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シンデレラ The Slipper and the Rose: The Story of Cinderella (1976)

名作童話”シンデレラ”を基に製作された、監督、脚本ブライアン・フォーブス、主演ジェマ・クレイヴンリチャード・チェンバレンマーガレット・ロックウッドマイケル・ホーダーンアネット・クロスビーケネス・モア共演のミュージカル。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ミュージカル


スタッフ キャスト
監督:ブライアン・フォーブス

製作:スチュアート・ライオンズ
原作:”シンデレラ
脚本
ブライアン・フォーブス
ロバート・B・シャーマン
リチャード・M・シャーマン
撮影:トニー・イミ
編集:ティモシー・ジー
音楽
ロバート・B・シャーマン
リチャード・M・シャーマン
アンジェラ・モーレイ

出演
シンデレラ:ジェマ・クレイヴン
エドワード王子:リチャード・チェンバレン
継母:マーガレット・ロックウッド
国王:マイケル・ホーダーン
王妃:ラリー・バウワーズ
皇太后:イーディス・エヴァンス
魔法の妖精:アネット・クロスビー
侍従長:ケネス・モア
ジョン:クリストファー・ゲイブル
モンタギュー公爵:ジュリアン・オーチャード
イゾベラ:ロザリンド・エアーズ
パラティン:シェリー・ヒューソン
キャロライン:ポリー・ウィリアムス
ドモ少佐:ジョン・ターナー
ウィロビー:キース・スキナー

イギリス 映画
配給
ユニバーサル・ピクチャーズ(北米)
Cinema International Corporation(世界)
1976年製作 143分
公開
イギリス:1976年3月25日
北米:1976年11月4日
日本:1977年3月26日


アカデミー賞
第50回アカデミー賞

・ノミネート
編曲/歌曲・歌曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ヨーロッパの小国ユーフラニア。
エドワード王子(リチャード・チェンバレン)は、国王、王妃が希望する結婚相手、キャロルスフェルドのセレーナ王女に会い帰国する。

護衛のジョン(クリストファー・ゲイブル)に、王子として暮らす日々の空虚さを語るエドワードは、侍従長(ケネス・モア)に迎えられる。

国王と王妃がよき知らせを待っていると言われたエドワードは、好みでなかった王女とは何も進展がなかったと侍従長に伝える。

エドワードは、政治的同盟のためでなく、愛のために結婚したいことを侍従長に伝える。

遊戯をしていた国王(マイケル・ホーダーン)と王妃(ラリー・バウワーズ)の元に向かったエドワードは、セレーナ王女の件を話せない。

そこに、エドワードの従兄モンタギュー公爵(ジュリアン・オーチャード)が現れる。

エドワードは、王女に結婚を申し込まなかったことを国王に話し、自分の理想とはかけ離れた女性だったことを伝える。

条件ではなく愛で相手を選びたいと言うエドワードに対し、愛は結婚には邪魔だと国王は考える。

エドワードは、皇太后(イーディス・エヴァンス)とモンタギューからも、早く妻を見つければ幸せは、後からついてくると言われても納得できなかった。

最悪の独身男の見本だと言って、モンタギューを追い出した国王は、王妃と皇太后と共に、早く妻を見つけるようエドワードに指示し、結婚に愛は必要ないことを重ねて伝える。

父を亡くした少女シンデレラ(ジェマ・クレイヴン)は、継母(マーガレット・ロックウッド)から酷い仕打ちを受け、意地の悪い義姉イゾベラ(ロザリンド・エアーズ)とパラティン(シェリー・ヒューソン)に屋敷の部屋を奪われ、使用人扱いされる。
...全てを見る(結末あり)

シンデレラは、地下で暮らし、家事のすべてをするよう継母から指示される。

そんなシンデレラは、幸せだった時代を思い出すことで、自分自身を慰める。

両親の墓に花を手向けたシンデレラは、エドワードとジョンが王室の墓に入る様子を見つめる。

エドワードは、既に用意された自分の墓を見せる。

歴代王の話をしたエドワードは、少女が覗いていたことに気づく。

屋敷に戻ったシンデレラは、外出していたことを継母に責められ、招待客のための料理の準備をするよう指示される。

ジョンが、皇太后の世話をするキャロレイン(ポリー・ウィリアムス)に惹かれていることを知ったエドワードは、口添えをしようとするものの、身分違いで叶わぬ恋だと言うジョンは遠慮する。

