サイトアイコン That's Movie Talk!

君の名前で僕を呼んで Call Me by Your Name (2017)

2007年に発表された、アンドレ・アシマンの小説”Call Me by Your Name”を基に製作された作品。
大学教授である父親の助手となった大学院生に思いを寄せる少年のひと夏の恋を描く、監督ルカ・グァダニーノ、脚本ルカ・グァダニーノ、主演アーミー・ハマーティモシー・シャラメマイケル・スタールバーグアミラ・カサール他共演の恋愛ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ロマンス)


スタッフ キャスト
監督:ルカ・グァダニーノ
製作
ピーター・スピアーズ
ルカ・グァダニーノ
エミリー・ジョルジュ
ロドリゴ・テイシェイラ
マルコ・モラビート
ジェームズ・アイヴォリー
ハワード・ローゼンマン
製作総指揮
デレク・シモンズ
トム・ドルビー
マルガレート・バイユー
フランチェスコ・メルツィ・デリル
ナイマ・アベド
ニコラス・カイザー
ソフィー・マス
ロウレンソ・サンターナ
原作:アンドレ・アシマンCall Me by Your Name
脚本:ジェームズ・アイヴォリー
撮影:サヨムプー・ムックディプローム
編集:ヴァルテル・ファサーノ

出演
オリヴァー:アーミー・ハマー
エリオ・パールマン:ティモシー・シャラメ
サミュエル・パールマン:マイケル・スタールバーグ
アネラ・パールマン:アミラ・カサール
マルシア:エステール・ガレル
キアラ:ヴィクトワール・デュボワ
マファルダ:バンダ・カプリオロ
アンキーゼ:アントニオ・リモルディ
バンビ:エレナ・ブッチ
ニコ:マルコ・エスグロッソ
ムニール:アンドレ・アシマン
アイザック:ピーター・スピアーズ
本人:ベッペ・グリッロ

イタリア/フランス/ブラジル/アメリカ 映画
配給
ソニー・ピクチャーズ クラシックス(北米)
ワーナー・ブラザーズ(イタリア)
Memento Films International(世界)
2017年製作 132分
公開
北米:2017年11月24日
日本:2018年4月27日
製作費 $3,500,000
北米興行収入 $18,095,700
世界 $41,888,700


アカデミー賞
第90回アカデミー賞

・受賞
脚色賞
・ノミネート
作品
主演男優(ティモシー・シャラメ
歌曲賞(スフィアン・スティーヴンス”Mystery of Love”)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1983年の夏、北イタリア
内向的な読書家で音楽の才能もある、17歳のユダヤイタリア人エリオ・パールマン(ティモシー・シャラメ)は、ガールフレンドのマルシア(エステール・ガレル)と過ごしていた。

考古学の教授である父サミュエル(マイケル・スタールバーグ)は、同じユダヤ人である24歳のアメリカ人大学院生オリヴァー(アーミー・ハマー)を夏の間、家に滞在させて、学術的な事務処理を手伝わせることにする。

それが毎年の恒例行事だったサミュエルと妻アネラ(アミラ・カサール)は、到着したオリヴァーを歓迎してエリオを紹介し、部屋に案内させる。

知的で長身そしてハンサムなオリヴァーと共通点がないと思ったエリオは、自信過剰気味でもある彼と親しくなれる気がしなかった。

エリオの部屋を提供されたオリヴァーは、疲れていたためにベッドで眠ってしまう。

その後、家政婦のマファルダ(バンダ・カプリオロ)は、鐘を鳴らして家族に夕食を知らせる。
...全てを見る(結末あり)

