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白い帽子の女 By the Sea (2015)

心に傷を負った作家夫婦の苦悩と再生を描く、製作、主演ブラッド・ピット、製作、監督、脚本、出演アンジェリーナ・ジョリーメラニー・ロランメルヴィル・プポーニエル・アレストリュプ他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ロマンス)

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スタッフ キャスト
監督:アンジェリーナ・ジョリー

製作
アンジェリーナ・ジョリー
ブラッド・ピット
製作総指揮
クリス・ブリガム
ホリー・ゴライン=サドウスキ
マイケル・ヴィエイラ
脚本:アンジェリーナ・ジョリー
撮影:クリスティアン・ベルガー
編集
パトリシア・ロンメル
マーティン・ペンサ
音楽:ガブリエル・ヤレド

出演
ローランド:ブラッド・ピット
ヴァネッサ:アンジェリーナ・ジョリー
レア:メラニー・ロラン
フランソワ:メルヴィル・プポー
ミシェル:ニエル・アレストリュプ
パトリス:リシャール・ボーランジェ

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2015年製作 122分
公開
北米:2015年11月13日
日本:2016年9月24日
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $531,010
世界 $3,334,930


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1970年代、フランス
ニューヨークから来たアメリカ人作家ローランド(ブラッド・ピット)と妻ヴァネッサ(アンジェリーナ・ジョリー)は、バカンスで浜辺のリゾート地を訪れる。

カフェに寄った二人は、主人のミシェル(ニエル・アレストリュプ)とホテルの経営者パトリス(リシャール・ボーランジェ)に挨拶する。

ホテルに向かった二人は部屋に案内され、荷物を解き滞在する準備を始める。

翌朝、ローランドは出掛けて、別行動のヴァネッサは、壁の小さな穴から隣の部屋が覗けることに気づく。

その後ヴァネッサは、村の店に向かい買い物をする。

カフェでミシェルと話すローランドは、彼の娘がシカゴで結婚した際に、その地を訪れたことを知る。
...全てを見る(結末あり)

