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ファミリーズ・シークレット City Island (2009)

それぞれ秘密を持ちながら諍いが絶えない家族があることをきっかけにして幸せを掴むまでを描く、製作、監督、脚本レイモンド・デ・フェリッタ、製作、主演アンディ・ガルシアジュリアナ・マルグリーズスティーヴン・ストレイトエミリー・モーティマードミニク・ガルシア=ロリドエズラ・ミラーアラン・アーキン他共演のコメディ・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト
監督:レイモンド・デ・フェリッタ
製作
アンディ・ガルシア
レイモンド・デ・フェリッタ
ザカリー・マッツ
ローレン・ヴェアセル
製作総指揮
マリア・テレサ・アリダ
ルシア・セアブラ
ミルーティン・G・ギャツビー
マイケル・ロバン
グレッグ・ハイダロヴィッチ
脚本:レイモンド・デ・フェリッタ
撮影:ヴァーニャ・ツァーンユル
編集:デヴィッド・レナード
音楽:ヤン・A・P・カチュマレク

出演
ヴィンス・リゾ:アンディ・ガルシア
ジョイス・リゾ:ジュリアナ・マルグリーズ
トニー・ナデラ:スティーヴン・ストレイト
モリー・チャールズワース:エミリー・モーティマー
ヴィヴィアン・リゾ:ドミニク・ガルシア=ロリド
ヴィンス”ヴィニー”リゾJr.:エズラ・ミラー
マイケル・マラコフ:アラン・アーキン

アメリカ 映画
配給 Anchor Bay Entertainment
2009年製作 104分
公開
北米:2010年3月19日
製作費 $6,000,000
北米興行収入 $6,671,040
世界 $7,875,860


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ニューヨークブロンクスシティ島
刑務所の矯正官であるヴィンス・リゾ(アンディ・ガルシア)は、妻ジョイス(ジュリアナ・マルグリーズ)と高校生の息子ヴィンスJr./ヴィニー(エズラ・ミラー)と共に平凡な日々を送っていた。

ある朝、ジョイスから、大学生の娘ヴィヴィアン(ドミニク・ガルシア=ロリド)が帰ると言われたヴィンスは、ポーカーがあると伝える。

ジョイスに学校に送ってもらったヴィニーは、シェリルをドーナッツ・ショップに誘ってサボろうとする。

自分が太っていることへの皮肉だと思ったシェリルは、気分を害してその場を去る。

新入りの受刑者トニー・ナデラ(スティーヴン・ストレイト)が気になるヴィンスは、同僚のマットから、重窃盗にコカイン所持だという犯罪歴を知らされる。

マットから、仮釈放の条件が親族の引き取りで、30日は出られることを知らされたヴィンスだったが、無理だろうと言われる。

スプリングブレイクで戻ってくるヴィヴィアンに電話をしたヴィンスは、迎えに行くと伝える。

ある理由でストリップバーでバイトをしていたヴィヴィアンは、それをヴィンスに話すはずもなかった。

ヴィヴィアンを駅に迎えに行ったヴィンスは、勉強のことなどで話に夢中になり、前の車に衝突してしまう。
...全てを見る(結末あり)

警官を装い前の車の運転手を追い払ったヴィンスは、家に向かう。

夕食時に家族で言い争いになったヴィンスは、ポーカーに行くと言って出かける。

俳優になる夢を捨てきれなかったヴィンスは、マイケル・マラコフ(アラン・アーキン)の演技クラスに通っていた。

同じクラスでパートナーになったモリー・チャールズワース(エミリー・モーティマー)とカフェに向かったヴィンスは、妻にはポーカーだと言って外出していることを話す。

他にも秘密があると言うヴィンスは、24歳の息子を見つけたことをモリーに話し、”トニー・ナデラ”の写真を見せる。

逮捕記録の名前が昔の恋人と同じだったと言うヴィンスは、トニーが生まれる前に彼女とは別れたとモリーに話す。

妻にはチャンスがなくて話せないと言われたモリーは、トニーがハンサムな青年だと思う。

肥満嗜好のヴィニーは、その関連のアダルトサイトなどを閲覧する。

あるサイトが気に入ったヴィニーは、その女性が隣人のデニースだと気づく。

妻とは最近、関係が冷え切っていると話すヴィンスは、息子の出現で改善するかもしれないと話すモリーから、トニーは自分に似ているので、昔の自分を望んでいる妻の心が動くかもしれないと言われる。

