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チャーリーとチョコレート工場 Charlie and the Chocolate Factory (2005)

1964年に発表された、ロアルド・ダール同名小説を基に製作された作品で、1971年公開のジーン・ワイルダー主演「夢のチョコレート工場」以来となる2度目の映画化。
謎のチョコレート工場主で選ばれた5人の子供達の不思議な体験を描く、ティム・バートンジョニー・デップ・コンビによる奇想天外なファンタジー・コメディ超大作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ファンタジー

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スタッフ キャスト ■
監督:ティム・バートン

製作総指揮
パトリック・マコーミック
フェリシティー・ダール
マイケル・シーゲル
グレアム・パーク
ブルース・バーマン
製作
ブラッド・グレイ
リチャード・D・ザナック
原作:ロアルド・ダール
脚本:ジョン・オーガスト
撮影:フィリップ・ルースロ
編集:クリス・レベンゾン
衣装デザイン:ガブリエラ・パスクッチ
音楽:ダニー・エルフマン

出演
ウィリー・ウォンカ:ジョニー・デップ
チャーリー・バケット:フレディ・ハイモア
ジョー:デイビット・ケリー
バケット夫人:ヘレナ・ボナム=カーター
バケット:ノア・テイラー
ボーレガード夫人:ミッシー・パイル
ソルト:ジェームズ・フォックス
ティービー:アダム・ゴドリー
グループ夫人:フランツィスカ・トローグナー
ウンパ・ルンパ:ディープ・ロイ
ウィルバー・ウォンカ:クリストファー・リー
バイオレット・ボーレガード:アナソフィア・ロブ
ベルーカ・ソルト:ジュリア・ウィンター
マイク・ティービー:ジョーダン・フライ
オーガスタス・グループ:フィリップ・ウィーグラッツ
ジョージーナ:リズ・スミス
ジョゼフィーン:アイリーン・エッセル
ジョージ:ディビット・モリス
ナレーション:ジェフリー・ホールダー

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
2005年製作 115分
公開
北米:2005年7月15日
日本:2005年9月10日
製作費 $150,000,000
北米興行収入 $206,456,430
世界 $474,968,760


アカデミー賞 ■
第78回アカデミー賞

・ノミネート
衣装デザイン賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ごく普通の少年チャーリー・バケット(フレディ・ハイモア)は、お金も地位もない上に、食べ物にも困るほど貧しい家族、両親(ノア・テイラー/ヘレナ・ボナム=カーター)と、父方の祖父母(デイビット・ケリー/アイリーン・エッセル)と、母方の祖父母(ディビット・モリス/リズ・スミス)とで仲良く暮らしていた。

チャーリーの住む町には、チョコレート作りの天才ウィリー・ウォンカ(ジョニー・デップ)という人物がいて、15年前に世界最大の工場を作った。

しかし、ウォンカを妬む者がスパイを送り込み、レシピが盗まれてしまい、工場は永久に閉鎖されてしまう。

ある日ウォンカは、5人の子供を工場に招待し、その内の一人に特別賞を与えることを発表する。
...全てを見る(結末あり)

世界中の子供達や人々は、ウォンカ製の板チョコレートに入った”ゴールデンチケット”を手に入れるためにお菓子屋に殺到する。

ドイツの肥満体少年オーガスタス・グループ(フィリップ・ウィーグラッツ)や、チョコレートを大量に買いあさり、事業を中止して娘のためにチケットを手に入れようとする、イギリスの実業家ソルト(ジェームズ・フォックス)などがチケットを手に入れる。

誕生日にしか、チョコレートを買ってもらえないチャーリーには望みがほとんどなかった。

そして、待ち望んでいた両親からのチョコレートにチケットが入っていなかったためチャーリーは気落ちする。

強欲で傲慢に育った子供にチケットは渡り、チョコレートの売上が増えると共に、歯磨き粉工場で働くチャーリーの父バケットの工場も収益が上がる。

しかし、そのせいで工場は機械化され、バケットは解雇されてしまい、一家は幸運とは程遠いことを嘆く。

祖父ジョー(デイビット・ケリー)が、チャーリーを気の毒に思い、ヘソクリでチョコレートを買い与えるがやはり外れてしまう。

そんな時、チャーリーが道に落ちていたお金でチョコレートを買うと、その中には”ゴールデンチケット”が入っていた。

家族中が大騒ぎのパケット家は、かつて、ウォンカの工場で働いていた祖父ジョーを、チャーリーの付き添いに決めるのだが、チャーリーは、家族のことを思いチケットを売ろうとする。

しかし、もう一人の祖父ジョージ(ディビット・モリス)に励まされ、チャーリーは意気揚々とジョーと共に工場に向かう。

食いしん坊少年グループ、我がままな富豪の娘ベルーカ(ジュリア・ウィンター)、あらゆる賞を獲得するバイオレット・ボーレガード(アナソフィア・ロブ)、ゲーマー少年のマイク・ティービー(ジョーダン・フライ)、そしてチャーリーは,親や祖父に付き添われ、おどけた感じのウォンカと対面して工場内に入っていく。

一行は、不思議な世界が広がるウォンかの工場内で好きなことをすることを許される。

食い意地の張っているグループは、チョコの川に落ちてポンプで吸い上げられ、彼の母親は、工場内で働く小柄な種族ウンパ・ルンパ(ディープ・ロイ)に連れて行かれてしまう。

