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僕のボーガス Bogus (1996)

亡くなった友人の子供を預かることになった女性と”空想の友人”との心の交流を描く、製作、監督ノーマン・ジュイソン、主演ウーピー・ゴールドバーグジェラール・ドパルデューハーレイ・ジョエル・オスメントナンシー・トラヴィス他共演のフヒューマン・ァンタジー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ファンタジー


スタッフ キャスト
監督:ノーマン・ジュイソン

製作
ノーマン・ジュイソン
アーノン・ミルチャン
ジェフ・ロスバーグ
製作総指揮:マイケル・ネイサンソン
原案
ジェフ・ロスバーグ
フランシス・X・マッカーシー
脚本:アルヴィン・サージェント
撮影:デヴィッド・ワトキン
編集:スティーヴン・E・リフキン
音楽:マーク・シャイマン

出演
ハリエット・フランクリン:ウーピー・ゴールドバーグ
ボーガス:ジェラール・ドパルデュー
アルバート・フランクリン:ハーレイ・ジョエル・オスメント
ロレイン・フランクリン:ナンシー・トラヴィス
アントワーヌ:デニス・マーシアー
ペニー:アンドレア・マーティン
バベット:ウテ・レンパー
ルース・クラーク:シェリル・リー・ラルフ
パートリッジ夫人:バーバラ・ハミルトン
ボブ・モリソン:ケヴィン・ジャクソン
サプライズ博士:ドン・フランクス
クレイ・スラッシャー:リチャード・ポートナウ
校長:アル・ワックスマン
教師:フィオナ・リード

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1996年製作 110分
公開
北米:1996年9月6日
日本:1997年1月25日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $4,357,410


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ラスベガス
サーカス団のダンサーであるロレイン・フランクリン(ナンシー・トラヴィス)と暮らしていた7歳の息子アルバート(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は、母の仕事の間はパートリッジ夫人(バーバラ・ハミルトン)に面倒を見てもらっていた。

ショーを終えたロレインは帰宅途中、信号を無視したピックアップトラックに衝突されて死亡する。

最愛の母を亡くしたアルバートはショックを受けるものの、葬儀の際、絶対に泣かないことを誓う。

ロレインが孤児で、ニューアークの里親に育てられたという団員達の話を聞いてしまったアルバートは、団長のアントワーヌ(デニス・マーシアー)から、移動の多い自分達との行動は無理だと言われる。
...全てを見る(結末あり)

その後、自分に何かあった場合は、同じ里親の元で姉妹として育てられたハリエット・フランクリン(ウーピー・ゴールドバーグ)にアルバートを託すという、ロレインの遺言を、弁護士クレイ・スラッシャー(リチャード・ポートナウ)はアントワーヌらに伝える。

