同性愛者であるために矯正施設で治療を受ける少年と家族の苦悩を描く、製作、監督、脚本、出演ジョエル・エドガートン、主演ルーカス・ヘッジズ、ニコール・キッドマン、ラッセル・クロウ他共演のドラマ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョエル・エドガートン
製作
ケリー・コハンスキー・ロバーツ
スティーヴ・ゴリン
ジョエル・エドガートン
製作総指揮
レベッカ・イェルダム
ナッシュ・エドガートン
キム・ホジャート
トニー・リップ
アン・ロアク
原作:ギャラード・コンリー”Boy Erased: A Memoir”
脚本:ジョエル・エドガートン
撮影:エドゥアルド・グラウ
編集:ジェイ・ラビノウィッツ
音楽
ダニー・ベンジー
ソーンダー・ジュリアーンズ
出演
ジャレッド・イーモンズ:ルーカス・ヘッジズ
ナンシー・イーモンズ:ニコール・キッドマン
マーシャル・イーモンズ:ラッセル・クロウ
ヴィクター・サイクス:ジョエル・エドガートン
クロエ:マデリン・クライン
マルドゥーン医師:チェリー・ジョーンズ
ブランドン・エリス:フリー
ジョン:グザヴィエ・ドラン
ゲイリー:トロイ・シヴァン
ヘンリー・ウォレス:ジョー・アルウィン
リー:エミリー・ヒンクラー
サラ:ジェシー・ラトゥーレット
マイケル:デヴィッド・ジョセフ・クレイグ
ゼイヴィア:セオドア・ペルラン
キャメロン:ブリットン・セアー
サイモン:マット・バーク
アメリカ 映画
配給 フォーカス・フィーチャーズ
2018年製作 115分
公開
北米:2018年11月2日
日本:2019年4月19日
製作費 $11,000,000
北米興行収入 $6,788,690
世界 $11,853,080
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
アーカンソー州。
大学生のジャレッド・イーモンズ(ルーカス・ヘッジズ)は、カー・ディーラーとして成功し、バプテスト教会の牧師でもある父マーシャル(ラッセル・クロウ)と母ナンシー(ニコール・キッドマン)と暮らしていた。
ゲイであるジャレッドは、キリスト教宣教師が創設した救済プログラム”LIA/Love In Action”を受けるために、ナンシーと共にテネシー州メンフィスに向かう。
途中、車の窓から腕を出したジャレッドは、腕をもがれた例があると言うナンシーに注意されてやめる。
施設に着いた二人は受付を済ませ、ナンシーは5時に迎えに来ることになる。 スタッフのマイケル(デヴィッド・ジョセフ・クレイグ)に所持品を預けたジャレッドは、大学の課題で創作した、物語を書き綴ったノートの説明をする。 その後、ジャレッドは参加者と共に、チーフ・セラピストで牧師のヴィクター・サイクス(ジョエル・エドガートン)の話を聞く。 ジャレッドは、遅れて来たジョン(グザヴィエ・ドラン)が気になる。 親類、家族について書き示す”ジェノグラム”の話をしたサイクスは、マイケルに詳しい説明をさせて、各人にそれを作成させる。 高校時代、バスケットボール部で活躍するジャレッドは、チアリーダーのクロエ(マデリン・クライン)と付き合っていた。 マーシャルから車を贈られたジャレッドは、クロエと共に湖のパーティーに向かう。 楽しんだジャレッドはクロエを送り、彼女に迫られるものの、それを拒んでしまう。 5時になり、マイケルから所持品を返してもらったジャレッドは、ノートが破かれていることに気づく。 サイクスが判断すると言われたジャレッドは、何も反論せずにその場を去る。 ナンシーを待つジャレッドはジョンに話しかけ、敬礼していた理由を訊く。 誰にも触れないようにしているため、代わりに敬礼していると言うジョンは、プログラムを受けるのは2度目だとジャレッドに話す。 必死に取り組むようにと、ジャレッドはジョンにアドバイスされる。 ナンシーと食事をしたジャレッドは、いいプログラムだと言いながら、ジェノグラムを作るために、家族にドラッグ依存症やギャングなどがいないか尋ねる。 ホテルに戻り眠る準備をしたナンシーは、おじが女性的な雰囲気があったことをジャレッドに話す。 翌日サイクスは、辛い過去を克服した意志の強い男として、ブランドン・エリス(フリー)を参加者に紹介する。 あらゆる悪事をして神から遠ざかっていたと言うブランドンは、ここにいるのは奇跡だと参加者に話す。 厳しい指導を始めたブランドンは、参加者の精神を鍛える。 その後サイクスは、カメラの前で自分の行動を告白させ、すべてを話したサラ(ジェシー・ラトゥーレット)を祝福する。 その後、リー(エミリー・ヒンクラー)からプログラムの話を聞いた両親が現れ、子供を侮辱していると言ってサイクスに抗議し、娘を連れてその場を去る。 その件を問題にしたサイクスは憤慨し、治療内容を外で話してならないことを参加者に徹底させる。 ホテルに戻ったジャレッドは、ヘンリー・ウォレス(ジョー・アルウィン)のことを考える。 