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総攻撃 Breakthrough (1950)

第二次大戦下、ヨーロッパ侵攻作戦(ノルマンディー上陸作戦)に参加したアメリカ陸軍の一中隊の戦いを描く、監督ルイス・セイラー、主演デヴィッド・ブライアンジョン・エイガーフランク・ラヴジョイ他共演の戦争ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(戦争)


スタッフ キャスト
監督:ルイス・セイラー

製作:ブライアン・フォイ
原作:ジョセフ・ブリーン
脚本
バーナード・ジラード
テッド・シャードマン
撮影:エドウィン・B・デュパー
編集:フォーマー・ブラングステッド
音楽:ウィリアム・ラヴァ

出演
トム・ヘイル中尉:デヴィッド・ブライアン
ジョー・マロリー少尉:ジョン・エイガー
ピート・ベル軍曹:フランク・ラヴジョイ
ダニー・ドミニク伍長:ウィリアム・キャンベル
エドワード・P・ロジェク二等兵:ポール・ピサーニ
フランク・フィンリー二等兵:ジョージ・マクルーア
ネルソン二等兵:リチャード・モナハン
ロイ・ヘンダーソン軍曹:エドワード・ノリス
ジョージ・グラシーン二等兵:ウィリアム・セルフ
サミー・ハンセン二等兵:ディック・ウェッソン
ジンボー・ホリス二等兵:マット・ウィリス
ロスマン二等兵:ダニー・アーノルド
コレット:スザンヌ・ダルベール

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1950年製作 91分
公開
北米:1950年11月17日
日本:1957年5月1日
製作費 $784,000
北米興行収入 $3,015,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1944年、春、イングランド
駐留するアメリカ陸軍の中隊指揮官トム・ヘイル中尉(デヴィッド・ブライアン)は、実戦を想定した訓練でミスを犯したジョー・マロリー少尉(ジョン・エイガー)を呼ぶ。

フランク・フィンリー二等兵(ジョージ・マクルーア)を助けたため他の兵士を危険にさらしたことを非難するヘイルは、ピート・ベル軍曹(フランク・ラヴジョイ)の的確な判断がなければ全員が死んでいたとマロリーに伝える。

士官学校を出たばかりで経験不足のマロリーに怒りが収まらないヘイルは、二度と同じ失敗をしないようにと伝えて下がらせる。

兵舎で、ダニー・ドミニク伍長(ウィリアム・キャンベル)から、選挙権もないのに兵役についていることをからかわれたネルソン二等兵(リチャード・モナハン)は、サミー・ハンセン二等兵(ディック・ウェッソン)の”エドワード・G・ロビンソン”の物真似が似ているので感心する。

気をよくしたハンセンは、”ハンフリー・ボガート”と”ロナルド・コールマン”の真似をしてネルソンを喜ばせる。

筋肉を鍛え健康のことばかり考えるフィンリーは、ジンボー・ホリス二等兵(マット・ウィリス)が持ってきたキャンディなどを食べようとしない。
...全てを見る(結末あり)