相談に乗ると言うモリーは、ヴィンスに電話番号を教えてその場を去る。

翌日、デニースの姿を見たヴィニーは興奮してしまう。

出勤する際に、今晩は特別な夕食にすることを提案したヴィンスだったが、ジョイスとヴィヴィアンは興味を示さない。

トニーと話したヴィンスは、仮釈放のための親族がいないことや、母親の名がナンであることを確認し、彼女が4年ほど前に亡くなったことを知る。

母親を知っていると言うヴィンスは、自分が引受人になる許可を所長に得たことをトニーに話し、1か月、自分の家で暮らしてもらうと伝える。

トニーを車に乗せて手錠でつないだヴィンスは家に着き、母を侮辱する彼から、死んだという父親の話もされる。

ビーチの小屋にトニーを連れて行ったヴィンスは、妻のために風呂を取り付けてほしいと言って手錠を外し、逃げないことを約束させる。

出所の礼も言わせたヴィンスは、母親の悪口も禁じて、ジョイスが帰って来たために、刑務所のことは絶対に話ささいようにとトニーに伝える。

ボーリング仲間だということにして、娘が帰っていることも話したヴィンスは、母親の知り合いだというのも秘密にするようにと言ってトニーに釘を刺す。

ヴィヴィアンと帰宅したジョイスは、ヴィンスがバイカーを連れて帰っていることをヴィニーから知らされる。

憤慨するジョイスから非難されたヴィンスは、働いてもらうトニーは、1か月で出所すると話してしまう。

犯罪者を家に連れてきたと言われたヴィンスは、トニーの母親と知り合いであることまで話してしまい、ジョイスから関係を問われる。

ヴィヴィアンが間に入るものの、罵り合いになったヴィンスとジョイスの喧嘩を止められるはずもないトニーは、その様子を見守るしかなかった。

一旦、休戦にして夕食にすることにした家族は、食卓に着く。

再び言い合いになったヴィンスとジョイスにウンザリするヴィヴィアンは、いい加減にしてほしいと二人に伝える。

ヴィヴィアンの胸が大きくなったと話すヴィニーに憤慨したヴィンスは、彼を部屋に向かわせる。

それが気になるヴィンスから、ヴィニーの言う通りだと言われたヴィヴィアンは、気分を害して家を出る。

激怒するジョイスに、誉め言葉のつもりだったと言うヴィンスだったが、納得できずに席を立つ。

トニーは、食事のことをジョイスに感謝する。

車で家を出たヴィンスは、モリーに電話をして話がしたいと伝える。

ストリップバーに向かったヴィヴィアンだったが、同僚に客を取られてしまう。

禁煙していることになっているジョイスは、刑務所では吸えないので禁煙できたと言うトニーにタバコを勧める。

裏切られたと思われるので、トニーに真実を話すべきだとヴィンスに伝えたモリーは、家に残してきたのは息子だから信頼していると言われて納得する。

トニーと話したジョイスは、ヴィンスが3年前に小屋を建て始めたが長続きしないことや、ポーカーに行っているのは信じていないと伝える。

出演者募集の記事を見るモリーは、オーディションを受けることをヴィンスに勧める。

その頃ヴィニーは、デニースのサイトに登録をしてカード決済をする。

オーディションを受けた場合の話をしたモリーは、役を得るのは難しいが、チャレンジしてみることを勧める。

会員になれたヴィニーは、秘密の暗号”ボテロ”を知り、専用ページにアクセスし興奮して我慢できなくなり、デニースの家を覗く。

母子家庭で育ったトニーは、自分が父親に似ているために、夫を嫌っていた母から辛く当たられたことをジョイスに話す。

トニーに同情するジョイスは、ヴィニーの部屋にセーターがあることを伝える。

