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チェーン・リアクション Chain Reaction (1996)

新エネルギー開発に携わる研究員が国家が関わる陰謀に巻き込まれる逃亡劇を描く、製作、監督アンドリュー・デイヴィス、主演キアヌ・リーブスモーガン・フリーマンレイチェル・ワイズフレッド・ウォードブライアン・コックス他共演サスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)

モーガン・フリーマン / Morgan Freeman 作品一覧
モーガン・フリーマン / Morgan Freeman / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:アンドリュー・デイヴィス

製作総指揮
リチャード・D・ザナック

アーウィン・ストフ
製作
アーン・シュミット

アンドリュー・デイヴィス
原案
アーン・シュミット

リック・シーマン
ジョシュ・フリードマン
脚本
ジョシュ・フリードマン

J・F・ロートン
マイケル・ボートマン
撮影:フランク・タイディ
編集
ドン・ブロチュ

ドヴ・ホウニグ
アーサー・シュミット
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

出演
エディ・カサリヴィッチ:キアヌ・リーブス

ポール・シャノン:モーガン・フリーマン
リリー・シンクレア:レイチェル・ワイズ
レオン・フォードFBI捜査官:フレッド・ウォード
ドイルFBI捜査官:ケヴィン・ダン
ライマン・アール・コリアー:ブライアン・コックス
マギー・マクダーモット:ジョアンナ・キャシディ
アリステア・バークレイ博士:ニコラス・ルドール
エド・ラファティ:チェルシー・ロス
ルー・チェン:ツィ・マー
バンのドライバー:マイケル・シャノン

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX

1996年製作 106分
公開
北米:1996年8月2日
日本:1996年10月5日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $20,550,710
世界 $60,209,330


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
シカゴ
機械工でもあるシカゴ大学の学生エディ・カサリヴィッチ(キアヌ・リーブス)は、クリーン・エネルギーの開発提唱者アリステア・バークレイ博士(ニコラス・ルドール)が率いるプロジェクト・チームの一員だった。

石油に代わる水素エネルギーの研究を続けるチームだったが、実験は失敗を重ねる。

独自に小型装置で実験を続けていたエディは、エネルギーの発生を安定させるヒントを掴み、プロジェクト・チームは、遂に”ソノルミネセンス”の開発に成功する。

エディとバークレイ、出資した財団理事で派遣員のポール・シャノン(モーガン・フリーマン)、物理学者であるリリー・シンクレア(レイチェル・ワイズ)らチームのメンバーはそれを喜び祝杯を挙げる。

シャノンは、世界に発表する時期ではないとバークレイに忠告するが、博士はその夜、プロジェクト・マネージャーのルー・チェン(ツィ・マー)と共にインターネットでそれを公開してしまう。
...全てを見る(結末あり)

