CIA工作員だった著名なTVプロデューサーの歩んだ二重生活を描く、製作総指揮スティーヴン・ソダーバーグ、監督、出演ジョージ・クルーニー、主演サム・ロックウェル、ドリュー・バリモア、ジョージ・クルーニー、ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ、マギー・ギレンホール、ブラッド・ピット、マット・デイモン他共演のコメディ・ドラマ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョージ・クルーニー
製作総指揮
スティーヴン・ソダーバーグ
スティーヴン・エヴァンス
ジョナサン・ゴードン
ランド・ラヴィンチ
ボブ・ワインスタイン
ハーヴェイ・ワインスタイン
製作:アンドリュー・ラザー
原作:チャック・バリス”Confessions of a Dangerous Mind”
脚本:チャーリー・カウフマン
撮影:ニュートン・トーマス・サイジェル
編集:スティーヴン・ミリオン
音楽:アレックス・ワーマン
出演
チャック・バリス:サム・ロックウェル
ペニー・パチーノ:ドリュー・バリモア
ジム・バード:ジョージ・クルーニー
パトリシア・ワトソン:ジュリア・ロバーツ
キーラー:ルトガー・ハウアー
ラリー・ゴールドバーグ:ジェリー・ワイントローブ
ジェンクス:ロバート・ジョン・バーク
デビー:マギー・ギレンホール
チャック・バリス(少年期):マイケル・セラ
キャスティングをする幹部:リチャード・カインド
トゥーヴィア:レイチェル・レフィブレ
ザ・デーティング・ゲームの参加者:ブラッド・ピット
ザ・デーティング・ゲームの参加者:マット・デイモン
本人:ディック・クラーク
本人:ジェイ・P・モーガン
本人:ジーン・ジーン・ザ・ダンシング・マシーン
本人:ジム・ラング
本人:チャック・バリス
アメリカ 映画
配給 ミラマックス
2002年製作 113分
公開
北米:2002年12月31日
日本:2003年8月16日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $16,003,580
世界 $33,013,810
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1981年、ニューヨーク。
ホテルで隠れて暮らすチャック・バリス(サム・ロックウェル)は、人を恐れ自分自身を恥じて、訪ねて来た恋人ペニー・パチーノ(ドリュー・バリモア)と、ドア越しに話しをするだけで会おうともしない。
その後チャックは、無駄にした自分の歩んだ道を書き残し、教訓にしようとする。
__________
11歳の時に妹の友達トゥーヴィアと性的な体験をしたチャックは、その後、女性を求め続けた。
1955年、ニューヨーク。
チャックは、テレビ業界に将来性を感じて”NBC”に入社し、管理職を目指すと言っては女性をものにしていたが、やがて彼は、人員削減でクビになってしまう。
1961年、フィラデルフィア。 そんな時チャックは、デビーのルームメイトのペニーに出会い、彼女と愛し合うようになる。 ある日チャックは、ペニーとの会話であるアイデアが浮かび、テレビ・ショー”ザ・デーティング・ゲーム”を考え、社長のラリー・ゴールドバーグ(ジェリー・ワイントローブ)に提案する。 チャックは、制作費7500ドルを受取りテスト版を作るものの、社長は”フーテナニー”を優先させて没になってしまう。 初体験の相手トゥーヴィア(レイチェル・レフィブレ)が、離婚してマンハッタンにいることを知ったチャックは、早速、彼女を誘いに行くが追い払われてしまう。 その後、新しいアイデアを考えていたチャックの前に、謎の男ジム・バード(ジョージ・クルーニー)が現れる。 CIA情報員のバードは、チャックをリクルートして、独立した工作員として活動させようとする。 それを承知したチャックは、暗殺者になるための訓練を受けその終了後にバードと行動を開始する。 1964年、メキシコシティ。 社長ゴールドバーグから連絡を受けたチャックは、昼間の空き時間に、”ザ・デーティング・ゲーム”を放送する許可を得る。 ところが、番組の出演者が、思ったことを口にしてしまうために、チャックは社長に、下品な言葉を排除できないのならクビだと言われる。 仕方なくチャックは、”FCC”(連邦通信委員会)の委員であるジェンクス(ロバート・ジョン・バーク)を呼び出演者に脅しをかける。 1967年、ロサンゼルス。 そんな時バートが現れ、チャックは、人殺しをして金を稼ぐ必要はなかったのだが、工作員をしながら番組に携わる事が可能なアイデアを、バードから伝授される。 1967年、ヘルシンキ。 その後、マイクロフィルムを手に入れてターゲットを殺害したチャックは、現れたパトリシアと愛し合う。 帰国したチャックは、新たな番組の”新婚ゲーム”を大ヒットさせる。 チャックはペニーを呼び寄せ、家を購入して二人で暮らし始める。 しかし、結婚を望まれたチャックは気分を害し、息が詰まる思いを抑えながら、バードから新たな任務を受ける。 1970年、西ベルリン。 しかし、チャックはKGBに捕えられ、数週間後に人質交換で解放されるが、相手が番組出演者だと知る。 帰国したチャックは、KGBに動きがばれていたことから、バードに内通者がいるはずだと言われる。 