核弾頭強奪犯とその同僚パイロットの男の対決を描く、監督ジョン・ウー、主演ジョン・トラヴォルタ、クリスチャン・スレーター、サマンサ・マシス、デルロイ・リンドー、ボブ・ガントン共演のハード・アクション大作。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・ウー
製作総指揮
クリストファー・ゴドシック
ドワイト・H・リトル
マイケル・マップレス
ブラッド・ルイス
製作
マーク・ゴードン
ビル・バダラート
テレンス・チャン
脚本:グレアム・ヨスト
撮影:ピーター・レヴィ
編集
ジョン・ライト
スティーブ・マーコビッチ
ジョー・ハットシング
音楽:ハンス・ジマー
出演
ヴィック”ディーク”ディーキンス少佐:ジョン・トラヴォルタ
ライリー・ヘイル大尉:クリスチャン・スレーター
テリー・カーマイケル:サマンサ・マシス
マックス・ウィルキンス大佐:デルロイ・リンドー
プリチェット:ボブ・ガントン
ジャイルズ・プレンティス:フランク・ホェイリー
ケリー:ハウィー・ロング
サム・ローズ:ヴォンディー・カーティス=ホール
統合参謀本部議長:ジャック・トンプソン
ジョンソン:ビトー・ルギニッシ
トーマス中尉:オーサーン・エラム
マックス:ショーン・トーブ
ノヴァチェック:ケイシー・ビッグス
シェパード:ジェフリー・J・スティーブン
フレイクス:ジョーイ・ボックス
ベアード国防長官:カートウッド・スミス
ブーン将軍:カーメン・アルジェンツィアーノ
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1996年製作 108分
公開
北米:1996年2月9日
日本:1996年3月16日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $70,450,000
世界 $150,270,150
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
アメリカ空軍のパイロット、ヴィック”ディーク”ディーキンス少佐(ジョン・トラヴォルタ)と部下で同僚のライリー・ヘイル大尉(クリスチャン・スレーター)は、ブーン将軍(カーメン・アルジェンツィアーノ)に呼び出される。
二人は、B-2 Spiritステルス爆撃機で、B83核弾頭の搭載テスト飛行の任務を告げられる。
ホワイトマン空軍基地を飛び立ったB-2は、低空飛行に入り、追跡担当のマックス・ウィルキンス大佐(デルロイ・リンドー)のレーダーから機影が消える。
ユタ州上空。 ディーキンスは、核弾頭を投下しようとしてヘイルと揉み合い、彼を脱出装置で機外に放出してしまう。 公園監視員テリー・カーマイケル(サマンサ・マシス)は、低空で頭上を飛び去ったB-2に驚き、機体から脱出した者がいるのを目撃する。 核弾頭を投下したディーキンスは、ヘイルがしくじったことをウィルキンスに報告し、自らも脱出し機体は墜落し大破する。 それを知ったウィルキンスは、レスキュー隊を出動させる。 ワシントンD.C.、ペンタゴン。 現場では、機体に核弾頭がないことが確認され、レスキュー隊隊長サム・ローズ(ヴォンディー・カーティス=ホール)から、ウィルキンスは”ブロークン・アロー”(核兵器紛失)の報告を受ける。 それを知らされたベアード国防長官は、現場に向ったプレンティスに”ブロークン・アロー”を伝える。 無事着地していたヘイルは、監視員テリーに拘束されそうになり揉み合うが、彼女に空軍パイロットだと伝え協力を要請する。 現場で待機していたプリチェット(ボブ・ガントン)と合流したディーキンスは、監視員テリーがヘイルを目撃している無線連絡を傍受していた。 二基の核弾頭を発見したローズは、ディーキンスと通じていた部下ケリー(ハウィー・ロング)に射殺されてしまう。 ウィルキンスは、ケリーから核弾頭が損傷しているとの偽情報を受け、NEST(核緊急支援隊)に出動要請をする。 ディーキンス側のヘリコプターに襲われたヘイルとテリーだったが、彼がパイロットを銃撃し撃墜する。 ヘリを失ったディーキンスは、核弾頭を車で運ぶため、目立たないルートを探し川に向う。 それに気づいたヘイルとテリーは、核弾頭の載った車の屋根に飛び乗り、車を奪いディーキンスらを振り切り、一旦身を隠そうとする。 閉鎖された銅鉱山に向ったヘイルとテリーは、そこにディーキンスらも現れるだろうということに気づく。 ヘイルは、核弾頭を不発にさせようとするが、ディーキンスから電話が入る。 核弾頭の暗証コードを3回間違えれば、不発になるはずだったのだが、ディーキンスが既にプログラムを変更させてあり、起爆装置が作動してしまう。 仕方なくヘイルは、鉱山の地下深くに核弾頭を降ろすことを考え、テリーと二人で作業を進める。 