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ボーイズ・オン・ザ・サイド Boys on the Side (1995)

それぞれ問題を抱える3人の女性の友情と絆を描く、製作、監督ハーバート・ロス、主演ウーピー・ゴールドバーグメアリー=ルイーズ・パーカードリュー・バリモアマシュー・マコノヒージェームズ・レマー他共演のコメディ・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(コメディ)


スタッフ キャスト
監督:ハーバート・ロス

製作
ハーバート・ロス
アーノン・ミルチャン
スティーヴン・ルーサー
製作総指揮
ドン・ルース
パトリシア・カーラン
脚本:ドン・ルース
撮影:ドナルド・E・ソーリン
編集:マイケル・R・ミラー
音楽:デヴィッド・ニューマン

出演
ジェーン・デルーカ:ウーピー・ゴールドバーグ
ロビン・ニッカーソン:メアリー=ルイーズ・パーカー
ホリー・プルチク:ドリュー・バリモア
エイブ・リンカーン:マシュー・マコノヒー
エレイン・ニッカーソン:アニタ・ジレット
アレックス:ジェームズ・レマー
ルイーズ:エステル・パーソンズ
ニック:ビリー・ワース
ジェリー:ジュード・チコレッラ
マサレッリ:デニス・ボウトシカリス
アンナ:エイミー・アキノ
ピート:ジョン・セダ
スティーヴ:ゲディ・ワタナベ

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1995年製作 115分
公開
北米:1995年2月3日
日本:1995年9月2日
製作費 $21,000,000
北米興行収入 $23,440,190


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ニューヨーク
クラブ歌手でレズビアンのジェーン・デルーカ(ウーピー・ゴールドバーグ)は、店をクビになったためにロサンゼルスに行く決心をする。

西海岸行きの同乗者を求めるロビン・ニッカーソン(メアリー=ルイーズ・パーカー)の新聞広告を見たジェーンは、カフェで彼女に会う。

サンディエゴに行く予定の不動産関係の仕事をしていたロビンは、すぐにでも出発したいと考える。

ロビンは好人物ではあるが、相性がよくないとジェーンは判断する。
...全てを見る(結末あり)

しかし、駐車違反で車が牽引されてしまったジェーンは、ロビンから、それを取り戻すために200ドルはかかると言われ、仕方なく同乗に合意する。

準備を整えるジェーンはピアノを手放し、ロビンと共に出発して、その日はモーテルに泊まることにする。

ピッツバーグの友人ホリー・プルチク(ドリュー・バリモア)に連絡したジェーンは、会う約束をする。

二人は映画”追憶”見ながら話し、ロビンは男運がないと言って、自分の夢を語ると離れていくとジェーンに伝える。

ジェーンからその夢を訊かれたロビンは、まともな夫と男女の子供、コロニアル様式の家が欲しいと答える。

ピッツバーグに着きホリーの家に向かったジェーンは、ドラッグの売人である彼女の恋人ニック(ビリー・ワース)に乱暴される。

ロビンがその場を鎮めてニックを落ち着かせるものの、再び暴れたために、ホリーが彼をバットで殴り倒す。

ニックを拘束してドラッグを売った金を半分奪ったホリーは、彼との写真を撮り、ジェーンとロビンと共にその場から逃げる。

三人はモーテルに泊まり、ホリーがニックの元に戻る気があることを知ったジェーンは驚くが、ロビンはいい人だけど、彼女はレズビアンではないので傷つくと言われる。

何とか拘束を逃れるものの気を失ったニックは、ドラッグを買いに来た男に発見される。

翌朝、ピッツバーグに戻るホリーをジェーンと共に見送ったロビンは、ニックが遺体で見つかったという新聞記事に気づく。

ジェーンと共にホリーが乗ったバスを追ったロビンは、ニックが死んだことを彼女に知らせる。

バスを降りたホリーと共に今後のことを考えたジェーンとロビンは、彼女が妊娠8週間であることを知り、ニックが父親かは分からないと言われる。

”死体”からできるだけ遠ざかることにした三人は、旅を続ける。

ダイナーに寄ったロビンとホリーは、眠っているジェーンを車に残して食事をする。

ジェーンがレズだと知ったロビンは驚き、そこに二人の警官が現れたために警戒する。

ホリーから、失恋したジェーンはストレートの女性を好きになったりしないと言われたロビンは、気にせずに旅を続ける。

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酷い男だったものの、ニックのことを思い出すホリーは涙する。

