恋人にフラれた男性が”別れの手引き”を書きベストセラーになったことで巻き起こる騒動を描く、主演ジェイミー・フォックス、ガブリエル・ユニオン、モリス・チェストナット、ピーター・マクニコル、ジェニファー・エスポジート他共演のロマンチック・コメディ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ダニエル・タプリッツ
製作:リサ・トーネル
脚本:ダニエル・タプリッツ
撮影:デヴィッド・ヘニングス
編集:ロバート・フレイセン
音楽:マーカス・ミラー
出演
クインシー・ワトソン:ジェイミー・フォックス
ニッキー・コーラス:ガブリエル・ユニオン
エヴァン・フィールズ:モリス・チェストナット
フィリップ・ガスコン:ピーター・マクニコル
リタ・モンロー:ジェニファー・エスポジート
ヘレン・シャープ:ビアンカ・ローソン
エイミー:ジル・リッチー
ヘアー・スタイリスト:オクタヴィア・スペンサー
ベティ:フォーン・A・チェンバース
アメリカ 映画
配給 Screen Gems
2004年製作 85分
公開
北米:2004年5月14日
日本:未公開
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $11,827,300
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロサンゼルス。
クインシー・ワトソン(ジェイミー・フォックス)は、恋人のヘレン・シャープ(ビアンカ・ローソン)と暮らしていた。
出版社に勤めるクインシーは、同僚であるいとこのエヴァン・フィールズ(モリス・チェストナット)からリストラがあるかもしれないと言われ、父親から後を受け継いだ新社長のフィリップ・ガスコン(ピーター・マクニコル)に呼ばれる。
社員の15%をリストラするとフィリップに言われたクインシーは、”解雇マニュアル”を作るよう指示される。
大量の資料を持参して帰宅したクインシーは、それに目を通した後、ヘレンとの婚約を発表する予定のクラブに向かう。 遅れて来たヘレンから別れ話を切り出されたクインシーは、自分が情熱に欠ける相手だと言われる。 自分の知人とパリに行くととも言われてヘレンに見捨てられたクインシーは、ショックを受ける。 翌朝、出社したクインシーは、フィリップから解雇者のリストを渡され、それに従い通告するよう命ぜられたため、自分の名前を書いて辞職してしまう。 音沙汰が亡くなったクインシーの様子を見に行ったエヴァンは、荒れ放題の部屋を見て驚く。 立ち直れないクインシーは、ヘレンから最悪なフラれ方をしたことをエヴァンに話し、彼女宛に書いた大量の手紙を見せる。 呆れたエヴァンだったが、リストラ研究をしていたため、それを利用した手紙の内容が進化し、”恋人との別れ方”を解説した資料になったことをクインシーから知らされる。 エヴァンに意見されるものの、リストラ宣告も恋人との別れ話と同じだと言うクインシーは、それが”ルール本”になることを確信する。 内容を教えたクインシーは、スマートに別れるためには手引きが必用だと言ってエヴァンを納得させる。 それを出版する考えがあるクインシーから、別れ方を伝授してもらったエヴァンは、早速、恋人で試してうまくいったため、クインシーに電話をして大金持ちになれると伝える。 フィリップの協力により出版された、クインシーの”別れの手引き”はベストセラーになる。 エヴァンの恋人ニッキー・コーラス(ガブリエル・ユニオン)は、最近、様子がおかしい彼を刺激するために、スタイリスト(オクタヴィア・スペンサー)に”ハル・ベリー”風のショートヘアにしたいことを伝える。 クインシーに理学療法士であるニッキーの話をしていたエヴァンは、彼女の魅力は長い髪だと話す。 ニッキーから必ず別れ話をされるとクインシーに言われたエヴァンは、彼を追い出す。 フィリップに呼ばれたクインシーは、恋人を追い払うための助言を求められる。 そのことがフィリップの秘書から、恋人のリタ・モンロー(ジェニファー・エスポジート)に知らされる。 髪を切ったことを後悔するニッキーは、迎えに来たエヴァンと顔を合わせずに、二階から出かけられないと伝える。 話があると言われたエヴァンは、それが別れ話のサインだとクインシーに言われていたために焦り、その場を去ってしまう。 クインシーの家で彼の帰宅を待っていたエヴァンは、ニッキーにフラれたことを話し、責任を追する。 