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キャスパー Casper (1995)

ハーヴェイ・コミックスによるシーモア・レイトジョー・オリオロの”Casper the Friendly Ghost”の創造キャラクターを基に製作された作品。
幼くして亡くなり古い屋敷で友達が現れるのを待っていた淋しがり屋のゴーストと心理学者と娘との交流を描く、製作総指揮スティーヴン・スピルバーグ、監督ブラッド・シルバーリング、主演クリスティーナ・リッチビル・プルマンキャシー・モリアーティエリック・アイドル他共演のファンタジー・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ

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スタッフ キャスト ■
監督:ブラッド・シルバーリング

製作:コリン・ウィルソン
製作総指揮
スティーヴン・スピルバーグ

ジェラルド・R・モーレン
ジェフリー・A・モンゴメリー
原作
Casper the Friendly Ghost
シーモア・レイト

ジョー・オリオロ
脚本
シェリー・ストナー

ディーナ・オリヴァー
撮影:ディーン・カンディ
編集:マイケル・カーン
音楽:ジェームズ・ホーナー

出演
キャスリン”キャット”ハーヴェイ:クリスティーナ・リッチ

ジェームズハーヴェイ博士:ビル・プルマン
キャリガン・クリテンデン:キャシー・モリアーティ
ポール”ディッブス”プラツカー:エリック・アイドル
ラッグ:ベン・スタイン
グイド・サードゥッチ神父:ドン・ノヴェロ
レイモンド・スタンツ博士:ダン・エイクロイド
キャスパー・マクファデン:デヴォン・サワ
アメリア・ハーヴェイ:エイミー・ブレネマン
ヴィック・デフィフィリッピ:ギャレット・ラトリフ・ヘンソン
アンバー・ウィトマイアー:ジェシカ・ウェッソン
人間になったストレッチ:クリント・イーストウッド
人間になったスティンキー:メル・ギブソン
人間になったファッツォ:ロドニー・デンジャーフィールド
キャスパー・マクファデン(声):マラキ・ピアソン
ストレッチ(声):ジョー・ニポート
スティンキー(声):ジョー・アラスキー

ファッツォ(声):ブラッド・ギャレット
エンドクレジットのCGアニメ:リトル・リチャード

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ

1995年製作 100分
公開
北米:1995年5月26日
日本:1995年7月29日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $100,328,190
世界 $287,928,190


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
二人の少年が、ゴーストが出るという屋敷に侵入する。

ゴーストと遭遇した少年は、驚いてその場から逃げる。

父親からおんぼろ屋敷”ホイップスラッフ”だけを相続したキャリガン・クリテンデン(キャシー・モリアーティ)は、弁護士ラッグ氏(ベン・スタイン)に不満を訴える。

アシスタントのポール”ディッブス”プラツカー(エリック・アイドル)を無能呼ばわりしたキャリガンは、屋敷の登記簿を暖炉に投げ捨ててしまう。

慌ててそれを拾おうとしたディップスは、海賊が屋敷の秘密の場所に宝物を埋めたという、書類から浮かび上がった文字を確認する。
...全てを見る(結末あり)

キャリガンは、その書類をディップスに拾わせるものの文字は消えてしまい、彼女は興奮しながら屋敷に向かう。

メイン州、フレンドシップ
屋敷に到着したキャリガンとディップスは、誰かに声をかけられたため、出てくるように言う。

驚かないでほしいと言う相手は姿を現し、キャスパー(マラキ・ピアソン)だと挨拶する。

ところが、キャリガンとディップスが驚いて叫び声をあげたため、ゴースト・トリオ、ストレッチ、スティンキー、ファッツォが現れる。

キャリガンとディップスは屋敷から飛び出し、車でその場から逃げる。

翌日、グイド・サードゥッチ神父(ドン・ノヴェロ)とゴーストバスターズのレイモンド・スタンツ博士(ダン・エイクロイド)に幽霊退治を頼んだキャリガンとディップスだったが無駄だった。

