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映画 ブギーナイツ Boogie Nights (1997) | That's Movie Talk!
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ブギーナイツ Boogie Nights (1997)

1970~1980年代のポルノ映画業界の内幕を描く、製作、監督、脚本ポール・トーマス・アンダーソン、主演マーク・ウォルバーグバート・レイノルズジュリアン・ムーアウィリアム・H・メイシーヘザー・グレアムジョン・C・ライリードン・チードルフィリップ・シーモア・ホフマン他共演の群像劇。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ

ジュリアン・ムーア / Julianne Moore / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ポール・トーマス・アンダーソン

製作
ポール・トーマス・アンダーソン

ロイド・レヴィン
ジョン・S・ライオンズ
ジョアンヌ・セラー
製作総指揮:ローレンス・ゴードン
脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
撮影:ロバート・エルスウィット
編集:ディラン・ティチェナー
音楽:マイケル・ペン

出演
エディ・アダムス/ダーク・ディグラー:マーク・ウォルバーグ

ジャック・ホーナー:バート・レイノルズ
マギー”アンバー・ウェイブス”:ジュリアン・ムーア
”リトル”ビル・トンプソン:ウィリアム・H・メイシー
ブランディ”ローラーガール”:ヘザー・グレアム
リード・ロスチャイルド:ジョン・C・ライリー
バック・スウォープ:ドン・チードル
スコティJ.:フィリップ・シーモア・ホフマン

モーリス・T・ロドリゲス:ルイス・ガスマン
トッド・パーカー:トーマス・ジェーン
ジェシー・セント・ヴィンセント:メローラ・ウォルターズ
フロイド・ゴンドーリ:フィリップ・ベイカー・ホール
ジェームズ大佐:ロバート・リッジリー
カート・ロングジョン:リッキー・ジェイ
ベッキー・バーネット:ニコール・アリ・パーカー
リトル・ビルの妻:ニナ・ハートレー
エディの母親:ジョアンナ・グリーソン
ジェローム:マイケル・ジェイス
ラハド・ジャクソン:アルフレッド・モリーナ
シェリル・リン:ローレル・ホロマン

アメリカ 映画
配給 ニュー・ライン・シネマ

1997年製作 155分
公開
北米:1997年10月10日
日本:1998年10月10日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $26,384,920
世界 $43,101,590


アカデミー賞 ■
第70回アカデミー賞

・ノミネート
助演男優(バート・レイノルズ
助演女優(ジュリアン・ムーア
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1977年、ロサンゼルス郊外、サン・フェルナンド・ヴァレー
あるクラブの雑用係エディ・アダムス(マーク・ウォルバーグ)は、ポルノ映画監督ジャック・ホーナー(バート・レイノルズ)が店にいることに気づく。

モーリス・T・ロドリゲス(ルイス・ガスマン)のクラブの馴染み客のジャックは、女優マギー”アンバー・ウェイブス”(ジュリアン・ムーア)と席に着いたのだが、エディが気になり厨房に向かう。

エディの巨根に目をつけたジャックは、業界に誘おうと声をかける。

ジャックの助手であるビル・トンプソン(ウィリアム・H・メイシー)は帰宅し、妻(ニナ・ハートレー)が男と愛し合っている現場を見ても何も言えない。

トーランス
高校を退学した17歳のエディは、父親とアルコール依存症の母親(ジョアンナ・グリーソン)とで暮らしていた。

エディと同じクラブでバイトをする高校生のブランディ(ヘザー・グレアム)は、試験の最中、クラスメイトにからかわれて教室を出てしまう。
...全てを見る(結末あり)

その夜ジャックとアンバーは、クラブから帰ろうとするエディとブランディを車に乗せてダイナーに向かい、二人を業界に誘おうとする。

ジャックは、役者の魅力だけでなく、ドラマ性のある映画を作りたいことを二人に伝える。

二人を家に連れて行ったジャックは、彼らに映画に出たいかを確認して、目の前で愛し合うよう指示する。

朝帰りしたエディは、母親にシェリル・リン(ローレル・ホロマン)と付き合っていることを非難される。

出ていこうとしたエディは、尚も自分を罵倒する母親に、必ず成功して見返すと言い切りなきながらその場を去る。

ジャックは現れたエディに、ポルノ・スターのバック・スウォープ(ドン・チードル)、ベッキー・バーネット(ニコール・アリ・パーカー)、リード・ロスチャイルド(ジョン・C・ライリー)ら、パーティーに集まった仲間達を紹介する。

