拉致された娘を救い出そうとする元特殊部隊員の戦いを描く、監督マーク・L・レスター、レイ・ドーン・チョン、ダン・ヘダヤ、ヴァーノン・ウェルズ、アリッサ・ミラノ他共演のスーパー・アクション。 |
・アーノルド・シュワルツェネッガー / Arnold Schwarzenegger 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:マーク・L・レスター
製作:ジョエル・シルバー
脚本:スティーヴン・E・デ・スーザ
撮影:マシュー・F・レオネッティ
編集
マーク・ゴールドブラット
ジョン・F・リンク
グレン・ファー
音楽:ジェームズ・ホーナー
出演
ジョン・メイトリックス:アーノルド・シュワルツェネッガー
シンディ:レイ・ドーン・チョン
アリアス:ダン・ヘダヤ
ベネット元大尉:ヴァーノン・ウェルズ
ジェニー・メイトリックス:アリッサ・ミラノ
サリー:デビット・パトリック・ケリー
クック:ビル・デューク
フランクリン・カービー少将:ジェームス・オルソン
エンリケ:チャールズ・メシャック
沿岸警備隊:ビル・パクストン
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1985年製作 90分
公開
北米:1985年10月4日
日本:1986年2月22日
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $34,896,320
世界 $57,491,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
かつて、特殊部隊のリーダーとして活躍した退役大佐ジョン・メイトリックス(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、娘のジェニー(アリッサ・ミラノ)と共に、人里離れた山荘で暮らしていた。
ある日、元上官のフランクリン・カービー少将(ジェームス・オルソン)が、メイトリックスの元に現れる。
メイトリックスの特殊部隊の元部下達が、次々に殺されたことを将軍は彼に知らせ、警戒のために、護衛兵を2名残し立ち去る。
すると間もなく、何者かが山荘を襲い、護衛兵を殺害して、ジェニーは連れ去られてしまう。
ジェニーを追ったメイトリックスだったが、元部下のベネット(ヴァーノン・ウェルズ)らに捕らえられ、麻酔で眠らされてしまう。
メイトリックスが気がつくと、南米バル・ベルデの元独裁者アリアス(ダン・ヘダヤ)とベネットらに囲まれていた。 かつて、メイトリックスの部隊はアリアスを追放して、バル・ベルデを民主国家にした経緯があった。 ベネットもメイトリックスに部隊を追放され、彼に恨みを持っていたのだ。 アリアスはジェニーを人質にとり、バル・ベルデの大統領ベラスケスの暗殺をメイトリックスに命ずる。 メイトリックスは、アリアスの手下サリー(デビット・パトリック・ケリー)に空港で見送られ、バル・ベルデ行きの旅客機に搭乗する。 しかしメイトリックスは、離陸寸前に監視役であるエンリケ(チャールズ・メシャック)を殺し、車輪格納部から滑走路脇の沼地に飛び降りて逃亡する。 旅客機がバル・ベルデに到着するまでの11時間以内に、ジェニーを救い出さなければならないメイトリックスは、空港ターミナルに戻りサリーを捜す。 その後メイトリックスは、スチュワーデスのシンディ(レイ・ドーン・チョン)に言い寄るサリーを見つける。 メイトリックスは、サリーを追い払ったシンディに近づき、彼を追うように指示する。 シンディはメイトリックスを警戒しながら、仕方なくサリーを追い、ショッピングモールに向かう。 メイトリックスは、シンディに娘が誘拐されたことを説明するが、彼女は警備員に通報してしまう。 警備員に質問されたメイトリックスは、彼らを叩きのめし、それがサリーに気づかれてしまう。 サリーはアリアスに連絡しようとするが、メイトリックスに阻止されて車で逃走する。 カーチェイスの末にサリーは、シンディと共に追って来たメイトリックスに捕まり、崖から落とされてしまう。 メイトリックスとシンディは、サリーが持っていた鍵を頼りにあるモーテルに向かい、その部屋で手がかりを探す。 