大学に入学したジャレッドは寮でヘンリーと知り合い、意気投合して親交を深める。 ある夜、ルームメイトが留守だったためにヘンリーを泊めたジャレッドは、彼の迫られる。 抵抗されたために謝罪したヘンリーは、少年などをレイプしたことをジャレッドに告白する。 帰宅したジャレッドを歓迎したナンシーは、大学のカウンセラーからの連絡を受け、ジャレッドとヘンリーの件が問題になっていることを知らされる。 それをジャレッドに問い質したマーシャルは、ヘンリーが少年をレイプしたことを知る。 マーシャルは、通報はしたくなかったと言うジャレッドにヘンリーの連絡場所などを書かせ、対処しなくてはならないと伝える。 クロエと彼女の両親を呼びランチをすると言われたジャレッドは、彼女とは別れたと両親に伝える。 ジャレッドは、理由は分からないが男に興味があると伝えて、両親に謝罪する。 この件に詳しいウィルクス牧師と、息子が同じような境遇にある友人のジムを家に呼んだマーシャルは、ジャレッドを救おうとする。 マーシャルから、心の底から変わりたいと思うかと訊かれたジャレッドは、変わりたいと答える。 それを信じたマーシャルは、皆で手を取り合い祈りを捧げる。 マルドゥーン医師(チェリー・ジョーンズ)の診察を受けたジャレッドは、来月、父に施設に送られることを知らされる。 サイクスと話したジャレッドは、ノートの物語のことを訊かれ、ただの創作であり大学の課題だと答える。 大学に通うのが最良だとは思えないサイクスは、1年間自分たちと過ごすことをジャレッドに提案する。 悶々とする気持ちを抑えられず苦悩するジャレッドは、ゼイヴィア(セオドア・ペルラン)のことを考える。 美術専攻の学生ゼイヴィアと知り合い、部屋に誘われたジャレッドは、何も起きないので一緒にいてほしいと言われ、彼と一夜を過ごす。 サイクスの指示で、”ウソの椅子”で父に話しかけるようにと言われたキャメロン(ブリットン・セアー)は、父が自分を人間扱いしなかったことを話す。 キャメロンを気の毒に思うジャレッドは、彼と代わろうとする。 本気で変わりたいかというサイクスの問いに、キャメロンは答えられない。 休息時間にしたサイクスは、キャメロンをその場に残す。 キャメロンを救おうとしたジャレッドの行為を批判したジョンは、自制することが必要であり、自分を見つめるのもやめるようにと伝える。 トイレに向かったジャレッドは、独りでいることは規則違反だとブランドンに注意され、さらに侮辱されるものの何も言い返せない。 苛立つジャレッドはゲイリー(トロイ・シヴァン)に話しかけられ、役を演じ、治っていると信じさせるようにと助言される。 そうしなければサラのように長期滞在となり、”家”に入れられると言うゲイリーは、家族の元に帰ってから考えればいいので、架空のスピーチを考えておくようにとジャレッドに伝える。 マーシャルに電話をしてやめたいことを伝えたジャレッドは、やり遂げるようにと言われ、仕方なくそれに従う。 翌朝、ジャレッドが歩いて施設に行ったことを知ったナンシーは、”心の清算”、”ヘンリー”と”ゼイヴィア”と書かれた捨てられたメモを見つける。 施設に着いたジャレッドは、罪を犯し責められるキャメロンが、家族らに聖書で殴られる姿を見つめる。 ”家”に連れて行かれたキャメロンは、浴槽の水の中に浸される。 ジャレッドは、ゼイヴィアとベッドを共にしたことを思い出す。 その後、サイクスからスピーチするよう指示されたジャレッドは、皆の前で男性を想ったことを後悔していると話す。 友人と手を握って朝までベッドにいたと話すジャレッドは、サイクスから正直に話すようにと言われ、何もしなかったと答える。 ジェノグラムにウソを書いたと言うジャレッドは、マーシャルから聞いているヘンリーのことを話すようにと、サイクスに強要される。 自分の罪ではないので、その話はフェアではないと言うジャレッドは、作り話はしていないとサイクスに伝える。 サイクスは”ウソの椅子”を始め、その場にマーシャルが座っているという状況で、どんな影響を受けたか話すようにと言われたジャレッドは、それを拒む。 父を憎んでいると言われたジャレッドは、それを否定して憤慨し、あなたを憎んでいるとサイクスに伝えて、興奮しながらその場を去る。 事務室に向かったジャレッドは、所持品のケースから携帯電話を取り出し、追ってきたサイクスらを相手にせず、泣きながらナンシーに電話をする。 母が迎えに来ることをサイクスに伝えたジャレッドは、二人で話そうと言う彼の意見を聞こうとしない。 ブランドンを呼ぼうとするサイクスに、証人がいるので手出しはさせないと言うジャレッドは、落ち着かせようとする彼の祈りを聞きながら動揺する。 現れたナンシーに誤解だと伝えたサイクスだったが、キャメロンがジャレッドに手を貸そうとする。 仕方なくドアを開けたサイクスは、ジャレッドを連れて帰ろうとするナンシーを説得する。 サイクスが何の資格もないことを確認したナンシーは、彼を罵倒してジャレッドと共にその場を去る。 