ビルは、人前で愛し合う妻を見て苛立ち、カメラマンのカート・ロングジョン(リッキー・ジェイ)と撮影の段取りどころではない。

楽しんでいたエディは、映画製作の資金提供者ジェームズ大佐(ロバート・リッジリー)をジャックから紹介される。

ご機嫌な一日を過ごしたエディは、芸名を”ダーク・ディグラー”にすることをジャックに伝える。

翌日、撮影の準備は整い、控室にいたダークは、サウンド・ミキサーでゲイのスコティJ.(フィリップ・シーモア・ホフマン)に呼ばれる。

ダークは、成功を夢見ながらアンバーとの撮影に挑み、その見事な演技は、ジャックらスタッフを納得させる。

その後、ジャックの作品とダークの演技は絶賛され、業界内で大きな話題になり、映画賞を総なめにする。

1978年。
ダークの出演作はヒットを続け、スターとなった彼は、家や車なども手に入れて成功を実感し、ジャックは、作品の出来に満足する。

1979年、ニューイヤーズ・イヴ。
ジャックとの話し合いのためにパーティーに現れた大物で、サンフランシスコサンディエゴに劇場を所有するフロイド・ゴンドーリ(フィリップ・ベイカー・ホール)は、ジェームズ大佐に迎えられる。

子供と会えないことで悲しむアンバーは、ダークとの関係に幸せを感じて愛を告げて、彼にドラッグを勧める。

時代を先取りするフロイドは、ビデオ時代の到来を考え、その製作に乗り出すようジャックに提案する。

しかし、儲けを優先するフロイドの考えを、映画作りにこだわるジャックは聞き入れようとしない。

アンバーと愛し合ったダークは、スコティに車を見せると言われるが、その場でキスされてしまう。

ダークは驚き、スコティは謝罪して誤解を解くが、一人になり後悔してしまう。

ようやく到着したビルは、妻がまたもや他の男と愛し合っていることを知り、車から持ち出した拳銃で彼女らを射殺して自殺する。

1980年代。
アンバーは、ダークに関するドキュメンタリー映画などを製作する。

そんな時、ジェームズ大佐が、未成年の少女との関係が知られて逮捕されてしまい、ジャックは資金源を失う。

1982年12月。
愛し合うようになっていたベッキーとジェローム(マイケル・ジェイス)が結婚する。

1983年1月。
リードの友人トッド・パーカー(トーマス・ジェーン)と仲良くなったダークは、新人の存在が気になり始めてドラッグの量が増える。

苛立つダークは、ジャックと対立して彼の元を去る。

1983年3月、レコーディング・スタジオ。
ダークは、リードの協力で歌手活動を始めるが、思うように事は運ばない。

バックは、オーディオ・ショップで働いていた経験を活かして、ジェシー・セント・ヴィンセント(メローラ・ウォルターズ)と共に自分の店を持とうとする。

アンバーは、ダークを息子のように思っていたことをブランディに語る。

ブランディも、アンバーを母親のように慕いながら、二人はドラッグに溺れる。

バックは、ジェシーと共に銀行に向かい融資を受けようとするが、ポルノ業界の者だという理由でそれを断られてしまう。

1983年9月、火曜日の朝。
アンバーは、離婚調停で息子の親権を奪われ、相応しくない環境にいる彼女は我が子に会うことも許されない状況となりショックを受ける。

1983年11月11日。
ジャックは、”ローラーガール”ブランディと共にリムジンに乗り込み、大通りで男を誘い車内撮影の新しい試みをする。

落ちぶれたダークは、男を相手に小銭を稼ごうとする。

車に乗せた学生はローラーガールの同級生で、ブランディだと気づく。

学生は、ジャックの思い通りに演技ができずに車から降ろされることになり、ブランディを罵りその場を去る。

ジャックは、自分の映画を侮辱した学生に襲い掛かり叩きのめし、ブランディも彼を痛めつけて罵倒する。

ダークは、男の仲間達に車から引きずり出され、袋叩きに遭う。

妊娠していたジェシーと共にドーナツを買いに行ったバックは、彼女を車に残して店に入るが、その場に強盗が現れる。

客が犯人を撃つものの銃弾を受け、店員も射殺される。

無事だったバックは、店員が犯人に渡そうとした現金を持ち去る。

遠い道のり(終わり)
ダーク、リード、トッドは、偽のヘロイン取引で大金を手に入れようとする。

ドラッグ・ディーラー、ラハド・ジャクソン(アルフレッド・モリーナ)の屋敷に向かった三人は、ブツと引き換えに5000ドルを受け取るが、その場にいた男が拳銃を所持していることに気づき焦る。