酔ったリリーをアパートに送り届けたエディは、実験室に戻り、警報が鳴っていることに気づく。

装置はオーバーロードで異常事態となり、バークレイが死亡していることを確認したエディだったが、チェンを見つけることができない。

バイクでその場から離れたエディだったが、バークレイらを襲った犯人は、水素リアクターを爆破させ、街の広範囲を吹き飛ばす大爆破が起きる。

エディは何んとか爆風から逃れ、その大惨事をシャノンに知らせる。

翌日、周辺の捜査が始り、エディらはそれに協力するが、FBIの尋問を受ける。

行方のわからないチェンが、事件に関与していると報道されるが、彼から、残りの研究資料を持って上海に来るようにというFAXが届く。

リリーは、それがチェンの筆跡でないことで罠だと気づき、自分達が事件に巻き込まれたと考えて怯える。

レオン・フォード(フレッド・ウォード)とドイル(ケヴィン・ダン)の両FBI捜査官は、財団のシャノンを訪ねる。

二人は、他の大学でも爆破事件を起こしたエディと、上海から連絡をよこしたスパイだと疑われているチェンについての情報を、シャノンに求める。

ドイルらはエディの住居を調べ、そこで送信機や25万ドルの大金が見つかる。

部屋を調べられたことを知ったエディは、身を潜めながらシャノンと接触する。

送信機や大金のことをシャノンに問い詰められたエディは、古くからの友人であるマギー・マクダーモット(ジョアンナ・キャシディ)の元に向かうことを伝える。

フォードらはシャノンの経歴などを調べ、”DARPA”(国防高等研究計画局)に関わる彼が、単なる財団の理事ではないと考える。

マギーのいるウィスコンシンに向かおうとしていたエディとリリーは、自分達とチェンが指名手配されたことをFBIの会見で知る。

カフェにいた二人は、別行動で”ユニオン駅”に向かうが、エディは警官に追い詰められる。

跳開橋で何とかそれから逃れたエディは、リリーの待つ駅のホームに向かい列車に乗る。

マギーのいる天文台に着いたエディとリリーは、事件とは関わりないことを確認した彼女に歓迎される。

ワシントンD.C.、”上院諜報特別委員会”。
その場に呼ばれたシャノンは、今回のような事件を二度と起こさないことを約束するかを問われる。

しかし、シャノンはそれを拒み、科学の発展のための代償だったことを説明する。

バージニア州、”C-システム”。
シャノンは施設内に入り、彼の監視を始めたFBIも現場に向かい、その場が何の研究施設かの調査を始める。

共同責任者で、上院委員会も傍聴していたライマン・アール・コリアー(ブライアン・コックス)は、今回の件でお互いの立場を確認し、シャノンと牽制し合う。

その頃、電話を傍受したFBIは、ウィスコンシンにエディがいることを突き止める。

エディはシャノンに電話連絡を入れ、FBIは、その通話の傍受を妨害される。

居場所をFBIに突き止められたエディは、会いに行くことをシャノンに伝えて天文台に戻る。

リリーは、財団が防衛やエネルギー業界の圧力団体であることを突き止めるが、エディと共にその場から逃走する。

二人は地元の警官に追い詰められ、現れたヘリコプターの狙撃手が、その警官を射殺する。

エディは警官の拳銃を奪いその場を離れ、凍った湖に向かい、氷上ボートで逃走する。

フォードは捜査を続け、”C-システム”が実体のない謎の施設だということを知る。

シャノンを訪ねたフォードとドイルは、連絡を取ったエディの居場所と不透明な財団運営を追求し、裏でCIAが動いていると決めつける。

警官殺しの容疑もかけられたエディについて、それを裏で操る自分達の身の安全しか考えないコリアーを、シャノンは非難する。

実験に必要な、周波数を知るのはエディだけであることを伝えたシャノンは、バークレイとチェンを誘拐して、装置を奪うだけだった当初の計画と違うことでコリアーを責める。

コリアーは、エディとリリーを見つけ出して、必ず実験を成功させると言い切るが、シャノンは、自分の判断でそれを決めることを伝える。

空き家に潜んでいたエディとリリーは、侵入者を叩きのめして車で逃走する。

二人は、侵入者が”C-システム”の関係者だと知り、エディはシャノンに、暗号メッセージ付きの花を贈り、FBIもそれを知る。

スミソニアン博物館
その場でシャノンと会ったエディは、何者かが警官を撃ったことを話し、”C-システム”についてを尋ねる。

世の中の構造は複雑だと説明するシャノンは、自分を黒幕だと疑うエディに、味方であることと、装置を完成させれば全てが終わることを伝える。

それを信じられないエディとリリーは、”C-システム”の者達から逃れようとして騒ぎを起こし、FBIもそれに気づく。

リリーは捕えられてしまい、それを知ったエディは、彼女が運ばれるバンのナンバーを確認する。

リリーは”C-システム”に連れて行かれ、”ソノルミネセンス”の研究者をコリアーに紹介されてチェンとも再会し、実験を成功させることを強要される。

エディは、警官がパトカーから離れた隙に、その端末で、リリーを連れ去ったバンの所有者を突き止める。

その頃フォードは、エディがバークレイを殺すような男に思えなくなり、殺された警官も、狙撃銃で射殺されたことが分かり、彼の無実を信じて身柄を確保するようドイルに伝える。

