かつて一世を風靡した映画スターが再起をかけてブロードウェイの舞台に挑む姿を描く、製作、監督、脚本アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、主演マイケル・キートン、エドワード・ノートン、ザック・ガリフィアナキス、アンドレア・ライズボロー、エマ・ストーン、ナオミ・ワッツ、エイミー・ライアン他共演のブラック・コメディ。 |
・エマ・ストーン / Emma Stone / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
製作
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
アーノン・ミルチャン
ジョン・レッシャー
ジェームズ・W・スコッチドープル
製作総指揮:クリストファー・ウッドロウ
脚本
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
ニコラス・ジャコボーン
アーマンド・ボー
アレクサンダー・ディネラリスJr.
撮影:エマニュエル・ルベツキ
編集
ダグラス・クライス
スティーヴン・ミリオン
音楽:アントニオ・サンチェズ
出演
リーガン・トムソン:マイケル・キートン
マイク・シャイナー:エドワード・ノートン
ジェイク:ザック・ガリフィアナキス
ローラ・オーバーン:アンドレア・ライズボロー
サマンサ”サム”・トムソン:エマ・ストーン
レズリー・トルーマン:ナオミ・ワッツ
シルヴィア・トムソン:エイミー・ライアン
タビサ・ディッキンソン:リンゼイ・ダンカン
アニー:メリット・ウェヴァー
ラルフ:ジェレミー・シャーモス
ロス:フランク・L・リドリー
ガブリエル:ダミアン・ヤング
クララ:ナタリー・ゴールド
ハン:キーナン・シミズ
バードマン:ベンジャミン・カネス
クレイジー・マン:ビル・キャンプ
シドニー:クラーク・ミドルトン
アメリカ 映画
配給 フォックス・サーチライト・ピクチャーズ
2014年製作 119分
公開
北米:2014年10月17日
日本:2015年4月10日
製作費 $18,000,000
北米興行収入 $42,335,700
世界 $103,215,090
■ アカデミー賞 ■
第87回アカデミー賞
・受賞
作品・監督・脚本・撮影賞
・ノミネート
主演男優(マイケル・キートン)
助演男優(エドワード・ノートン)
助演女優(エマ・ストーン)
録音・音響編集賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨーク、ブロードウェイ、”St.ジェームズ・シアター”。
俳優のリーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、20年前にスーパーヒーローの”バードマン”演じて一世を風靡したものの、シリーズ三作が終了してからは落ち目となっていた。
リーガンは、レイモンド・カーヴァーの”愛について語るときに我々の語ること”を自ら演出、脚色して主演を兼ね、舞台で再起を図ろうとあいていた。
そんなリーガンは、”バードマンの”嘲笑と批判の声が聴こえる度に、肉体浮上や念力を使うことができた。
ブロードウェイ・デビューとなる女優レズリー・トルーマン(ナオミ・ワッツ)と共にリハーサル準備をしようとしたリーガンだったが、舞台の機材が頭上から落ちて出演者のラルフ(ジェレミー・シャーモス)の頭部に直撃する。 リーガンから、プレビュー公演は中止すると言われた友人で弁護士兼プロデューサーのジェイク(ザック・ガリフィアナキス)は、チケットが完売だったために、それに反対する。 ラルフを無能な役者だと言い切るリーガンは、事故は偶然ではかく、自分の超能力だとジェイクに伝えて、いい役者を探すよう指示する。 楽屋に戻ったリーガンは、ラルフから訴えられると言うジェイクに、何んとかするようにと伝える。 その後、記者ガブリエル(ダミアン・ヤング)らの取材を受けたリーガンは、訴えらると思ったラルフの件は片付いたことをジェイクから知らされる。 