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アウトバーン Collide (2016)

車泥棒のアメリカ人青年が愛する恋人の手術代を稼ぐために麻薬取引絡みの陰謀に立ち向かう姿を描く、監督、脚本エラン・クリーヴィー、主演ニコラス・ホルトフェリシティ・ジョーンズアンソニー・ホプキンスベン・キングズレー他共演の犯罪アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト
監督:エラン・クリーヴィー
製作
ジョエル・シルヴァー
ベン・ピュー
ブライアン・カヴァナー=ジョーンズ
ロリー・エイトキン
ダニエル・ヘッツァー
製作総指揮
スチュアート・フォード
マット・ジャクソン
スティーヴン・スクイランテ
リック・ジャクソン他
原案:F・スコット・フレイジャー
脚本
F・スコット・フレイジャー
エラン・クリーヴィー
撮影:エド・ワイルド
編集:クリス・ギル
音楽:イラン・エシュケリ

出演
ケイシー・スタイン:ニコラス・ホルト
ジュリエット・マーン:フェリシティ・ジョーンズ
ハーゲン・カール:アンソニー・ホプキンス
ゲラン:ベン・キングズレー
マティアス:マーワン・ケンザリ
ヴォルフガング:ヨアヒム・クロール
ミルコ:クレーメンス・シック
ウォルター:トーマス・バインダー
カール:ミヒャエル・エップ
ジョナス:アレクザンダー・ヨヴァノヴィッチ
ケイ:クリスティアン・ルーベク

ドイツ/アメリカ 映画
配給 オープン・ロード・フィルムズ
2016年製作 99分
公開
ドイツ:2016年8月4日
北米:2017年2月24日
日本:2016年6月10日
製作費 $21,500,000
北米興行収入 $2,280,000
世界 $4,811,530


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ドイツケルン
アメリカ人のケイシー・スタイン(ニコラス・ホルト)は、仕事仲間である友人のマティアス(マーワン・ケンザリ)と共にクラブに向かう。

ケイシーは、その場にいたジュリエット・マーン(フェリシティ・ジョーンズ)が気になる。

同じアメリカ人のジュリエットを誘ったケイシーだったが、その気になれない彼女は立ち去る。

車泥棒だったケイシーとマティアスは、麻薬ディーラーのゲラン(ベン・キングズレー)に呼ばれ、デカく稼げる仕事をする気があるかを訊かれる。

それを断り、もう一度ジュリエットを誘ったケイシーは、彼女と付き合い始める。

愛し合うようになった二人は同棲し、ケイシーはスクラップ工場で働く。

麻薬ディーラーの大物ハーゲン・カール(アンソニー・ホプキンス)に会ったゲランは、対等の関係を要求する。
...全てを見る(結末あり)

