”FOXニュース”の女性キャスターらがCEOのロジャー・エイルズから受けたセクハラを告発した事件を描く、製作、監督ジェイ・ローチ、製作、主演シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビー、ジョン・リスゴー、ケイト・マッキノン、コニー・ブリットン、マルコム・マクダウェル、アリソン・ジャネイ、マーク・デュプラス他共演の実録ドラマ。 |
・ドラマ
・シャーリーズ・セロン / Charlize Theron 作品一覧
・ニコール・キッドマン / Nicole Kidman 作品一覧
・マーゴット・ロビー / Margot Robbie / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジェイ・ローチ
製作
アーロン・L・ギルバート
ジェイ・ローチ
ロバート・グラフ
ミシェル・グレアム
チャールズ・ランドルフ
マーガレット・ライリー
シャーリーズ・セロン
ベス・コノ
A・J・ディックス
製作総指揮
ミーガン・エリソン
ジェイソン・クロース
リチャード・マコーネル
脚本:チャールズ・ランドルフ
撮影:バリー・アクロイド
編集:ジョン・ポール
音楽:セオドア・シャピロ
出演
メーガン・ケリー:シャーリーズ・セロン
グレッチェン・カールソン:ニコール・キッドマン
ケイラ・ポスピシル:マーゴット・ロビー
ロジャー・エイルズ:ジョン・リスゴー
ジェス・カー:ケイト・マッキノン
ベス・エイルズ:コニー・ブリットン
ルパート・マードック:マルコム・マクダウェル
スーザン・エストリッチ:アリソン・ジャネイ
ギル・ノーマン:ロブ・ディレイニー
ダグラス・ブラント:マーク・デュプラス
リリー・バリン:リヴ・ヒューソン
ジュリア・クラーク:ブリジット・ランディ=パイン
アリシア:ケイティ・アセルトン
ルディ・バフティアル:ナザニン・ボニアディ
ガーソン・ズワイファク:アンディ・バックリー
ブレット・ベアー:マイケル・バイー
ニール・カヴート:P・J・バーン
レベカ:ダーシー・カーデン
キンバリー・ギルフォイル:ブリー・コンドン
ビル・オライリー:ケヴィン・ドーフ
エインズリー・イアハート:アリス・イヴ
ショーン・ハニティー:スペンサー・ギャレット
アビー・ハンツマン:アシュリー・グリーン
アリスン・キャメロタ:トリシア・ヘルファー
クリス・ウォーレス:マーク・エヴァン・ジャクソン
オリヴィア:ステファニー・スタイルズ
ブライアン・ウィルソン:ブライアン・ダーシー・ジェームズ
ルドルフ・ジュリアーニ:リチャード・カインド
ダイアン・ブランディ:エイミー・ランデッカー
ラクラン・マードック:ベン・ローソン
ジェームズ・マードック:ジョシュ・ローソン
ジュリエット・ハディ:ジェニファー・モリソン
ビル・シャイン:マーク・モーゼス
ジュリー・ロジンスキー:アーナ・オライリー
ジェラルド・リヴェラ:トニー・プラナ
ハリス・フォークナー:リサ・カニング
マーサ・マッカラム:エリザベス・ローム
ニール・マリン:スティーヴン・ルート
マーティン・ハイマン:ジョン・ロスマン
イレーナ・ブリガンテ:ブルック・スミス
フェイ:ホランド・テイラー
ジェニーン・ピロ:アラナ・ユーバック
ナンシー・エリカ・スミス:ロビン・ワイガート
エディ:マデリーン・ジーマ
グレタ・ヴァン・サステレン:アン・ラムゼイ
ベスの従業員:レノン・パラム
サウンドマン:ジョン・ガブラス
本人:ドナルド・トランプ(映像)
アメリカ 映画
配給 ライオンズゲート
2019年製作 109分
公開
北米:2019年12月13日
日本:2020年2月21日
製作費 $32,000,000
北米興行収入 $31,762,810
世界 $61,404,390
■ アカデミー賞 ■
第92回アカデミー賞
・受賞
メイクアップ&ヘアスタイリング賞
・ノミネート
主演女優賞(シャーリーズ・セロン)
助演女優賞(マーゴット・ロビー)
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
2015年、クリーブランド、共和党討論会、9時間前。
