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カレンダー・ガールズ Calendar Girls (2003)

白血病治療の研究の寄付金を集めるために、ヌード・カレンダーのモデルとなった女性達の実話を基に製作された作品。
親友の夫が白血病で亡くなったことをきっかけに寄付のために立ち上がった女性達がヌード・カレンダーのモデルになって奮闘する姿を描く、主演ヘレン・ミレンジュリー・ウォルターズキアラン・ハインズ他共演、監督ナイジェル・コールによる痛快ウーマンパワー・コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト ■
監督:ナイジェル・コール

製作
ニック・バートン

スザンヌ・マッキー
脚本
ティム・ファース

ジュリエット・トウィディ
撮影:アシュレイ・ロウ
編集:マイケル・パーカー
音楽:パトリック・ドイル

出演
クリス・ハーパー:ヘレン・ミレン

アニー・クラーク:ジュリー・ウォルターズ
ルース・レイノルドソン:ペネロープ・ウィルトン
ジェシー:アネット・クロスビー
マリー:ジェラルヂン・ジェームズ
シーリア:シーリア・イムリー
コーラ:リンダ・バセット
ロッド・ハーパー:キアラン・ハインズ
ローレンス・サーティン:フィリップ・グレニスター
ジョン・クラーク:ジョン・アルダートン
エディ・レイノルドソン:ジョージ・コスティガン
ジェム・ハーパー:ジョン=ポール・マクレオド
本人:ジェイ・レノ

イギリス 映画
配給
タッチストーン・ピクチャーズ

ブエナビスタ
2003年製作 108分
公開
イギリス:2003年9月5日
北米:2003年12月19日
日本:2004年5月29日
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $31,011,620
世界 $96,542,060


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
イングランドヨークシャー
田舎町ネイプリーでは、地元の”女性連盟”なる婦人会が毎月開かれていた。

そのメンバーで、親友同士のクリス・ハーパー(ヘレン・ミレン)とアニー・クラーク(ジュリー・ウォルターズ)は、集会の内容にいささか退屈していた。

そんな時、アニーの夫ジョン(ジョン・アルダートン)が、白血病だと分かり、アニーとクリスは、彼に普通に接しようと努める。

町の品評会で、市販のケーキを出展して賞を受賞してしまったクリスは、夫ロッド(キアラン・ハインズ)、アニーやジョンらと、その件で大いに盛り上がる。

その後、ジョンの容態は悪化し、彼は他界し、アニーはクリスらに支えられながら葬儀を済ませる。
...全てを見る(結末あり)

やがて、来年のカレンダーを作る時期となり、クリスは、それを売って病院にジョンの名前入りのソファーを贈るための資金集めとして、ある案を思いつく。

婦人達を集めた場でクリスは、自分達がヌード・モデルになりカレンダーを作ることを提案する。

ソファを買うためには、インパクトのあることを考えなければだめだと意見するクリスだった。

クリスの息子ジェムは、母親がヌード・カレンダーに興味を示したことなどを気にしていた。

そんな時ジェムは、クリスが上半身裸でテスト撮影する場を見てしまいショックを受ける。

それを気にしつつも、カメラマンがポイントと考えたクリスは、アマチュア写真家ローレンス・サーティン(フィリップ・グレニスター)に協力してもらえることになる。

クリスとアニーの考えに一応賛同したジェシー(アネット・クロスビー)、シーリア(シーリア・イムリー)、コーラ(リンダ・バセット)は、男性のローレンスの前で裸体になることに抵抗があり戸惑う。

しかし、心を決めてこの場に来てくれたローレンスの気持ちを考え、彼女らは撮影に挑むことになる。

次の集会で、支部長のマリー(ジェラルヂン・ジェームズ)にカレンダーの件を問い詰められたクリスだったが、何人かはそれに賛同する。

そして、各月ごとのモデルになるために、中老年女性のメンバーは自分自身を磨き始める。

そして、初めての撮影の日、メンバーはカードで順番を決めて、シーリアが最初のモデルになることが決まる。

ローレンスは、準備だけを整えて撮影はメンバーに任せようとするが、それがうまくいかず、仕方なく、彼は自分でシャッターを切る。

その後は順調に撮影は進み、夫達は不安を抱えながらパブで待機する。

モデルになることを拒んでいたルース・レイノルドソン(ペネロープ・ウィルトン)だったが、夫エディ(ジョージ・コスティガン)が1週間出張のため相手にされず、思い切って撮影に参加してしまう。

