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カオス・セオリー Chaos Theory (2008)

効率の最適化のためリストアップしたことを忠実に実行している男性の些細な予定の狂いから生ずる混乱を描く、主演ライアン・レイノルズエミリー・モーティマースチュアート・タウンゼント他共演、監督マルコス・シーガによるコメディ・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:マルコス・シーガ

製作
フレデリック・ゴルチャン
エリカ・ウェストハイマー
バーバラ・ケリー

製作総指揮:フレッド・ウェストハイマー
脚本
ダニエル・タプリッツ
キャシー・ゴリ

撮影:ラムジー・ニッケル
編集:ニコラス・エラスマス
音楽:ギラッド・ベナムラム

出演
フランク・アレン:ライアン・レイノルズ
スーザン・アレン:エミリー・モーティマー
バディ・エンドロウ:スチュアート・タウンゼント
ポーラ・クロウ:サラ・チョーク
エド:マイク・アーウィン
デイモン(クリス・ウィリアム・マーティン
ケン:アレッサンドロ・ジュリアーニ
ペグ:コンスタンス・ジマー
ジェシー・アレン(7歳):マトレヤ・フェダー
ジェシー・アレン:エリザベス・ハーノイス
ナンシー:ジョセリン・ローウェン

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2008年製作 87分
公開
北米:2008年4月11日
日本:未公開
北米興行収入 $240,480
世界 $286,400


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ジェシー・アレン(エリザベス・ハーノイス)は、エド(マイク・アーウィン)との結婚の日を迎える。

エドは、1年前に一時的にジェシーと別れていた時に、彼女が1週間ジェイクと付き合っていたことを気にして、結婚に疑問を感じる。

バーで義父フランク・アレン(ライアン・レイノルズ)に呼び止められたエドは、ジェイクのことを話題にされ、ジェシーを本当に愛しているのかを問われる。

明確な答えを返せないエドは、自分達夫婦も色々あったというフランクの話を聞くか立ち去るかを選ばされる。

”話す”のメモを引いたエドは、自分が嫌いかをフランクに問う。

ジェイクに好感を持つフランクは、このままジェシーと結婚しても娘が傷つくのは確実だと答える。

フランクは、自分達夫婦の人生は、このホテルのこの部屋で始まったことを話し始める。
__________
...全てを見る(結末あり)

フランクは、親友バディ・エンドロウ(スチュアート・タウンゼント)やスーザン(エミリー・モーティマー)とニューイヤーズ・イヴを祝っていた。

スーザンは、友達の中から相手を選び来年は結婚すると言って、新年と同時にフランクを選ぶ。

時は流れ、フランクと小学校の教師であるスーザンは、7歳になる娘ジェシー(マトレヤ・フェダー)と暮らしていた。

時間の管理についてのプロの講師であるフランクは、1日の行動をリスト・アップして実行する几帳面な性格だった。

そんなフランクをからかうスーザンは、時計を10分進めてしまい、彼はフェリーに乗り遅れてしまう。

講演予定が遅れてしまったフランクは、効率の最大化を考えるセミナーで、リスト作成による、困難を乗り切る方法についてを語る。

講演後バーにいたフランクは、現れたバディに、大きなビジネス・チャンスだった日に、スーザンがいたずらをしたことについてを考えて悩んでいた。

バディはナンパのため席を離れ、フランクは、講演を聴いたポーラ・クロウ(サラ・チョーク)に声をかけられる。

二人は意気投合し、ポーラがトイレを借りたがったために、フランクと共に部屋に向かう。

下着姿になったポーラはフランクに迫るが、そこにスーザンから電話がある。

物音などを聞かれたフランクは何とかやり過ごして電話を切り、妻を愛しているため帰ると言って部屋を出る。

そこにスーザンから再び電話があり、それにポーラが出てしまう。

街道を走っていたフランクは、妊婦のナンシー(ジョセリン・ローウェン)と衝突しそうになり、産まれそうな彼女を病院に連れて行く。

翌朝、病院から連絡を受けたスーザンは、母親が産まれた子供を置いて姿を消したと言われる。

それを自分と勘違いされたスーザンは、戸惑いながら電話を切り、そこにフランクが帰宅する。

フランクは、ホテルの部屋の件と産まれた子供のことで
スーザンに責められ、追いだされてしまう。

姿を消したナンシーのことは何も分からず、スーザンにも説明できないフランクは、友人の弁護士デイモン(クリス・ウィリアム・マーティン)に相談する。

証拠を集めた末の裁定には時間がかかるとデイモンに言われたフランクは、モーテルからスーザンに電話をする。

スーザンはそれを無視して、その場にいた友人のケン(アレッサンドロ・ジュリアーニ)が、彼女は話したくないとフランクに伝える。

病院の検査で産まれた子の父親でないことが判明したフランクだったが、自分が”クラインフェルター症候群”で不妊症だったことを知らされる。

娘のジェシーがいるのに自分が不妊症であると言われたフランクはショックを受け、家に押入りスーザンを責める。

ジェシーが自分達のことを気にしたため、その場を去ったフランクは、バーで、今後、何をするかリストを作り喧嘩までして鬱憤を晴らす。

翌日、子供を連れたナンシーが現れ、フランクに世話になったお礼を言いに来たとスーザンに伝える。

スーザンはフランクに連絡がとれず、彼がバーで喧嘩をして男を叩きのめし、赤い”ハーレー・ダビッドソン”を買ったという噂があると、同僚教師ペグ(コンスタンス・ジマー)から知らされる。