”FOXニュース”のメーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)は、CEOのロジャー・エイルズ(ジョン・リスゴー)からの連絡を受け、大統領候補ドナルド・トランプを批判したことを追及され、彼は必要だと言われて戸惑う。
”Fox & Friends”を降ろされ、人気のない昼の番組”The Real Story”に移動していたグレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)が、番組内で”グレン・フライ”を紹介するものの、それが”ドン・ヘンリー”だと気づいたエイルズは激怒する。
映像を担当したスタッフのケイラ・ポスピシル(マーゴット・ロビー)は焦る。
クリーブランド、共和党討論会。 ケリーは、自分がホストを務める”The Kelly File”のディレクターのギル・ノーマン(ロブ・ディレイニー)、スタッフのリリー・バリン(リヴ・ヒューソン)、ジュリア・クラーク(ブリジット・ランディ=パイン)と話し合いぎりぎりまで休息して、ウォーレスとベアーと共に会場に向かう。 ケリーは、女性に対する発言や態度について、容赦なくトランプに質問を浴びせる。 激怒したトランプは、翌朝まで”Twitter”でケリーを攻撃する。 エイルズに呼ばれたケリーは、最高の演出だったと満足する彼から体調のことを訊かれる。 運転手が持ってきたコーヒーのことを話したケリーは、エイルズから注意が足りないと言われるものの、トランプ側を疑う彼から、評判は落ちないと励まされる。 ニュージャージー。 スミスは、2006年、リポーターだったルディ・バフティアル(ナザニン・ボニアディ)が、アンカーのブライアン・ウィルソン(ブライアン・ダーシー・ジェームズ)から性的関係を求められ、それを拒んだために解雇された例を挙げて、会社を訴えて勝つ者はいないとカールソンに話す。 マリンは、この件を公表すれば、今後、誰にも雇ってもらえないとカールソンに話し、スミスは、FOXではなくエイルズを訴える方法があることを伝える。 それを考えていたカールソンは、他の女性たちを集めてエイルズがセクハラの常習者だったことを証明し、この地に別荘がある彼を訴える決意を2人に話し、協力者はいると言って自信を示す。 上席副社長のビル・シャイン(マーク・モーゼス)と話をしたケイラは、報道番組”ザ・オライリー・ファクター”への移動が決まる。 カールソンは、新しい試みと考えノーメイクで番組に出演する。 ケイラの移動を知ったカールソンは、先を急ぎ過ぎるべきではないと伝えるものの、彼女の考えは変わらなかった。 そこにエイルズが現れ、ノーメイクの件で意見されたカールソンは、醜いだけだと言う彼から痛烈に批判される。 夫ダグラス・ブラント(マーク・デュプラス)と共に休暇を楽しんでいたケリーは、トランプが自分への攻撃をやめず、パパラッチが追ってきていることを知り危険を感じる。 その件をケリーから聞いたエイルズは、自分への批判や攻撃の件を話し、気にするなと助言しただけだった。 自社が視覚メディアだと強調するエイルズは、女性キャスターに脚を美しく見せることなどを強要する。 ”ザ・オライリー・ファクタ”のスタッフになったケイラは、発言をビル・オライリー(ケヴィン・ドーフ)に侮辱されて恥をかき、取り乱してトイレでジェス・カー(ケイト・マッキノン)に慰められる。 ジェスから様々なことを教えてもらったケイラは、部屋に誘ってくれた彼女が民主党支持者だと知り驚き、ゲイの彼女とベッドを共にする。 エイルズと広報担当のイレーナ・ブリガンテ(ブルック・スミス)と話し合ったケリーは、視聴者がトランプ支持なので、和解で解決するよう指示される。 ある朝ケイラは、エイルズの秘書フェイ(ホランド・テイラー)を見かける。 ケイラは、ジェスが女友だちとの写真をデスクに飾っていることに気づき、それを隠す。 フェイの後を追ったケイラは、エレベーターの中で彼女と話し、新しい才能を探しているエイルズのオフィスに寄ってほしいと言われ、快くそれを承諾する。 エイルズと話をしたケイラは自分を売り込み、立って回り体を見せるよう指示される。 服を上げて脚を見せるよう指示されたケイラは戸惑うが、視覚メディアだと言うエイルズに従い、下着まで見せる。 動揺するケイラから、この件は黙っていてほしいと言われたエイルズは、部屋で起きることの秘密は完全に守られるが、相手に容赦はしないと伝える。 