恋人のベッツィーと共にパブに向かったベルは、その場にいたマロリーが昼間のことを気にしているために、酒を注いで励ます。

ヘイルのことを誤解しないでほしいと言うベルは、人情味がある人間で、以前、指揮をしていたこの部隊に関して特別な思い入れがあるとマロリーに伝える。

高校の英語教師だと話すマロリーは、文法を教えてほしいと言うベルに、代わりに小隊長の心得を教えてもらおうとする。

その後も訓練は続き、マロリーは小隊長らしくなったが、ヘイルの彼に対する厳しさは変わらなかった。

そして、連合軍ヨーロッパ侵攻作戦(ノルマンディー上陸作戦)は実行され、ヘイルの部隊は”オマハ・ビーチ”に上陸することになる。

マロリーは部下に説明を繰り返し、移送船に乗り込んだ部隊は、艦隊と共にドーバー海峡を渡る。

船上では、連合軍最高司令官ドワイト・D・アイゼンハワー大将のメッセージが読み上げられる。

子犬が産まれたことを喜ぶ犬好きのジンボーに、船に連れ込んだことは規則違反だと伝えたヘイルは、身寄りのない自分の唯一の家族だと言われる。

明日の作戦のことをマロリーと話したヘイルは、帰国したら修士号を取り教授になるつもりだと言う彼の言葉を遮る。

部下の私生活のことなど聞きたくないと言うヘイルは、自分には関係ないことで、むしろ知らないほうがいいと伝える。

翌日、上陸作戦は始まり、兵士達は上陸用舟艇に乗って海岸に向かう。

上陸したマロリーの小隊は、ドイツ軍の激しい攻撃に遭いながら前進する。

負傷したハンセンは仲間達に助けられ、ヘイルの命令でその場を突破したマロリーらは、敵兵を捕虜にする。

ドミニクから移送船が撃沈されたことを知らされたジンボーは、子犬達を置いてきたために悲しくなり涙する。

前進したマロリーらは、待ち伏せされて攻撃を受けるが、生垣に隠れている敵を確認できない。

苦戦する中、従軍牧師のロイ・ヘンダーソン軍曹(エドワード・ノリス)から、家族の写真を見せられたマロリーは心が和む。

偵察に出ていたロスマン二等兵(ダニー・アーノルド)、エドワード・P・ロジェク二等兵(ポール・ピサーニ)、ネルソン、そしてベルが戻り、マロリーは敵が生垣の移動をしているようだという報告を受ける。

