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BODY/ボディ Body of Evidence (1993)

急死した富豪の遺産を相続したため殺人容疑者となった愛人と弁護士との関係を描く、監督ウーリ・エーデル、主演マドンナウィレム・デフォージョー・マンテーニャアン・アーチャージュリアン・ムーアフランク・ランジェラユルゲン・プロホノフ他共演の官能サスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)

ジュリアン・ムーア / Julianne Moore / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ウーリ・エーデル

製作:ディノ・デ・ラウレンティス
製作総指揮
スティーブン・ドイッチ
メリンダ・ジェイソン
脚本:ブラッド・マーマン

撮影:ダグラス・ミルサム
編集:トム・ノーブル
音楽:グレーム・レヴェル

出演
レベッカ・カールソン:マドンナ

フランク・デュラニー:ウィレム・デフォー
ロバート・ギャレット:ジョー・マンテーニャ
ジョアン・ブラズロー:アン・アーチャー
シャロン・デュラニー:ジュリアン・ムーア
ジェフリー・ロストン:フランク・ランジェラ
アラン・ペイリー医師:ユルゲン・プロホノフ
マッカーディ医師:チャールズ・ハラハン
リース刑事:マーク・ロルストン
グリフィン刑事:リチャード・リール
チャールズ・ビッグス:スタン・ショウ
ゲイブ:ジェフ・ペリー
バーナム判事:リリアン・リーマン
アンドリュー・マーシュ:マイケル・フォレスト

アメリカ 映画
配給 MGM

1993年製作 99分
公開
北米:1993年1月15日
日本:1993年3月20日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $13,273,600


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
オレゴン州、ポートランド
富豪アンドリュー・マーシュ(マイケル・フォレスト)が、心臓発作で死亡しているのが見つかる。

マーシュ邸では警察の現場検証が始り、地方検事ロバート・ギャレット(ジョー・マンテーニャ)は、再生されたままのマーシュと愛人レベッカ・カールソン(マドンナ)が愛し合う姿を映したビデオを確認する。

それを観ていたマーシュが興奮して発作を起こしたと考えたギャレットだったが、手足が縛られていたことをリース刑事(マーク・ロルストン)から知らされる。

ベッドの手錠の跡なども確認したギャレットは、マーシュの秘書ジョアン・ブラズロー(アン・アーチャー)から、犯人がレベッカであると言われる。
...全てを見る(結末あり)

マーシュの葬儀は行われ、参列していたレベッカに声をかけた弁護士のフランク・デュラニー(ウィレム・デフォー)は、彼女から弁護を頼まれる。

容疑者になってもいないレベッカだったが、疑われるのが間違いない状況を伝えつつ、マーシュを愛していたと言って無実だと話す。

レストランを経営する妻シャロン(ジュリアン・ムーア)にレベッカの話をしたデュラニーは、彼女の無実を信じると語る。

警察に呼び出されたレベッカは、デュラニーと共にギャレットらの質問を受け、マーシュとの関係を正直に話す。

コカイン使用を否定したレベッカは、心臓病だったマーシュの検死の結果、薬物反応が出たことを知らされる。

マーシュの持病を知らなかったと言うレベッカは、男はみな嘘つきだと伝える。

それ以上の質問を拒みレベッカと共に席を立ったデュラニーだったが、ギャレットは、彼女を逮捕するようリースに指示する。

憤慨するデュラニーだったが、マーシュの遺言でレベッカには800万ドルが入るため、それが動機となった犯行の可能性を知らされ、実刑は免れないと言われる。

保釈されたレベッカは無実であることをデュラニーに伝え、800万ドルを相続することを知らされる。

世間は信じないだろうが、自分とマーシュの関係は正常だったとレベッカは話す。

ギャレットと共に現れたジョアンから話を聞いたデュラニーは、レベッカの異常さとコカイン使用を目撃したことを知らされる。

その件をデュラニーに追及されたレベッカは鍼灸院に向い、自分が使用している白い粉末が月経困難症の薬だと確認させて納得させる。

レベッカを自宅のボートハウスに送ったデュラニーは、彼女に寄って行くよう言わられるもののそれを断り、裁判で闘い抜くことを伝えてその場を去る。

バーナム判事(リリアン・リーマン)の下で始まった裁判で、ギャレットは、レベッカが自分の体を”凶器”にしてマーシュを殺したと主張する。

デュラニーは、レベッカが殺人を犯した証拠がないと言って反論する。

マッカーディ医師(チャールズ・ハラハン)を証人として呼んだギャレットは、マーシュがコカインを常用していなかったことを確認する。

コカイン入りの吸入スプレーがベッドの横にあり、風邪をひいていたマーシュは、それを知らずに吸入したとマッカーディは指摘する。

デュラニーの異議は認められるが、吸入スプレーを証拠品として提出したギャレットは、心臓病患者に及ぼすコカイン使用の影響をマッカーディに問う。

激しい動悸を伴った状態での性行為は自殺と同じだと答えたマッカーディは、マーシュがベッドの上で拘束されていたことも話す。

性行為でアザができる可能性をデュラニーに指摘されたマッカーディはそれを認め、マーシュが特殊な趣味を持ち、刺激を求めたことも考えられると言われる。

かつてコカインを使用したことがあるマーシュを診た救命医アラン・ペイリー(ユルゲン・プロホノフ)が証人に呼ばれ、同じことをすれば自殺行為だと警告したことを話す。

証言台に座ったジョアンは、事件前日のマーシュの様子をギャレットに問われ、レベッカの相手で体がもたないと彼が言っていたと語る。

マーシュが秘書に性生活まで語ることを疑問に思うデュラニーは、レベッカがシカゴに向かうことで、マーシュが落ち込んでいたのではないかと指摘し、それをジョアンに認めさせる。