成功させることは可能だが見返りが必要だと言うエイルズは、それは忠誠心であり、証明する方法を考えるようにとケイラに伝える。 戻ったケイラは、ジェスに起きたことを話そうとするが、エイルズの恐ろしさを知る彼女から、巻き込まないでほしいと言われて話を遮られる。 2016年5月、トランプ・タワー。 カールソンは、番組内で政府の攻撃兵器禁止令を支持したために”2階”(エイルズのオフィス)に呼ばれる。 電話を受けたケイラはエイルズに呼ばれ、ケリーそしてカールソンとエレベーターで一緒になる。 ケリーは、2階で降りたカールソンとケイラが、エイルズのオフィスに向かう様子を見つめる。 フェイから、呼んだのはダイアン・ブランディ(エイミー・ランデッカー)だと言われたカールソンは、ケイラがエイルズの部屋に案内されたために、相変わらずだと思いながらその場を去る。 シャインとダイアンと話をしたカールソンは解雇され、スミスとマリンに連絡して戦う覚悟を伝える。 2016年7月6日、サンヴァレー会議。 ”ニューズ・コープ”の顧問弁護士ガーソン・ズワイファク(アンディ・バックリー)からの電話を受けたラクランとジェームズは、カールソンが起こした訴訟は計画的だったことを知り、エイルズに関する内部調査行うことを提案される。 ラクランは、2001年9月11日、同時多発テロが起きて取り乱すエイルズを黙らせたことを思い出す。 カールソンの訴訟が一斉に報じられ、社内の騒ぎに気づいたケリーは、それを知り驚く。 エイルズの妻ベス(コニー・ブリットン)は、夫からの電話を受けて、すぐに帰宅するよう指示される。 ”Justice with Judge Jeanine”のホスト、ジェニーン・ピロ(アラナ・ユーバック)は、グレタ・ヴァン・サステレン(アン・ラムゼイ)に電話をして今回の件を話す。 事件を気にしすぎるケリーと話をしたギルは、彼女が10年前にエイルズからセクハラを受けたことを知る。 公表してキャリアに傷がつくことを恐れたケリーは、今は静観するとギルに伝える。 ルドルフ・ジュリアーニ(リチャード・カインド)と共にエイルズ側の弁護を担当するスーザン・エストリッチ(アリソン・ジャネイ)は、内部調査で不利になる事実が出るようなことはないかエイルズに尋ねる。 ジョークが通じない場合はあったと言うエイルズは、マードックの差し金とも考えられると2人に話す。 周囲を気にするケリーは、エイルズを支持する”チーム・ロジャー”のピロから、沈黙し過ぎるのは問題だと言われ、会社が数億ドルを払う法的不利な立場に立つ可能性を心配するようにと彼女に伝える。 ピロは、男のエイルズが女性に魅力を感じるのは普通であり、自分たちにチャンスを与えてくれたとケリーに伝える。 その後、エイルズを人間的には嫌いではないケリーは、今後のことを考えて悩む。 2016年7月9日。 ジュリアーニからの電話を受けたズワイファクは、内部調査を法律事務所”ポール|ワイス”に依頼することを伝える。 ズワイファクは、エイルズがFOXを創設する前にセクハラされたたという女性が6人も現れたことを知る。 6人の証言が公に出たためにスタッフを集めたエイルズは、これは戦いだと言って、自分が負ければ道ずれだと伝えて声を荒げる。 ギルらと話したケリーは、ズワイファクから、女性たちが声を上げるよう促せと言われたことを伝える。 ケリーは、6人以外に被害に遭った女性がいるか知ろうとする。 2016年7月14日。 仕事のオファーもゼロだと知ったカールソンは、周囲はエイルズを恐れていると言われ、今後のことを考えて戸惑う。 イレーナに呼ばれたギルは、放送中にケリーの声明を発表すること強要される。 セクハラの獲物になった者の名前を入手したケリーは、彼女らに行動を促すことをギルらに伝えるものの、会社からは逃れられないと言われ、その場は思い留まる。 元同僚のジュリエット・ハディ(ジェニファー・モリソン)を訪ねたケリーは、エイルズの件を尋ねるが、それを否定される。 エイルズが探偵を雇い調査していると言われたケリーは、その対象が自分だと知る。 ケリーは、ジュリエットがオライリーなどからセクハラを受けたことを知り、彼女を気遣う。 アリスン・キャメロタ(トリシア・ヘルファー)に電話をしたケリーは、”ポール|ワイス”に話すことを伝えて、彼女がエイルズからセクハラを受けたことを確認する。 ジュリー・ロジンスキー(アーナ・オライリー)もエイルズからセクハラを受けたことを告白する。 