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リミット Buried (2010)

ゲリラの襲撃に遭い棺に入れられ埋められた男性の恐怖体験を描く、製作総指揮、監督、編集ロドリゴ・コルテス、主演ライアン・レイノルズスティーヴン・トボロウスキーサマンサ・マシスエリク・パラディーノ他共演のワンシチュエーション・サスペンス・スリラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト
監督:ロドリゴ・コルテス
製作総指揮
アレハンドロ・ミランダ
ロドリゴ・コルテス

製作
エイドリアン・グエラ
ピーター・サフラン

脚本:クリス・スパーリング
撮影:エドゥアルド・グラウ
編集:ロドリゴ・コルテス

音楽:ヴィクトル・レイェス

出演
ポール・コンロイ:ライアン・レイノルズ
ハビル(声):ホセ・ルイス・ガルシア・ペレス
ダン・ブレナー(声):ロバート・パターソン
アラン・ダヴェンポート(声):スティーヴン・トボロウスキー

リンダ・コンロイ(声):サマンサ・マシス
パメラ・ルティ:イヴァナ・ミーニョ
メリアン・コンロイ/ドナ・ミッチェル/電話交換手(声):ワーナー・ローリン
ハリスFBI捜査官(声):エリク・パラディーノ

スペイン 映画
配給
ライオンズゲート(北米)
ワーナー・ブラザーズ(スペイン)
2010年製作 95分
公開
スペイン:2010年10月1日
北米:2010年9月24日
日本:2010年11月6日
製作費 $3,000,000
北米興行収入 $1,044,140
世界 $19,439,760


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
2006年10月23日、イラク
暗闇の中で意識が戻ったアメリカ人のポール・コンロイ(ライアン・レイノルズ)は、”Zippo”(ライター)を点けてもがき助けを求める。

動揺しながら状況を把握しようとするポールは、棺と思われる木の箱に入れられ、地中に埋められたと考える。

所有者が分からない携帯端末”BlackBerry”の着信に気づいたポールは、言語が”アラビア語”であることを確認しながら電話に出るものの、切れてしまう。

911に電話をしたポールは、棺に閉じ込められ生き埋めにされたことを伝えて助けを求める。

ポールは、自分がイラクで働くアメリカ人であり、CRT社のトラック運転手で、バアクーバで襲撃され仲間が全員撃たれたことを伝える。

相手がオハイオ州のヤングスタウンの911だと知り電話を切ったポールは、バッテリーの残量を確認しながら自宅に電話をかける。
...全てを見る(結末あり)

留守電だったためにポールは、イラクバアクーバで襲撃されたので、捜索願を出すようにという妻リンダ(サマンサ・マシス)へのメッセージを残す。

もう一度リンダに電話をしたポールは、緊急事態なのでコールバックするようにと指示しながら、埋められた箱の中で息苦しいと伝える。

FBIシカゴ支部に電話をしたポールは、ハリス捜査官(エリク・パラディーノ)に事情を話し、イラクのゲリラらしき者たちに襲われたことを伝える。

焦るポールは、ハリスから社会保障番号を訊かれるが、電波が途切れてしまう。

CRTに電話をしたポールは、人事部長のアラン・ダヴェンポート(スティーヴン・トボロウスキー)につなぐと言われ、メッセージを残している途中で切れたために取り乱してしまう。

その後、着歴の番号に電話をしたポールは、犯人と思われる男ハビル(ホセ・ルイス・ガルシア・ペレス)に兵士だと疑われ、 夜9時までに500万ドルを用意すれば解放すると言われ、電話は切れる。

知人のドナ・ミッチェル(ワーナー・ローリン)に電話がつながったポールは、国務省の電話番号をパソコンで調べてもらう。

番号を知り電話をしたポールは事情を話し、回された場所の担当者ブラウニングから、既にCRTから連絡があったことを知らされる。

犯人が要求する身代金を伝えたポールは、テロリストとは交渉しないと言うブラウニングに、テロ人質対策の責任者ダン・ブレナー(ロバート・パターソン)につないでもらう。

ブレナーと話したポールは、既に救出に動いていることを知らされ、携帯電話の電波が届くなら地中数十センチの深さだと言われ、バッテリー残量を訊かれて半分以下だと答える。