エリオからそれを知らされたオリヴァーは、遠慮することを伝える。

翌朝、疲れがとれたオリヴァーは、庭での朝食を家族と共に楽しむ。

エリオは、オリヴァーがつけているユダヤのペンダントが気になる。

その後オリヴァーは、使用人のアンキーゼ(アントニオ・リモルディ)の自転車を借りて、エリオと共に町に向かう。

エリオと話をしたオリヴァーは、1人で帰れると言って彼と別れる。

翌日もオリヴァーと町に向かったエリオはバーに入り、彼が既に人々と打ち解けていることを知る。

その後、オリヴァーがバレーボールを楽しむ様子を見ていたエリオは、近づき肩のマッサージをする彼を受け流す。

夕食の際エリオは、姿を現さないオリヴァーのことを話題にして、”後で”が口癖の彼は横柄だと両親に話す。

翌日、オリヴァーに泳ぎに誘われたりもしたエリオだったが、話が合いそうもないために、多くを語らず反発してしまう。

そんなエリオは、オリヴァーに対する態度を後悔し、嫌われているのではないかと思う。

ある夜、クラブで楽しんでいたエリオは、友人のキアラ(ヴィクトワール・デュボワ)がオリヴァーと踊っている姿を見て嫉妬してしまう。

そんなことを気にしながら、マルシアと池に向かったエリオは下着姿で泳ぐ。

翌朝、朝食の際に昨夜のことを話題にしたエリオは、マルシアとそれ以上の関係にはならなかったことをサミュエルに話し、オリヴァーからは試すべきだと助言される。

何かが発見されたシルミオーネガルダ湖にオリヴァーがサミュエルと行くことになったため、エリオもついて行くことにする。

その後エリオは、遊びに来たキアラにガルダ湖に行くことを伝えて、オリヴァーとのことを話す。

キアラについてオリヴァーに話したエリオは、余計なことは言うなと指示される。

オリヴァーと車の後部座席に座ったエリオだったが、サミュエルはオリヴァーを助手席に乗せる。

ガルダ湖
美術史家のニコ(マルコ・エスグロッソ)とバンビ(エレナ・ブッチ)に迎えられたサミュエルらは、発見された像の腕を見せてもらう。

プラクシテレスの像が湖から引き上げられ、サミュエルらは感激する。

家に戻ったエリオは、マルシアと約束していたために自転車で出かけるものの、彼女は待ち合わせの場所にいなかった。

翌日、オリヴァーの留守中に部屋に入ったエリオは、彼のショートパンツの匂いを嗅いだりする。

翌日、オリヴァーと自転車で町に向かったエリオは、帰宅途中で休む。

オリヴァーからキスされたエリオは、彼がそれ以上の関係を求めていないことを知る。

その後、お茶の際にエリオは、鼻血が出てしまう。

エリオのことが心配になったオリヴァーは、少し一緒にいてほしいと言われ、足を揉んであげる。

オリヴァーに、以前、同じペンダントをつけていたと話したエリオは、母からユダヤ過ぎると言われたので外したことを伝える。

オリヴァーが自転車で出かけた後で、エリオは、遊びに来たマルシアとキアラと共に過ごす。

その後、オリヴァーが見当たらないことが気になるエリオは、アネラから、彼のことが好きか訊かれる。

皆が好きだと答えるエリオに、アネラは、オリヴァーもあなたのことが好きだと話しながら、エリオがペンダントをつけていることに気づく。

日が暮れてもオリヴァーが戻らないために、エリオは不安になる。

オリヴァーは夜中に戻ってくるが、エリオは、彼が自分を無視したために裏切り者だと思う。

翌日エリオは、マルシアに電話をして町で会い、夜まで過ごして愛し合う。

翌朝エリオは、ようやくオリヴァーに声をかけてもらう。

”成長しろ 夜中に会おう”というオリヴァーのメモを見たエリオは、夜を待ち遠しく思う。

お茶の時間に、ゲイのカップル、アイザック(ピーター・スピアーズ)とムニール(アンドレ・アシマン)が来ることをアネラから知らされたエリオは、誕生日に2人からもらったシャツを着るよう指示されるものの、それを拒む。