役者が見つからないとジェイクから言われたリーガンは、レズリーから、恋人のマイク・シャイナー(エドワード・ノートン)が空いているとことを知らされる。 マイクは集客力があるためにジェイクは喜び、リーガンは、マイクの要望で早速リハーサルを始める。 台本も見ずに演技を始めたマイクは、リーガンの脚本に意見しながら、激しくやり合うものの、いい感触で終わる。 そこに現れたリーガンの娘で付き人のサマンサ”サム”・トムソン(エマ・ストーン)は、衣装合わせをすると伝えてマイクを紹介される。 サムと共に衣裳部屋に向かったマイクは全裸になり、そこに現れたレズリーは、サムがいることも知らずに彼女の悪口を言う。 その場にサムがいることを知ったレズリーは焦り、出て行く彼女に謝罪する。 恥をかかされたレズリーは、ブロードウェイ初出演をぶち壊しにしてほしくないと言ってマイクを批判する。 マイクを気に入ったリーガンは、普通の役者の4倍の出演料の彼とは契約できないと言うジェイクに、彼の演技の素晴らしさを伝えて説得する。 金は自分が作るとリーガンから言われたジェイクは、仕方なく納得する。 恋人で女優のローラ・オーバーン(アンドレア・ライズボロー)がマイクに会いたがったために、衣裳部屋にいると伝えたリーガンは、彼女から2か月生理がないと言われ、妊娠を一応、喜ぶ。 その後、プレビュー公演でマイクが本物のジンを飲んでいることを知ったリーガンは、舞台に上がり演技をしながら水の入ったボトルとすり替える。 憤慨したマイクは、演技中にも拘らずリーガンに抗議して、観客にも悪態をつき舞台を台無しにしてしまう。 幕を下ろし、マイクを追い出すようジェイクに指示したリーガンだったが、彼の名で前売りは2倍になり、これ以上の損失は出せないと言われる。 実力を見せると約束したことを忘れるなとリーガンに伝えたジェイクは、演出家らしくしろと言ってその場を去る。 マイクから最高だったと言われたリーガンは、10分後に表に来るように指示する。 思い詰めるなと言われたマイクは楽屋に戻り、その場にいた元妻のシルヴィア(エイミー・ライアン)から、酷い内容だった舞台のことを訊かれる。 サムと食事に行くと言うシルヴィアは、薬物依存症だったサムの最近の様子などをリーガンと話す。 そこに現れたローラは、シルヴィアがいたために遠慮する。 金が必要なため、サムに残すはずのマリブの家を売ると言うリーガンは、今回の舞台に懸けていることや惨めな自分のことばかり語る。 席を立ったシルヴィアは、なぜ別れたのかをリーガンから訊かれ、褒め言葉が愛だと思っていることが間違いだと言って、サムを支えるようにと伝えてその場を去る。 楽屋から出たリーガンは、役作りに必要だと言うマイクが日焼けマシンを注文したことを知る。 外で待っていたマイクと街に出たリーガンは、舞台の話になり、プレビューの評価など気にする必要がないと言われる。 バーに入ったリーガンは、批評家のタビサ・ディッキンソン(リンゼイ・ダンカン)がカウンターにいることをマイクから知らされる。 ニューヨークの演劇界はタビサの意見で決まると話すマイクは、プレビューぐらいで動揺するなとリーガンに伝える。 ファンから声をかけられたリーガンは写真撮影に応じて、バードマンだと言われる。 帰ると言うマイクから、なぜカーヴァーを選んだのかと訊かれたリーガンは、高校時代に上演した演劇を観に来ていた彼から褒められたことを話し、その際に受け取ったメモを見せる。 それがきっかけで役者になることを決めたと伝えたリーガンだったが、そのメモがカクテルナプキンだと気づいたマイクから、カーヴァーは酔っていたと言われる。 タビサに声をかけたマイクは、リーガンを道化役者扱いする彼女を牽制してその場を去る。 劇場に戻ったリーガンは、残って雑用を済ませたサムに感謝しようとするが、彼女がマリファナを吸ったことを知り、自分の足を引っ張るなと言って激怒する。 これに懸けていると言うリーガンに、名声は”バードマン3”で終わり、無視し続けるネット上では忘れ去られた存在で、芝居も”リーガン・トムソン”も意味がないことに気づくべきだとサムは伝える。 言い過ぎてしまったと思いつつ、サムはその場を去り、リーガンは、マリファナの吸い殻を吸って部屋を出る。 