キャリガンは屋敷を壊してしまえば霊は消え、宝物が出てくると考えるが、ゴースト・トリオに脅された作業員は逃げてしまう。

友達が欲しいだけのキャスパーは悲しみ、テレビで心理学者のジェームズハーヴェイ博士(ビル・プルマン)のことを知る。

最愛の妻を亡くしたジェームズは、一人娘のキャスリン”キャット”ハーヴェイ(クリスティーナ・リッチ)と共に、妻の霊に接触する旅に出ていたのだった。

キャスパーは、ジェームズの存在をキャリガンが知るように仕向けて、彼を屋敷に呼ぼうとする。

キャリガンに呼ばれたジェームズは旅立ち、当然キャットは不満をぶつける。

ジェームズは、今回ゴーストに会えなかったら旅は終わりにするとキャットに約束して納得させる。

屋敷に着いたジェームズとキャットを一応歓迎したキャリガンは、一刻も早くゴーストを退治するよう指示する。

ジェームズとキャットは屋敷の内部を調べ、キャスパーは友達になれるだろうかと心配する。

キャスパーの部屋を使うことにしたキャットは、屋敷が気に入ったことをジェームズに伝える。

キャットに声をかけようとしたキャスパーは、彼女を驚かせてしまう。

失神したキャットを起こしたキャスパーだったが、彼女が叫び声をあげたためにその場から逃げる。

声を聞いて部屋に入って来たジェームズは、ゴーストを見たキャットに怖がってはいけないと言うものの、キャスパーが現れたために叫んでしまう。

安全な場所に連れて行かれたキャットは、今までゴーストのことを疑っていたいためジェームズに謝罪する。

そこにゴースト・トリオのおじ、ストレッチ(ジョー・ニポート)、スティンキー(ジョー・アラスキー)、ファッツォ(ブラッド・ギャレット)が戻り、キャスパーに楽しんできたことを伝え、屋敷内の人の気配に気づいて喜ぶ。

トリオに脅されたジェームズだったが、抵抗して彼らを掃除機に吸い込んでしまう。

翌朝、警戒しながら食堂に現れたキャットは、キャスパーから自分が悪いゴーストではないと言われる。

キャスパーはキャットのために朝食を用意し、ジェームズにも話しかけて安心させ、新聞を取りに行く。

そこにゴースト・トリオが現れてジェームズとキャットを脅すのだが、朝陽に当たって溶けてしまう。

しかし、それがジョークだと言って姿を現したトリオは、キャスパーに朝食を用意させていじめる。

キャットはトリオの態度を批判して言い合いになり、ジェームズが彼女に落ち着かせて学校に行かせる。

学校に登校したキャットは、ヴィック・デフィフィリッピ(ギャレット・ラトリフ・ヘンソン)に声をかけられ心惹かれるが、彼のガールフレンドのアンバー・ウィトマイアー(ジェシカ・ウェッソン)に睨まれる。

