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交通事故の負傷から奇跡的に復活したボクシング世界王者ビニー・パジェンサの苦闘を描く、製作総指揮マーティン・スコセッシ、製作、監督、脚本ベン・ヤンガー、主演マイルズ・テラー、アーロン・エッカート、キアラン・ハインズ、テッド・レヴィン、ケイティ・セイガル他共演の実録スポーツ・ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督：ベン・ヤンガー
製作
ブルース・コーエン
エマ・ティリンジャー・コスコフ
チャド・Ａ・ヴェルディ
ノア・クラフト
ベン・ヤンガー
パメラ・サー
製作総指揮
マーティン・スコセッシ
ジョシュア・サソン
ミシェル・ヴェルディ
マイルズ・ネステル
リサ・ウィルソン
原案
ベン・ヤンガー
ピッパ・ビヤンコ
アンジェロ・ピッツォ
脚本：ベン・ヤンガー
撮影：ラーキン・サイプル
編集：ザカリー・スチュアート＝ポンティエ
音楽：ジュリア・ホルター
出演
ビセンゾ”ビニー”エドワード・パジェンサ：マイルズ・テラー
ケビン・ルーニー：アーロン・エッカート
ルイーズ・パジェンサ：ケイティ・セイガル
アンジェロ・パジェンサ：キアラン・ハインズ
ルー・デュヴァ：テッド・レヴィン
ダン・デュヴァ：ジョーダン・ゲルバー
ジョン：ダニエル・サウリ
ドリーン・パジェンサ：アマンダ・クレイトン
アシュリー：クリスティーン・エヴァンジェリスタ
ヘザー：ティナ・カシアーニ
チャリティー：リズ・キャリー
リー：デニース・シェーファー
アメリカ 映画
配給 オープン・ロード・フィルムズ
2016年製作 117分
公開
北米：2016年11月18日
日本：2017年7月21日
製作費 $6,000,000
北米興行収入 $5,083,910
世界 $6,698,680
＊詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1988年11月、ラスベガス、シーザーズ・パレス。
WBC世界スーパーライト級王者ロジャー・メイウェザーとの対戦で、計量に遅れるビセンゾ”ビニー”エドワード・パジェンサ（マイルズ・テラー）は、体重を落とすことに必死になっていた。
計量は始まりメイウェザーはパスし、ビニーは、父アンジェロ（キアラン・ハインズ）やマネージャー兼トレーナーのルー・デュヴァ（テッド・レヴィン）らが待つ会場にようやく現れる。
ビニーは140ポンドちょうどでパスし、明晩の試合を控えてカジノで楽しむ。
11月7日。
試合は始まり、劣勢のビニーは反撃できず、メイウェザーに判定負けする。
ロードアイランド州、プロビデンス。
実家に戻ったビニーは、母ルイーズ（ケイティ・セイガル）が録画した試合のビデオを見直す。
試合後に揉めて、ルーがメイウェザーのパンチを受ける姿を見たビニーは、インタビューを受けた彼が、自分に対し引退を考えるべきだと語る姿を気にする。
ビニーと共にルーを訪ねたアンジェロは、彼の息子ダン（ジョーダン・ゲルバー）もまじえて引退発言の件で話し合う。
アゴがもろいので引退するべきだとビニーに伝えたルーは、もう一度戦いたいという彼の考えを受け入れる。
