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カリフォルニア・スイート California Suite (1978)

1976年に上演されたニール・サイモン同名舞台劇の映画化。
同じホテルに滞在する4組の家族や友人が織り成すトラブルと人間模様を描く、出演ジェーン・フォンダマイケル・ケインウォルター・マッソーマギー・スミスアラン・アルダリチャード・プライヤービル・コスビー他共演のオムニバス・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ハーバート・ロス

製作:レイ・スターク
脚本:ニール・サイモン
撮影:デヴィッド・M・ウォルシュ
編集:マイケル・A・スティーヴンソン
美術・装置
アルバート・ブレナー

マーヴィン・マーチ
音楽:クロード・ボラン

出演
ハンナ・ウォーレン:ジェーン・フォンダ

シドニー・コクラン:マイケル・ケイン
マーヴィン・マイケルズ:ウォルター・マッソー
ビル・ウォーレン:アラン・アルダ
ダイアナ・バリー:マギー・スミス
チョーンシー・ガンプ医師:リチャード・プライヤー
ウィリス・パナマ医師:ビル・コスビー
ミリー・マイケルズ:エレイン・メイ
ハリー・マイケルズ:ハーバート・エデルマン
バニー:デニース・ガリック
ローラ・ガンプ:グロリア・ギフォード
ベティーナ・パナマ:シーラ・フレイジャー

ジェニー・ウォーレン:ダナ・プラトー
ダイアナの共演者:ジェームズ・コバーン

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ

1978年製作 102分
公開
北米:1978年12月15日
日本:1979年4月


アカデミー賞 ■
第51回アカデミー賞

・受賞
助演女優賞(マギー・スミス
・ノミネート
脚色・美術賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
アカデミー賞にノミネートされたイギリス人女優ダイアナ・バリー(マギー・スミス)は、古美術商の夫シドニー・コクラン(マイケル・ケイン)と共にロサンゼルスに到着する。

シカゴの医師チョーンシー・ガンプ(リチャード・プライヤー)とローラ(グロリア・ギフォード)、ウィリス・パナマ(ビル・コスビー)とベティーナ(シーラ・フレイジャー)両夫妻は、休暇でロサンゼルスにやってくるのだが、夫同士は口喧嘩ばかりしながら車を走らせ、事故を起こしてしまう。

ニューヨークから来たキャリアウーマン、ハンナ・ウォーレン(ジェーン・フォンダ)は、9年振りに再会した脚本家の元夫ビル(アラン・アルダ)に、嫌味ばかり言いながらランチに向かう。

ハンナの元から家出をして、ビルと暮らしたいという娘のジェニー(ダナ・プラトー)のことで、話し合うことになった二人だが、意見が会わず会話は平行線が続く。

フィラデルフィアから来たマーヴィン・マイケルズ(ウォルター・マッソー)は、女好きの弟ハリー(ハーバート・エデルマン)に出迎えられてホテルに向かう。
...全てを見る(結末あり)