その後エディは、”C-システム”に隣接する工事現場でバンを見つけ、水素プロジェクトが進められていることを知る。

社員に扮したエディは、”C-システム”の施設内に侵入し、実験に失敗したリリーに気づき合図する。

コリアーは、実験を成功させるようリリーを脅すが、シャノンはそれに意見する。

実験室に侵入したエディは、密かに装置を改造して実験を成功させる。

シャノンは、メンバーがそれを成功させたという報告を受けるものの疑問に思う。

リリーとチェンが何もしていないことを確認したシャノンは、周波数のデータをディスクに記録させて、シカゴのデータと比較することをコリアーに伝える。

エディは、FBIに出頭することをフォード宛のメールで知らせて、彼を呼び寄せる。

現れたシャノンは、バークレイを殺してまで計画を進めたことを責められながらも、クリーン・エネルギーの登場により、石油に支配されている世界が混乱することを説明する。

エディは、それを理解しつつも新技術を発表するべきだと主張するが、そこにコリアーが現れる。

実験データを渡し解放を迫るエディは、コリアーがそれを認めないために、装置を制御して緊急事態を起こす。

FBIには、”C-システム”から大量のデータが送信されて、フォードはエディからの連絡を受取り、ドイルと共に現場に急行する。

シャノンとコリアーは焦るが、エディは、装置を止めらずに自爆することを伝える。

コリアーはチェンを射殺してリリーを人質に取るが、研究員が、エディの制止を聞かずに装置の電源を切ってしまう。

水素圧力が異常レベルとなり、装置の制御は不可能となり、コリアーは、エディとリリーを残して避難しようとする。

シャノンはそれを認めようとしないが、その場に残ることもできず、二人に謝罪しながら避難する。

置き去りにされたエディとリリーは、何んとかその場を逃れ、シャノンはコリアーを射殺する。

シャノンは、エディとリリーのために扉のロックを解除する。

二人は追手を倒して爆破から逃れ、彼らに気づいた職員に、昇降エレベーターで助け出される。

二人は、ヘリコプターで到着したフォードとドイルに保護される。

車を待機させていたシャノンは、”C-システム”が、完全に破壊されたことをCIA長官に報告する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
シカゴ大学の学生エディ・カサリヴィッチは、開発を進める、クリーン・エネルギーの提唱者であるバークレイ博士の下、プロジェクト・チームの一員として実験を成功させる。
エディは、資金を提供する財団の理事として実験に参加していたポール・シャノンや、物理学者のリリーらと共に成功を喜ぶ。
しかし、何者かにバークレイは殺され、研究員のチェンが行方不明となり、エディがそれに気づくものの、実験施設は爆破されてしまう。
FBIは、以前にもトラブルを起こしたエディを疑い、シャノンの経歴を調べて、彼が、単なる財団の理事でないことに気づく。
危険を察したエディは、信用するシャノンだけに行き先を知らせて、共に指名手配されたリリーと逃走するのだが・・・。
__________

既にキャリアはあったものの、ついに「スピード」(1994)でブレイクしたキアヌ・リーブスと、同じく注目作をてがけるアンドリュー・デイヴィスが組んだことで話題になった作品。

主演のキアヌ・リーブスは、若き天才エンジニアを熱演するものの、ラジー賞にノミネートされてしまい、その存在感で、全編に渡り画面を支配するモーガン・フリーマンの演技に圧倒され影が薄い感じだ。

モーガン・フリーマンは、実に怪しい役なのだが、彼が非情な悪役を演ずることは考えられないため、常にどのようにドラマをまとめてくれるかが気になる。
その通りになる結末は納得だ。

クリーン・エネルギー開発の、利権を狙う陰謀でないところがポイントで、それにより、石油が世界を支配している社会構造が崩されることを恐れる者達による、大規模な破壊工作という筋立てが恐ろしい。

ラストでやんわりと恋愛を匂わせる程度がいい、主人公の同僚の物理学者レイチェル・ワイズ、冷静な捜査を続け、人情味も見せるFBI捜査官フレッド・ウォード、同じくケヴィン・ダン、陰謀の黒幕ブライアン・コックス、主人公らを匿う協力者ジョアンナ・キャシディ、クリーン・エネルギー開発プロジェクトの責任者ニコラス・ルドール、その研究員ツィ・マー、捜査責任者であるFBI捜査官チェルシー・ロス、そして、主人公の花を届ける業者でマイケル・シャノンが端役出演している。


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