二度目のプレビューで、舞台の上のベッドシーンで勃起し、その場で自分を犯そうとするマイクに呆れるレズリーは、無事に上演を終えるものの、楽屋に戻りショックで涙する。 ローラに慰めれれレズリーは、リーガンからも、共演できたことは光栄だと言われて落ち着く。 横でそれを聞いていたローラは、この2年間、リーガンが自分には言ったことのな言葉だとれレズリーに伝える。 リーガンが語った言葉をそのままローラに伝えたレズリーは、彼女からキスされて、それに応じてしまう。 そこに現れたマイクは、憤慨するレズリーからドライヤーを投げられ、リーガンの楽屋に向かう。 小道具の銃の栓が見えるためにリアルではなく、怖くないと伝えたマイクは、それ以外は満足したと言ってその場を去る。 屋上に向かったマイクは、その場にいたサムに話しかけ、薬物依存のリハビリ施設から出て来たばかりだと言う彼女から、常にひねくれている態度の理由を訊かれる。 人に嫌われたいのかと言われたマイクは、そうかもしれないと答え、サムに誘われる。 マイクがまともに返事をしないために、サムはその場を去る。 翌朝、マイクがフロントページを飾った新聞をローラから渡されたリーガンは、自分に関する記事がわずかであることを確認して、恥をかくことを恐れる。 妊娠が間違いだったとリーガンに伝えたローラは、悩みが減っただろうと嫌みを言ってその場を去る。 日焼けマシンで肌を焼いていたマイクの元に向かい、勝手に記者に話したことを批判するリーガンは、自分の舞台だと言って憤慨する。 記者に適当なことを話し恥をかかされたことでマイクを許せないリーガンは、彼を殴り取っ組み合いになり楽屋に戻る。 今後も付きまとうと言うバードマンの声に苛立つリーガンは、念力で部屋の中をメチャクチャに壊し、そこに現れたジェイクから、1時間後に開演なので休むようにと言われる。 金が入ったため口座に入れるとジェイクから言われたリーガンは、最後のプレビューは疲れたために中止すると伝える。 これ以上、続ける気になれないと言うリーガンは、自分は演劇に向いていないと話し自信を失う。 ファンが3ブロック先まで並び、チケットは完売で満席だとジェイクから言われたリーガンは、各国のVIPも観劇することや、マーティン・スコセッシが新作のキャスト探しで来るという秘密の情報も知らされて驚く。 リーガンを納得させたジェイクは、外で様子を窺っていたローラとレズリーに嘘とバレるが、自分が舞台を支えていると言ってその場を去る。 楽屋に入りリーガンと話したレズリーは、マイクの性格を知りながら連れてきたことを謝罪する。 気にすることはないと言うリーガンは、明日のブロードウェイ・デビューを控えるレズリーから、チャンスを与えてくれたことを感謝される。 同じくデビューであるため興奮している様子のリーガンが、ジェイクから満席だと言われて期待している姿を見て耐えられないレズリーは、涙を堪えながらその場を去る。 屋上に向かったマイクは、期待通りにその場にいたサムに、レズリーのことを訊かれ、独り歩きを始めたと答える。 殴られたマイクに敵が多そうだと伝えたサムは、相手がリーガンだと知り驚き、父の行為に呆れる。 自業自得だと言うマイクは、リーガンのした最悪の仕打ちが家にいなかったことだとサムから知らされる。 その埋め合わせに”自分は特別”だと言い聞かされていたと話すサムに、マイクは、それは正しいと伝える。 情緒不安定で元依存症を演じているだけで、魅力的で美しいとマイクから言われたサムは、彼にキスする。 その場を去ろうとしたサムは、真実か挑戦かをマイクに尋ね、真実だと言われる。 その答えを受け入れないサムは、真実か挑戦と彼に伝えて舞台裏に向かい、リーガンの演技が続く中、マイクと愛し合う。 クライマックスを控えて衣装を変えていたリーガンは、マイクとサムの姿を見て動揺し、タバコを吸うために裏口から外に出る。 ドアが閉まり戻れなくなったリーガンは、ガウンも挟まってしまい身動きできない。 仕方なく下着姿でその場を離れたリーガンは、タイムズスクエアに向かい、雑踏の中で”バードマン”だと言われて注目されてしまい、正面入り口から劇場に入る。 