レベッカがコカインを吸ったと言ったジョアンが治療センターに入っていた理由を尋ねたデュラニーは、彼女が薬とアルコール依存症の治療を受けていたことを確認する。

その薬がコカインであることをジョアンに認めさせたデュラニーは、彼女がマーシュに与えたコカインでないかと問い詰め、判事に入院記録を渡す。

マーシュを救急室に運んだ者のサインがあると伝えたデュラニーは、それがジョアンのサインだと彼女に確かめさせ、証拠物件だと言ってギャレットに渡す。

ほぼ思い通りになった初日の結果に満足したデュラニーはレベッカと食事を共にし、マーシュとの出会いについてなどを聞く。

目を見ただけで同じ”趣味”だと分かったと言うレベッカに、デュラニーは、この場の客の中からそれを探してほしいと伝える。

それを知りたがるデュラニーに、否定されるから誰かは言わないとレベッカは答える。

レベッカを送ったデュラニーは、自分が求めていることを見抜かれて彼女に迫る。

それを制止したレベッカは、デュラニーに帰るよう伝える。

車に乗ったデュラニーだったがレベッカに心奪われ、彼女の元に戻る。

デュラニーはレベッカにリードされ、二人は激しく愛し合う。

翌朝、自宅で目覚めたデュラニーは、体のアザに気づく。

二日目の法廷で、ギャレットはペイリー意思を再度、証言台に呼ぶ。

被告との親密な関係をギャレットに問われたペイリーは、それを認める。

マーシュを診たことがあるとレベッカに伝えたところ、彼女がそれに興味を示し、再びコカインを使った場合は自殺行為だと言ったことをペイリーは話す。

デュラニーは、前回、被告との関係を話さなかったことをペイリーに問い、聞かれなかったと言われる。

ペイリーが肉体関係を聞かれため、ギャレットは異議を申し立てるものの却下される。

それを否定するペイリーに、レベッカが拒んだのかをデュラニーは問うが、ギャレットが誘導尋問だと言って再び異議を申し立てたため、バーナム判事は二人を呼ぶ。

質問が中傷でないことをデュラニーに確認した判事は、異議を却下することをギャレットに伝える。

レベッカとの関係と脅したことまでペイリーに追及するデュラニーは、電話の録音テープを流す許可を得てそれを聴かせる。

脅迫の内容について問われたペイリーは、マーシュのことをレベッカには話していないとデュラニーに言われるが、彼女にそれを聞かれたと答える。

偽証は犯罪だと言われたペイリーは嘘ではないと伝え、デュラニーは質問を終える。

法廷を出たレベッカとデュラニーは、地下駐車場に向い愛し合う。

翌日の法廷で、ギャレットはジェフリー・ロストン(フランク・ランジェラ)を証人として呼び、デュラニーは予定にないと言ってバーナム判事に意見する。

ロストンの長期旅行で連絡がとれなかったと言うギャレットの説明を認めた判事は、デュラニーを席に着かせる。

レベッカとの恋人関係をロストンに確かめたギャレットは、性生活の内容を聞き、心臓病だった彼が要求に応じられなかったことを確かめる。

いつもレベッカがリードしていたと言う肉体関係の具体的な話になり、法廷内のざわめきを気にする判事は、記録係以外は退廷させる。

性行為の詳しい話を始めたロストンは、その激しさで死にそうになったことを伝え、レベッカを相続人にしたことを暗に認め、愚かだったと語る。

証言された場合は不利になる関係した相手の存在を隠していたため、レベッカはデュラニーに責められる。

仕事以外の関係は断ると言われたレベッカは、デュラニーを侮辱してその場を去る。

シャロンの店に向かったデュラニーは、彼女がレベッカとの関係に気づいていることを知る。

レベッカのボートハウスに車が止まっていたのを目撃した者がいると言われたデュラニーは、仕事の話で寄ったと言い訳をする。

しかし、レベッカと電話で話していたシャロンは、その声で関係に気づいたことを伝え、胸や背中の傷のことを問う。

後悔しながら愛を伝えたデュラニーだったが、家を出て行くようにとシャロンに言われる。

ボートハウスに向いレベッカを責めるデュラニーだったが、彼女に誘われて愛し合う。

翌朝、同僚のチャールズ・ビッグス(スタン・ショウ)に起こされたデュラニーは、レベッカとマーシュが愛し合うビデオを見せられる。

消し忘れの画像に、全裸のジョアンが映っていたことを確認したデュラニーは喜び、ビッグスに感謝する。

再び法廷に呼ばれたジョアンは、マーシュが遺言を直す前と後の受け取れる遺産額をデュラニーに聞かれる。

25万ドルが1万ドルになったものの、マーシュには感謝していると言うジョアンは、彼との性的関係も問われる。

それを否定するジョアンに、証拠のビデオがあると伝えたデュラニーは更に質問を続け、ギャレットは異議を申し立てる。

