凶暴な男の嫌がらせに遭う女性を助けようとする老人の悪に立ち向かう姿を描く、監督ダニエル・アルフレッドソン、製作、主演アンソニー・ホプキンス、ジュリア・スタイルズ、レイ・リオッタ、ハル・ホルブルック、アレクサンダー・ルドウィグ、ロックリン・マンロー他共演のスリラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ダニエル・アルフレッドソン
製作
リック・ダグデール
エレン・ゴールドスミス・ヴェイン
アンソニー・ホプキンス
グレゴリー・ジェイコブズ
リンジー・ウィリアムズ
原作:キャッスル・フリーマンJr.”Go with Me”
脚本
ジョセフ・ガンジェミ
グレゴリー・ジェイコブズ
撮影:ラスマス・ヴィデベック
編集:ホーカン・カールソン
音楽
アンダース・ニスカ
クラス・ワール
出演
レスター:アンソニー・ホプキンス
リリアン:ジュリア・スタイルズ
リチャード・ブラックウェイ:レイ・リオッタ
ウィザー:ハル・ホルブルック
ネイト:アレクサンダー・ルドウィグ
マードック:ロックリン・マンロー
ウィンゲート保安官:デイル・ウィルソン
アメリカ 映画
製作 The Gotham Group
2015年製作 90分
公開
北米:2015年6月10日
日本:未公開
製作費 $8,000,000
北米興行収入 $27,079
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
オレゴン州。
母親の死後、故郷の町に戻ったリリアン(ジュリア・スタイルズ)は、自分に付きまとうリチャード・ブラックウェイ(レイ・リオッタ)に襲われ、愛ネコを殺される。
翌日、保安官のウィンゲート(デイル・ウィルソン)を呼んだリリアンは、ブラックウェイに首を切られて殺されたネコの死体を見せる。
ブラックウェイに襲われたことをウィンゲートに話したリリアンは、付きまとわれていると言って怯える。
ウィンゲートから、家を売り払い元居た場所に戻るべきだと言われたリリアンは、彼が何もしてくれそうもないために帰ろうとする。
メイベルレイク製材所のスコッティという男に助けを求めるようにと言われたリリアンは、彼のボスのウィザー(ハル・ホルブルック)に会うことを勧められる。
帰宅してネコを埋葬したリリアンは、製材所に向かいウィザーに会う。
スコッティに会いたいと伝えたリリアンは、今はいないと言われ、嫌がらせをする男ブラックウェイにネコを殺されたことを話して助けを求める。 保安官に相談したのかと訊かれたリリアンは、スコッティに相談しろと言われたことをウィザーに伝える。 ウィザーから、以前住んでいたシアトルに戻るべきだと言われたリリアンは、その場にいたレスター(アンソニー・ホプキンス)やネイト(アレクサンダー・ルドウィグ)、クープとD.B.も何もしてくれそうもないので苛立ちその場を去る。 車に戻ったリリアンがエンジンがかからない様子を見ながら、誰か彼女を助ければ、1週間分の給料と葬式代を出すというウィザーの話を聞いたレスターは、自分がブラックウェイのところへ行くと伝える。 相手がブラックウェイであるために心配するウィザーは、レスターがネイトを連れてい行く気なので、それを彼に確認する。 ウィザーから、リリアンが町を出れば騒ぎを起こさずに収まると言われたレスターだったが、ネイトを連れてリリアンの車に向かう。 リリアンの車が動かないために、ネイトのトラックでブラックウェイを捜しに行くと言うレスターは、彼女に自己紹介して町に向かう。 リリアンに罵倒されたウィザーは、職務を放棄しているウィンゲートのことを非難し、若い娘を見ると放っておけないレスターは、ブラックウェイの怖さを知っているはずだとクープとD.B.に話す。 必要なものを取りにレスターの家に寄ったリリアンは、彼の娘の部屋に気づく。 ドラッグの過剰摂取で娘が自殺した話をネイトから聞いたリリアンは、レスターは娘の話はしないと言われる。 包んだ銃らしきものを持ってきたレスターに、銃なら必要ないと伝えたリリアンだったが、話し合いが通じるような相手ではないと言われて納得する。 