そこに、サリーの仲間のクック(ビル・デューク)が現れ、メイトリックスと格闘になる。 メイトリックスは大乱闘の末にクックを倒し、彼の車から水上機の燃料の請求書を見つける。 機体の隠し場所と思われる場所に向かったメイトリックスは、海図を参考にして、アリアスのアジトらしき島の位置を突き止める。 その後、軍用品店に侵入したメイトリックスは、武器弾薬や装備を調達するが、警官に捕らえられてしまう。 残り5時間となり、シンディが護送車をロケットランチャーで攻撃してメイトリックスを救い出し、水上機で島に向かう。 その頃、ジェニーは閉じ込められた部屋から脱出しようとしていた。 島の沖合いに到着したメイトリックスは、装備をボートに積み込み、シンディを残してアリアスのアジトへと向かう。 バル・ベルデに、メイトリックスが搭乗しているはずの旅客機が到着する。 しかし、エンリケが殺され、メイトリックスがいないことがアリアスに知らされる。 各所に爆薬を仕掛けたメイトリックスは、建物を爆破して、次々と敵を倒す。 アリアスから、ジェニーを殺すよう命ぜられたベネットだったが、彼女が脱出したことを知る。 シンディは、緊急連絡を発信し続け、それがカービー将軍の元に届いていた。 建物に侵入したメイトリックスは、アリアスと銃撃戦を繰り広げ、彼を追い詰めて射殺する。 逃亡したジェニーを捕らえたベネットだったが、追ってきたメイトリックスに挑発され、一騎打ちとなる。 そして、メイトリックスは、傷を負いながらもベネットを倒す。 島にカービー将軍が到着し、メイトリックスは彼に対して、再び任務につくことはないと言い切る。 そして、メイトリックスとジェニーは、シンディが待つ水上機で飛び立って行く。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
元特殊部隊員の退役大佐ジョン・メイトリックスは、娘ジェニーを人質に取られ、南米バル・ベルデの元独裁者アリアスに、同国の大統領暗殺を命ぜられる。
メイトリックスに恨みを持つ元部下ベネットも、アリアスの手下となっていた。
その後、バル・ベルデ行きの旅客機に乗せられたメイトリックスは、離陸寸前で機内から脱出してジェニーを救おうとする。
そしてメイトリックスは、鍛え上げた肉体、戦略的知識と経験を生かし、悪に戦いを挑む・・・。
__________
前年の「ターミネーター」(1984)でブレイクしたアーノルド・シュワルツェネッガーが、さらにその人気を高めた作品。
当然のことながら、本作は、決してリアリズム映画を楽しむような感覚で観てはいけない。
たった独りで、多人数のコマンドー部隊を率いているような、誰に止められない、とてつもない強さを誇る男の魅力を堪能できる痛快ハード・アクション。
とにかく息つく暇のないシーンの連続で、上映時間も90分と短いが、目まぐるしい展開とスピード感であっという間にエンディングを迎えてしまう。
シュワルツェネッガー作品の中でも、非常に人気の高い作品で、何度もテレビ放映され、その度に好評を得ている。
ストレス解消には最高の作品で、何度観ても飽きのこない娯楽作。
「48時間」(1982)の曲の雰囲気にも似ているが、ジェームズ・ホーナーの音楽も印象的だ。
40歳手前で若々しく、見事な肉体美を披露してくれるシュワルツェネッガーは、多くを語らず、度々発する”野暮な”決めゼリフがまたいい。
”ターミネーター”のシュワルツェネッガーの代名詞にもなった、”I’ll be back”のセリフまで飛び出すのも注目だ。
ヒロインのレイ・ドーン・チョンも、野獣のような男に疑いをかけるが、良き協力者となり、主人公をサポートする女性を軽快に演じ、またアクションに良く似合っている。
バル・ベルデの大統領の地位を狙う元独裁者ダン・ヘダヤ、極悪非道な殺人鬼というイメージがぴったりのヴァーノン・ウェルズ、主人公の父親の教えを守る勇敢な少女アリッサ・ミラノ、いかにも小悪党というタイプのデビット・パトリック・ケリー、シュワルツェネッガーよりも大柄な、迫力満点の悪党ビル・デューク、元上官で主人公の復帰を願う指揮官ジェームス・オルソンなどが共演している。
「ターミネーター」(1984)に続き、ビル・パクストンも沿岸警備隊の管制官役で登場する。