ヴィニーの部屋に行ったトニーは、パソコンの画面の怪しげなサイトに気づき、”ボトロ”(ボテロ)という文字が目に付く。

足を踏み外して物音を立てたヴィニーは、デニースに見つかりそうになる。

自分の秘密を訊かれたモリーは、ある封筒を渡して、その時が来るまで見ないでほしいとヴィンスに伝える。

翌日、バスルームで隠れて喫煙しているヴィンスの本を見つけたヴィニーは、それに挟まっていたトニーの写真に気づく。

家に戻ったヴィヴィアンはビーチでタバコを吸い、ストリップバーのマッチを放り投げる。

トニーは小屋に落ちたマッチに気づき、その後、ヴィンスから仕事の指示を受けながらジョイスを気にする。

ヴィニーは、ビーチにいたヴィヴィアンにトニーの写真を見せる。

映画のオーディションを受けることをトニーに話したヴィンスは、子供の頃から役者になるのが夢で演技のクラスにも通っていることを話す。

家族には内緒で、ジョイスはポーカーに行っていると思っていると話したヴィンスは、トニーからオーディションを受けるべきだと言われる。

誰でも演技はできると言うトニーは、刑務所で自分を守るために虚勢を張った時の演技を見せて、ヴィンスをその気にさせる。

その後、オーディション会場に向かったヴィンスは、長蛇の列に並び、その場にマイケルがいることに気づき、”ロバート・デ・ニーロ”の主演作だと知る。

トニーに声をかけられたジョイスも、彼のことが気になる。

ヴィニーのお気に入りのサイトの女性が、隣人のデニースだということに気づいたトニーは、ヴィニーに”ボトロ”だと伝える。

”ボテロ”だと言うヴィニーの声が聞こえたデニースは、ヴィンスを買い物に誘う。

トニーに促されたヴィニーは、デニースに付き合う。

スーパーで太った女性と買い物をするヴィニーを見かけたシェリルは、彼に手を振る。

ヴィヴィアンは、ジョイスとトニーが楽しそうに話をしていることに気づく。

トニーの仕事のことでヴィンスに電話をしたジョイスは、適当にやってくれと言われたために、トニーと買い物に出かけるがオーチャード・ビーチに向かう。

デニースの家で食事の支度を始めたヴィニーは、スーパーにいたシェリルのことを訊かれて、招待するようにと言われる。

オーチャード・ビーチ
駐車場に車を止めたジョイスは、トニーに犯罪歴を尋ね、二人は求め合ってしまう。

列の中からピックアップされたヴィンスだったが、指名されなかった大勢の人々と共にマイケルが帰る姿に気づく。

ジョイスとトニーは、互いに嫌でないことを確認して愛し合おうとする。

呼ばれたヴィンスは、カメラの前で名前などを話し始める。

ヴィンスのことが気になるトニーは躊躇してしまい、ポーカーでなくても浮気とは限らないとジョイスに伝える。

演技を始めたヴィンスは、”マーロン・ブランド”と”ロバート・デ・ニーロ”風に演技するが、帰ってもいいと言われる。

呼び戻されて、刑務所の仕事についての説明を求められたヴィンスは、自分の言葉で演技するようにと言われ、トニーがやったように演じ、カメラに向かい興奮してしまう。

OKだと言われたヴィンスは、動揺しながらその場を去る。

その件をバーでモリーに話したヴィンスは、キャスティング担当の前で即興劇をすることは普通なことではないと言われる。

見込みありだと言われたヴィンスは、カメラの前で興奮しただけだと謙遜する。

キャスティング担当からの電話が入り、他の役者との相性を見ると言われたヴィンスは、合格したことに驚く。

初めてのオーディションで合格した幸運なヴィンスを誇りに思ったモリーは、その場の客達に向かい、ヴィンスが”マーティン・スコセッシ”の作品のオーディションを受けて、もう一度呼ばれたことを伝える。