モーテルのフランクの部屋で、”自殺する”というリストのメモを見つけたスーザンは、バディの元に向い協力を求める。

フランクは現れたバディに、今までとは考え方を変えて、やりたいことをランダムに実行することを伝える。

リストを選びホッケー会場に行ったフランクは、”クラインフェルター症候群”のことをバディに話し、”ストリーキング”というメモに従い全裸でリンクに飛び出してしまう。

それを聞いたバディは、ショックを受けて考え込む。

学校に向かったバディは、その場にいたジェシーの年令を確認し、自分がジェシーの父親であることをスーザンに伝える。

講演で壇上に立ったフランクは、思いついたことを実行し、偶然に従う、人生は”混沌”(カオス)だと叫んで会場を後にする。

クラブでポーラに再会したフランクは、彼女とベッドインするものの、翌朝、何もせずに眠って泣いていたと彼女に言われる。

スーザンは、自分に誠意を見せようとする愛も伝えるバディとの関係に悩む。

家に戻ったフランクに謝罪したスーザンは、裏切ってはいないと言って、例のニューイヤーズ・イヴの前のことだと伝える。

ジェシーが誰の子だと聞くフランクに、スーザンは、医学的には違ってもあなたが父親だと答える。

スーザンがジェシーに呼ばれた後、フランクは、バディから彼女に贈られた花束に気づき姿を消す。

モーテルに戻りその場の物を壊したフランクは、銃を手に入れ”バディを殺す”というメモをチェックする。

自殺方法が見つかったというフランクが、ロッジの鍵を借りたとデイモンから知らされたバディは、その様子を見に行くことをスーザンの電話メッセージに残す。

フランクは、現れたバディと共に湖でボートに乗り、銃を手にする。

誤って船底を撃ってしまったフランクは浸水し始めたために焦り、銃を奪おうとしたバディと揉み合いになる。

その場に着いたスーザンとジェシーは銃声を聞き、ボートの二人を確認して誰かを呼ぼうとする。

自殺しようとしていると言われたフランクは、殺人だと答えて憤慨しバディに襲い掛かり、二人は水中に落下する。

二人は岸にたどり着くが、警察を呼んだスーザンは、誰も見つからないために心配する。

スーザンやジェシーを愛しているのかをフランクに聞かれたバディは、明確な答えを返さない。

フランクは、スーザンを許せないまま帰れないと伝え、はぐれたとことにして一人でロッジに戻るようバディに指示する。

それを拒んだバディは、スーザンに愛されて結ばれたかったと思うが、自分が相手として相応しいとは思わないと言ってその場を去る。

バディはロッジに戻り、警官にフランクのことを尋ねられるが、簡単には言えないと答える。

ジェシーは、窓に息を吹き付けて”パパ”と書き、フランクが戻ってきてくれることを願う。

ロッジに戻ったフランクは、窓際に立っていたジェシーに気づく。

ジェシーもフランクに気づき、外に出て父に抱き付く。

そして、スーザンもフランクにお寄り添い、三人は固く抱き合う。
__________

愛を受け入れることが最も大切だとエドに語ったフランクは、スーザンが現れたため、エドを励まして式に向かう。

ジェシーを伴って現れたフランクは、スーザンやバディと共に式を見守り幸せを願う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
時間の管理についてのプロの講師フランク・アレンは、リストアップした行動を着実にこなす毎日を送っていた。
フランクは、小学校教師の妻スーザンと7歳の娘ジェシーと暮らしていた。
ある日、フランクの行動をからかうスーザンのいたずらで時計が10分進んでいたため、彼の全ての予定が狂ってしまう。
講演には遅れ、女性と浮気寸前になり、妊婦を病院に運ぶ羽目になったフランクは、スーザンにその行動を疑われて家から追いだされてしまう。
何んとか説明しようとしたフランクの生活は、それをきっかけに激変してしまう。
そんなフランクは、助けた女性が産んだ子が自分の子供でないことを証明しようとするが、何と自分が不妊症であったことを知ってしまい混乱する・・・。
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タイトルの”カオス”云々を小難しく語る内容でもなく、夫婦にとっての一大事ではあるが、実社会ではあり得る騒動を単純に描いた作品。

純粋なコメディのように始まる物語は、愛を素直に受け入れることが、夫婦、家族にとって大切なことであることが描かれ、ヒューマン・ドラマ風の展開も見せる。

魅力的なキャスティングではあるが、劇場公開はされたとは言えない最高で11館(北米)の上映で、日本では劇場未公開に終わり、商業的には成功しなかった作品。

冒頭とラストの老け役もなかなかいい、几帳面で平凡な夫役から激変する熱演も注目のライアン・レイノルズ、複雑な展開に戸惑う、その妻エミリー・モーティマー、二人の友人スチュアート・タウンゼント、主人公に迫る女性サラ・チョーク、主人公の娘エリザベス・ハーノイスの婚約者マイク・アーウィン、主人公の友人クリス・ウィリアム・マーティンアレッサンドロ・ジュリアーニ、教師コンスタンス・ジマー、主人公の7歳の娘マトレヤ・フェダー、主人公に助けられる妊婦ジョセリン・ローウェンなどが共演している。


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