働きや負うリスクは認めるが、人間性を考えるとそれを受け入れられないと言って、ハーゲンはゲランの要求を退ける。

クリスマスが近づく夜、外で発作を起こしたジュリエットを病院に運んだケイシーは、腎臓疾患である彼女は人工透析が必要だと医師から診断される。

移植はしたくないと言うジュリエットが病気を隠していたことで戸惑うケイシーだったが、彼女を励ます。

ジュリエットが人工透析を始めたため、その治療費などが必要になったケイシーは、マティアスと共にゲランの元に向かう。

物流企業を経営するイギリス人のハーゲンは”軍”を持ち、ロッテルダムからケルンにゴルフボールに隠したチリ産のコカインを運び、それをゲランがさばいていた。

売り上げは500ユーロ札にして高級車1台に500万ユーロ隠され、船便でチリに運ばれる。

運転手ケイ(クリスティアン・ルーベク)によりコカインはトラックで運ばれ、それはカメラとGPSで監視されていた。

そのトラックを奪うことをゲランから指示されたケイシーは、25万ユーロの報酬を提示される。

アメリカに戻り移植をすることをジュリエットに勧めたケイシーは、20万ユーロはかかると言われる。

スクラップ工場は辞めて、前の仕事で稼ぐと言うケイシーだったが、ジュリエットはそれを望まず、やらないと約束してほしいと伝える。

ジュリエットとのことを考えながらマティアスと計画を練ったケイシーは、ジュリエットに手紙を残し、彼女の患者番号のリストバンドをしてアパートを出る。

トラックを追い越したケイシーは、路上で車を停めてマティアスが乗ってきたバイクを衝突させる。

マティアスが車に乗り込み、ケイシーは道路脇で待機する。

停車したケイはトラックから降り、異変に気づき車を銃撃する。

ケイに襲い掛かって叩きのめしたケイシーは、GPSを外してマティアスに渡し、トラックに乗り込み監視カメラに合図して出発する。

格闘で殴られ口から血を流すケイシーは別人だと気づかれ、トラックが乗っ取られたことが知られてしまう。

その後ケイシーは事故を起こし、トラックは路肩に突っ込む。

連絡のないマティアスは、ゲランとの約束が迫るために焦る。

捕えられたケイシーは、現れたハーゲンから誰の指示かを訊かれ、自分の考えだと答える。

リストバンドでジュリエットのことを知られたケイシーは、彼女には手を出すなとハーゲンに伝える。

必要なことを話さなければジュリエットに訊くとケイシーに伝えたハーゲンは、その場を去る。

殺されそうになったケイシーは抵抗して、割れたコップで相手を痛めつけ、高級車で逃走する。

ジュリエットに電話をしたケイシーは、仕事はしないと約束したにも拘らず出て行ったことを非難され、電話を切られる。

ハーゲンの手下ジョナス(アレクザンダー・ヨヴァノヴィッチ)に追われたケイシーは事故を起こし、車内に隠されていた現金を見つけて逃走する。

襲い掛かるジョナスを叩きのめしたケイシーは、物乞いに扮して警察の追跡をやり過ごす。

追ってくるジョナスに気づいたケイシーは、停めてあったカール(ミヒャエル・エップ)の車を奪い逃走する。

マティアスに電話をしたケイシーは、ジュリエットを家から連れ出すよう指示する。

ハーゲンの手下は、人工透析を終えて帰ろうとするジュリエットを確認する。

ケイシーが車の金を奪ったことを連絡したジョナスは、車を盗まれたと言うカールから車種を訊く。

ハーゲンからの電話を受けたケイシーは、ジュリエットの住所を知る彼に、金は必ず返すと伝えるものの無駄だった。

アウトバーン”に向かったケイシーは、ジュリエットに電話をかけるもののつながらない。

ゲランに電話をしたケイシーは、ハーゲンには指示した相手を教えていないと言って、500万ユーロを手に入れたので20万ユーロだけほしいと伝える。

ジュリエットの保護をゲランに頼んだケイシーは、彼女の住所を教える。

追跡者に襲われたケイシーは暴走し、タイヤを撃たれたために車は横転する。

何とか無事だったケイシーは現金をケースに詰めて、言い寄る男を殴り倒し、車を奪って走り去る。

マティアスに電話をしたケイシーはジュリエットがいないと言われ、ガソリンがなくなったためにスタンドに寄る。

店主から500ユーロ札を拒まれたケイシーは、ある女性に危険が迫ることを伝えて何とか説得する。

そこにジョナスらが現れ、銃を向けられたケイシーは、現金のケースを奪われる。

居合わせた猟の帰りのヴォルフガング(ヨアヒム・クロール)は、ジョナスに銃を向ける。

店に入ってきたハーゲンは、ウォルフガングを銃撃してケイシーに迫るものの、取り戻したのは別のトラックで、本物は自分が持っていると言われる。

無事だったウォルフガングが反撃し、ケイシーは、その隙にハーゲンの車を奪って逃走する。