ハリエットに電話をしたスラッシャーは、ロレインが交通事故死したことを知らせる。

動揺するハリエットは、ロレインの親友で団員のルース・クラーク(シェリル・リー・ラルフ)とスラッシャーから、自分がロレインの息子アルバートの後見人だと言われる。

驚くハリエットはそれを断るものの、ルースやアントワーヌに説得され、断ればアルバートが孤児院に入れられることを知り、彼を引き取ることにする。

見送るアントワーヌら団員達を無視するアルバートは、飛行機に乗せられてニューアークに向かう。

フライトアテンダントからノートとクレヨンを渡されたアルバートは、描いた顔と話をする。

トイレに向かったアルバートは、母を想い悲しくなり泣いてしまう。

ノートから飛び出した男性(ジェラール・ドパルデュー)はアルバートに話しかけ、名前は”ボーガス”と自己紹介して、泣いていた彼を励ます。

空港に向かったハリエットは、待っていたアルバートを連れて帰ろうとする。

飛行機の中にノートを忘れたことに気づいたアルバートだったが、その場にボーガスがいることを確認して安心する。

駐車違反の切符を切られて苛立つハリエットは、アルバートを車に乗せてアパートに向かう。

一緒に暮らすためのルールなどを話すハリエットが好きになれないアルバートは、帰りたいことをボーガスに伝えるものの、自分がいつも一緒にいると言われる。

部屋に案内されたアルバートは、悲しみを乗り越えるようにと言うハリエットから、母とは親友だったと言われる。

ハリエットに心から歓迎されない様子のアルバートを気の毒に思うボーガスは、帰りたいと言って涙する彼を抱きしめてやることしかできなかった。

ボーガスと共に入浴したアルバートは、ハリエットが用意した夕食も食べずに眠ってしまう。

アルバートにサンドイッチを持って行ったハリエットは、飾ってあったロレインの写真を見ながら、里親の元で彼女と暮らし始めた時のことを思い出す。

その様子を見ていたボーガスは、ハリエットが出て行った後で、アルバートがいらないというサンドイッチを食べる。

翌日、ハリエットと共に学校に向かったアルバートは、校長(アル・ワックスマン)に教室まで案内され、ボーガスがついて行く。

車を止めていたハリエットは、駐車違反の切符を切られてしまう。

ホテルなどのサプライ品を扱う会社を経営するハリエットは職場に向かい、秘書のペニー(アンドレア・マーティン)からアルバートのことを訊かれる。

自分とは話もしないアルバートが、誰かと話しているようだと言うハリエットに、ペニーは、自分も子供時代に”空想の友”がいたと伝える。

学校は終わるものの、ハリエットが迎えに来ないために、アルバートはボーガスと共に歩いて帰ろうとする。

遅れたハリエットは、校長と共にアルバートを捜す。

公園に向かったアルバートは、ボーガスとその場で遊んで楽しい時間を過ごす。

誰かと遊んでいるようなアルバートを公園で見つけたハリエットは、皆に心配をかけた彼を非難する。

車を止めていたハリエットは、駐車違反の切符を切られてしまう。

おとぎ話や手品などを信じないハリエットは、アルバートから、自分と母は信じていたと言われる。

銀行員のボブ・モリソン(ケヴィン・ジャクソン)に会ったハリエットは、彼に備品の倉庫を見せて、ビジネスを始めるための資金提供を求める。

その場にあったアイスクリーム・ショップの設備でボーガスと共に楽しんでいたアルバートは、その様子を見ても驚かないボブから、息子の誕生パーティーに招待される。

気乗りしないハリエットも招待され、パーティーでボブをおだてるようにとアルバートに指示する。

夕食の際に、誰と話しているのかとアルバートに尋ねたハリエットは、フランスから来たボーガスだと言われる。

目に見える友達と付き合うべきだと言うハリエットは、ボーガスが見えるようなふりをして彼を追い払う。

アルバートから見えていないと言われたハリエットは、ボーガスの服装などを訊かれたために適当に答える。

ボーガスの姿が見えなくなったアルバートは、部屋のベッドにいた彼に、たった一人の友達なので二度と一人にしないでほしいと伝える。

それを約束してもらったアルバートは、ボーガスに寄り添いながら眠る。

眠っているアルバートの様子を見てべッドに入ったハリエットは、話しかけてきたボーガスに気づき目覚める。

驚いたハリエットは、アルバートだと思う。

翌朝、そのことをアルバートに尋ねたハリエットは、話しかけていないと言う彼を学校に送る。

教師(フィオナ・リード)から、”B”で始まる単語を訊かれたアルバートは”Bogus/ボーガス”と答え、意味は”友達”と伝える。

それを否定する教師は、”偽りや本物ではない”と言う意味だと伝えるものの、アルバートから、ボーガスは本物だと言われる。

本物に見せかけている物だと言われたアルバートは、その場にいるおどけるボーガスを見て笑ってしまう。

もう一度ボーガスの意味を訊かれたアルバートは、再び友達と答え、それを否定する教師の話を聞こうとしない。

仕方なく、教師は後でアルバートの話を聞くことにして授業を続ける。

ボブのパーティーに行く気がなかったハリエットは、ペニーから、アルバートを連れて行くべきだと言われる。

仕方なくパーティーに出席したハリエットは、歓迎してくれたボブと話し、ローンのことを確認するものの、今日はパーティーを楽しんでほしいと言われる。

招待されたマジシャン、サプライズ博士(ドン・フランクス)によるイリュージョンが始まり、アシスタントを頼まれたハリエットはそれを断る。

帰宅したハリエットは、手品が得意なアルバートの相手をしてやれなかったために、罪悪感を感じる。

翌日、出社したハリエットは、ボブから連絡があったことをペニーから知らされるが、融資は難しいということだった。

その夜、ボブの家に向かったハリエットが留守の間に、下の階の婦人に子守をしてもらっていたアルバートは、アントワーヌの一座がアトランティックシティでショーをすることを新聞の広告で知る。