クラブに呼び出しているニッキーに会い、自分のことを褒めちぎるようにと、エヴァンはクインシーに指示する。 本人と知らずにニッキーに声をかけたクインシーは、自分がいとこの恋人を待っていることを話す。 クインシーがエヴァンのいとこだと気づいたニッキーは、名前を変えて彼の話を聞く。 エヴァンを褒めるはずだったクインシーは、彼が簡単に女を捨てる二股をかけている最低の男だと話してしまう。 怒りを抑え冷静を装うニッキーは、クインシーが出版社の編集部にいることを知り、誰かに似ていることを伝える。 自分も”ハル・ベリー”に似ていると言われたニッキーは、それを喜ぶ。 エヴァンに電話をしたクインシーは、ニッキーはいないと言って、出会った女性と食事に行くことを伝える。 ニッキーと食事をしたクインシーは、いい雰囲気になる。 酔って眠っていたエヴァンは、現れたリタをにコールガールだと思い、クインシーを装うことにする。 フィリップにバカな助言をするのは止めるよう警告するリタだったが、酔いを醒ますために洗面台で頭から水を浴びていたエヴァンは、彼女の話が聞こえない。 ”取引”だと言って愛し合おうとするリタを見て焦るエヴァンは、現金がないと答える。 翌朝、帰宅したクインシーは、女を連れ込んだエヴァンを起こして批判する。 職場の同僚エイミー(ジル・リッチー)に、エヴァンから電話があったことを知らされたニッキーは、いとこに矯味を持ったたためエヴァンと別れることを話す。 クインシーから別れ方の指南を受けたフィリップだったが、クインシーの本を読んでいるリタには全く通じなかった。 ニッキーに会ったエヴァンは、”ハル・ベリー”風に髪を切った彼女に別れることを伝える。 自分の考えを先に言われたニッキーは、他の男性とデートすることを伝えてエヴァンを追い払う。 クインシーがエヴァンとグルで、自分と別れさせたとエイミーに話すニッキーは、全て承知の上でクインシーとデートをして、酷い目に合わせようとする。 ニッキーが他の男と付き合っていることを知ったため、彼女に改めて恋してしまったことをクインシーに伝えたエヴァンは、何とかして寄りを戻そうと考える。 髪を切ったニッキーのことを話すエヴァンが”ハル・ベリー”に似ていると言ったため、クインシーは、自分の相手がニッキーだったことに気づき動揺する。 ”ヘザー・ヘッドリー”のライブをニッキーと楽しんだクインシーは、家に向い、いいムードになる。 そこにリタから電話が入り、フィリップにしたことなどを批判され、愛し合ったこと以外に何が欲しいのかメッセージを残される。 それを聴き気分を害したニッキーは、人違いだと言い訳するクインシーを批判してその場を去る。 職場に現れたエヴァンに会おうとしないニッキーは、結ばれる運命なのだからチャンスを与えるべきでだと、彼に対応したエイミーに言われる。 失意のエヴァンはリタを訪ねて愛し合い、彼女がフィリップの恋人だと気づき焦る。 フィリップと結婚したい理由をエヴァンに話したリタは、自分を操れる男がいたら恋したいことを伝える。 公共の場でクールに別れるようクインシーから指示されたフィリップは、リタを郵便局に呼び出す。 別れ話を切り出したフィリップだったが、リタに相手にされない。 クインシーの本を読んだヘレンは、帰国して彼の家に向かうが、愛犬に追い払われてしまう。 ニッキーに会ったクインシーは、真実を答える質問をして、互いの誤解を解く。 愛し合うと状況が複雑になるとクインシーの伝えるニッキーは、空想ゲームで我慢しようとする。 しかし、二人は気持ちを抑えきれずに愛し合ってしまう。 リタと婚約してしまったと言うフィリップに、休暇旅行の提案をするクインシーは、自分が彼女への手紙を書くことを約束して、バカンスを楽しむよう伝える。 エヴァンがニッキーに婚約指輪を渡すことを知ったクインシーは、彼女の職場に向かう。 対応したエイミーはエヴァンに協力しているため、クインシーからメモを渡されるものの、それをニッキーには黙っている。 フィリップに手紙を届けに行ったクインシーは、本の成功を祝うサプライズ・パーティーで歓迎される。 クインシーは、その場にいたヘレンに驚く。 エイミーに連れられて現れたニッキーに指輪を渡す準備をするエヴァンだったが、リタがいたために焦る。 ヘレンに迫られるクインシーは、エヴァンからリタがいることを知らされ、ニッキーを連れてきてほしいと言われる。 