妻のことを訊かれたミシェルは、病気で苦死んだ末に去年、亡くなったことを伝え、悲しみの日々が続いているが、それが人生だとローランドに話す。

自分とヴァネッサのことを訊かれたローランドは、結婚14年はまだ始まりだとミシェルから言われる。

ヴァネッサが魅力的な女性だと言われたローランドは、それは認めるが、扱いにくい時もあると伝える。

ホテルに戻ったローランドは、ベッドに横たわりながら、ヴァネッサと他愛もない話をするだけだった。

ローランドは翌日もカフェに向かい、ヴァネッサは部屋に閉じこもり思い込むだけった。

翌朝、いつものように出かけるローランドは、散歩に出掛けて気晴らしをするようにとヴァネッサに伝える。

その日もローランドは一文字も書くことができず、ヴァネッサは、暗くなってホテルに戻る。

あるカップルが到着して隣の部屋に宿泊し、激しく愛し合う声が聴こえたヴァネッサは、それが気になる。

翌朝、ヴァネッサのバッグの睡眠薬に気づいたローランドは、彼女と話し合おうとするものの、まともに答えようとしない彼女に苛立ち、その日もカフェで酒を飲んで過ごす。

飲み過ぎるローランドを気遣うミシェルは、それを迷惑に思うローランドに、力になりたいだけだと伝えるものの理解してもらえない。

翌日、バルコニーにいたヴァネッサは、隣の部屋のフランソワ(メルヴィル・プポー)から声をかけられ、挨拶程度の簡単な会話を交わす。

その日もカフェに向かい、ミシェルに昨日のことを謝罪したローランドは、かつてヴァネッサとの関係は最高だったと話す。

愛してやるようにとミシェルから助言されたローランドは、愛しにくい女だと伝える。

その日は早めにホテルに戻ったローランドは、隣の部屋の女性に会ったかヴァネッサから訊かれる。

会っていないと答えたローランドは、才能ある作家なら何か書けるはずだが、自分には無理だと話す。

その後、隣の部屋が気になったヴァネッサは、壁の穴からフランソワと妻レア(メラニー・ロラン)の様子を覗く。

翌早朝、眠っていたローランドは、ヴァネッサからいきなり、隣の女と寝たいかと訊かれ、意味不明なことを言い出す彼女を相手にする気になれない彼は部屋を出る。

ベンチで眠っていたローランドは、カフェが開くと同時にミシェルにこえをかけて、一日を過ごし酔ってホテルに戻ちり、ヴァネッサに迫るものの拒まれる。

翌日、レアに声をかけられたヴァネッサは、フランソワが出かけるために一緒に過ごすことを提案される。

それを承知したヴァネッサは、現れたレアを部屋に招き入れてカードを教えてもらう。

戻ったローランドもゲームに加わり、三人は夜の一時を過ごす。

レアが帰った後で、彼女を巻き込み自分達の関係を壊すつもりかとローランドから言われたヴァネッサは、何も答えようとしない。

ヴァネッサと共にシャワーを浴びようとしたローランドは、彼女にそれを拒まれて苛立つ。

翌日、朝からカフェで飲み始めたローランドを、ミシェルは気遣う。

ホテルに戻り、ヴァネッサがいないことに気づいたローランドは、夜になっても一人で過ごす。

壁の穴に気づいたローランドは、フランソワとレアの仲のいい姿を覗き見る。

戻ったヴァネッサの心の変化を知ったローランドは、彼女を抱きしめる。

翌日、ヴァネッサは、フランソワとレアの愛し合う姿を覗き見る。

その夜、フランソワと話したヴァネッサは、ヨットのセーリングに誘われ、それをローランドに伝える。

自分達のことについて話している隣の様子を見ていたヴァネッサは、戻ってきたローランドから、覗いていたのかと言われる。

穴には気づいていたと言うローランドは、自分も覗いたことを伝える。

二人は、フランソワとレアが愛し合う姿を一緒に覗く。

その場でヴァネッサと共にワインを飲んだローランドは、シャワーを浴びたいと彼女から言われる。

翌朝、目覚めたローランドは、今日は部屋にいるとヴァネッサに伝える。

買い物に出かけたヴァネッサは、店でレアに出くわし、結婚2か月目の記念日だと言われる。

部屋に戻ったヴァネッサは、レアから結婚記念日だと言われたことをローランドに伝える。

自分達は互いに覚えていないが、気にすることでもないと言って二人は納得する。

その夜、ローランドとヴァネッサは、隣の部屋の記念日の様子を覗く。

翌日の夜、ローランドと共にカフェに向かったヴァネッサは、ミシェルに歓迎されて、現れたフランソワとレアと同席する。

ローランドから仕事を訊かれたフランソワは、パリに画廊を開いたと答える。

仕事は”妻”だと言うヴァネッサは、ダンサーだったが年齢のこともあり辞めたと話す。

ホテルに戻り、期待しながら隣を覗いたローランドとヴァネッサだったが、何も変わったことは起きなかった。

フランソワとレアと共にセーリングを楽しんだローランドとヴァネッサは、ホテルに戻り、互いを求めて愛し合う。

翌日、カフェにいたローランドは現れたレアと話し、幸せな人生が送れると思うと伝える。

フランソワと話すレアの様子が気になるローランドは、彼女をドライブに誘う。