客達から拍手を受けたヴィンスは、モリーと共に喜ぶ。

家に戻ったトニーは、ジョイスを傷つけたことを後悔する。

妻にはいつ知らせるのかと訊かれたヴィンスは、簡単には話すことはできないとモリーに答える。

小屋の中で苛立つトニーは、床に落ちているマッチに気づく。

シェリルをデニースの家に呼んだヴィニーは、食事を楽しむ。

ヴィンスは、マネージャーのモリーがオーディションを受けさせた話にすることで彼女と盛り上がり、ジョイスに話をする気になる。

トニーは、車に乗ってストリップバーに向かおうとするが、途中でヴィンスの車を見かける。

途中、桟橋に寄ったヴィンスは、モリーからトニーの母親ナンについて訊かれて話をする。

バスルームでヴィンスの本を見つけてジョイスは、挟んであった番号が書いてあるモリーの名刺を確認する。

ナンと別れることを決めた時に妊娠を知り、父親の手伝いをして貯めた学費にする予定の7500ドルを彼女に渡し、安定収入のために刑務官になったことを、ヴィンスはモリーに話す。

名刺の番号に電話をしたジョイスは、それに出たモリーの声を聞いただけで切ってしまう。

秘密を話す時が来たと言うモリーは、渡した封筒を持っていることをヴィンスに確認する。

封筒の中の写真を見たヴィンスは、それに写っているモリーの子供達が夫とスケネクタディにいることを知る。

自分はシティ島の出身で、5か月前に逃げ出したことを話すモリーは、ヴィンスからその理由を訊かれ、過去を消せるか試すためだと答える。

ヴィンスから不可能だと言われたモリーは、自分を嫌わないでほしいと伝える。

気持ちは分かると思うと言われたヴィンスは、モリーを抱きしめる。

ストリップバーに向かったトニーは、踊っていたヴィヴィアンに気づかれて店を出る。

駐車場に出てきたヴィヴィアンから車を盗んだと言われたトニーは、警察に通報されるものの、それを阻止する。

互いに弱みを握った二人は言い合いになり、奨学金を止められたために、親に言わずに自分で学費を稼いでいることをヴィヴィアンはトニーに話す。

ヴィヴィアンに殴られたトニーは、迎えに来たことにすると言って、車にあった手錠で彼女をつないで家に向かう。

家に来た理由を訊かれたトニーは分からないと答え、母との関係を気にするヴィヴィアンは何もないと言われる。

家に着いたヴィンスは、ジョイスの車がないために彼女がいないと思う。

ジョイスに説明する段取りをしようとしたヴィンスは、モリーから、いつも通りに振舞うようにと言われる。

二階にいたジョイスは、二人に気づいて話を聞いてしまう。

階段を下りたジョイスはモリーに挨拶され、彼女が来たのは話をしたいからだと言うヴィンスに対し、浮気したことを責める。

何も言わずに出て行くようにと伝えたジョイスは、自分もトニーと燃え上がったと話し、それを聞いたヴィンスはショックを受けて吐いてしまう。

モリーから、”息子”とも寝るとは最悪だと言われたジョイスは意味が理解できず、そこにトニーとヴィヴィアンが戻る。

ヴィヴィアンと手錠をしていたトニーを見て、間違いを犯したと思ったヴィンスは激怒する。

ナイフを持ってトニーに襲い掛かったヴィンスだったが、手錠を外されたヴィヴィアンの服装に驚いている隙にトニーに逃げられる。

トニーを追い詰めたヴィンスは、ジョイスとヴィヴィアンに手を出したことを責めるが、誤解だと言われる。

騒ぎに気づいたヴィニーは、外に出て様子を見る。

話し合おうと言うトニーに襲い掛かり、街頭の柱に腕を回し手錠をかけたヴィンスは、ジョイスと言い合いになる。

モリーから自分は映画のマネージャーだと言われたジョイスは、ヴィンスからは、”ロバート・デ・ニーロ”の主演作に出演することを知らされる。

話が理解できないジョイスは、オーディションを受けたことをモリーから知らされ、ヴィンスは彼女は友人だと伝える。

演技のクラスに通いオーディションを勧められたと話すヴィンスは、ポーカーがクラスだったことをジョイスに伝える。

モリーから、夢を語るのを恥ずかしく思ったヴィンスは話せなかったと言われたジョイスは、ヴィンスからトニーの件の説明を求められる。

再婚を考えているのかと言われたヴィンスは、口を挟むヴィヴィアンに、トニーと何をしていたのかを問う。