船で工場の奥に向かった一行は、激流を下り、発明室に到着して、子供達は再び自由行動を許される。

バイオレットは、一枚で全ての食事が済んでしまうガムを食べてブルーベリーに変えられてしまい、ウンパ・ルンパがジュース室に運んでしまう。

工場見学の途中、ウォンカは子供達を見て、自分の幼い頃を思い浮かべる。

少年ウォンカは、歯科医だった父ウィルバー(クリストファー・リー)に甘いものを禁じられていた。

ある日ウィルバーが焼き捨てたチョコレートを拾い、それを食べた瞬間ウォンカは、その魅力にとり憑かれてしまう。

そして、家出したウォンカは、チョコレートの国スイスに旅立ったのだった。

ナッツ室に着いた一行は、ベルーカが、クルミを割るリスを見てそれを欲しがる。

自分でリスを捕りに行ったベルーカは、頭の中味が空っぽだと判断され、ゴミとして処分されてしまう。

親バカを責められたソルトも、ウンパ・ルンパに捨てられてしまう。

自在エレベーターに乗りテレビ室に着いた一行は、マイクがウォンカをバカ呼ばわりしたため体を小さくされ、ウンパ・ルンパにアメのように引き伸ばされてしまう。

そして最後に残ったチャーリーが優勝者と認められ、空飛ぶエレベーターに乗って彼の家に向かう。

後継者を探すために子供達を招待したウォンカは、最も相応しいチャーリーに工場を譲ることにする。

しかし、家族と離れ離れになるのが嫌なチャーリーは、それを断り、祖母のジョージーナ(リズ・スミス)はこれから良いことが続くと予言する。

祖母の予言は的中し、寝たきりだった祖父ジョーは一日中動き回り、父は歯磨き工場に復帰し、バケット家には次々と幸福が訪れる。

しかし、ウォンカだけは気が晴れず最悪の気分だった。

靴磨きをするチャーリーの前に現れたウォンカは、彼に”家族”の大切さを教わり、子供の頃に仲違いしたままの父親ウィルバーに会いに行く。

息子のことをいつでも気にかけていた、ウィルバーのわだかまりは消え、ウオンカ親子は固く抱き合う。

そしてチャーリーは、ウォンカが自分の家族の一員となることを条件に、正式に工場を譲り受ける。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
少年チャーリー・バケットは、両親とその祖父母と共に貧しい生活を送っていた。
ある日、チャーリーの住む町の、閉鎖されていた、世界最大のチョコレート工場の経営者ウィリー・ウォンカは、5人の子供を工場に招待し、その内の一人に特別賞を与えることを発表する。
世界中の子供や人々は、ウォンカ・チョコに入った”ゴールデンチケット”を手に入れようとする。
食いしん坊少年や、わがままな富豪令嬢などがチケットを手に入れるが、チャーリーがそれを手に入れるのは、間違いなく不可能だった。
誕生日にしか買ってもらえないチョコレートや、チャーリーを気の毒に思った祖父が買ってあげたものの中にも、チケットは入っていなかった。
そんな時チャーリーは、道で拾ったお金で買ったチョコレートで、チケットを手に入れることができる。
家族のために、チケットを売ることまでを考えるチャーリーだったが、祖父に励まされて工場に向かう。
そしてチャーリーは、ウォンカに案内され、選ばれた子供達と共に、不思議な世界が広がる工場内で、思い通り、好きなことをすることを許されるのだが・・・。
__________

ティム・バートン独特の色彩感覚を使った映像美や、彼らしい奇抜なアイデア満載で、子供から大人まで楽しめる、第一級の娯楽作品。

オズの魔法使」(1939)を彷彿させる、お伽の国のような美しい工場内の映像が、対照的な外界のモノトーン調の映像を際立たせている。
この手法は、同じティム・バートンの「スウィーニー・トッド」(2007)などにも受け継がれて、「シザー・ハンズ」(1990)、または「スリーピー・ホロウ」(1999)にも通じるところがある。

2001年宇宙の旅」(1963)、「サイコ」(1960)などのパロディも登場する。

ドラマで登場する”ウォンカバー”は、ネスレから実際に販売され、スーパーなどで見かけた方も多いはずだ。

巨額の製作費(1億5000万ドル)をかけた大作で、北米で約2億ドル、全世界では約4億7500万ドルの興行収入を記録する大ヒットとなった。

第78回アカデミー賞では、衣装デザイン賞にノミネートされた。

ティム・バートン作品ではお馴染みの、ダニー・エルフマンの幻想的な音楽は、今回も効果をあげている。

事業では成功したものの、幼少期に父親から受けた虐待に近い躾により、”家族”の温かさを知らない、道化のような愉快なキャラクターを怪演するジョニー・デップは、実に奇妙で可笑しい。

撮影当時12歳には見えない、幼さが残るもう一人の主役フレディ・ハイモアの、家族思いの健気な少年役も印象に残る。

その孫を温かく見守る祖父デイビット・ケリー、貧しいながらも愛情あふれる両親ヘレナ・ボナム=カーターノア・テイラー、娘の言いなりになる実業家ジェームズ・フォックス、強烈なキャラクターのウンパ・ルンパ役のディープ・ロイ、厳格なウォンカの父親、クライマックスの息子との和解が涙を誘う、大ベテランのクリストファー・リー、賞取り少女アナソフィア・ロブ、わがまま娘ジュリア・ウィンター、生意気なゲーマーのジョーダン・フライ、そして食いしん坊のフィリップ・ウィーグラッツら、個性豊かな子供達の熱演もみものだ。

また、ナレーションは、「007/死ぬのは奴らだ」(1973)などのジェフリー・ホールダーが担当している。


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