スコッティが戻り、リリアンのことを話したウィザーは、過去にブラックウェイと揉めたので、保安官が仕返しをしたがっていると思ったのかもしれないと伝える。 ブラックウェイに叩きのめされたことを思い出しながら、スコッティは、和解したので恨みはないとウィザーらに話す。 知人のフィッツジェラルドに会ったレスターは、ブラックウェイを捜していることを伝えて、彼と何があったのかを尋ねる。 以前、木の伐採の件でブラックウェイに騙されたフィッツジェラルドは、それを保安官に話そうとしたものの、娘を痛めつけると脅されたことをレスターに伝える。 レスターは、ブラックウェイの居場所は知らないと言うフィッツジェラルドに、リリアンが嫌がらせをされていることを話す。 捜すのはやめた方がいいと言われたリリアンは、自分は代行教員なので娘を知っているとフィッツジェラルドに伝える。 ダイヤモンド・ピークの伐採チームに聞けばブラックウェイの居場所は分かるかるだろうと言われたレスターは、その場に向かう。 現場に着き、レスターから話してくるようにと指示されたネイトは、作業員にブラックウェイの居場所を訊く。 銃のような包みを持って、いないと答える作業員に近づいたレスターは、ブラックウェイはマードック(ロックリン・マンロー)の所に行ったと言われ、彼の元に向かう。 バーにいた会計士のマードックは、現れたレスターからブラックウェイの居場所を訊かれ、知らないと答える。 ブラックウェイの言うことを聞いたほうがいいと助言するマードックに侮辱されたネイトは、彼に襲い掛かり格闘になる。 バーテンダーからナイフを受け取ったマードックだったが、レスターに指を折られてしまう。 その場から去ったレスターらは、町のダイナーに向かう。 オーナーのクリスと話したレスターは、ブラックウェイの居場所を訊く。 アル中を克服したばかりのクリスは、トラブルに関わりたくないことをレスターに伝える。 ネイトの傷を手当てするリリアンは、質素な店を経営するのが夢だったと話す。 クリスは、ブラックウェイがモーテルにいるという噂があるとレスターに伝える。 席に戻ったレスターは、恋人のロウェナが嫉妬すると言ってネイトをからかう。 帰ろうとしたレスターは、客から、ブラックウェイには関わるなと言われる。 モーテルに向かったレスターは、そこがブラックウェイと仲間のアジトになっていると考える。 様子を見に行ったレスターは、その場にいたブラックウェイが、自分達が捜していることに気づいたことを知る。 レスターは、娘の葬式の日、警官だったブラックウェイに車を止められ、娘が死んだのは自分のせいだと言われた時のことを思い出す。 車に戻ったレスターは、周辺を探る考えをリリアンとネイトに伝える。 モーテルのある部屋に向かったレスターは、男からブラックウェイの話を聞こうとする。 その場に拘束されているのが、学校の同級生のトルーディだと気づいたリリアンは、手錠の鍵を探して外す。 そこにブラックウェイの仲間が現れ、ネイトがその場にあったショットガンを手にする。 レスターはブラックウェイの居場所を訊き、ネイトが発砲したためにその場が出火する。 男の脚を撃って脅したレスターは、ブラックウェイがタウンズの森の家にいることを知る。 リリアンはトルーディを連れ出し、レスターとネイトも車に戻り、部屋は爆発する。 町を出ることをトルーディに勧めたレスターは、バス乗り場に向かう。 トルーディをバスに乗せたリリアンは、森の古い金鉱に宿舎があることを彼女から聞いたとレスターに伝えて、その場に向かおうとする。 その頃ウィザーは、かつてタウンズの森で起きた、伐採職人失踪事件のことをスコッティらに話す。 レスターとネイトと共に森に着いたリリアンは、働いているバーでブラックウェイに絡まれたことを思い出す。 その話をリリアンから聞いたレスターは、誰にでも悪いことは起きるもので、対決しなければならない場合もあると伝える。 ボイズ・ジョブという場所に着いたレスターは、自分が初めて働いた場所だとリリアンに伝えて、20年前から作業は行われていないはずだと話す。 