ヴィヴィアンがストリッパーで学費を稼いでいることを知ったヴィンスとジョイスは驚き、奨学金を取り消されたと言われる。

マリファナを吸ったために取り消されたことを知ったジョイスはヴィヴィアンに同情するが、ヴィンスは、問題は解決しないと皆に伝える。

トニーから正直になれと言われたヴィンスは、隠れて喫煙し、演技のクラスに通い浮気を疑われている現実を考えるようにと意見される。

自分の引受人になった理由をトニーから訊かれたヴィンスは、父親であることを話してしまう。

ヴィンスから、トニーとしたことを訊かれたジョイスは、彼は完璧な紳士的だったと答える。

ずっと話そうと思っていたと言うヴィンスはジョイスに謝罪し、許し合った二人は愛を確かめる。

その様子を見たモリーは、黙ってその場を去る。

トニーの手錠を外したヴィンスは、自分の息子だと言って彼を抱きしめる。

ヴィンスに促されたヴィヴィアンは、兄のトニーにハグする。

家族の様子を見てデニースとシェリルと抱き合ったヴィニーは、父がトニーの母親と寝たと思った母の考えが正しかったと伝える。

モリーは、スケネクタディ行きのバスに乗る。

次のクラスで、モリーがいないことに気づいたマイケルは、ヴィンスから街を出たようだと言われ、ライバルが一人減ったと伝える。

マイケルから演技するようにと言われたヴィンスは、ジョイスが見守る前で、先日、秘密を訊かれたことを話す。

その時は訳が分からなかったと話すヴィンスは、今は分かると言って、自己紹介を始める。

トニーの出現により事態は好転し、夢が叶ったヴィンスは役者になり、家族に幸福が訪れる。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ニューヨークブロンクスシティ島
刑務所の矯正官であるヴィンス・リゾは、役者になる夢を捨てきれず、妻ジョイスに内緒で演技クラスに通っていた。
そんなヴィンスは、受刑者であるトニーが、かつての恋人との間に生まれた息子だと知り、彼にはそれを話さないまま仮釈放の引受人になる。
夫婦関係も冷めていたジョイスは、犯罪者を連れてきたヴィンスに呆れてしまう。
ヴィンスの娘で大学生のヴィヴィアンも、奨学金を取り消されたためにストリッパーでアルバイトをしていることを家族に隠し、息子のヴィニーも、肥満嗜好であることを話す相手もいなかった。
演技クラスのパートナーであるモリーが良き相談相手になったヴィンスは、彼女から、すべての秘密を家族に話すことを勧められるのだが・・・。
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インディペンデント映画監督のレイモンド・デ・フェリッタが製作を兼ねて演出した作品で、同じく製作も担当したアンディ・ガルシアが主演した彼の意欲作でもある。

それぞれが秘密を抱える崩壊しかける家族が、あることをきっかけにして家族の絆を取り戻すまでを描くコメディ・ドラマ。

平凡な家庭ではあるが、”戦争”のように繰り返される夫婦間の争いなどが現実的に描かれる中で、犯罪者である主人公の息子が家で暮らすことになり、彼の存在がまるで”神の力”のように描写されるところなどはファンタジックな雰囲気を持ち、レイモンド・デ・フェリッタの人間味あふれる演出が実に心地よい秀作に仕上がっている。

拡大公開もされない小作ではあるが、批評家の評価は高く、主人公の刑務官を演ずるアンディ・ガルシアは、キャリア最高の演技と言っていい愛すべきキャラクターを好演している。

夫を信じることができず見下しているヒステリックな妻を熱演するジュリアナ・マルグリーズ、犯罪者でありながら、家族の絆を取り戻すきっかけを作る主人公の息子だった青年スティーヴン・ストレイト、主人公を常に支える”天使”のような存在である演技パートナーのエミリー・モーティマー、主人公の娘を演ずる、アンディ・ガルシアの実娘ドミニク・ガルシア=ロリド、その弟を愉快に演ずるエズラ・ミラー、主人公が演技指導を受ける役者のアラン・アーキンなどが共演している。


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