電波を追って居場所を捜すので、バッテリーを節約するようにと言われたポールは、バイブレーターから着信音に変えれば負担が少ないことを知らされる。

ポールは、ライターで辺りを照らし、棺の製造元など手掛かりになるものを探せと言われ、犯人からの電話を受ける。

あと2時間4分だと言われたポールは、自分は復興のためにイラクに来た運転手だと伝える。

足元のメモを見て人質ビデオを撮ることを指示されたポールは、犯人が身代金を100万ドルに下げたために指示に従う。

その場にあった袋を手にしたポールは、中に入っていた2本の発光ライトやナイフ、懐中電灯などを確認し、英語でないメモは読めなかった。

再び自宅に電話をしたポールは、留守電だったために諦め、バッテリー残量が2目盛りだということを確認する。

ブレナーに電話をしたポールは犯人の番号を教えるが、エジプト
回線を使っているので探知は困難だと知る。

動揺するポールを落ち着かせたブレナーは、必死で捜索を行っていると言って、何人も今回のような事件を担当したことを伝える。

救えた者の名前を訊かれたブレナーは、医療ボランティアの医大生”マーク・ホワイト”と答える。

3週間前に拉致されたという”マーク・ホワイト”の名前を棺の蓋に書いたポールは、彼が生還して大学に戻っていることを知る。

必ず見つけると言ってポールにを励ますブレナーは、電話番号から有力な情報を得たので部隊が向かっていることを伝える。

不安障害”のポールはそれをブレナーに伝え、10分後に情報が入るので電話をくれと言われて会話を終える。

犯人からの電話でビデオのことを訊かれたポールは、メモを読めないと言っても聞き入れてもらえず、混乱して電話を切る。

発光ライトが消えたために懐中電灯を点けたポールは、その場にあった酒で不安障害の薬を飲み、介護ホームにいる母メリアン(ワーナー・ローリン)に電話をする。

痴呆症のメリアンと話したポールは、愛を伝えて電話を切る。

携帯電話に写真が届いたことに気づいたポールは、CRTの同僚パメラ・ルティ(イヴァナ・ミーニョ)が、捕らえられて銃を向けられていたため、犯人に電話をしてビデオを撮ると伝える。

ビデオを撮ったポールは、それを送信する。

その後ポールは、懐中電灯の明かりが消えたためにもう一本の発光ライトを照らし、ズボンの中にヘビがいることに気づく。

酒をバラまいたポールは、それに火を点けて、ヘビを板の隙間から外に追い払う。

携帯電話の言語を英語に変えて電話番号を知ったポールは、リンダに電話をしてメッセージに番号を残し、バッテリーの目盛りが1つになったことを確認する。

発光ライトが消えてしまったポールは、何とか懐中電灯を点ける。

動画を受信したポールは、パメラが射殺される映像を見て絶望し、ナイフを使って自殺することを考える。

ブレナーに電話をしたポールは、ビデオが”YouTube”で4万7000回再生され、テレビ局や”アルジャジーラ”でも放映されたことを知る。

もうすぐ居場所が分かると言われたポールは、爆撃で箱のふたが崩れそうになり、砂が流れ込んだために焦る。

そこにCRTのダヴェンポートから電話が入り、政府が発見するのは時間の問題だと言われたポールは、会話を録音する許可を求められ、それを認める。

ダヴェンポートの様々な質問に答えたポールは、殺されたパメラとの不適切な性的関係を理由に、解雇されたことを知らされる。

パメラとは単なる友人だと伝えたポールの意見は聞き入れられず、拉致された時点で社員でないので、現状の責任は会社側にないと言われて電話を切る。

ポールは犯人に電話をするものの、出ないために爆撃で死んだと考える。

ブレナーからの電話を受けたポールは、”F16”が街を爆撃したことを知り、死を覚悟して、リンダと息子シェーンに遺すビデオを撮る。

ライターの火も消えて暗闇となり、ポールは、生きていた犯人からの電話を受けて驚く。

現金の催促と指を切断することを指示されたポールは、家族の話をする犯人が家の住所を知っていたために電話を切り、リンダに危険を知らせるメッセージを残す。

ブレナーにも犯人が生きているというメッセージを残したポールは、ナイフで左手小指を切り落とした映像を犯人に送る。

暫くしてブレナーからの電話を受けたポールは、埋められた場所が確認されて向かっていることを知る。

砂が流れ込む中、リンダからの電話を受けたポールは、もうすぐ救助されると言いながら、忠告を聞かなかったことを謝罪する。

絶対に帰るとリンダに伝えたポールは、ブレナーからの電話を受け、現場に着いたことを知らされる。

しかし、掘り出された棺は”マーク・ホワイト”もので、ブレナーは、助けられなかったことをポールに謝罪する。

そして、ポールは砂に埋もれてしまう。

棺の中でライターの火が灯り、ポールが書いた”マーク・ホワイト”の文字が映し出される。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
イラク
CRT社のアメリカ人トラック運転手ポール・コンロイは、ゲリラの襲撃に遭い棺に入れられて生き埋めにされる。
棺の中で意識が戻ったポールは、動揺しながらも状況を把握し、その場にあった携帯電話を使い脱出方法を考える。
ポールは、留守だった妻リンダにメッセージを残し、会社や国務省に連絡し、既に救出に動いていることを知らされるのだが・・・。
__________

ゲリラの襲撃に遭い、棺に入れられて埋められた男性の恐怖体験を描くワンシチュエーション・サスペンス・スリラー。

地中に埋められた暗闇の棺の中で、登場人物は主人公1人だけという、奇抜な設定が他に例のない作品。

非協力的な者や、救出に手を尽くそうとする者、携帯電話の声だけが頼りの主人公が、その状況から絶望と恐怖だけを体験するという異色のドラマでもある。

電話の相手との会話で、その人物を観客に想像させる演出により、観客を飽きさせない工夫なども見られ、限定された小道具の使い方も興味深い。

過酷な状況下に置かれ、顔すらもまともに描写されない主人公を演ずるライアン・レイノルズは、妻子ある身で理由も分からずに拉致される男性を熱演している。

国務省のテロ人質対策責任者のロバート・パターソン、犯人のホセ・ルイス・ガルシア・ペレス、主人公を雇用する会社の人事部長スティーヴン・トボロウスキー、主人公の妻サマンサ・マシス、主人公の母親、知人、電話交換手のワーナー・ローリン、FBI捜査官役のエリク・ラディーノらが声だけで出演し、殺される主人公の同僚の女性イヴァナ・ミーニョだけが映像で登場する。


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