ケイラと話したケリーは、エイルズからセクハラを受けたことを互いに認める。 動揺するケイラは、それを報告するようにと言うケリーが、上層部に話したものの、結局、諦めてしまった理由が理解できない。 自分がどうして、女なのにプライムタイムを任されて成功したと思うか尋ねたケリーは、エイルズと寝たからかと逆に訊かれ、気分を害してその場を去る。 ジェスに電話をしたケイラは、彼女がケリーに自分のことを話したのを確認し、誰にも相談できなかったと言って感謝する。 ポール|ワイスに話すつもりだと言うケリーは、エイルズに迫られ抵抗できなったと泣きながら伝える。 2016年7月18日、ポール|ワイス。 自分が”証人W”だと知ったケリーは、アルファベットの23文字目だったために、22人が名乗り出たことに気づく。 その後、ケリーはエイルズをセクハラで告発し、それを知ったカールソンは喜ぶ。 エイルズは激怒して反撃を指示するが、彼の支持派は混乱する。 アンカーのニール・カヴート(P・J・バーン)、ショーン・ハニティー(スペンサー・ギャレット)、ジェラルド・リヴェラ(トニー・プラナ)は、エイルズの自演であり、今回の件はフェイク・ニュースだと考える。 2017年7月20日、共和党大会。 戻ったエストリッチは、カールソンが主張を裏付ける会話を録音していたことをエイルズとベスに伝える。 エストリッチは、エイルズが全面否認したことで信用を落とすことを目的とした、意図的な作戦だったことを2人に話す。 会場の様子を伝えるケリーは、エイルズがマードックに解雇されたと言うギルから、”ニューヨーク・ポスト”の裏を取ったことを知らされる。 局内のエイルズ支持派は、今後の状況を見守るしかなかった。 2016年7月21日。 エイルズは去り、マードックは、同席していた息子たちに、エイルズのオフィスには自分が入り、船が安定するまで自分が仕切ることを伝える。 自分への反対デモが起きる中、ケリーは辞職することは考えなかった。 ケイラは、シャインと共に現れたマードックが、エイルズの辞職について語る話を聞く。 デスクに戻した写真をジェスが再び隠したことに気づいたケイラは、マードックの話の途中でその場を去る。 カフェにいたカールソンは、タクシーで帰ろうとしながら自分に気づいたケリーと目が合う。 カールソンは、FOXから和解金2000万ドルと謝罪を受け取り、秘密保持契約にはサインする。 FOXは、ロジャー・エイルズとビル・オライリーの被害者に5000万ドルを支払った。 FOXは、エイルズとオライリーに6500万ドルの退職金を払った。 キャリアを失うリスクを感じながら、声を上げた女性たちは、権力者をその地位から引きずり落した。 しかし、それは最後ではない。
ケリーは、アンカーのクリス・ウォーレス(マーク・エヴァン・ジャクソン)やブレット・ベアー(マイケル・バイー)らとの打ち合わせを始めるものの、吐き気を催してトイレに向かう。
...全てを見る(結末あり)
放送内外での性差別発言など悩まされていたカールソンは、弁護士ニール・マリン(スティーヴン・ルート)とナンシー・エリカ・スミス(ロビン・ワイガート)に相談する。
ケリーは、トランプと対談して和解し、悪夢の1年を終わらせようとする。
FOXニュースの所有者ルパート・マードック(マルコム・マクダウェル)の息子ラクラン・マードック(ベン・ローソン)は、カールソンのエイルズ対するセクハラ訴訟のことを知り、弟のジェームズ(ジョシュ・ローソン)に知らせる。
別荘にいたケリーは、ラクランに電話をして弁護士ズワイファクと話をしたいことを伝える。
弁護士マーティン・ハイマン(ジョン・ロスマン)とスミスと話をしたカールソンは、現役社員では誰も声を上げず、ケリーも沈黙していることを知る。
ケリーは、エイルズから関係を強要された内容などを話す。
ケリーは、楽屋に隠れていたダグラスと子供たちに驚かされて、彼に励まされる。
エストリッチを伴うエイルズと話をしたマードックは、功績には敬意を表しながらも、妥当な金額だと言って退職金を提示し、共同で発表したいという彼の要求を拒む。
*(簡略ストーリー)
2015年。
”FOXニュース”のメーガン・ケリーは、大統領候補のドナルド・トランプを痛烈に批判し、その反撃を受けていた。