エヴァンが婚約指輪を用意しているとエイミーに言われたニッキーは動揺する。 ニッキーとその場を去ろうとしたクインシーは、フィリップに手紙を渡し、クインシーの女神だと言うヘレン、恋人だと言うニッキー、寝たと言うリタが顔を合わせる。 本の成功を祝うケーキが登場し、クインシーはニッキーと付き合っていることをエヴァンに伝える。 ニッキーを愛していると言ってケーキのロウソクを吹き消したクインシーは、暗闇の中でエヴァンに殴られる。 その場を去ろうとするニッキーに嫌みを言われたクインシーは、相手が彼女だとは知らなかったとエヴァンに言い訳をするものの無駄だった。 旅立つことをリタに知られてしまったフィリップは、出張だというものの信じてもらえず、彼女から浮気していることを知らされる。 憤慨したフィリップはクインシーの家に忍び込み、帰宅した彼を批判する。 リタと結婚することを伝えたフィリップは、クインシーを脅してその場を去る。 思い通りになったリタは、フィリップから婚約指輪を贈られ、エヴァンはエイミーに慰められる。 ニッキーはショックを受け、クインシーにはヘレンが寄り添うものの立ち直れない。 愛犬に足を噛まれたヘレンは、それを処分するようにクインシーに指示する。 動物保護施設に向かったクインシーは、安楽死させられる犬を引き取って連れ帰り、ヘレンを追い出してしまう。 エヴァンと話し合おうとしたクインシーは、彼がリタと結婚することを知り驚く。 結婚の直前にフィリップが心臓発作を起こし、看病していた病室に現れたエヴァンがクインシーに成り済ましていたことを知ったリタは、騙されて操られていたことに気づいた。 クインシーは、リタがエヴァンと恋に落ち、フィリップは解放されたことを知る。 ニッキーと付き合うなら自分の許可を得るようにとエヴァンに言われたクインシーは、彼を殴りその場を去る。 ニッキーの家に向ったクインシーは、彼女が男性とポートランドに行ったとエイミーに言われて驚く。 患者の老人リンチに付き添うニッキーは、駅に現れたクインシーに気づかない。 出発した列車にニッキーが乗っていたため、クインシーはホームを走りながら彼女に謝罪する。 クインシーが柱に激突したので緊急ブレーキをかけたニッキーは、列車から降りて彼の元に向かう。 二人はその場でキスし、列車に戻り席に着く。
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*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス。
出版社に勤めるクインシー・ワトソンは、恋人ヘレンにフラれてしまう。
失意のクインシーは辞職して家に閉じ篭るが、社長のフィリップからリストラ・マニュアルを作るよう言われていたため、それを参考にして恋人との”別れの手引き”を考える。
それをいとこのエヴァンに伝えたクインシーは、”別れ”のテストで成功した彼と共同で手引書を出版してベストセラーになる。
恋人ニッキーから別れ話を切り出されると勘違いしたエヴァンは、クインシーに協力してもらい、寄りを戻そうとする。
ところが、相手が本人だと知らずにニッキーに会ったフランキーは、彼女に惹かれてしまう・・・。
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恋を成立させて幸せを掴むのではなく、別れ方の手引書を書き大成功してしまう男性の周囲で巻き起こる騒動を描く、奇抜なアイデアで笑わせてくれる楽しい作品。
その発想自体がトラブルを助長してしまうこと必至という設定であるため、何組ものカップルが相手を入れ替え複雑に絡み合う展開はかなり忙しい。
問題ばかりが起きる内容なのだが、悪人が登場するわけでもなく、物語は軽快に進行して、全てが丸く収まるクライマックスも爽やかに描かれている。
5か月後に公開される「Ray/レイ」(2004)でレイ・チャールズを演じ、見事にアカデミー主演賞を受賞するジェイミー・フォックスが、恋に苦悩する男性を楽しんで演じているところに注目したい。
紆余曲折の末に主人公と結ばれるガブリエル・ユニオン、彼女の恋人であった主人公のいとこモリス・チェストナット、出版社社長ピーター・マクニコル、彼との結婚を策略するジェニファー・エスポジート、主人公を捨てる恋人ビアンカ・ローソン、ニッキー(ガブリエル・ユニオン)の同僚ジル・リッチー、ヘアー・スタイリスト役でオクタヴィア・スペンサーなどが共演している。