教会に寄ってもらったヴァネッサは、自分の行いや弱さなどを恥じ、祈りを捧げて涙する。

自分も同じだと言うローランドは、ヴァネッサを抱きしめる。

レストランに寄ったローランドは、軽装のために気後れするヴァネッサとダンスをする。

何かを思い出したヴァネッサは意識を失い、ローランドは彼女をホテルに連れて帰る。

名前を変えてヴァネッサのことを書くことにしたローランドは、”あのこと”だけは書く気はなかった。

車でレアと共にショッピングに出かけたヴァネッサは、ローランドと同じ上着をレアに買わせる。

フランソワがそれを着ていることに気づいたローランドは、自分と出会った時の服装だと言って、何を考えているのかをヴァネッサに問う。

ヴァネッサが答えないために海岸に向かったローランドは、隣の部屋を覗くのはやめようと考える。

しかし、隣を覗いたローランドは、ヴァネッサとフランソワがカードをている姿を見てしまう。

部屋に戻ったヴァネッサはローランドに責められ、この場所を離れたいことを伝える。

ローランドは、カフェで食事をして戻ったヴァネッサが、隣の部屋に向かいフランソワと愛し合おうとする姿を覗き穴から見て激怒する。

隣の部屋に向かいフランソワを叩きのめしたローランドは、連れ帰ったヴァネッサに、過ちを犯そうとした理由を尋ねる。

自分にない者が二人にはあると、ヴァネッサに言わせようとするローランドは、腹いせに彼らを傷つける気なのかを問う。

子供を亡くし産めなかったヴァネッサが、二人を憎み妬んでいると言うローランドは、自分を愛し求めていることを確かめる。

その後、レアが戻り、事情を知った彼女がフランソワを責めている様子を覗きながら話すローランドは、幸せな結婚生活を壊したことをヴァネッサに伝える。

部屋を出たローランドは、バスを待つフランソワとレアの元に向かい、彼女に事情を話そうとする。

3年前にヴァネッサは流産し、その後も子供を亡くしたことを、ローランドはフランソワとレアに話す。

ホテルに戻ったローランドは、フランソワとレアがやり直す考えであり、より絆が強まるだろうとヴァネッサに伝える。

レアが妊娠していたことを知っていたはずだとローランドから言われたヴァネッサは、自分が悪い人間かを彼に問う。

時々はそうだとローランドから言われたヴァネッサは、バカな生き方は改めようと話す彼に苦笑する。

”By the Sea”という題で小説を書き上げたローランドは、ヴァネッサと共に荷物をまとめる。

ミシェルとパトリスに別れを告げたローランドとヴァネッサは、愛を確かめながら村を去る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1970年代、フランス
ニューヨークから来たアメリカ人作家ローランドと妻ヴァネッサは、バカンスで浜辺のリゾート地を訪れる。
ローランドは村のカフェに入り浸り、思い詰めるヴァネッサは部屋に閉じこもる日々を送る。
そんな時、二人の隣部屋に若い夫婦フランソワとレアが滞在する。
ある日ヴァネッサは、壁の穴から隣の部屋が覗き見れることに気づき、幸せそうなフランソワとレアの姿を見て動揺する。
ローランドは、フランソワとレアのことを意識するヴァネッサの行動が気になり、辛い過去が甦る・・・。
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Mr.&Mrs.スミス」(2005)以来10年ぶりの共演となる、ブラッド・ピットアンジェリーナ・ジョリー夫妻の作品で、それぞれが製作を、そして彼女が監督と教本も担当した作品。

既に9年間交際していたブラッド・ピットアンジェリーナ・ジョリーが、2014年8月に結婚式を挙げた直後に撮影された作品でもある。
(二人は2年後に離婚することになる。)

ドラマの舞台は1970年代のフランスという設定だが、撮影はマルタで行われた。

心に傷を負う夫婦の過去の辛い体験は終盤まで明かされずにいても、隣部屋の若いカップルを意識することから、子供に関係したことだろうということは容易に推測できる。

50歳を過ぎたブラッド・ピットは、成功はしているがスランプ気味の作家をいい雰囲気で演じている。
好みの問題ではあるが、今を時めくハリウッドの頂点を極めたスター、アンジェリーナ・ジョリーの表情がどうも好きになれない。
彼女の演出も脚本も平凡であり、大スター二人の作品ではあるが、拡大公開もされずに商業的には成功しなかった。

邦題の”白い帽子の女”というのはいったい何を意味しているのか、全く理解できない。
アンジェリーナ・ジョリーは何種類もの帽子を被っている。)

主人公二人と親交を深める、隣部屋の若い夫婦メラニー・ロランメルヴィル・プポー、主人公を気遣うカフェのオーナーをいい味で演じているニエル・アレストリュプ、彼の友人でカフェに入り浸るホテルの経営者リシャール・ボーランジェなどが共演している。


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