あるカップルの6年間の恋を場所と時間を交差させながら描く、監督、脚本サム・エスメイル、ジャスティン・ロング、エミー・ロッサム共演の恋愛ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:サム・エスメイル
製作
チャド・ハミルトン
リー・クレイ
製作総指揮
ピーター・M・デジョージ
ウィリアム・A・ステットソン
コリン・ベイツ
ジャスティン・ロング
エミー・ロッサム
スティーヴ・ゴリン
脚本:サム・エスメイル
撮影:エリック・コレツ
編集:フランクリン・ピーターソン
音楽:ダニエル・ハート
出演
デル:ジャスティン・ロング
キンバリー:エミー・ロッサム
ジョシュ:エリック・ウィンター
ステファニー:ケイラ・セルヴィ
アメリカ 映画
配給 IFC Films
2014年製作 91分
公開
北米:2014年12月5日
日本:2015年12月12日
北米興行収入 $8,620
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロサンゼルス、ハリウッド・フォーエバー墓地。
”マグリッド流星群”を見るために列に並ぶ製薬会社の研究員デル(ジャスティン・ロング)は、その場にいた医大生のステファニー(ケイラ・セルヴィ)と話す。
その時、恋人ジョシュ(エリック・ウィンター)に呼ばれたキンバリー(エミー・ロッサム)に見とれたデルは、車に轢かれそうになる。
キンバリーに助けられて運命的なものを感じたデルは、”キンバリー”と言う名前に聞き覚えがあった・・・
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駅のホームでキンバリーを見かけたデルは、彼女に声をかけて、パリで友達の結婚式に出席した際に喧嘩をしたことなどを話す。 墓地。 デート中だと言うジョシュに、外見はいいが、薄っぺらな男に興味はないとキンバリーは思っていると伝えたデルは、再び彼女の電話番号を訊く。 ジョシュに胸ぐらをつかまれたデルは諦めてしまい、列が進んだので歩き始める。 キンバリーに謝罪したデルは彼女と別れるが、美しい女性だと思う。 パリ。 墓地。 下心はないと言うデルは、男女関係の行きつく先は空しいだけだと伝える。 両親は愛し合っていると言うキンバリーに、感情はないはずだと伝えたデルは、自己紹介をして握手しようとするものの断られる。 キンバリーから、知的に見せようとして逆に印象を悪くしていると言われたデルは、反論して男の趣味が悪いと彼女に伝える。 気分を害したキンバリーはその場を去り、デルは電話番号を聞くことができない。 ニューヨークとロサンゼルス。 墓地。 話しかけられたキンバリーは、デルから、流星群を見て涙を流したことがないかと訊かれる。 そういう人間が理解できないと言うデルは、電話中だったキンバリーに謝罪して、もう邪魔はしないと伝える。 美しいキンバリーを口説こうとしたデルは、迷惑に思われながらも逃したくないことを伝え、彼女が今を生き、自分は5分後を考えているという話になる。 自分の悲観主義は嫌いではないとキンバリーから言われたデルは、嬉しいと答える。 キンバリーから帽子も好きだと言われたデルは、恋に落ちるかもしれないと伝え、愛を信じる君と信じない自分で付き合ってみることを提案する。 どうして握手をしているのかと思いながら、キンバリーはデルが差し出す手を握る。 パリ。 駅のホーム。 ここだけの話にしてほしいとデルから言われたキンバリーは、彼と共に出発する電車に乗る。 墓地。 友達でもいいと言ってキンバリーを引き留めたデルは、フットボール部のクォーターバックにレイプされたことがあると言われるものの、嘘だと決めつける。 それを認めたキンバリーは、嘘をつくのをやめたかったと言って、恋愛は世界が変わるから危険だと、意味不明なことを語るデルの考えが理解できない。 ジョシュが見ていることに気づいたキンバリーは、デルと共に逃げる。 パリ。 結婚パーティーがあるにも拘らず、中華料理を頼んだキンバリーが準備をしようとしないために、デルは呆れてしまう。 電車内。 ニューヨークとロサンゼルス。 キンバリーのアパート。 ニューヨークとロサンゼルス。 キンバリーのアパート。 ジャックと写っている写真を見たデルは、婚約したのかをキンバリーに尋ね、古い電化製品を処分しているし、薬指を触り過ぎるのでそう思ったと伝える。 式は数週間後だと話すキンバリーは、指輪のことを訊かれて、サイズを直していると答える。 知らせなかったのは探偵気取りなのでと言われたデルは、自分が来ていることでジャックが嫉妬し、キンバリーが彼と喧嘩をしていることに気づく。 光栄だと皮肉を言ったデルは、話題を変えてキンバリーの夢を見たことを話す。 過去の思い出をつなぎ合わせた夢だが、それほど複雑なものではなく、実際にあったことだったのだが、記憶にない会話が一つだけあり、それがこの瞬間だったとデルは伝える。 ニューヨークとロサンゼルス。 自分に説得され電車を降りたので、脱線事故に巻き込まれなかった恩義を忘れたのかとキンバリーに伝えたデルは、墓地で車に轢かれそうになったのを救ったと言われる。 電車内。 酔いたい気分になったキンバリーを誘ったデルは、走行中に通路を歩くのは怖いと言う彼女手を握りバーに向かう。 墓地内を散歩するデルとキンバリーは、言葉遊びをして楽しむ。 キンバリーのアパート。 自分は後悔していないと言うキンバリーは、優秀であるにも拘わらず、悲観主義に満足しているデルを愛していたことを伝える。 ニューヨークとロサンゼルス。 パリ。 電車内。 一緒に降りてほしいと言われたキンバリーは、恋人と会うのは嘘だったことを知り、デルを批判して席を立つ。 