真面目が取り柄の孤独な銀行員がネットの登録サイトでロシア人妻を探したために起きるトラブルとㇳマンスを描く、製作シドニー・ポラック、主演ニコール・キッドマン、ベン・チャップリン、ヴァンサン・カッセル、マチュー・カソヴィッツ他共演、監督、脚本ジェズ・バターワースによるラブ・サスペンス。 |
・ニコール・キッドマン / Nicole Kidman 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジェズ・バターワース
製作
エリック・エイブラハム
スティーヴ・バターワース
ダイアナ・フィリップス
製作総指揮
ジュリー・ゴールドスタイン
コリン・リーヴェンタール
シドニー・ポラック
ポール・ウェブスター
脚本
トム・バターワース
ジェズ・バターワース
撮影:オリヴァー・ステイプルトン
編集:クリストファー・テレフセン
音楽:スティーヴン・ウォーベック
出演
ソフィア/ナディア:ニコール・キッドマン
ジョン・バッキンガム:ベン・チャップリン
アレクセイ:ヴァンサン・カッセル
ユーリ:マチュー・カソヴィッツ
クレア:ケイト・エヴァンス
D・I・オフェティガー:ジョナサン・アリス
カレン:サリー・フィリップス
イギリス/アメリカ 映画
配給 ミラマックス
2001年製作 93分
公開
イギリス2002年6月28日
北米:2002年2月1日
日本:2002年11月16日
製作費 $13,000,000
北米興行収入 $4,919,900
世界 $16,171,100
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
イギリス、ハートフォードシャー、セント・オールバンズ。
銀行員のジョン・バッキンガム(ベン・チャップリン)は、ロシア人妻を見つけるインターネット・サイトに登録する。
相手が決まったジョンは、空港にその女性を迎えに行く。
美しいロシア人女性ナディア(ニコール・キッドマン)に挨拶したジョンは、彼女を連れて自宅に向かう。
ところが、登録情報とは違い、ナディアが英語を話せないことを知りジョンは驚く。
自宅に着いたジョンは、登録サイトに連絡するものの繋がらないために困惑してしまう。
全くコミュニケーションできないまま食事をしたジョンは、ナディアから指輪を渡され、拒むことができずに仕方なくそれを受け取る。 その後もサイトと連絡がつかないジョンは、夜中に部屋に現れたナディアに迫られる。 翌朝、ナディアがシャワーを浴びている間に彼女の荷物を調べたジョンは、拳銃型のライターや子供時代の写真、そして古い双眼鏡などを確認する。 指輪を返してナディアを帰国させようとするジョンはだったが、彼女に迫られて愛し合ってしまう。 週が明けてジョンは仕事に向い、ナディアは彼の所有物を調べる。 隠してあったマニアックなアダルト・ビデオなどを見たナディアは、ジョンの特殊な趣味を知る。 帰宅したジョンは、ロシア語英語辞典をナディアにプレゼントするが、性的なマニア本を彼女が用意してあったためにショックを受ける。 その後、言葉は通じないものの、ジョンは性的な欲求は満たされ、ナディアとの生活を楽しむようになる。 誕生日を片言の英語でナディアから知らされたジョンは、彼女のためにパーティーを開こうとする。 そこに、ナディアの知人であるロシア人男性ユーリ(マチュー・カソヴィッツ)と相棒だというアレクセイ(ヴァンサン・カッセル)が現れたためジョンは驚く。 不躾なユーリとアレクセイが、勝手な話をして居座ろうとするため、ジョンは何者なのかを尋ねる。 ナディアの従兄のようなものだと意味不明なことを言うユーリを不審に思いながら、ジョンは彼に通訳してもらう。 大切にしている父親から渡された双眼鏡のことなどを含め、ジョンはナディアがイギリスに来た経緯を聞く。 それを真面目に話すユーリとアレクセイが悪人ではないだろうと考えたジョンは、仕方なく彼らを泊めることにする。 翌日、ナディアに暴力的な態度をとるアレクセイが気になるジョンは、彼とユーリに出て行ってほしいこと伝える。 アレクセイを誘ったことで謝罪するユーリは、翌日には出て行くととジョンに伝える。 翌朝、目覚めたジョンは異変に気づき、ナディアを拘束してナイフを振り回して暴れるアレクセイに金を要求される。 金庫係のジョンはチェロケースを銀行に持ち込み、それに現金を詰め込んで持ち出す。 駐車場に向い車で待つアレクセイとユーリそしてナディアと共に逃走するジョンは、三人が仲間である仕組んだ計画だったことを知る。 モーテルに連れて行かれて拘束されたジョンは、各国で犯罪を繰り返していたことをユーリから知らされる。 実は恋人だったアレクセイに、犯行はもう十分だと伝えたナディアは妊娠していることを伝え、彼は動揺する。 事件の捜査は始り、真面目だったジョンの犯行について同僚達は様々なことを考える。 何とか拘束を逃れたジョンは、アレクセイとユーリが姿を消し、縛られたナディアが置き去りにされていることに気づく。 ナディアのロープを解き殴ったジョンは殴り返され、二人は揉み合う。 英語が話せたナディアに驚くジョンは、カフェに向かっても彼女と言い争う。 ウエイトレスに最寄りの警察を聞いたジョンは、助けてほしいというナディアの言葉を聞き入れない。 ナディアは本名でないとジョンに伝えた彼女は、生活に困窮するロシアの女は、生きていくために何でもすると伝える。 