隣国との政略結婚の必要性を確認した国王は、侍従長から盛大な舞踏会を開くことを提案され、それがエドワードの花嫁選びに最適な方法だと考えられ。

料理の準備をしていたシンデレラは、訪ねて来た女性/魔法の妖精(アネット・クロスビー)を招き入れて話をする。

暖炉の火を勢いよくさせて、犬が飼いたいと言うシンデレラに、自分と一緒に入って来た犬フレッドのことを任せた女性は、その場を去る。

継母が現れたためにフレッドをベッドに隠したシンデレラは、料理の下ごしらえが終わっていたために驚く。

満足した継母はその場を去り、シンデレラはフレッドがやってくれたと思い感謝する。

エドワードは、妃探しの舞踏会に断固として反対するが、モンタギューは楽しみにする。

そこに現れた侍従長は、エドワードから王女との婚約を拒否されたキャロルスヴェルトが、戦争を仕掛けようとしていると国王に伝える。

エドワードは、国家のために国王の考えに従うしかなかった。

その後、エドワードの肖像画と共に各国に招待状が届けられるが、受け入れたのは半数以下だった。

それを侍従長から知らされた国王は、招待者を補うよう指示する。

王家の舞踏会に招待された継母は娘たちと共に喜び、ドレスを作るために町に向かう。

ドレス屋から、客が殺到してドレスは提供できないと言われた継母は、古いドレスをシンデレラに縫い直させようとする。

シンデレラが困っていることを知った魔法の妖精は、彼女の元に向かい励まし、自分は人の心をテストする者で、あなたは合格したと伝えて、彼女に食事をさせて休ませようとする。