教室で新入生として紹介されたキャットは、その場にキャスパーがいることに気づきながら挨拶する。

クラスメイトはキャットをからかうものの、彼女がホイップスラッフ屋敷に住んでいることを知り驚く。

学校でハロウィンのパーティーができなくなったために、ある生徒がキャットの屋敷を会場にすることを提案する。

アンバーはボートハウスを提供すると言っていたため意見し、多数決で決めることになる。

その結果、アンバーに賛成する者はなく、パーティーは屋敷で行われることになる。

ジェームズの所持品を壊していたゴースト・トリオだったが、妻アメリア(エイミー・ブレネマン)の写真を見て、彼女に会ったことを伝える。

トリオは、キャリガンを追い払えば、アメリアに会う手助けをすることをジェームズに伝える。

アメリアを連れてくると言ったファッツォは、女装してジェームズをからかう。

帰宅したキャットは、ヴィックが訪ねて来たために驚き、パーティーのパートナーになってほしいと言われる。

それを承知したキャットは喜ぶのだが、実はそれはアンバーが考える計画の罠だった。

ヴィックとの話を聞いていたキャスパーは、自分も参加したいことをキャットに伝える。

キャスパーは、キャットを誘って空を飛び灯台に向い、生きていた時のことを何も覚えていないと伝える。

屋敷に戻ったキャットは、自分も母親のことを忘れてしまいそうだと語り、そんな彼女にキャスパーはいつも一緒だと優しく話しかける。

ハロウィンの衣装を考えるキャットは、ジェームズからの援助が難しいため、屋根裏部屋に向いあるものを見つける。

ゴースト・トリオは相変わらずジェームズをからかい、彼を連れて屋敷を離れ、その様子をキャリガンとディップスは確認する。

キャスパーのおもちゃ箱をみつけたキャットは、それを部屋に飾り彼に見せて喜ばせ昔の記憶を甦らせる。

キャットはキャスパーの母親のドレスを着せられ、それをパーティーの衣装にしようとする。

父親から贈られたソリで寒い中一日中遊んでいたため、病気になり亡くなったことを、キャスパーはキャットに話す。

発明家だった父親はキャスパーの死を哀しみ、蘇生機を作りラザルスと名付けた。

それがあることを知っていたキャスパーは、キャットをその場所に連れて行く。

地下に向かったキャットは、朝の身支度コースターに乗り研究室に着く。

キャットを監視していたキャリガンとディップスも、その場に向かう。

ラザルスがここにあるとキャスパーに言われたキャットは、あるボタンを見つけてそれを押す。

装置は作動し始め、キャスパーはそれがラザルスだと確認する。

キャスパーの父親が海賊の宝物の話をしていたと聞いたキャリガンとディップスは、金庫の場所を知りそれを開けようと考える。

一人分の蘇生液を確認したキャスパーは、それをラザルスにセットして中に入り、キャットがそれを作動させる。

ところが、蘇生液はディップスに奪われ、実験は失敗する。

キャリガンは、一旦死んでゴーストになり金庫に侵入して宝物を手に入れ、その後に蘇生液を使い人間に戻ることを考える。

自分が殺されてゴーストになることを知ったディップスは、襲い掛かって来るキャリガンに抵抗して蘇生液を手に入れる。

崖から落ちたキャリガンは死亡し、ゴーストとして復活してディップスの前に現れる。

ゴースト・トリオと共にバーでカラオカを楽しんでいたジェームズは、彼らに殺されそうになる。

酔ったジェームズは、キャリガンの依頼には従わないことを決めて、トリオに友情を示す。

感激したトリオはジェームズを殺せなくなるが、店を出た彼は工事中のマンホールに落下してしまう。

蘇生に失敗したキャスパーを元に戻したキャットは、ゴーストとなったキャリガンが現れたために驚く。

キャリガンは金庫から宝の箱を奪い、キャスパーに自分の物だと言われても気にせず、ディップスが持って現れた蘇生液で人間に戻ろうとする。

キャスパーとキャットがそれを奪ってその場から逃げるが、そこにパーティーを行うため、クラスメイトと担任教師が現れる。

キャットは皆を招き入れて再び研究室に向い、キャスパーを蘇生しようとする。

ラザルスから出て来たキャリガンは、自分が蘇生されると言ってディップスに手伝わせようとする。

宝の箱を手に入れたディップスはキャリガンを裏切るが、屋敷の外に殴り飛ばされてしまう。

思い起こしていることがないかをキャットに聞かれたキャリガンは、それがあるとゴーストとしてこの世をさ迷うと言われる。

何もないと強がるキャリガンだったが、実はたくさんあったため消滅してしまう。

キャリガンが手放した蘇生液はキャットが手に入れ、キャスパーは、宝の箱の中のグラブとブルックリン・ドジャースデューク・スナイダーのサイン入りボールを手にして喜ぶ。