寄りを戻すために、デルが自分を尾行していたことも知ったキンバリーは、パリ以来、連絡も寄こさなかったデルを責める。 電車を降りて話したいと言われたキンバリーは、デルの自分に対する思いを確認して納得する。 パリ。 キンバリーから隠し事があると言われて口論になったデルは、戸棚にしまった指輪のことを話せない。 ベッドに座るキンバリーの前で跪いたデルは、話したいことがあると伝える。 キンバリーのアパート。 夢のことを訊かれたデルは、見つめ合い自分がキスしようとしたら目が覚めたと伝えるが、その空間が崩れ始める。 ニューヨークとロサンゼルス。 何かの暗示だとデルから言われたキンバリーは、最悪に病んでいるとデルに伝えたため非難されれる。 射撃場に着いたキンバリーは、付き合っているジャックのことで嫉妬するデルから、傷ついたので別れたいと言われる。 本心で話すと言われたデルは、最初から愛していなかったのかもしれないと伝えて、相手を傷つけていいるとキンバリーを非難する。 動揺するキンバリーはデルを責めるが、電話が切れてしまう。 キャッチホンが入ったためにそれに出たデルは、病院の看護師から、母親が亡くなったことを知らされる。 ガンは回復してたことを伝えたデルは、原因不明の心臓発作だったと言われる。 電車内。 パリ。 指輪を持ったデルは、トイレに向かい。 墓地。 それを知りたがるキンバリーにキスしたデルは、自分も恋に落ちそうだと彼女から言われて、二人は抱き合う。 キンバリーのアパート。 ジャックとはうまくいっていないはずだと考えるデルは、やり直すことを望んでいると伝えるものの、キンバリーから、妊娠していると言われる。 あなたが必要であり感謝してると伝えたキンバリーは、ショックを受けるデルに謝罪する。 ジャックと別れる気はなく愛していると伝えたキンバリーは、妊娠しているとは意外だったと言うデルから、パリのホテルでプロポーズするつもりだったことを知らされる。 渡すつもりだった指輪はトイレに流してしまったと話すデルは涙し、一緒にいれない世界は無意味だとキンバリーに伝える。 パラレルワールドのどこかで結ばれていると言うデルは、自分の魂はそこにあると伝え、どうしてもその夢の続きが見たくて、もう一度、眠ろうとしたことを話す。 愛を疑っていた自分が、今ではそれがなければ生きられないと話すデルに、キンバリーは、ずっと愛を信じていたはずだと伝える。 キンバリーに執着し手放したくないと言うデルは、何がどうなっているか理解できない。 愛していることを伝えたデルは、時間がほしいとキンバリーに伝える。 二つの太陽が昇り始め、デルはキンバリーに歩み寄る。
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...全てを見る(結末あり)
後ろのジョシュの話がバカバカしくて聞いていられないデルは、キンバリーに電話番号を尋ねる。
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友人の結婚式を前に、幸せになりたいと言うキンバリーは、子供が欲しいとデルに伝えるものの、真面目に答えてもらえない。
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夜になり、完璧な美しさのキンバリーのことが頭から離れないデルは、彼女と出くわして後を追う。
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キンバリーに電話をしたデルだったが、運転中で音楽を聴く彼女は話を聞かない。
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母親に電話をしていたキンバリーは、自分に気づいたデルが近づいてきたために逃げようとする。
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自分の愛を確かめたいキンバリーに、もちろん愛していると伝えたデルは、跪き指輪を用意するものの、彼女が部屋に入ってきた瞬間に躊躇してしまう。
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行き場所を伝えたデルは、病気った母親のことを訊かれたために治ったと伝え、してはいけないことと知りながら、医者が頼りないので、開発中の薬を使ったと話す。
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デルと話をしていたキンバリーだったが、ジョシュとデート中なので戻ると伝え、握手した理由を訊かれたので、魔が差しただけだと答える。
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キンバリーと愛し合おうとしたデルは、指輪がポケットから出たことに気づき、ベッドから起きて結婚式の準備をする。
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キンバリーの読んでいた”ロアルド・ダール”の小説や付き合っている相手の話になり、トイレに行ったデルは苛立ち、鏡を割ってしまう。
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再び電話をしたデルは、キンバリーをニューヨークに誘い、話に乗ってこない彼女が黙ったために何かを感じる。
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デルをアパートに招き久しぶりに再会したキンバリーは、少しの間、顔を忘れたと言うものの、彼は一度も忘れたことはないと伝える。