結論を急ごうとするハンナは、ジェニーを諦めてニューヨークに戻ろうとするが、ビルは娘と話し合うよう彼女を説得する。

しかし、ハンナは意地を張ってジェニーを手放すことに決め、ホテルに来た娘に会いもせずにビルを見送る。

予約の手違いで一部屋しか取れなかったガンプは、パナマに部屋を取られてしまう。

修理中のシングルに宿泊することになったガンプは、憤慨して義弟のパナマに”宣戦布告”をする。

授賞式が近づいたダイアナは、ドレス、髪型、宝石などを気にし過ぎるという夫シドニーの無頓着さに呆れながら、緊張と興奮が一気に高まっていく。

食事に向かったガンプとパナマ両夫妻は、再び交通事故を起こし、車に閉じ込められてしまう。

弟ハリーと過ごして、ホテルに戻ったマーヴィンは、ハリーが手配した女性バニー(デニース・ガリック)に歓迎されて驚いてしまう。

受賞を逃したダイアナは緊張が解けるのだが、ホテルに戻ったシドニーは、偽善者の集会だったと言って授賞式を批判して罵り、二人は言い争いながら眠りにつこうとする。

焼け食いを始めたダイアナは、シドニーが会場で若い男に声をかけるのを見ていたため、バイセクシャルの彼に言い寄るものの、結局、二人は慰め合いベッドに入る。

ホテルに戻ったガンプは、日本食と部屋の騒音で気分が悪くなり、電話で呼ばれたパナマが”往診”に行くことになる。

翌日、回復したガンプは、再びテニスコートでパナマと火花を散らす。

11時近くにようやく目覚めたマーヴィンは、バニーと一晩ベッドを共にしたのに気づき慌ててしまう。

妻のミリー(エレイン・メイ)が直に到着するというのに、バニーは、テキーラを一本空けて眠り込んでいたのだった。

マーヴィンは部屋を替えようとするが、運悪くミリーが到着してしまう。

部屋に現れたミリーに、見つからないよう必死にバニーを隠そうとするマーヴィンだったが、彼女にそれがばれてしまう。

怒り心頭のミリーはマーヴィンを許すことにするが、彼の有り金全てを使い洋服を買うと言い出す。

満足したミリーは、着飾ってマーヴィンと食事に向かう。

テニスコートで怪我をした妻ベティーナを、労わりながら部屋に戻ったパナマとガンプは、言い争いを始めて大喧嘩となってしまう。

ハンナの娘ジェニーは空港に現れ、父ビルに促されて母親に別れを告げる。

傷だらけになったガンプとパナマ両夫妻は、一応、仲直りしてシカゴに向かう。

そして、ロンドンに向かう機内上映映画が、自分の作品と知ったダイアナは気が滅入ってしまう。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

アカデミー賞にノミネートされたイギリス人女優ダイアナは、授賞式に出席するため、美術商の夫シドニーと共にロサンゼルスの高級ホテルに到着する。
シカゴの医師ガンプとローラ、そしてパナマとベティーナの両夫妻は、夫同士が口喧嘩ばかりしていたために、車で事故を起こしてしまう。
ニューヨークから来た、キャリアウーマンのハンナは、脚本家の元夫ビルと暮らしたいという、家出した娘のジェニーのことを話し合うため、9年ぶりに彼と再会する。
フィラデルフィアからのマーヴィンは、女好きの弟ハリーが手配した女性バニーに歓迎されて驚く。
同じホテル内で、トラブルを抱えた4組は、それぞれのドラマを繰り広げる・・・。
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ロサンゼルス・ミュージックセンター”内にある”Ahmanson Theatre”で1976年に上演された、ニール・サイモン同名舞台劇の映画化。

現在でも活躍する名優が多数出演する、超豪華キャストが話題を呼んだ作品。

「ファニー・レディ」(1975)、「サンシャイン・ボーイズ」(1975)、「グッバイガール」(1977)、「愛と喝采の日々」(1977)など、多くの話題作を手がけたコンビ、ハーバート・ロスレイ・スタークに、同じく盟友ニール・サイモンの脚本を加え、”ビバリーヒルズ・ホテル”に集った、”上流”の人々を皮肉ったストーリー。

その中で、2組はややシリアスな問題を抱え、もう2組はドタバタ喜劇に近いトラブルという展開が、実に巧みに編集されて、大いに楽しめる作品。

第51回アカデミー賞では、ドラマの中では主演賞を逃すマギー・スミスが、見事に助演女優賞を受賞し、脚色、美術賞にノミネートされた。

強過ぎる性格があだとなり素直になれず、結局は娘と離れ離れになるジェーン・フォンダ、夫アラン・アルダ、娘ダナ・プラトー、女優の妻の付き人のような美術商マイケル・ケイン、舞台役者として誇りを持っていたものの、惜しくもアカデミー賞を逃すマギー・スミス、終始対立する、医師同士の義兄弟リチャード・プライヤービル・コスビー、その妻グロリア・ギフォードシーラ・フレイジャー、浮気をする気などなかったウォルター・マッソーとその妻エレイン・メイ、弟のハーバート・エデルマン、手配される女性デニース・ガリック、そして、映画のワンシーンでジェームズ・コバーンが特別出演している。


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