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月のキャットウーマン Cat-Women of the Moon (1953)

月科学探査隊が人間よりはるかに進化した謎のキャットウーマンたちに翻弄される姿を描く、監督アーサー・ヒルトン、主演ソニー・タフツヴィクター・ジョマリー・ウィンザーウィリアム・フィップスダグラス・フォウリー他共演のSF映画。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF


スタッフ キャスト
監督:アーサー・ヒルトン

製作
ジャック・ラビン
アル・ジンバリスト
原案
ジャック・ラビン
アル・ジンバリスト
脚本:ロイ・ハミルトン
撮影:ウィリアム・F・ウィットリー
編集:ジョンA.ブシェルマン
音楽:エルマー・バーンスタイン

出演
レアード・グレンジャー:ソニー・タフツ
キップ・ライスナー:ヴィクター・ジョリー
ヘレン・サリンジャー:マリー・ウィンザー
ダグ・スミス:ウィリアム・フィップス
ウォルト・ウォルターズ:ダグラス・フォウリー
ベータ:スザンヌ・アレキサンダー
アルファ:キャロル・ブリュースター
ラムダ:スーザン・モロー
キャットウーマン:ベット・アーレン
キャットウーマン:ロクサン・デルマン
キャットウーマン:エリー・マーシャル
キャットウーマン:ジュディ・ウォルシュ

アメリカ 映画
配給 Astor Pictures
1953年製作 64分
公開
北米:1953年9月3日
日本:未公開


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
月科学探査ロケットが発射される。

船長のレアード・グレンジャー(ソニー・タフツ)、副操縦士キップ・ライスナー(ヴィクター・ジョリー)、航海士ヘレン・サリンジャー(マリー・ウィンザー)、通信士ダグ・スミス(ウィリアム・フィップス)、エンジニアのウォルト・ウォルターズ(ダグラス・フォウリー)は、大気圏から宇宙空間に向かう。

地球と交信したレアードは、衝撃を受けて原子炉の異常を確認する。

通信不能となり原子炉の異常が続くために、キップは危険を承知で格納庫に向かう。

防護服を着て中に入ったキップは、噴出するガスを止めて戻り意識を失う。

回復したキップは、規則にこだわるレアードのことを気にしながら、恋人のヘレンとの愛を確認する。

レアードは地球との交信時に、ヘレンが口にした”アルファ”という言葉が気になったが、彼女は覚えていなかった。

その後、月に近づいたレアードは、着陸地点が月の裏側の谷であることをヘレンに確認して、着陸準備を始める。

着陸に成功したレアードらは、宇宙服を着て船外活動を始める。
...全てを見る(結末あり)

移動するレアードらは、飛来した隕石のようなものを避ける。

境界線にヘレンが持参したタバコを置いたレアードは、彼女が上空から確認したと言う洞窟に向かうことにする。

レアードに意見するキップは、洞窟は船内から見えなかったはずであり、ヘレンが月の裏側にこだわっていたことを気にする。

洞窟に着き、キップは、誰かが船に戻り整備することを提案するものの、レアードは先を行くヘレンの元に向かう。

夢で見た場所だと言うヘレンはさらに奥に進み、鍾乳洞らしきものを見つけたレアードらは、その場の環境を見て不思議に思う。

大気がある可能性を指摘したキップは、マッチをすり火が点くことを確認する。

ヘルメットを外したダグは、呼吸できることを皆に伝えて、全員、宇宙服を脱ぐ。

その様子を何者かが監視していた。

さらに調べようとしたレアードらは、現れた巨大クモと格闘になり、銃を発砲したキップが射殺する。

別のクモに襲われたヘレンを助けたレアードらは、キップとウォルトに宇宙服を取りに行かせる。

レアードとダグは奥を調べ始め、何者かに手のひらを触られたヘレンは叫び声をあげる。

戻ったレアードはヘレンを気遣うものの、彼女はそのまま調査を続けようとする。

そこにキップらが戻り、宇宙服が消えたことをレアードらに伝える。

宇宙船に戻れないのなら進むしかないと言う、ヘレンの意見を聞き入れたレアードらは、彼女と共に奥に向かう。

宮殿に着いたレアードらは、燃やせるものを見つけて火を点ける。

キップは、この場の何を知っているかをヘレンに尋ね、夢で見ただけだと言われ、宇宙服を盗んだ者がいるはずだと考える。

ダグと共にその場を調べようとしたヘレンは、彼が何者かに襲われても助けようとせずに姿を消す。

それに気づいたレアードらはダグを助け、知らぬふりをしていたヘレンは、見ていただけだったということを知る。

現れた数人の女性に襲われたレアードらは、1人/アルファ(キャロル・ブリュースター)を捕らえるものの、彼女はテレポートして姿を消す。

レアードは、キップの提案でヘレンを1時間待つことにする。

キャットウーマンのアルファに歓迎されたヘレンは、ベータ(スザンヌ・アレキサンダー)とラムダ(スーザン・モロー)を紹介され、言葉が通じることを不思議に思う。

人間に通じる英語で話すと言うアルファは、男には接触も操ることもできないとヘレンに伝える。

はるかに進化している文明であるにも拘らず、地球に向かえない理由を訊かれたアルファは、先祖が重大なミスをしたことを話し、大気が徐々になくなっているとヘレンに伝える。