そして、無事に撮影は終了してカレンダーの作成となるのだが、その費用が予想を上回り、スポンサーを募ることにする。

ゲラ刷りもできた段階で、尚も連盟の評判を気にするマリーは、アニーにカレンダーを諦めさせようとする。

しかし、アニーはそれを聞き入れず、クリスが、ビール会社の資金援助を彼女に伝え、カレンダーは印刷が始まる。

婦人連盟の総会に出席したマリーは、支部で起きていることを会長に相談する。

協会の名前が使えなくなれば、ただの中年女の裸写真だと考えるクリスは、マリーの行動を阻止しようとして、アニーとともに総会に向かう。

ロンドン
会場入りした二人は、全国の支部長の前で、アニーが演説することになってしまう。

思うことを伝えられないアニーは時間切れとなり、クリスが引き継いで、ヌード・カレンダーの件で熱弁をふるう。

会長は、この件を支部長の裁量に任せ、マリーは仕方なくそれを許可する。

その後二人は、カレンダーの発表会を催すが誰も集まらずに落胆する。

しかし、二人は会場が変わっていたことを知り、その場に大挙して集まっていた、マスコミやメンバーに歓迎される。

その後、ネイプリーには連日マスコミが押しかけて、カレンダーのメンバーは取材攻めにあう。

クリスは、発売されたカレンダーが爆発的に売れていることを知り、アニーには、彼女と同じような境遇の人々から、励まされたという感謝の手紙が大量に届く。

町の人々はメンバーの行動を称えるが、ジェムだけは心を痛め、ルースの夫エディは、彼女の行動に理解を示さずに家を出てしまう。

そんな時、メンバーはハリウッドのテレビ番組に招待され、草花栽培家ロッドは、妻クリスに対して不満を訴え、ジェムがマリファナを吸い補導されてしまう。

幸いジェムは、偽物を掴まされていたために両親に引き取られる。

渡米の準備を始めたクリスに、アニーはジェムと話し合うべきだと助言する。

ルースは、出張ばかりしていたエディが浮気をしていることに気づき、彼を見限りハリウッドに向かうことにする。

メンバーのアニー、ルース、ジェシー、シーリア、コーラは、ファーストクラスでアメリカに旅立ち、クリスは、家族のために町に留まる。

しかし、ロッドが、タブロイド紙の地元記者の取材を受けて、クリスは、その侮辱された記事を目にしてしまう。

ハリウッドに着いたメンバーは、ホテルでそれぞれにスイートルームが用意され、そこにクリスも現れて合流する。

メンバーは、どこに行っても歓迎を受けるのだが、妻思いのロッドが、記者に騙されたのではないかと、アニーは、確かめもせずに家を飛び出してきたクリスの行動を軽率だと考える。

そして、メンバーは、”ザ・トゥナイト・ショー・ウィズ・ジェイ・レノ”に出演するためにスタジオ入りする。

収録を終えたメンバーは、ホテルでそれを確認するが、クリスは、それを見ようとしないアニーに、故郷での取材攻めから逃げてきたと皮肉を言われてしまう。

カレンダーを売るための、CMの撮影も組まれていたメンバーは、ヌードになると言われて、驚きながらも撮影に入る。

しかし、直前でアニーがその場から逃げ出してしまい、彼女は追ってきたクリスと口論になる。

アニーは、夫ロッドがいるにもかかわらず、自分の都合で逃げ出したクリスを理解できず、ジョンに会えない寂しさで涙する。

メンバーは帰国し、集会の日だと気づいた彼女らは、そのまま会場に向かい、クリスはロッドに迎えられる。

クリスはロッドに謝罪し、自分の非を強引に認めさせようとする。

しかし、ロッドは、クリスのカレンダー作りを理解していたから応援し、ジェムにもそれを誇りに思いよう伝えたと告げる。

ロッドは、集会に行ってアニーと仲直りするべきだとクリスを励まし、彼女は夫に感謝する。

今では支援者となったマリーは、カレンダーの売り上げが28万6000ポンドになったことを伝え、メンバーを称える。

その場に現れたクリスは、アニーと顔を向き合わせて、何も語らずにわだかまりは消えて、二人は会場を後にする。
__________

現佐までに、カレンダーの売り上げは57万8000ポンドとなり、地元の病院に、白血病治療設備とソファー1つを寄贈する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
イングランドヨークシャー
田舎町ネイプリーでは、女性連盟が月に一回開かれていたが、そのメンバーのクリス・ハーパーは、親友アニーと共に内容に退屈していた。
そんな時、アニーの夫ジョンが、白血病を患い他界してしまう。
やがて、連盟ではカレンダーを作る時期になり、クリスは、ジョンの名前衣入りのソファーを病院に贈るためにある案を考える。
カレンダーを売ってその資金を集めようと考えたクリスは、自分達がヌード・モデルとなるというインパクトのある計画を提案する。
アニーもそれに協力し、中老年女性のメンバーは、その準備を始める。
しかし、品位を欠く行動と判断した連盟支部長のマリーは、それに難色を示す。
それでも、その企画をやり遂げる覚悟のクリスらは、いよいよ撮影の日を迎えるのだが・・・。
__________

カレンダーは大反響を呼び、実際に30万部も売り上げたという驚きの事実を考えながら観ると、また楽しさも一層だ。

物語は、純然たるコメディとして始まるのだが、カレンダー計画が成功してマスコミ・ネタになり、ハリウッドにまで進出するあたりから、暴走気味のメンバー、そしてリーダーの、家族問題や友情も含めたヒューマン・ドラマ的に描かれている。

カレンダー・メンバーの、屈託のない明るさが何んとも微笑ましい描写で描かれ、女性版「フル・モンティ」(1997)だと誰もが思ったのではないだろうか。

固いイメージの婦人会連名で起きた出来事だというところには驚きだが、どぎついジョークが、日本人の想像を超える場合がある、イギリス人気質を考えると納得もできる。

興行収入は、全世界で1億ドルに迫るヒットとなった。

そのバイタリティで、メンバーを引っ張るリーダーを熱演するヘレン・ミレン、その親友として、彼女をうまくコントロールするジュリー・ウォルターズ、他、勇気あるカレンダーのメンバー、ペネロープ・ウィルトンアネット・クロスビーシーリア・イムリーリンダ・バセット、主人公を支える良き夫のキアラン・ハインズ、息子のジョン=ポール・マクレオド、婦人連盟支部長役のジェラルヂン・ジェームズ、アマチュア写真家役のフィリップ・グレニスター、アニー(J・ウォルターズ)の夫ジョン・アルダートン、ルース(P・ウィルトン)の夫ジョージ・コスティガン、そして、本人役でジェイ・レノも登場する。


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