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カジュアリティーズ Casualties of War (1989)

ベトナム戦争下の体験で深い心の傷に苦しむ兵士を描く、監督ブライアン・デ・パルマ、主演マイケル・J・フォックスショーン・ペンジョン・C・ライリージョン・レグイザモヴィング・レイムス他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(戦争)

ショーン・ペン / Sean Penn / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ブライアン・デ・パルマ
製作:アート・リンソン
原作:ダニエル・ラング

脚本:デヴィッド・リーブ
撮影:スティーヴン・H・ブラム

編集:ビル・パンコー
音楽:エンニオ・モリコーネ

出演
マイケル・J・フォックス:マックス・エリクソン上等兵
ショーン・ペン:トニー・ミザーブ軍曹
ドン・ハーヴェイ:トーマス・E・クラーク伍長
ジョン・C・ライリー:ハーバート・ハッチャー上等兵
ジョン・レグイザモ:アントニオ・ディアズ上等兵
ヴィング・レイムス:ライリー中尉
デイル・ダイ:ヒル大尉
エリック・キング:ブラウン伍長
ツイ・ツウ・リー:ワン/電車の大学生

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1989年製作 113分
公開
北米:1989年8月18日
日本:1990年2月
製作費 $22,500,000
北米興行収入 $18,671,320


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1974年。
ベトナム帰還兵マックス・エリクソン(マイケル・J・フォックス)は、同じ電車に座っている大学生(ツイ・ツウ・リー)の姿を見て戦場の悪夢が甦る。
__________

ベトナム戦争下。
ジャングルを偵察中のエリクソン上等兵は、敵の爆撃に遭い、地下道に下半身がはまり身動きが取れなくなってしまう。

そこに、エリクソンを捜しに来たトニー・ミザーブ軍曹(ショーン・ペン)が現れ、エリクソンは命を救われる。

ある村で休養を取っていた部隊は奇襲攻撃に遭い、ブラウン伍長(エリック・キング)が、銃撃されて死亡する。

休暇中の小隊に偵察の命令が出ると、ミザーブは、村の少女を拉致し慰安婦にすると言い出す。
...全てを見る(結末あり)

エリクソンはそれを冗談だと思っていたが、ミザーブは、少女ワン(ツイ・ツウ・リー)を親元から連れ去ってしまう。

クラーク伍長(ドン・ハーヴェイ)、ハッチャー上等兵(ジョン・C・ライリー)、ディアズ上等兵(ジョン・レグイザモ)、そして、エリクソンを加えたミザーブの小隊は目的地に向かう。

ミザーブのとった行動に反発するエリクソンだったが、抵抗できずにディアズだけが彼に同調する。

やがて、ミザーブはエリクソンにワンをレイプするよう命ずるが、彼はそれを頑なに拒み、見張りにまわされ、ディアズまでがミザーブに逆らうことができなかった。

ベトコンを見つけた小隊は、エリクソンをワンの見張りに残し攻撃に向かう。

縛られているワンの縄を解き、クラッカーと水を与えたエリクソンは、彼女の言葉が分からず、訴えていることが理解できない。

ワンを逃がそうとしたエリクソンだったが、ミザーブの命令で戻ってきたクラークに見つかり連れ戻される。

ミザーブは、病気で咳をするワンを殺すようエリクソンに命令する

しかしエリクソンは、それを拒みワンを解放するようミザーブに詰め寄る。

見方のヘリコプターが接近し、ミザーブは証拠隠滅のため、ディアズにワンを殺させようとするが、エリクソンが銃を空中に乱射し、敵にみつかり銃撃戦が始まる。

クラークがワンをナイフで突き刺すが、瀕死の彼女は歩き始め、それを見たミザーブは、部下に彼女の射殺を命ずる。

それを止めようとするエリクソンは、ミザーブに機関銃で強打され倒れこみ、ワンは射殺される。

ヘリの総攻撃で敵は全滅し、エリクソンは、崖下に横たわるワンの死体を見つめながら気絶する。

本隊基地に戻ったエリクソンは、戦場であったことを上官のライリー中尉(ヴィング・レイムス)に訴えるが聞き入れられず、彼は小隊を離れることになる。

ヒル大尉(デイル・ダイ)に直訴したエリクソンだったが、口封じされると共に、ミザーブが自分を救って勲章をもらったことを知らされる。

その後エリクソンは、クラークに手榴弾で殺されそうになる。

エリクソンが、従軍牧師に戦場で起きたことの一部始終を話したのをきっかけに、事件の捜査は行われる。

そして軍法会議が開かれ、事件に関わった4人の兵士は懲役刑を科せられる。
__________

エリクソンは、電車を降りた大学生が忘れたスカーフを、彼女に渡して言葉を交わし別れる。

彼女の笑顔を見たエリクソンは、あの時の悪夢と心の傷が癒えたような気がしていた。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ベトナム戦争下。
ミザーブ軍曹率いる、休暇中の小隊に偵察の命令が出たため、苛立つ彼は、村の少女を拉致し慰安婦にすると言い出す。
上等兵エリクソンは、それを冗談だと思っていたのだが、ミザーブは少女ワンを親元から連れ去ってしまう。
ミザーブのとった行動に、唯一人反発するエリクソンだったが、抵抗できず、彼は見張りに回され、ワンは部隊員にレイプされてしまう・・・。
__________

1969年”ザ・ニューヨーカー”で報じた、ダニエル・ラングベトナム戦争時の実話を基にしたドラマ。

実話を基にした作品ということで、それを考えると、かなり痛ましいリアルな内容に、目を背けたくる場面が多くある。

どうも型にはまり過ぎた感じの演出で、ブライアン・デ・パルマらしさが全く見られない珍しい作品でもある。

音楽はエンニオ・モリコーネが担当している。

当時の人気若手俳優の共演で大いに期待された作品ではあるが、興行的には失敗に終わり、製作費の回収すら出来なかった。

製作費 $22,500,000
北米興行収入 $18,671,320

バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの合間ということもあり、シリアスな演技が注目のマイケル・J・フォックスは好演してはいるが、新鮮味があるようで、やはり彼のイメージには合わないような気がする。

こちらも、若手俳優として活躍中だったショーン・ペンは、当時の悪ガキ風の彼のキャラクターを生かし熱演を見せる。

全てが戦場での出来事という判断で罪を犯す部隊員ドン・ハーヴェイジョン・C・ライリージョン・レグイザモ、上官のヴィング・レイムスと実際のベトナム帰還兵でもあるデイル・ダイ、早々に死亡する伍長エリック・キング、そして拉致される少女と大学生の二役を演ずるツイ・ツウ・リーが共演している。


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