キャットはキャスパーをラザルスに入れて蘇生しようとするが、そこに、死んでゴーストになったジェームズがゴースト・トリオと共に現れる。

ジェームズが自分を覚えていないために悲しむキャットは、指切りをしたことを伝えて、娘であることを思い出させる。

キャスパーは、蘇生をジェームズに譲り彼を人間に戻す。

喜ぶキャットは、パーティーが始まっていると言うキャスパーを気遣いながらホールに向かう。

皆を脅かそうとしていたヴィックとアンバーは、現れたゴースト・トリオに驚き、悲鳴を上げてその場から逃げ去る。

一人で部屋にいたキャスパーは、天から現れたアメリアから、キャットが今日の恩を一生忘れないはずだと言われる。

アメリアは、お礼に今夜の10時までだという条件で、夢を叶えることをキャスパーに伝える。

パーティーはダンス・タイムとなり、キャットは現れた少年からダンスに誘われる。

キャットは、少年が人間に戻ったキャスパー・マクファデン(デヴォン・サワ)だと気づき、ジェームズもアメリアに声をかけられる。

ゴースト・トリオのお蔭でこの場に来れたと話すアメリアは、家族に恵まれ思い起こすことはなかったので、もう自分を捜さないでほしいとジェームズに伝える。

自分を恋しいと言うジェームズに、アメリアは年頃のキャットのことで忠告する。

約束の時間の10時になり、見守っていることをジェームズに伝えたアメリアは、彼に別れを告げて姿を消す。

キャスパーも、キャットにキスをして元の姿に戻る。

それを見ていた生徒達は驚き、叫び声をあげながら屋敷から逃げ出す。

パーティーは成功だとキャスターに告げたキャットは、ジェームズの合図でゴースト・トリオの演奏が始まったため、皆とダンスをして再び楽しい時間を過ごす。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
メイン州、フレンドシップ
父親から古い屋敷を相続した強欲な女性キャリガンは、そこに海賊の宝物が隠されていることを知り、アシスタントのディップスと共にその場を訪れる。
屋敷には子供のゴースト、キャスパーとおじであるストレッチ、スティンキー、ファッツォがいたため、脅されたキャリガンは彼らを追い払おうとする。
妻を亡くし彼女の霊と接触するため、娘のキャットと旅に出ていた心理学者のジェームズ・ハーヴェイは、キャリガンの依頼を受けて屋敷に向かう。
キャスパーと対面したキャットとジェームズは驚くのだが、悪いゴーストでない彼と親交を深める。
ところが、おじのゴースト・トリオが現れ、キャットとジェームズを脅したりからかい始める・・・。
__________

テレビ・アニメとしても人気のあった可愛らしい”キャスパー”のキャラクターが生かされた、心温まるファミリー・コメディとしてどなたでも楽しめる作品。

幽霊退治も一つのテーマであるため、ゴーストバスターズ(1984)の登場人物”レイモンド・スタンツ博士”を演じたダン・エイクロイドがその役で、また、こんなかたちでの出演は珍しい、超大物クリント・イーストウッドメル・ギブソンも端役で登場する豪華な内容だ。

クリント・イーストウッドは、2年前の「パーフェクト・ワールド」(1993)で”キャスパー”のキャラクターを登場させているために出演したのだろうか・・・。

現在の完璧なアニメーション技術も素晴らしいが、本作の”柔らかい”イメージの控え目なCGは効果抜群であり、今観てもその仕上がりに感心する。

北米興行収入は1億ドルを突破し、全世界では約2億8800万ドルという大ヒットとなった。

母を亡くした少女を愛らしく演じ、またキュートな魅力で好演するクリスティーナ・リッチ、娘の成長を温かく見守る父親ビル・プルマン、強欲な悪女を怪演するキャシー・モリアーティ、そのアシスタントを愉快に演ずるエリック・アイドル、弁護士ベン・スタイン、神父ドン・ノヴェロゴーストバスターズのレイモンド・スタンツ博士役ダン・エイクロイド、人間の少年に戻ったキャスパー、デヴォン・サワ、主人公の母親エイミー・ブレネマン、主人公のクラスメイト、ギャレット・ラトリフ・ヘンソン、そのガールフレンド、ジェシカ・ウェッソン、人間に変身したゴースト・トリオのクリント・イーストウッドメル・ギブソンロドニー・デンジャーフィールド、キャスパーの声マラキ・ピアソン、ゴースト・トリオの声ジョー・ニポート、ジョー・アラスキーブラッド・ギャレット、そしてリトル・リチャードがエンドロールでCGアニメとして登場する。


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