トイレで倒れたロビンを、救急車を呼び病院に運んだジェーンとホリーは、彼女がAIDSの合併症だということを医師から知らされる。

病室で今は肺炎のロビンと話したジェーンは、別の場所に行けば治るかもしれないと思い旅に出たことを知る。

隠すことはなかったと言うジェーンは、レズだと隠していたのでおあいこだとロビンに伝える。

下心はなく対象外だと言ってロビンを笑わせたジェーンは、母親に会いたいと思う彼女が、どこに行けばいいのか分からずに不安になり取り乱しそうになったために、落ち着かせて抱きしめる。

行く場所がない時にはそこに留まることだとロビンに伝えたジェーンは、暫くこの地で暮らすことにする。

3か月後。
バーのバンドメンバーになっていたジェーンの誕生日を祝っていたロビンは、バーテンダーのアレックス(ジェームズ・レマー)に誘われて踊る。

そこに、ホリーを捜す警官のエイブ・リンカーン(マシュー・マコノヒー)が現れたために、ロビンとジェーンは動揺する。

しかし、エイブが”制服好き”のホリーの恋人だと知った二人は驚いてしまう。

ロビンはアレックスに送ってもらい、ジェーンは友人のアンナ(エイミー・アキノ)と共に占い師のルイーズの元に向かう。

恋をしていることと、病気の友人が今後、様態が悪化すると言われたジェーンは戸惑う。

家に戻ったジェーンはロビンと話をして、互いに部屋に向かう。

部屋にあった、ロビンからの贈り物であるピアノに気づいたジェーンは、それを弾きながら彼女の好きな”カーペンターズ”の”スーパースター”を歌う。

それを聴きながら、ロビンは部屋に向かう。

フェスティバルの夜、ジェーンは、アレックスに誘われたロビンが楽しむ姿を見つめる。

エイブから、元恋人のニックのことを訊かれたために驚くホリーは、寝言を聞いたのでそう思ったと言われる。

アレックスに迫られて、いい雰囲気になり家に戻ったロビンは、彼と愛し合おうとするものの、AIDSであることを伝える。

それをアレックスが知っていたために、ジェーンが話したことに気づいたロビンは、辛い思いをしたと聞いたのでそう思った言う彼に帰ってもらう。

翌日、ジェーンから声をかけられたロビンは、アレックスにAIDSのことを話した件を問う。

話してはいないと言うジェーンは、気を遣っただけだと伝えるものの、ロビンは、自分の人生に関わってもらいもらいたくないと考える。

ロビンから出て行ってほしいと言われたジェーンはそれに従い、ピアノをアンナに譲る。

エイブからプロポーズされたホリーは、嬉しく思うものの受け入れることはできず、アレックスから恋人が忘れられないのかと訊かれ、死んだと答える。

寂しくなったロビンは、母に電話をする。

自分が殴ったニックが結果的に死んだことを話したホリーは、エイブから、それでも一緒にいたい気持ちは変わらないと言われる。

ホリーのバッグには、ニックを拘束した時に彼と共に映した写真が入っていた。

母エレイン(アニタ・ジレット)を呼び寄せたロビンは、再婚相手のジェリー(ジュード・チコレッラ)を紹介される。

ホリーとエイブも誘い食事をしたロビンは、ジェーンのことが話題になったために戸惑う。

エレインは、レズで黒人の女性とロビンが暮らしていたことを知り驚く。

翌日、ホリーが逮捕されることを知ったロビンは、エイブから、支えはするが法を守ると誓ったと言われる。

そこにジェーンも現れるものの、ホリーは連行されてしまう。

ロビンと多くを語るつもりがないジェーンは、ホリーを助けたいと言われるものの、自分一人でやると伝えてその場を去る。

裁判は始まり、証人として出廷したジェーンは、証拠写真のパネルを見せる検事のマサレッリ(デニス・ボウトシカリス)から、被告ホリーに対して恋愛感情があったか訊かれる。