ついてこないでほしいとボーガスに伝えたアルバートは、一人でバスに乗りアトランティックシティに向かう。

ボーガスは、バスにしがみついてついて行く。

帰宅したハリエットは、アルバートがいないことと、アントワーヌのショーの新聞広告に気づく。

アトランティックシティ
劇場の楽屋に向かったアルバートは、アントワーヌとバベット(ウテ・レンパー)に、逃げて来たので絶対に戻らないことを伝える。

一緒にいることはできないと言うアントワーヌは、アルバートを催眠術で眠らせる。

ロレインのところに行くとボーガスに伝えたアルバートは、別の世界で母と踊るものの彼女は姿を消してしまう。

現れたハリエットはアルバートを連れ帰ると言い張り、彼とアパートに戻る。

アルバートをベッドに寝かせたハリエットは、姿が見えないボーガスに不満をぶつける。

ボーガスから、念じれば見えると言われたハリエットは、その場に彼が現れたために驚く。

ボーガスを追い払おうとしたハリエットは、彼から自分を必要としていると言われる。

アルバートに嫌われていると言うハリエットは、本物の自分を彼は好きになると話すボーガスに誘われてダンスをする。

ボーガスと踊り楽しい思いをしたハリエットは、彼から、別の世界にいるアルバートを連れ戻すようにと言われる。

アルバートがいないことに気づいたハリエットは、彼が屋上に向かったことに気づく。

梯子を上るアルバートを助けたハリエットは彼を抱きしめ、ボーガスに促されて、あなたが必要だとアルバートに伝える。

アルバートからも自分が必要だと言われたハリエットは、家族になることを彼と共に確認する。

二人の様子を見ていたボーガスは微笑む。

ラスベガス
アルバートと共にロレインの墓参りをしたハリエットは、ボーガスがその場にいることを確かめながらその場を去る。

心の中で二人に別れを告げたボーガスは、道路に座っていた少女に話しかけて、彼女の家に向かう。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ラスベガス
サーカス団のダンサーである母ロレインを交通事故で亡くした7歳の少年アルバートは、同じ里親に母と共に育てられた後見人のハリエット・フランクリンに引き取られることになり、ニューアークに向かう。
途中、飛行機の機内で”空想の友”ボーガスが現れ、悲しみを癒されたアルバートは彼と友達になり、迎えに来たハリエットと共にアパートに向かう。
仕事が忙しいハリエットは、アルバートの世話をすることで苦悩し、新生活を始めたアルバートは心を閉ざし、ボーガスと空想の世界で過ごしてばかりいたのだが・・・。
__________

社会派ドラマやミュージカル、そしてコメディなど様々な分野で名作を世に送り出したノーマン・ジュイソンが製作を兼ねて演出した作品。

慌ただしい日々を送る女性と、引き取ることになった亡くなった親友の息子、そして、彼を見守る”空想の友”との交流を描くファンタジー・ドラマ。

全体としてはコメディなのだが、身寄りのなくなった幼い少年の心を閉ざす姿は実に悲しげであり、その彼を優しく見守る”空想の友”が、その沈む気持ちを和ませてくれる。

終盤にかけて、ややヒューマニズムの押しつけのような演出が気になるが、各キャラクターの個性溢れる好演もあり、まずまず楽しめる作品。

忙しい日々を送りながら、亡くなった友人の息子と生活することになるウーピー・ゴールドバーグ、少年の心の中に現れる”空想の友人”ジェラール・ドパルデュー、彼と親交を深める母を亡くした孤独な少年ハーレイ・ジョエル・オスメント、交通事故で亡くなるその母親ナンシー・トラヴィス、彼女が所属するサーカス団の団長デニス・マーシアー、主人公の秘書アンドレア・マーティン、サーカス団員のウテ・レンパー、同じくシェリル・リー・ラルフ、少年の世話をする婦人バーバラ・ハミルトン、主人公から融資の相談を受ける銀行員のケヴィン・ジャクソン、彼の息子の誕生パーティーに招待されるマジシャン、ドン・フランクス、少年の母親の弁護士リチャード・ポートナウ、少年が通う学校の校長アル・ワックスマン、教師のフィオナ・リードなどが共演している。


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