ホテルでマーシャルに電話をしたナンシーは、施設に戻すようにと言われたことをジャレッドに話す。 絶対に戻さないと言うナンシーは、ウィルクス牧師とジムが来た夜、男たちだけで子供のことを決めたが、母親は、苦痛を与えるのは正しくないと思うものだとジャレッドに話す。 救わずにいたことを後悔していたと言うナンシーは、もう思い通りにはさせない、マーシャルを説得するとジャレッドに伝える。 家に戻ったジャレッドは、その後、キャメロンが自殺したことを知りショックを受ける。 4年後、ニューヨーク。 車から腕を出して片腕を失った少年のニュースを確認しながら、ナンシーとメールをしていたジャレッドは、父が記事を読んでいないことを知る。 実家に戻ったジャレッドは、両親の関係が以前とは変わってしまったことを知り、教会から戻ったマーシャルに記事のことについて話す。 それを避けようとするマーシャルに、正しいことをしていると知ってほしいと話すジャレッドは、出版社が記事を本にしたいと言っていると伝える。 施設でのことを一度も聞いてくれなかったマーシャルに、読んでほしいと伝えたジャレッドは、自分なりに対処したと言う父が、それ以上、話そうとしてくれないことを残念に思う。 ナンシーは、マーシャルにジャレッドの記事を渡す。 マーシャルと店に向かい、大切なペンを受け取ったジャレッドは、話し合えないならば、もう会うことはないと伝える。 このディーラーは譲ろうと思っていたと言うマーシャルは、互いに歩む道が違う、大事なのは、お前の道がうまくいき最高の人生を送ることだと伝える。 施設のことで自分が心を傷つけたと言われたマーシャルは、それを認めるのは辛いが、お前を失いたくないとジャレッドに伝える。 避けたり無意味な話はしたくない、自分はゲイであり息子だと言うジャレッドは、それは永遠に変わらない、納得できないならこれで終わりだとマーシャルに伝える。 努力はしたが自分を変えることはできない、自分を失いたくなければ、自ら変わってほしいと伝えたジャレッドは、分かっていると言うマーシャルに別れを告げる。 その場を去ろうとするジャレッドは、クリスマスに母を招待したので、一緒に来てほしいとマーシャルに伝える。 車でその場を去ったジャレッドは、窓を開けて、母が嫌がる腕を出しながら走り続ける。 ニューヨーク在住の原作者ギャラード・コンリーは、”LGBTQ”コミュニティのために執筆と活動を行っている。 実際のヴィクター・サイクスは2008年に施設を去り、現在テキサスで夫と暮らしている。 映画の完成時には36州が未成年の矯正治療を認可し、”LGBTQ”のアメリカ人70万人が、矯正治療の影響を受けている。
...全てを見る(結末あり)
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ボーイフレンドと暮らすジャレッドは、矯正施設の現実を明らかにする記事を書く。
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*(簡略ストー リー)
アーカンソー州。
大学生のジャレッド・イーモンズは、同性愛者であることを両親マーシャルとナンシーに告白する。
カー・ディーラーとして成功している牧師でもあるマーシャルは、ジャレッドをキリスト教系の矯正施設に入れる。
ナンシーに付き添われて施設に向かったジャレッドは、厳しい管理下のプログラムの参加者と共に、セラピストで牧師のサイクスの治療を受けるのだが・・・。
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物語の主人公のモデルである、原作者ギャラード・コンリーの体験を基に2016年に発表された伝記”Boy Erased: A Memoir”を基に製作された作品。
実力派スターでもあるジョエル・エドガートンが、製作、監督、脚本そして出演を兼ねた意欲作でもある。
同性愛者であるため、牧師の父の指示で矯正施設での治療を受けさせられた少年の苦悩を描く、ジョエル・エドガートンの繊細な演出が見どころの作品であり、母国オーストラリア他で高く評価された。
主演のルーカス・ヘッジズは、神に背く同性愛を否定され、矯正プログラムを受けながら苦悩する少年を見事に演じ、ゴールデングローブ賞の主演賞にノミネートされた。
主人公である息子を守ろうとする母親ニコール・キッドマン、牧師の立場で神に背く息子を矯正施設に送る父親ラッセル・クロウ、主人公を治療する施設のセラピスト、ジョエル・エドガートン、主人公のガールフレンドのマデリン・クライン、主人公の主治医チェリー・ジョーンズ、施設の参加者に厳しく接するスタッフのフリー、主人公と親交を深めるプログラムの参加者グザヴィエ・ドラン、トロイ・シヴァン、エミリー・ヒンクラー、ジェシー・ラトゥーレット、ブリットン・セアー、スタッフのデヴィッド・ジョセフ・クレイグ、主人公をレイプする大学生ジョー・アルウィン、主人公と付き合う大学生セオドア・ペルランなどが共演している。