ゲランに電話をしたケイシーは、ジュリエットは保護したと言われ、競馬場に来るよう指示されて、その場に向かう。

ハーゲンの手下のミルコ(クレーメンス・シック)は、ケイシーが競馬場に来たことを知らせる。

厩舎に向かったケイシーは、ゲランが保護したのがジュリエットでないことを知る。

ゲランを銃撃したミルコはケイシーを痛めつけるものの、反撃されて殺される。

ハーゲンからの電話を受けたケイシーは、ジュリエットを捕えたと言われ、ケルンのバーに来るように指示される。

銃弾を受けるものの無事だったゲランは、自分の車を奪ったケイシーの向かった場所を追跡する。

バーに着いたケイシーは、その場にいたジョナスに武器のチェックをされて、店内にいたジュリエットの無事を確認する。

ハーゲンに金を渡したケイシーは、ジュリエットは解放するが残れと言われる。

そこにゲランが押し入り、ハーゲンに銃を向ける。

警察が駆け付けてバーを包囲し、銃撃戦が始めり、その隙にケイシーとジュリエットはその場から逃げる。

地下鉄に向かったケイシーは、麻薬を積んだハーゲンのトラックを盗む計画だったことをジュリエットに伝える。

逃走した車の中に大金があったことをジュリエットに伝えたケイシーは、助けたかったことを伝えるものの、強盗して嬉しく思うかと彼女から言われる。

そこにジョナスが現れて発砲し、ジュリエットに金を渡したケイシーは、列車が迫るホームを渡る。

ジョナスは警官に射殺され、ジュリエットは車両に乗り、ケイシーは逮捕される。

警察署で尋問されたケイシーは、麻薬王であるハーゲンを追い詰めることができる証拠があると言って取引しようとする。

ロッテルダムからケルンに向かうトラックに、チリ産のコカインが積まれてハーゲンの倉庫に向かい、それがドイツ中に売られることが半年ごとに起きていることをケイシーは話す。

あらかじめハーゲンの空トラックを盗んでおいたケイシーとマティアスは、ケイからトラックを奪った後で入れ替えておいたのだった。

コカイン満載のハーゲンのトラックを渡すことを、ケイシーは警官に約束する。

その後、ハーゲンの関連企業は、警察の一斉捜査を受ける。

マティアスは、ケイシーから送られてきた大金を見て驚く。

ケイシーは、腎臓移植手術を受けるジュリエットを見守る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ドイツケルン
車泥棒の青年ケイシー・スタインは、同じアメリカ人のジュリエットと出会い愛し合うようになる。
麻薬ディーラーのゲランの仕事を断りスクラップ工場で働き始めたケイシーはジュリエットと同棲するが、彼女が腎臓移植を必要とする体だということを知る。
手術に必要な大金を稼ぐために、友人のマティアスとゲランの元に向かったケイシーは、麻薬王であるハーゲンの麻薬輸送トラックを奪う仕事を請け負う。
マティアスと共に計画を実行したケイシーだったが、それに気づいたハーゲンの手下に追われることになる・・・。
__________

ビトレイヤー」(2013)のエラン・クリーヴィーが監督と脚本を担当し、若手人気スターのニコラス・ホルトフェリシティ・ジョーンズが共演、それぞれアカデミー主演賞を受賞したベテランの実力派アンソニー・ホプキンスベン・キングズレーが脇を固めるのがという豪華な組み合わせが注目の作品。

腕のいい車泥棒という設定の主人公が、ドライブテクニックなどを強調する描写も少なく、その場の気分で行動するヒロインの言動もやや理解に苦しむ。

舞台劇のセリフを語るようなアンソニー・ホプキンスの深い演技はいいのだが、彼が銃を握り発砲する姿はイメージに合わない。

いいように言えば怪演ではあるが、大物麻薬ディーラーにしては品格を欠くベン・キングズレーのキャラクターを受け入れるか否か・・・。

国家レベルのルートを仕切る麻薬王が、現場に現れて自ら事の始末をつけようとする行為なども疑問で、期待のカー・アクションなども平凡だ。

作品は酷評され、1週間で公開を打ち切る劇場が続出し、興行的には失敗に終わった。

恋人を救いたい気持ちだけは伝わってくるが、プロの車泥棒の雰囲気はないニコラス・ホルト、こちらも病人には思えない主人公の恋人フェリシティ・ジョーンズドイツ国内の麻薬ルートを支配するアンソニー・ホプキンス、彼の麻薬を売りさばくディーラーのベン・キングズレー、主人公の仕事仲間である友人マーワン・ケンザリ、ハーゲン(アンソニー・ホプキンス)に立ち向かうガソリンスタンドに居合わせた男性ヨアヒム・クロール、ハーゲンの手下クレーメンス・シックアレクザンダー・ヨヴァノヴィッチ、麻薬を運ぶトラックの運転手クリスティアン・ルーベク、主人公に車を奪われる男性ミヒャエル・エップなどが共演している。


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