ウィルキンスの元に到着したプレンティスは、犯人がヘイルではなくディーキンスだったことを知らされる。 鉱山にディーキンスらが現れ、ヘイルとテリーは核弾頭を降ろし予備のトンネルに向かう。 ディーキンスは、一基の核弾頭を運び出し、作動中の起爆装置をリセットし、爆破を早めヘイルを追う。 ヘイルは、ソルトレイクシティの病院の放射線科に核弾頭を隠せば、見つからずに済むことに気づいていた。 エレベーターを爆破されたヘイルとテリーは、鉱山の下に川が流れている事に気づき、脱出に成功する。 NESTに追い詰められたディーキンスは、焦りわめき立てるプリチェットを殺害する。 その時、地下の核弾頭が爆発し、その衝撃と”電磁パルス”でNESTのヘリは墜落してしまう。 ペンタゴン。 難を逃れたヘイルは、怯えるテリーに放射能漏れの恐れがないことを伝え安心させる。 二人は、ディーキンスがボートで核弾頭を運ぶのを知るが、テリーだけが隠れボートは出発してしまう。 その後、ディーキンスは政府に2億5000万ドルを要求して脅迫する。 テリーはボートからトラックに乗り移り、ヘイルは保護されウィルキンスとプレンティスの元に向う。 ヘイルは、テリーが乗ったままトラックを攻撃するという命令を阻止し、ウィルキンスとプレンティスの協力を得る。 ディーキンスが鉄道で移動することを知ったヘイルは、彼らがソルトレイクシティではなく、裏をかいて東のデンバーに向うことに気づく。 テリーはディーキンスに見つかり、核弾頭の起爆装置をセットさせられそうになるが、彼女はそれを拒否し列車から放り出されそうになる。 しかし、ヘリで追跡してきたヘイルが待ち構えて、ディーキンスと銃撃戦になる。 ヘイルは列車に飛び乗りテリーを助け、敵を倒してディーキンスの脱出用のヘリに細工する。 ヘリは爆発し、ディーキンスを追い詰めたヘイルは、爆破を解除するリモコンを賭けて、素手で対決することになる。 テリーは貨物車両を切り離すが、先頭車両が停車してしまい、衝突寸前で飛び降りる。 ヘイルも、ディーキンスを叩きのめし、リモコンで爆破を解除し、車両から脱出する。 ディーキンスは、衝突の衝撃で、核弾頭と共に車両大破に巻き込まれ死亡する。 ヘイルは核弾頭を確認し、無事だったテリーは彼に寄り添い、二人は初めて名前を教え合う。
予定通りの飛行を続けていたディーキンスは、パイロットには飽き飽きしたとヘイルに語り、突然、彼に銃を向ける。
...全てを見る(結末あり)
ベアード国防長官(カートウッド・スミス)は、事件の報告を受け、部下ジャイルズ・プレンティス(フランク・ホェイリー)を現地に向わせる。
統合参謀本部議長(ジャック・トンプソン)は、地下で起きた核爆発を地震だったということにするよう指示を出す。
*(簡略ストー リー)
ステルス爆撃機に搭載された、二基の核弾頭を奪ったパイロットのヴィック・ディーキンスは、同僚のヘイルを機内から脱出装置で放出する。
一命を取り留めたヘイルは、公園監視員テリーの協力を得て核弾頭を追う。
ディーキンスはアメリカ政府に2億5000万ドルを要求して脅迫するのだが、核弾頭はヘイルとテリーに奪われ、銅鉱山地下に運はれてしまう。
追いついたディーキンスは、一基を作動させて地下で爆破させ、もう一基を列車で輸送する。
テリーは列車の核弾頭を追い、ヘイルは軍に保護され最後の追撃を始める・・・。
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ハリウッド進出2作目である、ジョン・ウーらしいノンストップ・アクション作品で、彼の実力、評価をさらに高めた作品。
ご都合主義的なところは多々あるが、細かい詮索は抜きにして、手放しで楽しめる痛快作。
北米興行収入は約7000万ドル、全世界では約1億5000万ドルとまずまずのヒットとなった。
一時の低迷期を脱し、ハリウッドの頂点を極めようとしていた、ジョン・トラヴォルタの人気を決定的にした作品で、卑劣な知能犯でありながら、なぜか憎めない魅力あるキャラクターを熱演している。
上官に臆することなく、国家の危機に命を懸けるパイロット、クリスチャン・スレーターの、どこまでも突き進む勇気と正義感が実に爽快だ。
軽快な音楽はハンス・ジマーが担当、ピーター・レヴィの、雄大な自然をバックにした映像も見応えがある。
逞しい姿に驚きも感じる、公園監視員サマンサ・マシス、ステルス爆撃機墜落から現場の指揮を執る追跡担当官のデルロイ・リンドー、核弾頭強奪の資金提供者ボブ・ガントン、政府から派遣されるフランク・ホェイリー、レスキュー隊を裏切る犯人グループの一員ハウィー・ロング、彼に殺される隊長役のヴォンディー・カーティス=ホール、国防長官のカートウッド・スミス、統合参謀本部議長のジャック・トンプソン、主人公達の上官役カーメン・アルジェンツィアーノ等が共演している。