ニューヨーク州、キャッツキル。 ケビンから、自分のところに来たのはルーに捨てられたことを意味すると言われたビニーは、トレーニングを始める。 体重オーバーのビニーは、2階級アップのジュニアミドル級で戦わせると言うケビンの考えに従う。 ビニーの家に招待されたケビンは、母ルイーズと姉ドリーン（アマンダ・クレイトン）、その婚約者ジョン（ダニエル・サウリ）を紹介される。 ルイーズはビニーの新しい恋人ヘザー（ティナ・カシアーニ）を歓迎し、アンジェロはケビンに挨拶する。 食事の後でアンジェロは、階級アップの件でケビンに意見する。 ケビンは、ビニーは自分に会うまでは偉大なファイターだったとアンジェロから言われたため、気分を害してその場を去る。 その後ビニーは、アンジェロからジルベール・デュレとの世界タイトル戦が決まったことを知らされて喜ぶ。 それを不満に思うケビンは、ルーが組んだと考え、その件を彼に問いただし、ロベルト・デュランとの対戦の話も聞く。 ビニーの復帰戦は早いと考えるケビンは、利用して儲けようとするルーを批判する。 アンジェロは賛成していたと言われたケビンは、ラスベガスでのビニーに対する引退発言を実現させようとしていると考えるものの、結局はデュレとの対戦を受けることになる。 地元で戦うことになったビニーは、記者会見の場でデュレと牽制し合う。 1991年10月1日、プロビデンス・シビックセンター。 ケビンは、作戦を無視して打ち合うビニーに、自分のペースを保てと伝える。 指示に従ったビニーは、最終12ラウンドTKO勝ちで、念願の2階級制覇を達成する。 11月12日。 事故のことを知ったアンジェロは病院に向かい、ルイーズやケビンらと共に意識が戻らない息子の様子を見守る。 意識が戻ったビニーは、首の骨折を知りショックを受け、主治医の説明を受けて、再び戦えるかを問う。 歩行も困難な可能性があると言われたビニーは動揺して興奮し、鎮静剤で眠らされる。 事故から4日後、ビニーはハロー（脊椎固定器具）を装着する手術を受ける。 退院したビニーは家に戻り、誕生日を盛大に祝ってもらい、チャンピオン・ベルトを渡される。 防衛戦は無理だと判断したルーは、ビニーにタイトルを返上するようにと伝え、ダンは彼に現金を渡す。 ケビンからも、ボクシング以外のことを考えることを提案されたビニーは、戦う考えを変えずにカジノに向かい、受け取った現金を使い果たす。 酒を飲んでトラブルを起こしたケビンは、警官に運転免許を没収される。 自宅に戻ったビニーはボクシングを諦める気になるものの、地下室に向かう。 ビニーは、ベンチプレスでバーベルを上げてみるものの無理だった。 バーベルを外したビニーは、バーだけを何とか上げることができる。 翌日、訪ねて来たケビンにトレーニングしたいことを伝えたビニーは、無理だと言われるものの、既に始めていることを伝える。 仕方なくビニーに協力することにしたケビンは、家族に知られないようにしてトレーニングを始める。 それをアンジェロに知られたケビンは追い出され、ビニーは、心配させたくなかったと父に伝える。 ハローを取り外す当日、ビニーは、麻酔なしで行うことを主治医に伝える。 無理だと言われたビニーだったが、激痛に耐えながらハローを取り外す。 その後ビニーは、ジムで本格的なトレーニングを始める。 対戦相手を見つけようとするビニーだったが、自分を病院送りにしてまで戦おうとするボクサーはいないことをルーから知らされる。 記者たちを呼んだトレーニングの場でも、ボクサーは、ビニーとのスパーリングを拒む。 何とかスパーリングを始めたビニーは、打ってこない相手を挑発してパンチを受ける。 ビニーのトレーニングの様子がテレビで紹介され、ダンは、ビジネスになるとルーに伝える。 ビニーの早過ぎる復帰に意見するアンジェロは、傷つくのを見たくないと言って次の試合のセコンドを拒む。 その後ビニーは、IBC世界スーパーミドル級王者ロベルト・デュランとの対戦でファイトマネー160万ドルをルーとダンから提示され、ケビンと共にそれを受ける。 1994年6月25日、ラスベガス、MGMグランド・ガーデン・アリーナ。 デュランの圧倒的優勢で試合は進み、ビニーの身を案ずるアンジェロは、ケビンに試合をやめさせようとする。 諦める気のないケビンは、地下でのトレーニングを思い出せとビニーに伝える。 攻勢に出たビニーは、その後の試合を支配する。 試合が気になるルイーズは、初めてテレビの前でビニーの姿を見る。 そしてビニーは12ラウンドを戦い抜き、判定勝ちで世界タイトルを獲得する。 その後、ジャーナリストのインタビューに答えたビニーは、勝因やマネージャーとのトラブルのことなどを訊かれる。 ビニーは、ボクシングの世界はウソであふれていると答え、最大の嘘を訊かれる。 単純ではないと答えるビニーは、何を言われても結果がすべてで、勝てばいいと伝える。