人気のない番組のホストに移動させられていたグレッチェン・カールソンは、その待遇に不満を抱き、かつてCEOのロジャー・エイルズからセクハラを受けたことを告発する準備を始める。
番組内で、政府の攻撃兵器禁止令を支持したカールソンは解雇されてしまい、ついに訴訟を決意する。
FOX内は混乱し、エイルズ支持派が多数を占める中、かつて彼からセクハラを受けたケリーと、現在、被害に遭っている若手スタッフのケイラは、自分の取るべき行動を考えるのだが・・・。
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”FOXニュース”の人気女性キャスターのメーガン・ケリーやグレッチェン・カールソンらが、CEOのロジャー・エイルズらから受けたセクハラを告発した事件を描く実録ドラマ。
前作でも”ダルトン・トランボ”を描く伝記映画「トランボ」(2015)を監督したジェイ・ローチが製作を兼ね、本作でも、全米を騒然とさせたセクハラ事件をリアルに描いた意欲作。
主人公のメーガン・ケリーとグレッチェン・カールソンを演ずるシャーリーズ・セロンとニコール・キッドマンの熱演と、あえて本人に似せたメイクをして演じたことが話題になった作品でもある。
その主人公の2人の行動を中心にして、野心家でもある架空の若手スタッフを演ずるマーゴット・ロビーの、心の変化と成長も並行して描かれている。
当時、話題になった事件ではあるが、その内情とアメリカ社会の厳しい現実を知ると、自分たちが”幼稚な世界”にいるように思えてしまい、その凄まじい戦場のようなメディア界の恐ろしさが実感できる。
素晴らしいキャストにより、絶対権力に対する勇気ある者の行動を描いたことは評価できるものの、上記のように、事件が社会に与えた影響を考えると、もう一歩踏み込んだ演出が見たかった用にも思える。
第92回アカデミー賞では、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞し、主演女優賞(シャーリーズ・セロン)、助演女優賞(マーゴット・ロビー)にノミネートされた。
主人公らに告発されるメディア界の大物ロジャー・エイルズを怪演するジョン・リスゴー、ケイラ(マーゴット・ロビー)の同僚ケイト・マッキノン、エイルズの妻コニー・ブリットン、ルパート・マードックのマルコム・マクダウェル、エイルズの弁護士スーザン・エストリッチのアリソン・ジャネイ、ケリーの番組ディレクターのロブ・ディレイニー、ケリーの夫ダグラス・ブラントのマーク・デュプラス、ケリーのスタッフ、リヴ・ヒューソンとブリジット・ランディ=パイン、局員のケイティ・アセルトン、ダーシー・カーデン、アンカーのブライアン・ウィルソン(ブライアン・ダーシー・ジェームズ)からセクハラを受けた元リポーター、ルディ・バフティアルのナザニン・ボニアディ、”ニューズ・コープ”の顧問弁護士アンディ・バックリー、アンカーのブレット・ベアー役マイケル・バイー、クリス・ウォーレスのマーク・エヴァン・ジャクソン、ニール・カヴートのP・J・バーン、ショーン・ハニティーのスペンサー・ギャレット、ビル・オライリーのケヴィン・ドーフ、ブライアン・ウィルソンのブライアン・ダーシー・ジェームズ、ジェラルド・リヴェラのトニー・プラナ、広報担当のブルック・スミス、エイルズの秘書ホランド・テイラー、エイルズを支持するジェニーン・ピロのアラナ・ユーバック、エイルズの弁護士ルドルフ・ジュリアーニ役リチャード・カインド、ラクラン・マードックのベン・ローソン、ジェームズ・マードックのジョシュ・ローソン、ケリーの元同僚ジュリエット・ハディのジェニファー・モリソン、上席副社長ビル・シャインのマーク・モーゼス、重役のエイミー・ランデッカー、カールソンの弁護士スティーヴン・ルート、ロビン・ワイガート、ジョン・ロスマン、キャスター他、キンバリー・ギルフォイルのブリー・コンドン、エインズリー・イアハートのアリス・イヴ、アビー・ハンツマンのアシュリー・グリーン、アリスン・キャメロタのトリシア・ヘルファー、ジュリー・ロジンスキーのアーナ・オライリー、ハリス・フォークナーのリサ・カニング、マーサ・マッカラムのエリザベス・ローム、グレタ・ヴァン・サステレンのアン・ラムゼイ、他ステファニー・スタイルズ、マデリーン・ジーマ、レノン・パラム、ジョン・ガブラス、そして、ドナルド・トランプが映像で登場する。