戦車の援護を得た生垣の突破作戦は実行され、マロリーらは移動を始める。

砲撃を受けた戦車は大破するが、バズーカで反撃したマロリーらは敵の大砲を撃破する。

マロリーの指揮に満足したヘイルは、士官学校で習ったことを実行しただけだと言われ、互いに微笑む。

ヘンダーソンが戦死したことを知ったマロリーは悲しむが、早急に死体を片付けろと命ずるヘイルの態度に憤慨して襲い掛かろうとする。

ベルに制止されたマロリーは、怒りを堪えてその場は引き下がる。

その後、ヘイルと話したマロリーは、軍人としての最低限の配慮は必要であり、人の心がないと伝える。

反論しようとするヘイルを黙らせたマロリーは、戦死した者の遺品は遺族に送るのが決まりであり、それを守らなかった場合は許さないと伝える。

ヘンダーソンの死を誰よりも悲しんでいたヘイルは、3年の付き合いだったとマロリーに伝えて、1年以上前に、一緒に家族へのクリスマス・プレゼントを探したと話す。

部下のことは教わるまでもないと言ってマロリーを追い払ったヘイルは、ヘンダーソンの家族の写真を見ながら泣き崩れる。

翌日、付近の町の町長と娘のコレット(スザンヌ・ダルベール)が現れ、ドイツ兵はいないので攻撃をやめてほしいとマロリーに伝える。

ヘイルに連絡したマロリーは状況を説明し、指令部に確かめてみると言われる。

敵の撤退を確かめるために偵察に行くようにという、ヘイルからの命令を受けたマロリーは、罠かもしれないので注意するようにと言われる。

町長とコレットの案内で警戒しながら町に向かったマロリーらは、人々に歓迎されるものの、建物の陰から彼らを銃で狙う者がいた。

安全を確認したマロリーは、それをヘイルに伝え、その後、部隊は合流する。

筋肉質のフィンリーに惹かれたコレットは、彼にワインを渡して誘惑しようとする。

酒、タバコ、そして女性にも興味がないフィンリーは、コレットから強引にキスされてしまい動揺する。

周辺を掌握したという報告を受けたヘイルは、敵の撤退場所まで偵察に行くようにと、休息もとっていないマロリーに命ずる。

町から半マイルの地点で敵を発見したマロリーは、それをヘイルに伝える。

敵の追跡を命ぜられたマロリーは、それに従い前進する。

犬を連れていた少年に話しかけたジンボーは、犬が好きなことを伝えるものの、怖がる少年は彼を拒絶する。

町民から、少年の両親が爆撃で死亡したことを知らされたジンボーは、キャンディをあげようとしても拒まれたために諦める。

その時、建物の窓から狙撃されたジンボーは倒れ、ヘイルとベルらは反撃する。

建物に押し入ったヘイルは、銃撃を続ける兵士らしき者を射殺する。

狙撃していたのがフランス人女性だったことで驚くヘイルは、ジンボーら三人が死んだことをベルから知らされる。

マロリーがいないことに気づいたベルは、偵察に出したと言うヘイルに、危険な任務ばかり与えて殺す気なのかと尋ねる。

有能だからだと答えるヘイルは、冗談でも殺すなどと言うなとベルに伝える。

砲撃を受けながらマロリーと連絡したヘイルは、戦車の位置などを確認する。

バズーカで戦車に対抗するマロリーらは、激しい攻撃を受ける。

脚を負傷しながら戦車を爆破したドミニクは動けなくなるものの、仲間に助けられる。

戦闘は終わり、帰国したら大物になり議員にもなると言うドミニクは、仲間達に見守られる。

その後、休息キャンプに向かったマロリーらは、久しぶりに楽しい時間を過ごす。

回復したハンセンが戻ったことを知ったネルソンは喜び、仲間達にそれを知らせる。

ヘンダーソンやジンボーが戦死し、負傷したドミニクは帰国したことを知ったハンセンは心が沈む。

野球をして楽しんでいたベルは、看護兵のジャニスとデートの約束をする。

ルイス中佐は、パットン中将の進撃支援を命ぜられたことをヘイルらに伝える。

残るようにと言われたヘイルは、ルイスから補佐になる提案をされる。

部隊を離れることに納得できないヘイルだったが、後任にする人材を訊かれてマロリーを推薦する。

ルイスから少尉だと言われたヘイルは、優秀なマロリーを昇進させてやってほしいと伝えて提案を受ける決心をする。

その件をマロリーに伝えたヘイルは、納得しない彼に理解を求め、多く戦い過ぎて疲れ果てた指揮官は、前線では務まらないと伝える。

そういう立場の人間は、階級を上げられる代わりに指揮権を失うと言うヘイルは、北アフリカ戦線の”カセリーヌ峠の戦い”で部隊を失った時の話を始める。

戦闘後の会議で泣き出してしまった同僚を、病院に連れて行ったと話すヘイルは、自分は泣かなかったものの、結局は同じだとマロリーに伝える。

情報部に配属されるヘイルに、昇進を喜ぶべきだと伝えたマロリーは、中隊を任せると言われる。

忠告として部下のことを知ろうとするなと言うヘイルは、私生活を知れば、負傷した時に共に傷つき、戦死すれば自分の一部も死ぬとマロリーに伝える。

ヘイルから彼の階級章を渡されたマロリーは感謝して、あなたのようにはなれないと伝えるものの、立派に任務を果たせるはずだと言われて励まされる。

マロリーと握手したヘイルは、博士号をとるようにと言って、ルイス中佐に会いに行くようにと伝える。

その後、着任したジョンソン少尉と話したマロリーは、士官学校を卒業したばかりだと言う彼が、妻のことを話そうとしたために言葉を遮る。

書類に書いてあること以外には話さなくていいと言うマロリーは、君の私生活は自分には関係ないと伝える。

今夜、移動することをジョンソンに伝えたマロリーは、優秀なベル軍曹がいるので、生き残りたければ彼の言うことを聞き、暫くは使い走りをするようにと指示する。

その夜、移動するマロリーは、ジョンソンと自分のことを頼むとベルに伝える。

ジョンソンから、マロリーが厳しそうな人だと言われたベルは、この隊は以前、彼が指揮していたと伝えて出発する。

その後、連合軍は大規模な作戦を展開し、ナチス・ドイツを降伏させる。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
1944年、春、イングランド
駐留するアメリカ陸軍の中隊指揮官トム・ヘイル中尉は、士官学校を出たばかりの小隊長マロリー少尉に厳しく接する。
やがてヨーロッパ侵攻作戦(ノルマンディー上陸作戦)が実行され、ヘイルの中隊は”オマハ・ビーチ”に上陸する。
仲間達が死傷する中、苦戦しながら内陸に進む中隊だったが、ヘイルのマロリーに対する厳しい態度は変わらなかった・・・。
__________

サイレント時代の1920年代から、30年間で88作も監督したルイス・セイラーの作品。

第二次大戦下、連合軍によるノルマンディー上陸作戦に参加し、ヨーロッパ侵攻作戦の先陣を切ったアメリカ陸軍の一中隊の戦いを描く戦争ドラマ。

戦後5年しか経っていない時期に製作された作品であり、なかなか凝った激しい戦闘場面の他、政府や軍の提供により全編の1/3で実写フィルムが使われ、そのリアルな映像に注目したい。

最前線の戦いの厳しさを知る指揮官と新任の小隊長の対立を主なテーマに、死に直面する中でもユーモアを忘れない兵士達の日常などが描かれている。

多くの戦いを経験し戦場の厳しさを知る中隊指揮官を好演するデヴィッド・ブライアン、彼と対立しながらも徐々に理解し、指揮官として成長していく小隊長を熱演するジョン・エイガー、小隊のまとめ役である軍曹のフランク・ラヴジョイ、負傷する伍長のウィリアム・キャンベル、二等兵のポール・ピサーニ、体を鍛える健康嗜好の二等兵ジョージ・マクルーア、選挙権もない新兵の二等兵リチャード・モナハン、戦死する従軍牧師の軍曹エドワード・ノリス、二等兵のウィリアム・セルフ、物真似が得意な愉快な二等兵ディック・ウェッソン、犬好きで心優しい二等兵のマット・ウィリス、二等兵のダニー・アーノルド、小隊が解放する町の町長の娘スザンヌ・ダルベールなどが共演している。


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