夕食はいらないことをマファルダに伝えたオリヴァーは、自転車で出かける。

エリオは遊びに来たマルシアと過ごし、屋根裏部屋で愛し合う。

アイザックとムニールが現れ、エリオは2人に挨拶し、マルシアは帰る。

シャツを着る気になれないエリオだったが、サミュエルは、それを着るよう指示する。

食事を済ませた後でエリオは、両親とアイザックとムニールの前でピアノを弾き、オリヴァーが帰ったことに気づき部屋に向かう。

バルコニーでオリヴァーと語り合ったエリオは、緊張しながら彼とベッドを共にする。

オリバーから、 “君の名前で呼んでくれたら、僕の名前で呼んであげる”と言われたエリオは、互いの名を呼ぶ。

翌朝、オリヴァーとエリオは池に泳ぎに行き、その後、サミュエルとアネラと共に朝食をとる。

町に向かったオリヴァーを追ったエリオは、後悔してほしくない、苦しませたと思いたくないと言われ、路地で寄り添う。

その後、家に戻り読書をしていたエリオは、一時的な心の葛藤を覚え、性的欲求不満を感じてアプリコットで自慰行為をする。

夕方になり、戻って来たオリヴァーはエリオを愛撫し、アプリコットに気づき、それを食べようとする。

それを嫌がるエリオを制止したオリヴァーは、泣き出してしまった彼に謝罪してキスする。

オリヴァーは、帰らないでほしいと言うエリオを抱きしめる。

その後オリヴァーは、当初、無駄な時間を過ごしたと言うエリオに、バレーボールの時に触れて好意を伝えたにも拘らず嫌がったと伝える。

オリヴァーは、そのために距離をおくことにしたとエリオに伝える。

翌日エリオは、旅立つ時にほしいと伝えたシャツを、オリヴァーがプレゼントしてくれたことに気づく。

訪ねて来たマルシアと話したエリオは、3日も連絡をくれない理由を訊かれる。

エリオが答えに戸惑うために傷ついたマルシアは、その場を去る。

オリヴァーは大学のリサーチで数日ベルガモに行き、そのままミラノから帰国することをサミュエルから知らされたアネラは、エリオを一緒に行かせることを提案する。

エリオとバスで旅立つオリヴァーは、サミュエルとアネラに感謝して別れを告げる。

見送りに来たキアラは、バスが出発したためにオリヴァーにお別れを言えなかった。

オリヴァーと夢のような数日間を過ごしたエリオは、帰国する彼と駅で別れる。

何も語らずに列車で旅立つオリヴァーを見送ったエリオは心を痛め、アネラに電話をして迎えに来てもらう。

迎えに来たアネラは、動揺しながら涙するエリオを気遣う。

町に着いたエリオは、アネラが買い物している間に、その場にいたマルシアと話をする。

悲しそうなエリオの気持ちを理解するマルシアは、怒っていないことを伝えて、一生、友だちだということを確認して握手し抱き合う。

帰宅したエリオは、サミュエルから旅のことを訊かれ、オリヴァーのことを話す。

エリオの深い悲しみを察するサミュエルは、オリヴァーと友情以上のものを得たと話し、自分も若い頃に同じような関係になりかけたことを伝え、痛みから学び感じた喜びも忘れないようにと助言する。

エリオから、アネラは気づいているか訊かれたサミュエルは、知らないだろうと答える。

雪が降る中、パールマン家はハヌカーを祝おうとしていた。

帰宅したエリオは、かかってきた電話に出る。

オリヴァーからの電話に驚いたエリオは、会いたいと伝える。

来年の春に結婚するかもしれないと言われたエリオは動揺する。

サミュエルとアネラもオリヴァーと話し、婚約したことを知り喜び、彼を祝福する。

エリオのために受話器を置いたアネラは、サミュエルと見つめ合う。

エリオから両親は知っていると言われたオリヴァーは、サミュエルの話し方で分かったと伝える。

エリオは自分の名でオリヴァーに話しかけ、オリヴァーも自分の名で返す。

オリヴァーは、すべてを覚えているとエリオに伝える。

エリオは、暖炉を見つめながらオリヴァーのことを考えて涙する。

アネラはマファルダとテーブルの準備を始め、母から声をかけられたエリオは振り向く。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1983年の夏、北イタリア

内向的な読書家で音楽の才能もある、17歳のユダヤイタリア人エリオは、考古学の大学教授である父サミュエルの助手となったアメリカ人大学院生のオリヴァーを迎える。
エリオは、知的で長身そしてハンサムなオリヴァーと共通点もなく、自信過剰気味な彼と親しくなれる気がしない。
そんなエリオは、反発しながらも次第にオリヴァーの魅力に惹かれ、彼を求めるようになってしまうのだが・・・。
__________

アンドレ・アシマンの小説”Call Me by Your Name”を基に、ジェームズ・アイヴォリーが脚色し、ルカ・グァダニーノが監督した作品。
アンドレ・アシマンは、主人公家族の友人役で出演している。

イタリアの田舎町を舞台に、大学院生に惹かれる少年の切ない恋は、若さゆえに情熱的でもあり、またもの悲しい。
その揺れ動く少年の心を繊細かつ美しく綴る、ジェームズ・アイヴォリーの脚色は第90回アカデミー賞で見事に脚色賞を受賞した。
*ノミネート
作品
主演男優(ティモシー・シャラメ
歌曲賞(スフィアン・スティーヴンス”Mystery of Love”)

1980年代初頭を描くドラマは郷愁を誘い、主人公の家族関係や使用人を含めた雰囲気、町並みや自然などのロケーションも素晴らしい。

ルカ・グァダニーノは、リチャード・リンクレイターの”ビフォア・サンライズ”とそのシリーズのように、本作の続編を製作する考えがあると発言している。

主演のアーミー・ハマーは、自分に惹かれる少年の成長などを考えながら関係を保つ大学院生を好演し、切ない恋に心揺れる少年を見事に演じたティモシー・シャラメの演技は絶賛され、オスカーにノミネートされた。

主人公の父親である大学教授マイケル・スタールバーグ、その妻アミラ・カサール、主人公のガールフレンド役エステール・ガレル、友人のヴィクトワール・デュボワ、パールマン家の家政婦バンダ・カプリオロ、同じく使用人のアントニオ・リモルディ、美術史家のエレナ・ブッチとマルコ・エスグロッソ、パールマン家の友人アンドレ・アシマンピーター・スピアーズ、アーカイブ映像で登場するベッペ・グリッロなどが共演している。


モバイルバージョンを終了