その場にブラックウェイがいたらしいことを確認したレスターは、日が暮れて焚火を焚き、リリアンに拳銃を渡して周辺を見に行く。 ネイトは、拳銃の弾を抜いてリリアンに撃ち方を教える。 ブラックウェイから逃げなかった理由を訊かれたリリアンは、逃げることに疲れたとネイトに答える。 ネイトから、住んでいたシアトルのことを訊かれたリリアンは、いい街だと答える。 レスターとの関係を訊かれたネイトは、職場で知り合い、彼の娘が自分のベビーシッターだったらしいと伝える。 そこに現れたブラックウェイは、リリアンに銃を向けて彼女の銃を奪い弾を捨てる。 自分を捜し回り職場を壊し会計士を傷つけたことなどを話しながら憤慨するブラックウェイに、その場に戻ったレスターは、身を潜めて銃で彼に狙いを定める。 ネイトがブラックウェイに襲い掛かるものの叩きのめされ、レスターはマードックに撃たれる。 銃を拾って建物に隠れたリリアンは、弾を込めて警戒する。 マードックに襲い掛かったネイトは、殴り合いになる。 発砲し、脚を痛めながら外に逃げたリリアンは、ブラックウェイに襲われそうになる。 ネイトはマードックを叩きのめす。 リリアンに迫るブラックウェイを射殺したレスターは、ネイトから、マードックも死んだことを知らされる。 ブラックウェイとマードックの死体を森に捨てたレスターは、リリアンから、自分達をおとりに使ったと言われる。 それを認めたレスターは、悪人のマードックには隙が多かったため、”第二の悪人”の自分にチャンスが来たと伝える。 レスターらは町に向かい、彼らのトラックが走り去るのをウィザーは確認する。 家に戻ったレスターは、リリアンから、ブラックウェイの仲間が来た場合の対処を訊かれ、それは誰だと答える。 レスターがそれ以上、話そうとしないために、リリアンはネイトと共にその場を去る。 リリアンから、ロウェナが手当てするのかと訊かれたネイトは、車が故障した彼女を送ってやっただけだと答える。 ロウェナの継父が自分の母親のいとこだというだけだと話すネイトを、リリアンはおもしろい青年だと思う。 レスターは、呆然としながら窓の外を見つめる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
オレゴン州。
母親の死後、故郷の町に戻ったリリアンは、凶暴な男ブラックウェイに嫌がらせを受けていた。
相談した保安官のウィンゲートから、町を出ることを勧められたリリアンは、その気はないことを伝える。
ウィンゲートから製材所で助けを求めるようにと言われたリリアンは、その場で経営者のウィザーらと話すものの、協力してもらえない。
諦めて帰ろうとしたリリアンは、職人の老人レスターと青年ネイトに協力してもらえることになり、三人はブラックウェイを捜し始めるのだが・・・。
__________
2008年に発表された、キャッスル・フリーマンJr.の小説”Go with Me”を基に製作された作品。
同年公開の「ハイネケン誘拐の代償」のダニエル・アルフレッドソンと再び組んだ、製作を兼ねるアンソニー・ホプキンスの意欲作でもある。
凶暴な男の嫌がらせに遭う女性を助けようとする、伐採職人の老人と青年の戦いを描くスリラー。
”DEMON デーモン”という邦題であるため、オカルトか超常現象を描く作品かと思いきや、町の厄介者である乱暴な男に制裁を加えようとして立ち上がった男達の、勇気ある行動が描かれた作品。
拡大公開もされずに興行的には成功した作品ではないが、実力派スター競演は注目で、ヴェネツィア国際映画祭に出品された作品でもある。
自殺した娘を協力を求める女性に投影しながら、悪に立ち向かう老人を深く演ずるアンソニー・ホプキンス、彼に協力してもらう嫌がらせに遭う女性ジュリア・スタイルズ、彼女に付きまとう凶暴な男レイ・リオッタ、製材所のオーナー、ハル・ホルブルック、主人公と共に女性を助けようとする青年アレクサンダー・ルドウィグ、ブラックウェイの会計士ロックリン・マンロー、保安官のデイル・ウィルソンなどが共演している。