レズビアンであることを求めただけだったジェーンは、出廷後に、法を守ることにこだわるエイブと話し、以前よりも愛しているのでホリーを逮捕したと言われる。

家族のアルバムを見ながらエレインと話すロビンは、弟を幼くして亡くし、父も出て行ったことを考える母から、自分まで失いたくないと言われる。

精一杯生きていることは認めるが、最後まで残るのが本当の友人だと伝えたエレインは、不平は言わないと言うロビンを信じる。

裁判所に向かったロビンはジェーンと話し、今でも怒ってはいるが、ホリーのために証言することを伝える。

証言したロビンは、虐待を受けていたホリーにとって、事件があった時にはニックは恋人という存在ではなく、自分達がそばにいたと言って女達の絆は固いと話す。

エイブと弁護士のヘンリーから、酌量すべき事情があり過失致死という提案により、好条件の刑務所での懲役1~2年、6か月で保釈になると言われたホリーは、服役中に出産することを嫌う。

無罪は無理だと知ったロビンは、ヘンリーから、ニックの死はホリーの責任だと言われる。

自分はそれを受け入れると言うエイブは、保釈まで自分が赤ん坊の面倒を見ることをホリーに約束して、留置場の中で抱き合う。

寂しい思いをしているロビンは、それをジェーンに伝えるものの、裁判所内で倒れてしまう。

ジェーンからの連絡でロビンが入院したことを知ったエレインは、病院に駆けつける。

現れたアレックスにその場を任せたジェーンはルイーズの元に向かい、ロビンへの呪いを解いてもらおうとする。

翌朝、弟トミーの幻覚を見たロビンは、付き添っていたジェーンに、帰った母を呼んでほしいと伝える。

10歳の時に好きになったベビーシッターの女性がいると言うロビンの話に合わせて、ジェーンはそれは自分だったと伝える。

ロビンから、サンディエゴには帰らずに葬儀はここで済ませて、その後、盛大なパーティーをしてほしいと言われたジェーンは、涙しながらそれを約束する。

ホリーは無事に女の子を出産するが、黒人との間の子だと知ったエイブは驚く。

出所したホリーは友人達に歓迎され、退院はしたものの、車いす生活を送るロビンに子供を抱かせる。

パーティーが開かれ、歌いだしたロビンに合わせてジェーンも歌う。

その後、亡くなったロビンのことを想いながら、ホリーに別れを告げたジェーンは旅立つ。


解説 評価 感想

(簡略ストー リー)
ニューヨーク
クラブ歌手でレズビアンのジェーン・デルーカは、店をクビになったためにロサンゼルスに向かう決心をする。
西海岸行きの同乗者を求めるロビンと知り合い、共に旅立つことになったジェーンは、友人のホリーに会いにピッツバーグに向かう。
ドラッグの売人である恋人ニックに暴力を振るわれたホリーは、彼をバットで殴り拘束して、ジェーンとロビンと共にその場から逃げる。
その後、ニックが死んだことを知った三人は、正当防衛とはいえ殺人犯と疑われる可能性があり、逃亡を続けるのだが・・・。
__________

数々の名画を残したハーバート・ロスが、製作を兼ねて監督した彼の遺作。

ニューヨークから西海岸に旅をすることになった二人の女性と、恋人殺害を疑われる女性の逃亡の旅と、三人の友情と絆を描くコメディ・ドラマ。

レズビアン、HIV感染者、殺人事件、アメリカ社会が抱える問題を背負った女性達の、様々なトラブルに直面し、先が見えないまま生きていくしかない人生を自然体で描く、ハーバート・ロスの演出が見どころの作品。

レズビアンであり、失恋をきっかけにロサンゼルスに向かおうとするクラブ歌手ウーピー・ゴールドバーグ、彼女と共に旅を続けるHIV感染者で、将来に希望を見いだせないまま旅を続けるメアリー=ルイーズ・パーカー、主人公の友人であり、正当防衛とは言え恋人(ビリー・ワース)を結果的に殺してしまうことになるドリュー・バリモア、彼女と愛し合う警官マシュー・マコノヒー、ロビン(メアリー=ルイーズ・パーカー)の母親アニタ・ジレット、ロビンに惹かれるバーテンダーのジェームズ・レマー、占い師のエステル・パーソンズ、エレイン(アニタ・ジレット)の再婚相手ジュード・チコレッラ、検事のデニス・ボウトシカリス、主人公の友人エイミー・アキノジョン・セダ、ピアノの回収業者ゲディ・ワタナベなどが共演している。


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