同情する気もないジョンは、ナディアに嫌みを言う。 警察に着き受付で待っていたジョンは、吐きそうだと言ってトイレに行こうとするナディアに付き添う。 本当に吐いているナディアが妊娠していることを知ったジョンは、現れた警官に何かあったのかを聞かれる。 何も話さなかったジョンはナディアと共にその場を離れ、指名手配されている自分の車が特定されていることをラジオで知る。 ハイウェイを降りたジョンはナディアの人生を批判するものの、自分のことも非難されて車を止め、道端に座り込み考え込んでしまう。 車で待っていたナディアは、自分への思いをロシア語で綴ったジョンのメモに気づく。 何も話そうとしないジョンと車を土手の下に捨てたナディアは、彼と共に徒歩で空港に向かおうとする。 旅立つ準備をしていたアレクセイは、ナディアが編んでくれたセーターと共に、生れてくる子供用もあることに気づく。 夜になり、森の中で焚火をしたナディアは、ようやく口を開いたジョンの元恋人の話などをする。 翌日、空港に着いたナディアは、警官を警戒するジョンに、お礼だと言ってある物を渡して別れる。 投降しようとしたジョンだったが、他の女性に対応していた警官に待つように言われたためその場を離れる。 ジョンは、ナディアから渡された物が大切な父親の双眼鏡だと気づく。 それでナディアの様子を見ていたジョンは、彼女に近づくアレクセイとユーリを確認する。 二人に連れ去られたナディアがタクシーに乗せられ、空港の向いのホテルに行くこと知ったジョンは彼女らを追う。 ホテルのフロント係にロシア人のことを聞いたジョンは、教えられないと言われたため、双眼鏡を渡したいことを伝える。 それを預かるとだけ言われたジョンは、別の係に金を渡して、ワンフロアしかないことを知り部屋の内部を外から確認する。 三人のいる部屋では、ユーリが現金を国外に持ち出すため包んでコートに隠し、ナディアはアレクセイから逃れようとしていた。 そこに、双眼鏡を渡しにボーイが現れたためジョンは焦る。 部屋に侵入したジョンは、ナディアの荷物から拳銃型のライターを取り出し、アレクセイにそれを向ける。 ナディアは驚き、拳銃は自分が渡したライターであることに気づいたアレクセイは、それを奪いジョンを殴り倒す。 アレクセイは、ナディアとジョンがグルだと考え、殺すと言ってジョンにナイフを突きつける。 ジョンを叩きのめしたアレクセイは、ナディアに襲いかかる。 起き上がったジョンは、ギターでアレクセイを殴り気絶させる。 アレクセイを拘束したナディアとジョンは、現金隠したコートを持ってその場を去る。 帰国してやり直すと言うナディアに別れを告げたジョンは、コートを渡す。 それを遠慮するナディアだったが、ジョンは生れてくる子供のために使うよう伝える。 アレクセイのパスポートを奪ってあったナディアは、彼に扮してモスクワに向かうことをジョンに提案する。 ゲームセンターにいたユーリは部屋に戻り、アレクセイがいないために騒ぎが起きたことに気づく。 拘束を逃れていたアレクセイは空港に急行するが、パスポートがないことに気づく。 出国審査と金属探知をパスしたジョンは、コートの現金もバレなかった。 ナディアは本名はソフィアだと伝え、自分は今でもジョンだと言う彼と共に、笑顔で搭乗口に向う。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
イギリス、ハートフォードシャー、セント・オールバンズ。
銀行員のジョン・バッキンガムは、ロシア人妻を見つけるインターネット・サイトに登録する。
ナディアという美しい女性を空港に迎えに行ったジョンだったが、情報とは違い彼女が英語を話せないために驚く。
困惑したジョンはナディアを帰国させようとするが、性的欲求を満たしてくれる彼女を受け入れてしまう。
その後、ナディアを訪ねて来た知人のロシア人ユーリとアレクセイが現れ、不躾な彼らはその場に居座ろうとする。
二人に出て行ってもらおうとしたジョンだったが、狂暴になったアレクセイは、ナディアを傷つけると言って脅しジョンに銀行の現金を奪うよう強要する・・・。
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どう見ても怪しいネット・サイトでロシア人妻を探す生真面目なイギリス人青年が、起きるべきして犯罪に巻き込まれると言うストーリーはやや滑稽にも思える。
しかし、魅了的なキャスティングとイギリス映画らしいシニカルな内容、またコメディ・タッチ及び軽快に展開する物語はまずまず楽しめる。
犯罪トリオがロシア人であるため、かなりのセリフがロシア語だというのも興味深い。
それが理解できるわけでもないが、ニコール・キッドマン、ヴァンサン・カッセル、マチュー・カソヴィッツは、母国語でない言語を見事に話している(ように思える)のは流石だ(吹き替えでなければだが・・・)。
トム・クルーズとの結婚生活も終わろうとしていた時期の主演のニコール・キッドマンは相変わらず美しい。
いかにもロシア人という雰囲気のメイクと体を張った演技で主人公を熱演している。
自分を大切にしてくれる男性と出会うことができ、悪事から足を洗い、新たな人生を築こうとするラストは実に爽やかだ。
騙されて相手となるものの、結局は主人公との愛を手に入れる生真面目な銀行員を好演するベン・チャップリン、主人公と手を組む犯罪者ヴァンサン・カッセル、その相棒マチュー・カソヴィッツなどが共演している。