ビニーは、マイク・タイソンのトレーナーだった、アル中のケビン・ルーニー（アーロン・エッカート）をルーに紹介される。
...全てを見る（結末あり）
デュレとビニーの試合は始まり、いつものように家族と共にテレビ観戦をしないルイーズは、別の部屋で祈る。
友人ジミーと新車でドライブに出かけたビニーは、正面衝突事故を起こし、助手席にいた彼は首を骨折する重傷を負う。
デュラン対ビニーのタイトルマッチは始まり、初めてセコンドを外れたアンジェロはリングサイドで試合を見守る。
＊(簡略ストー リー)
1988年、ラスベガスでのWBC世界スーパーライト級王者ロジャー・メイウェザーとの戦いに敗れたビセンゾ”ビニー”エドワード・パジェンサは、マネージャー兼トレーナーのルー・デュヴァから引退を勧められる。
それに従う気のないビニーは、マイク・タイソンのトレーナーだったものの、今はアル中のケビン・ルーニーと共に、世界タイトルに挑もうとする。
その後ビニーは、チャンピオンのジルベール・デュレとの対戦に勝利しタイトルを獲得するものの、交通事故に遭い首を骨折し、復帰は無理だと言われる。
戦いを諦めないビニーは、ケビンの協力を得て再びリングに上がろうとするのだが・・・。
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交通事故からの奇跡の復活を遂げた、ボクシング世界王者ビニー・パジェンサの苦闘を描くスポーツ・ドラマ。
マーティン・スコセッシが製作総指揮を担当し、脚本家としても活躍するベン・ヤンガーが製作と脚本を兼ねて監督し、若手実力派スターのマイルズ・テラーとアーロン・エッカートの共演などが話題になった作品。
交通事故で頸椎を損傷し、歩行困難だと言われた主人公のビセンゾ”ビニー”エドワード・パジェンサの復活劇を、リアルに描いた実録ドラマ。
しかし、事実が忠実に描かれているのではなく、ビセンゾ・パジェンサが行った復帰戦などの経緯はかなり変更されている。
ロジャー・メイウェザーに敗れたビセンゾ・パジェンサは、ジルベール・デュレと対戦するまでに数試合を行っていて、クライマックスのロベルト・デュランとのタイトルマッチが復帰戦となっているが、実際は、1992年にタイトルを剥奪された彼の復帰戦は、1993年、IBO世界スーパーミドル級王者ダン・シェリーとの試合である。
細かいことは抜きにして、物語をドラマチックに仕上げる演出として考えれば気にはならない。
主演のマイルズ・テラーは、奇跡の復活を遂げて世界タイトルを獲得する不屈の男ビセンゾ”ビニー”エドワード・パジェンサを、演技派らしく見事に演じている。
主人公を支えるトレーナー、ケビン・ルーニーを雰囲気ある演技で演ずるアーロン・エッカート、主人公の母親ケイティ・セイガル、セコンドとして息子を見守る主人公の父親キアラン・ハインズ、名トレーナー、マネージャー、プロモーターとして知られるルー・デュヴァのテッド・レヴィン、その息子ダン・デュヴァのジョーダン・ゲルバー、主人公の姉アマンダ・クレイトン、その婚約者ダニエル・サウリ、主人公の恋人クリスティーン・エヴァンジェリスタ、ティナ・カシアーニ、リズ・キャリー、デニース・シェーファーなどが共演している。