アルファから、自分たち3人だけ連れ帰ってほしいと言われたヘレンは、宇宙船の操縦はできないと伝える。

男の弱点を突き操縦させると言うベータの意見を聞いたアルファは、レアードらも操れると考える。

1時間が経過し、キップが何かに気づき、ヘレンと共にキャットウーマンが現れる。

レアードらはアルファに歓迎され、ヘレンが彼らを紹介し、食事の準備が始まる。

ヘレンは、テレパシーを使えるアルファからメッセージを受けていたことをレアードに話し、彼らはもてなしを受ける。

宇宙服を返してもらえないキップは不満を抱き、アルファらと食事をする気になれない。

アルファは、気分を良くしたレアードから、宇宙船の操縦方法を聞き出そうとする。

ベータと話すウォルトは、近くに運びきれないほどの金があることを知り、宇宙船を見せてくれれば場所を教えると言われてその気になる。

ラムダに惹かれたダグは、男に初めて会ったと言う彼女に、地球のデートのことなどを話し意気投合する。

ワインを飲んで上機嫌のレアードは、アルファから、明日、宇宙服を返すことを約束してもらう。

食事は終わり、ウォルトがいないことに気づいたキップは、ベータとどこかに行った彼を捜す。

警戒するキップは、夜の見張りをさせるためにダグに銃を渡し、ヘレンに説明を求める。

ヘレンは、アルファらが自分たちを皆殺しにして宇宙船を奪う考えであることをキップに伝える。

レアードに惹かれるよう、アルファが自分を操っていると言うヘレンは、それに抵抗しようとして、抱きしめてほしいとキップに伝える。

アルファに触れられた手のひらを見たヘレンは再び操られ、眠ることにする。

何もなかったかのようにレアードと話したキップは、ウォルトは忘れて眠ることにする。

ウォルトと宇宙船に向かったベータは、装置の説明を受けて宮殿に戻る。

夜中に目覚めたダグは、アルファらが踊っていることに気づく。

ラムダにキスしたダグは、彼女と共にその場を去る。

それを知ったキップは、2人のことをヘレンに話し、ラムダは最も危険だと言われて後を追う。

キップを追い払ったヘレンは、眠っているレアードに迫る。

洞窟で金を確認したウォルトは、ベータに刺殺される。

ラムダから、愛しているのに殺さなければならないと言われたダグは、この場が灼熱地獄になってしまうと話しながら、不安を隠せない彼女を気遣う。

一旦、地球に帰還して戻ってくることを約束したダグは、200万年の文明が滅んでしまうと言うラムダに、必ず戻ると伝えてキスする。

キップは、ヘレンとキップが寄り添う姿を見て苛立つ。

ラムダは地球を征服することに反対するが、ダグを恋することを許さないアルファに殴られる。

ダグから、アルファらが自分たちを殺す気だと言われたキップは、ヘレンは操られていると言う彼の話を信じない。

しかしキップは、ヘレンがレアードと仲良くしているのは、操縦方法を聞き出すためだと気づく。

アルファらが、宇宙船を奪うためにヘレンを操っていることをレアードに伝えたキップは、手のひらに秘密が隠されていることに気づき、ヘレンを目覚めさせる。

キップは、ヘレンがレアードを愛していないことと、既にアルファに情報を知らせたことを確認する。

愛しているのは自分だとヘレンに言わせたキップは、彼女にキスする。

憤慨したレアードはキップに殴りかかり、格闘になる。

その間に、ヘレンがアルファとベータと共に宇宙船に向かったことを、ラムダはダグらに伝える。

キップとダグに残りの宇宙服を渡したラムダは、アルファの元にテレポートする。

アルファらが宇宙船に向かうことを阻止しようとしたラムダは、殴り殺される。

ラムダの死を知ったダグは悲しみ、発砲したキップは、アルファとベータを殺す。

キップらは、無事だったヘレンを連れて宇宙船に戻り、地球に向けて飛び立つ。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
月科学探査ロケットど月面に着陸したレアード・グレンジャー船長は、副操縦士のキップ、航海士ヘレンらと共に船外活動を始める。
何かに導かれるようにヘレンが見つけた洞窟に向かったレアードらは、その場に酸素があることを確認し、さらに奥に進む。
襲いかかってきた巨大なクモを倒したレアードらは、宮殿に到着し、人間よりはるかに進化した”キャットウーマン”アルファに遭遇するのだが・・・。
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編集技師であり、1950年代からテレビ界を中心に監督としても活躍したアーサー・ヒルトンの作品。

月探査宇宙船にも拘わらず、事務机やロッカーなどが登場するという、”エド・ウッド”作品級の思わず笑ってしまうSF映画。

B級作品以下と言っていいほどの安っぽいセットや陳腐な内容ではあるが、アメリカでは3Dで公開された作品。

その中で、注目は音楽を担当するエルマー・バーンスタインであり、初期の彼の楽曲は興味深い。

1958年に、リメイク作品”月へのミサイル”が公開された。

規則にこだわる堅物の船長ソニー・タフツ、現実派の副操縦士ヴィクター・ジョリー、その恋人でキャットウーマンにテレパシーで操られる航海士のマリー・ウィンザー、通信士のウィリアム・フィップス、エンジニアのダグラス・フォウリー、キャットウーマンのリーダー、キャロル・ブリュースター、エンジニアに接近するスザンヌ・アレキサンダー、通信士と愛し合うようになるスーザン・モロー、その他のキャットウーマン役ベット・アーレン、ロクサン・デルマン、エリー・マーシャル、ジュディ・ウォルシュなどが共演している。


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