ダークとリードは帰ろうとするが、トッドは寝室の金庫の現金を奪おうとする。

ラハドに銃を向けたトッドは銃撃戦となり殺され、ダークとリードはその場から逃れる。

ラハドに銃撃されてリードは逃亡し、車で逃走したダークはガス欠になり、歩いてジャックの家に向かう。

ジャックに助けを求めたダークは謝罪し、お互いに悪かったことを認めた二人は抱き合う。

心身ともに疲れ果てたダークを、アンバーとジャックは励ます。

バックは念願のオーディオ・ショップを開店し、ブランディは高校の卒業資格を取ろうとする。

ジェームズ大佐は刑務所内で酷い仕打ちに遭い、モーリスはクラブを改装して新規オープンさせる。

リードはマジシャンとなり、ジェシーはバックとの子供を無事に出産する。

そして、ジャックは撮影の準備を整え、ダークは再起をかけて新作に挑む。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1977年、
ロサンゼルス郊外、サン・フェルナンド・ヴァレー
高校を退学した17歳のエディ・アダムスは、ポルノ映画監督のジャック・ホーナーにその巨根を気に入られて業界入りを誘われる。
家族に対し不満を抱くエディは、成功する夢を果たそうとポルノ・スターになることを決心する。
ジャックや女優のアンバー、高校生のブランディ、スタッフ仲間達と共に映画製作を始めたエディは、”ダーク・ディグラー”という芸名で活躍を始めて瞬く間にスターとなる。
ところが、富や名声を得たダークはドラッグに溺れ、新人の出現に苛立ち、ジャックと対立してその世界から離れてしまう。
その後、落ちぶれたダークは、俳優仲間のリードや友人トッドと共に、ドラッグを手に入れるためだけの惨めな生活を続ける・・・。
__________

前年の「ハード・エイト」(1996)で長編デビューして高い評価を得たポール・トーマス・アンダーソンが、2作目にして放った衝撃の問題作。

1970年代から1980年代にかけたポルノ産業の内幕もので、異質な雰囲気の世界の中でもプライドを持った者の心意気を描きながら、例外なく訪れる、考えの浅い未熟な若者の堕落する姿を切実に描く作品。

脚本も担当する、まだ20代のポール・トーマス・アンダーソンの、計り知れない才能と感性には驚きで、彼の演出は各方面で絶賛された。

独特の世界観というよりも、業界内で様々な役目をこなす者達が、それぞれの考えを抱きながら行動する姿を端的に描く、歯切れのいい演出も見どころであり、犯罪が絡む終盤から一気に和やかなムードで終わるラストが実に爽快だ。

第70回アカデミー賞では、助演男優賞(バート・レイノルズ)、助演女優賞(ジュリアン・ムーア)、脚本賞にノミネートされた。

彼にとっても大きな飛躍となる、主人公を熱演するマーク・ウォルバーグ、とにかくいい味を出している、復活と言っていい好演が光る監督バート・レイノルズ、こちらも切ない演技が見事な女優役ジュリアン・ムーア、助監督ウィリアム・H・メイシー、その妻ニナ・ハートレー、高校生の女優ヘザー・グレアム、主人公と意気投合する俳優ジョン・C・ライリー、同じく、ビジネスも始めるドン・チードル、その妻メローラ・ウォルターズ、ゲイのサウンド・ミキサー役フィリップ・シーモア・ホフマン、クラブのオーナー、ルイス・ガスマン、主人公とドラッグに溺れるトーマス・ジェーン、業界の大物フィリップ・ベイカー・ホール、映画製作の資金源ロバート・リッジリー、カメラマンのリッキー・ジェイ、女優役ニコール・アリ・パーカー、その結婚相手マイケル・ジェイス、ドラッグ・ディーラー役のアルフレッド・モリーナ、主人公の母親役ジョアンナ・グリーソン、主人公の女友達ローレル・ホロマンなどが共演している。


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