1976年。 しかし、それが放送界の質を低下させた低俗な番組だと批判を受ける。 キーラーから連絡を受けたチャックは、暗殺者の背負う宿命などを語り合う。 1979年。 そこに現れたパトリシアが、チャックに会う約束だったことを伝え、ペニーは気分を害す。 その後もチャックは、ペニーとパトリシア両者と付き合い、相変わらず番組についての批判を受ける。 そんな時チャックは、キーラーが自殺でないという連絡をバードから受けて警戒する。 そしてチャックは、低視聴率の番組の何本かをカットされてしまう。 チャックは家に女性を連れ込み愛し合ってしまい、そこにペニーが帰って来たために、彼女に見限られてしまう。 ペニーに謝罪したチャックは、その後、バードから内通者を殺害しろという指示を受ける。 仕事を辞めることを伝えたチャックは、バードに銃を向けるが、内通者がいる限り命を狙われると言い残し、バードは裏庭のプールの飛び込み台に座ったまま死亡する。 チャックは、周囲の者が、全て自分の命を狙っているように思え、正気を失う寸前となってしまう。 パトリシアを訪ねて愛し合ったチャックは、毒入りコーヒーを飲まされ、彼女がキーラーを殺したことなどを知る。 もがくチャックをバスルームに運んだパトリシアだったが、毒をすり替えられていた彼女は、自殺に見せかけられて息絶える。 その後チャックは、自分の歩んだ人生全てを自叙伝に書き記し、ペニーと結婚することを決める。 式を終えた二人はハネムーンに旅立ち、チャックは自分がCIAのために働き、何人もの人を殺したことをペニーに伝える。 ペニーはそれを信じるはずもなく笑い始め、チャックもそれにつられて笑ってしまい、新しい番組”オールド・ゲーム”のアイデアが浮かぶ。
”ABC”の臨時職員になったチャックは、自分の体験を歌にしたりもして、同僚のデビー(マギー・ギレンホール)と関係を持つ。
...全てを見る(結末あり)
何も考えずに、ただ指示に従えと言うバードの命令通り、チャックは、あるターゲットを殺害して帰国する。
放映後に番組は大受けするが、更にエキサイティングな内容にするよう指示されたチャックは悩む。
番組の企画で出演者に同行したチャックは、連絡員のパトリシア・ワトソン(ジュリア・ロバーツ)に接触して資料を受取る。
出演者のカップルと共に現地入りし、パトリシアから指示を受けたチャックは東ベルリンに向かい、ドイツ系アメリカ人工作員キーラー(ルトガー・ハウアー)と共にターゲットを殺害する。
閃いたチャックは、芸を行う出演者のレベルが低い場合に、ゴングを鳴らし退場させる”ゴング・ショー”を考え、自らホストを務め、それもヒットさせる。
チャックはキーラーが自殺したことを知り動揺し、それをペニーに伝える。
*(簡略ストー リー)
1950年代半ば、女性好きだけが取り柄だったチャック・バリスは、テレビに将来性を感じて業界に入る。
NBCからABCに移り、同僚と関係を持ったチャックは、そのルームメイトのペニーと愛し合うようになる。
やがてチャックは、新企画のテレビ・ショー”ザ・デーティング・ゲーム”を発案するが没になってしまう。
そんな時チャックは、CIA情報員バードと接触し、工作員としてリクルートされ、暗殺者の訓練を受けることになる。
そしてチャックは、ヒット番組を世に出しながら、裏では工作員としての活動を続けるのだが・・・。
__________
数々のヒット番組を制作したアメリカのテレビ・プロデューサー、チャック・バリスが1984年に発表した自叙伝”Confessions of a Dangerous Mind”を基に製作された作品。
情報機関のない日本社会を考えながら観ると、空想の出来事の様に思えてしまう物語であるが、似たような話や映画も数あるのは事実で、それが当然のように行なわれている現状を思うと、いかに自分達の国家、国民の意識が軟弱かかがよく理解できる。
大筋ではコメデで、冒頭とクライマックスは、サスペンス・タッチのシリアス・ドラマとなっている。
出演も兼ねるジョージ・クルーニーの初監督作品であり、盟友スティーヴン・ソダーバーグも製作に参加し、彼の作品ではお馴染みのジュリア・ロバーツや、カメオ出演で、ブラッド・ピットやマット・デイモンら、クルーニー&スティーヴン・ソダーバーグ・ファミリーとも言えるスターも登場する。
日本でも亜流番組が放送されているので、オリジナル番組の様子などが、雰囲気ある描写で映しだされるのも興味深い。
軽いノリでコミカルに、また、苦悩する場面では、実力派らしく深みのある演技で主人公のチャック・バリスを熱演するサム・ロックウェル、その恋人ドリュー・バリモア、謎の男、CIA情報員のジョージ・クルーニー、同じく工作員ジュリア・ロバーツ、ルトガー・ハウアー、ABC社長のジェリー・ワイントローブ、連邦通信委員会委員ロバート・ジョン・バーク、主人公と関係を持つ同僚マギー・ギレンホール、主人公の少年期マイケル・セラ、番組のキャスティングをする幹部リチャード・カインド、主人公の初体験の相手レイチェル・レフィブレ、チャック・バリスと関係のある人物としてインタビュー形式で登場するディック・クラーク、ジェイ・P・モーガン、ジーン・ジーン・ザ・ダンシング・マシーン、ジム・ラング、そして、チャック・バリス本人がラストで登場する。
危険