ベッドで眠ってしまったシンデレラが目覚めると、華やかなドレスが完成していた。

ドレスに満足した継母は、それを着たイゾベラとパラティンと共に城に向かう。

再びシンデレラを訪ねた魔法の妖精は、彼女を舞踏会に出席させようとする。

その場にあったカボチャとネズミをフレッドに任せた妖精は、シンデレラに美しいドレスを着せてカツラを被せ、ガラスの靴を目の前で作り履かせる。

喜ぶシンデレラは、この魔法は今夜だけのもので、12時の鐘と共にすべてが元に戻ってしまうことを妖精から知らされる。

カボチャは馬車に、ネズミが馬になり、カエルがシンデレラのお供に変身する。

楽しんでくるようにと言ってシンデレラを見送った妖精は、12時までに帰るようにと伝える。

城では盛大な舞踏会が始まり、エドワードは各国の王女と踊り、ジョンが皇太后の相手をする。

到着したシンデレラは某国王女と紹介されて注目を集め、エドワードは彼女に心を奪われる。

継母と義姉は、王女がシンデレラだと気づかない。

エドワードがシンデレラと踊る姿を見て満足する国王は、彼女について調べるよう侍従長に指示する。

シンデレラと二人で話したエドワードは、茶番に巻き込んでしまったことを謝罪する。

好きな人生を歩んでいると思われているが、世襲により囚われの身の状況だったと話すエドワードは、愛がある結婚を信じているとシンデレラに伝える。

戸惑うシンデレラに、自分の愛をすべて捧げると伝えたエドワードは、彼女にキスする。

現れた侍従長から、シンデレラと共に挨拶してほしいと言われたエドワードは、それに応じようとする。

その時、12時の鐘が鳴り、シンデレラはその場を去りながら元の姿になる。

シンデレラを追ったエドワードは、落ちていたガラスの靴を見つける。

夢見心地のシンデレラは歩いて屋敷に戻り、ガラスの靴を手にするエドワードはシンデレラを想う。

翌朝シンデレラは、気分が悪い継母に呼ばれ、昨夜の謎の王女の話を聞くが、義姉共々自分だと気づいていないことを知る。

エドワードは、ガラスの靴が履ける女性を探せば、謎の王女を見つけられることを思いつき、国王も納得して勅令が人々に知らされる。

ガラスの靴に合う女性が王子の妃として迎えられることになり、イゾベラとパラティンは、母に指示されて無理矢理履こうとするものの、小さ過ぎて足が入らない。

手掛かりはなく気落ちするエドワードは、靴の記念碑を建て、失恋した女性がいつか現れることを期待する。

3か月が経ち、自分の恋の話ばかりしていたエドワードは、身分違いのキャロラインとの恋が叶わないと諦めるジョンに、王子の特権でナイトの称号を授ける。

ジョンがキャロラインと同じ立場になり、護衛がいなくなったため、エドワードは、その場にいたウィロビー(キース・スキナー)を昇進させて剣を与える。

その後、王女捜しを諦めたエドワードは記念碑を壊し、ガラスの靴を森に投げ捨ててしまう。

ガラスの靴を見つけたフレッドは、シンデレラをその場に連れて行く。

ガラスの靴を手にしたシンデレラは、舞踏会の夜を思い出しながら踊る。

キャロラインと過ごしていたジョンはシンデレラに気づき、エドワードに知らせに行く。

シンデレラの元に向かったエドワードは、彼女を抱きしめてキスする。

エドワードと屋敷に戻ったシンデレラは、驚く継母と義姉に迎えられる。

シンデレラを婚約者と呼ぶエドワードは、継母に彼女との結婚の許可を求める。

許可を得たエドワードは、継母の招待を断り、シンデレラと共に城に向かう。

シンデレラは、幸せを手に入れたことに免じてすべて許すと、継母と義姉に伝えてその場を去る。

国王と王妃そして皇太后にシンデレラを紹介したエドワードは、彼女を部屋に案内する。

シンデレラが平民だと知った国王は、前例がないために評議会にかけることになるが、魅力的な女性であるために残念に思う。

その夜、国王の特使として現れた侍従長と話したシンデレラは、国王が結婚を許さないことを知らされる。

辛い立場の侍従長は、シンデレラを気遣いながら、王子は他国の王女と結婚し同盟関係を築かなければならないと説明する。

小国の我が国の平和が脅かされていることを話す侍従長は、犠牲が必要だとシンデレラに伝える。

その犠牲が自分だと理解したシンデレラは、生活面の援助を約束され、秘密の地に案内することを知らされる。

侍従長の心遣いに感謝したシンデレラは、国王の要求を受けるので、偽りの愛だったとエドワードに伝えてほしいと言って涙する。

エドワードが、自分を愛したのが間違いだったと悟ることを願い、辛さに耐えながらシンデレラは旅立つ。

その様子を見ていた国王は、侍従長から報告を受け、王女のような振る舞いだったとシンデレラについて語る。

国王の行いに失望したエドワードは、すべてを呆れめて政略結婚に同意する。

平和に暮らしていたシンデレラは、エドワードのことを想っていた。

その場に現れた魔法の妖精は、城にいないシンデレラに驚き、彼女が12時の鐘で帰らなかったことを知る。

今日がエドワードの結婚式だと知らせた妖精は、シンデレラを連れて式に向かう。

結婚式は始まり、到着して着席した妖精は、ファンファーレを吹く。

ウェディングドレスを着たシンデレラはエドワードの元に向かい、二人がキスしたために出席者は驚き、その場は混乱する。

評議会が開かれ、それに参加した妖精は、法を制定したのなら改正すればいいと国王に提案する。

エドワードと結婚するはずだった花嫁とモンタギューが、互いに一目惚れして恋に落ちたことを妖精から知らされた国王は、それを確かめる。

両国の同盟が保たれたことで、すべてが丸く収まった国王は満足する。

式は再開し、エドワードとシンデレラは愛を誓い合う。

その後、エドワードとシンデレラはいつまでも幸せに暮らした。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ヨーロッパの小国ユーフラニア。
国王と王妃が希望する相手との政略結婚に納得できないエドワード王子は、愛のために結婚したいと考えていた。
父を亡くした少女シンデレラは、意地の悪い継母と義姉たちから酷い仕打ちを受け、使用人扱いされる。
盛大な舞踏会を開き、王子の妃を選ぶことを侍従長から提案された国王は、エドワードを説得する。
各国王女の大半から出席を拒まれた国王は、同国の貴族を招待する。
招待状が届いたシンデレラの継母は、娘を王子の妃にするために準備を始める。
シンデレラの悲しい人生を知った魔法の妖精は、魔法を使い、彼女を某国王女として舞踏会に出席させようとする。
妖精から、深夜12時には魔法が切れると言われたシンデレラは、カボチャが姿を変えた馬車に乗り城に向かうのだが・・・。
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世界中で愛される童話”シンデレラ”を、ミュージカルとして映画化した作品。

約30年のキャリアがある脚本家としても知られる、ブライアン・フォーブスの軽快な演出が見どころの作品でもあり、本職の歌手などが登場しないものの、セリフに溶け込んだ楽曲の数々なども十分に楽しめる。

その、ロバート・B・シャーマンリチャード・M・シャーマン兄弟の曲は、第50回アカデミー賞で編曲/歌曲、歌曲賞にノミネートされた。

シャーマン兄弟は1960年代にディズニー映画で活躍し、「メリー・ポピンズ」(1964)でアカデミー作曲、歌曲賞を受賞している。

小柄でキュートな魅力を活かしシンデレラを演じているジェマ・クレイヴン、彼女に心を奪われ愛し合う、政略結婚を拒む王子リチャード・チェンバレン、意地の悪いシンデレラの継母マーガレット・ロックウッド、国王を愉快に演ずるマイケル・ホーダーン、王妃のラリー・バウワーズ、皇太后のイーディス・エヴァンス、シンデレラに魔法をかける妖精アネット・クロスビー、思慮深い侍従長を印象的に演ずるケネス・モア、王子の護衛クリストファー・ゲイブル、王子の従兄である公爵ジュリアン・オーチャード、シンデレラの義姉ロザリンド・エアーズシェリー・ヒューソン、皇太后の世話係で、ナイトとなったジョン(クリストファー・ゲイブル)と愛し合うポリー・ウィリアムス、少佐のジョン・ターナー、ジョンの代わりに王子の護衛となるキース・スキナーなどが共演している。


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