バーナム判事がそれを認めたためデュラニーは質問を変えて、マーシュのために薬局で吸入器をツケで買ったことをジョアンに問う。

その領収書を証拠として提出して判事に渡したデュラニーは、それが凶器の吸入スプレーだだと指摘する。

嫉妬したジョアンが、スプレーにコカインを混ぜたと言うデュラニーは、質問を判事に制止される。

ジョアンがマーシュを殺して、自分に罪を被せたと言うレベッカだったが、わずか3ドルのスプレーをツケで買ったことをデュラニーは疑問に思う。

このままではまだ有罪の可能性があると言うレベッカから証言させてほしいと頼まれたデュラニーは、仕方なくそれを承知する。

トイレでシャロンと出くわしたレベッカは、幸運を祈ってほしいと伝えるが、頬を叩かれてしまう。

レベッカは証言台に向い、シャロンは傍聴席でその様子を見守る。

デュラニーは、事件当日のマーシュとの出来事などをレベッカに聞く。

ペイリーと付き合っていた4か月後にマーシュと出会ったと言うレベッカだったが、その両者と付き合っていたことをギャレットは疑問視する。

質問に動じないレベッカは、心臓の悪い資産家マーシュとロストンとの関係についても質問される。

マーシュの病気は知らなかったと言うレベッカだったが、ロストンは手術を受けたため利用できないと考え別れたのではないかとギャレットに問われる。

ロストンの浮気現場を見たからだと答えるレベッカは、男といた彼にショックを受けたと話す。

本人がいないからこそ話せることだとギャレットに言われたレベッカは、傍聴席にロストンがいることを伝える。

ロストンは席を立ち、レベッカの話を認めて退廷する。

判決の結果、レベッカは無罪となり、デュラニーは感謝されるものの、納得できないでいた。

ボートハウスに向かったデュラニーは、レベッカが全てうまくいったことをペイリーに伝えている場を目撃する。

その場にデュラニーがいることに気づいたレベッカは、ペイリーからコカインを入手し、800万ドルのためにした犯行だと話す。

依頼人探しなら疑われる可能性があるペイリーがいるとデュラニーに伝えたレベッカは、彼に殴られて襲われる。

それを制止したデュラニーだったが、レベッカが手にした銃をペイリーが奪い発砲する。

デュラニーは、格闘になったペイリーを階下に突き落とす。

銃で傷を負ったレベッカを介抱するデュラニーだったが、ペイリーが彼女を射殺しする。

レベッカは窓を突き破り、水中に落下する。

警察の検証が始り、デュラニーは、駆けつけたギャレットの勝ちを認める。

レベッカの遺体は搬送され、デュラニーは迎えに来たシャロンの元に向かう。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
オレゴン州、ポートランド
富豪マーシュが急死し、愛人だったレベッカ・カールソンと愛し合った直後の死であったため、彼女の殺人容疑が浮上する。
レベッカに弁護を依頼された弁護士デュラニーだったが、心臓病だったマーシュがコカイン吸入で殺されたと指摘する地方検事ギャレットにより、レベッカは逮捕されてしまう。
保釈されたレベッカの無実を勝ち取ろうとする敏腕弁護士のデュラニーは公判を有利に進めるのだが、次第に彼女の魅力の虜になってしまう・・・。
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当時のマドンナのイメージ路線のための宣伝映画のような作品で、異次元のスーパースター的な存在になりつつある彼女のワンマン映画とも言える。

マドンナが全てを仕切り、周囲が気を遣っているっているような雰囲気が感じられる仕上がりで、良く言えば体を張った彼女の熱演ではあるが、熱烈なファンでもなければ拒否したいような作品。

悪女にしか見えないマドンナが、どのような展開になっても犯人以外で終わることは考えられないという、サスペンスとも言えない内容に絶句した方も多いはずだ。

酷評された本作は興行的にも失敗し、当然の結果と言える、ラジー賞ではマドンナが最悪女優賞を受賞し、作品自体は主要部門にノミネートされてしまった。

主人公より遥かに美しく魅力的な妻ジュリアン・ムーアを裏切るとは(性癖の問題?)・・・と思ってしまう辣腕弁護士のウィレム・デフォー、地方検事ジョー・マンテーニャ、被害者の秘書アン・アーチャー、主人公の元恋人フランク・ランジェラ、主人公と裏で手を組む医師ユルゲン・プロホノフ、医師チャールズ・ハラハン、刑事マーク・ロルストンリチャード・リール、弁護士スタン・ショウと同僚のジェフ・ペリー、判事リリアン・リーマン、殺害される老富豪マイケル・フォレストなどが共演している。


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