリーとボーだったが、彼女はジェームズとチャイルズの仲が気になる。

ケリーの薬の量が気になったボーは、そのことでジェームズと言い争いになりながら、前座のステージに向う。

その頃、ケリーの起した事件に対する嫌がらせのプレゼントが届けられ、彼女は動揺してしまう。

ジェームズの愛にすがりながら、彼に励まされようやく楽屋を出たケリーは、チャイルズの歌が終わり、復帰を歓迎するファンの声援を受けながらステージに立つ。

しかし、まともに歌えないケリーは、ジェームズに寄り添われてステージを降り、酒を口にしてしまう。

ジェームズは、次で挽回することを考え、ケリーらと共に旅立ち、ボーは、歌だけでなく一般常識を身につけようとするチャイルズを見直す。

オースティン
ヒューストンのステージの件は、食中毒だったとということで処理され、記者会見を終えたケリーは気晴らしにボーと外出する。

ホテルに戻った二人は愛し合うが、ボーはケリーに生きる世界が違うことを伝え関係を終わらせようとする。

そんなボーは、チャイルズの部屋で彼女と親交を深めるが、ジェームズが現われたためにその場を去る。

ジェームズは、自分を含め周囲がチャイルズの才能を認め始めたことを彼女に伝える。

翌日、ジェームズとのことでボーはチャイルズをからかってしまい、彼女は気分を害してしまう。

ボーは、チャイルズが書いた歌詞を渡され、彼女を傷つけたことを後悔する。

その後、ケリーは自分の歌うはずの曲を、ジェームズが独断でチャイルズにレコーディングさせていることを知り取り乱してしまう。

ジェームズは、療養所でケリーが飼っていた小鳥を渡し、彼女の気を落ち着かせホテルに戻す。

ボーはケリーのことを気遣い、ジェームズに自分が単なるサポーターでないことを伝え、彼に殴られてしまう。

その後ボーは、バーに向ってしまったケリーを捜し、迎えに来たチャイルズと共に酔った彼女をコンサート会場に連れて行く。

ケリーは、優しいボーを大切にするようチャイルズに伝え何とか会場入りするが、プロモーターのJ.J.(ジェレミー・チャイルズ)は彼女を見限ろうとする。

ステージでデュエットしたボーとチャイルズは、やがて愛し合うようになる。

難病の少年を励ますイベントに出席したケリーは、楽しいひと時を過ごし、ジェームズともダンスを踊るものの、彼は暗い過去を思い出し感傷にひたる。

一向はダラスに向かうが、1年前の同じ場所で、泥酔状態のケリーは、ケーブルにつまずきステージから転落し、妊娠していた彼女とジェームズは子供を亡くしたのだった。

ファン達は、ケリーの到着を待ち焦がれ、彼女の復活に期待して一行を温かく迎える。

ボーは、派手な全国ツアーを去り、カリフォルニアに向うことをチャイルズに告げて彼女を誘う。

チャイルズはそれに同意するものの、少し考えたいことをボーに伝える。

コンサートは始まり、ボーがケリーに捧げる曲を歌っている頃、彼女はチャイルズに、この世界で生きていくための教訓と、人生で最も大切なことである恋を恐れないよう彼女に助言する。

ステージをチャイルズに渡したボーは、ケリーの楽屋に向かい、自信を取り戻した彼女を見て安心する。

ジェームズに励まされたケリーはそれに笑顔で応え、ステージに上がり見事なパフォーマンスを見せる。

コンサートは大成功し、ボーやチャイルズも一躍注目されるが、楽屋に戻ったケリーは薬を飲み意識不明となる。

ボーがそれを発見してケリーは病院に運ばれるが、彼女はそのまま息を引き取る。

ケリーの葬儀を終えたボーは、バーのステージ歌手に戻り、彼を追ってきたチャイルズに曲を捧げ二人はデュエットする。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
カントリー・シンガーのトップスターであケリー・キャンターは、ある事件がきっかけで心に傷を負いアルコール依存症となり、療養施設に入りリハビリを続けていた。
そこで働きながら、夜はバーのステージに立つ歌手のボーは、ケリーとの親交を深めていた。
ケリーのマネージャーである夫のジェームズは、彼女を復帰させるためツアーの計画を立てる。
ジェームズは、コンサートに若い魅力的な歌手チャイルズを前座に使うことを考えるのだが、ケリーの希望もあり、彼女のサポート役も兼ねてボーをツアーに誘う。
ボーはケリーのためにそれを受けるが、彼女はコンサートで歌うことができず、ジェームズらを苛立たせる。
事件以来、ケリーはジェームズとはしっくりこない毎日を送り、ボーを支えに何とかツアーを続けようとするのだが・・・。
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主人公がアルコール依存症になる原因が分からないために、すれ違う夫婦間の思いや浮気を連想させる場面が、物語に微妙な変化を加えている。

その心の傷を克服したかに見えた主人公が、若者に全てを託して自ら命を絶つクライマックスは壮絶でもあり、そして、その考えを受け継ぐ者達の逞しい生き様は、爽やかに描かれている。

第83回アカデミー賞では、歌曲賞にノミネートされた。
*”Coming Home”

お嬢様のような雰囲気があるグウィネス・パルトローも年齢を重ね、心の傷を背負いながら再起を目指すカントリー歌手を、パフォーマンスを含め体当たりで演じ、妻同様に心を痛めている夫のティム・マッグロウも、終盤見せる奥深い演技でそれを支える。

気骨のある若者であり、その表情や仕草などから、滲み出る優しさが感じられるギャレット・ヘドランド、未熟な新鋭歌手から才能を発揮して、人間としても成長していく女性歌手のレイトン・ミースター、ツアー・スタッフのマーシャル・チャップマン、プロモーターのジェレミー・チャイルズなどが共演している。


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