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他の男と付き合っていることが気になるデルは、相手が、一度分かれた時に付き合っていたMTVの役員ジャックだと言われてショックを受ける。
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キンバリーの論文に気づいたデルは、自分の新薬ががん治療の躍進に貢献したことを知っている彼女から素晴らしいことだと言われる。
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雨の中、電話をし続けるデルは、自分と別れたいのかをキンバリーに尋ね、それを否定するキンバリーから、今は冷静に話せないので電話を切りと言われる。
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トイレから席に戻ったデルは、もっと愛を伝えればよかったと言って嘆く。
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キンバリーから、この状況を夢で見たのかと訊かれたデルは、出会いを後悔しているのかとも言われ、それはないと答える。
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話を続けるデルは、ジョシュから奪った自分を自慢するが、キンバリーから、うぬぼれない方がいいと言われる。
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デルは、ドレスを着て準備を整えたキンバリーに寄り添い踊る。
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キンバリーとバーでくつろいでいたデルは、鏡を割ったことを車掌から追及され、次の駅のチコで降りるよう指示される。
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踊りながら、ずっと一緒にいたいと言うキンバリーだったが、言葉の響きが悪いのでそれは怖いと伝えたデルは、それに対し反論される。
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夢の中では”一緒になって”と言ったと話すデルが動揺するので、キンバリーは、外の空気を吸うために屋上に行くことを提案する。
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車のフロントガラスに鳥の死骸がぶつかったために、ハンドルを誤りそうになったキンバリーは慌ててしまい、デルは落ち着くようにと伝える。
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キンバリーから、変わらなければ前の繰り返しになると言われたデルは、必ず変わってみせる、約束すると伝える。
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キンバリーを褒め称えたデルは、戸棚から指輪を出そうとするが、残念だったわねと言われてしまい、彼女はその場を去る。
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大事な質問があるとキンバリーに伝えたデルは、話をやめてしまう。
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キンバリーから、自分達がキスしたとしても夢かもしれないと言われたデルは、それを否定する。
*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス。
流星群を見るためにハリウッド・フォーエバー墓地に向かった製薬会社の研究員デルは、恋人のジョシュと共にその場に来ていたキンバリーに惹かれてしまう。
運命的なものを感じ、キンバリーの気を引こうとする悲観論者のデルは、ギクシャクしながらも彼女を口説こうとする。
その後、付き合うようになり、反発し合い、別れがあり再会した二人は、6年間の恋が頭の中で駆け巡る・・・。
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脚本家でもあるサム・エスメイルの初監督作品で、あるカップルの6年間の恋が、場所と時間が交錯されて描かれる異色のラブ・ロマンス。
冒頭で、流星群を見るために墓地で行われる集会に参加して出会った主人公の二人は、その後、ニューヨークとロサンゼルスで電話で話し、パリのホテルで別れて、駅のホームでの再会し、そして、キンバリーのアパートで寄りを戻そうとするデル・・・そんな物語が交互して描かれる複雑なドラマ展開になっている。
それぞれの時期でキンバリーの容姿は変化して別人のように見えることと共に、撮影技法などで区別できる工夫が凝らされている。
パラレルワールドの中で主人公が時代を行き来しているように思わせる映像表現の中で、新しい恋人との結婚も控え妊娠したと言うヒロインの言葉は真実なのか・・・。
二人が迎えた夜明けには、太陽が二つ昇る光景が・・・。
それもまた夢だったのかと暗示させるようなラストも洒落ている。
物事を深く追求し過ぎる悲観論者のジャスティン・ロング、その時期により別の人物のように見えるエミー・ロッサム、その恋人だったエリック・ウィンター、主人公が流星群を見るために列に並んだ際に話す医大生のケイラ・セルヴィなどが共演している。