そのままの姿でカツラだけを付けて観客席から演技に加わったリーガンは、舞台に上がりマイクを殴り倒す。 それを見ていたジェイクは、損害賠償を求めるラルフの弁護士ロス(フランク・L・リドリー)からの電話を受けて焦る。 演技を終えたリーガンは楽屋に戻り、その場にいた、心配するサムから声をかけられる。 明日の初日に間に合うのかとサムから訊かれたリーガンは、自分は破産すると言って嘆きながらも、今日の演技は風変わりだがよかったと言われる。 自分が人気者になっていると言われたリーガンは、ネット上にアップされたタイムズスクエアの動画が、1時間で35万回再生されていると言われて、ネットの凄さをサムから知らされる。 動画は2時間で120万回再生され、テレビでも話題になる。 バーで飲んでいたリーガンは、その場にいたタビサに話しかけて、カーヴァーから受け取ったメモを見せる。 それに興味を示さないタビサは、初日の前に挨拶したかっただけだと言うリーガンに、芝居をぶち壊すと伝える。 観てもいないのに意見するのかと言われたタビサは、”St.ジェームズ・シアター”でいい芝居を上映するのを邪魔したとリーガンに伝える。 それでも観なくては分からないと言われたタビサは、初日が終わったら史上最悪の批評を書くとリーガンに伝えて、芝居は打ち切りだと断言する。 芝居のことを知りもしない映画人を軽蔑するタビサのメモを見たリーガンは、批評について具体的に話すようにと言って反論し、レッテルを貼っているだけだと批判する。 何のリスクも感じずに批評しているタビサに、この芝居に全てを懸けていることを伝えたリーガンだったが、自分は役者ではなくただの有名人だと言われて言葉を失う。 バーを出て酒を買い、ある建物の入り口で眠ってしまったリーガンは、夜が明けて目覚める。 現れたバードマン(ベンジャミン・カネス)はリーガンに話しかけ、演劇界の能無しどもよりはるかに大物だと伝えて、カムバックするよう励ます。 絶頂期の映画スター時代を思い出したリーガンは劇場に戻る。 夜になり、初日の幕は開き、第一幕は終了し、観客の反応は上々だった。 楽屋に現れたシルヴィアは、客の反応がいいことをリーガンに伝える。 最終幕を前に落ち着いていたリーガンは、最後の結婚記念日のことを話し始め、マリブの海岸で海に入り死のうとしたことをシルヴィアに伝える。 胸まで浸かったところでクラゲだらけだと気づき浜に戻り、日焼けだと言ったことを話したリーガンは、そのことをシルヴィアと共に思い出す。 愛してると伝えたリーガンは、サムのことも同じだと言って、親子三人で何もせずに一緒に過ごすべきだったと語る。 サムが父親を求めていたことに気づき後悔するリーガンは、情けない男だと言うものの、シルヴィアに励まされる。 最後のシーンが始まっているという知らせが入ったリーガンは、カツラを付け上着を着て、銃を手にして実弾を確認する。 舞台に上がったリーガンは、マイクとレズリーを相手に演技を始め、観客の方に向かう。 銃を頭部に向けて発砲したリーガンは倒れて、演技を終えたと思った観客はスタンディングオベーションで彼の演技を称え、前列にいたタビサは立ち去る。 鼻を撃てしまうものの命には別状がなかったリーガンは、治療を受けて病室でシルヴィアに見守られていた。 現れたジェイクは、舞台で挙動がおかしいと思ったがハッピーだと言って、演技を絶賛するタビサの”無知がもたらす予期せぬ奇跡”という一面記事をリーガンに見せて、シルヴィアもそれを確認する。 テレビを点けたジェイクは、全米中がリーガンの回復を祈っていることを伝え、新しい人生を迎えて、ロンドンやパリ公演、映画化や出版の話も来るはずだと言って興奮する。 舞台のことは事故だということにするようにとジェイクから言われたリーガンは、本当に事故だったのかシルヴィアから訊かれる。 そこにマスコミが押し入り、ジェイクがそれを追い払う。 ライラックの花束を持って現れたサムは、鼻が利かないとリーガンから言われる。 その様子を写真に撮ったサムは、今日、Twitterを作ったことを知らせて、既に8万人にフォローされたことを伝える。 花瓶を持ってくると言うサムを抱きしめたリーガンは、彼女が部屋を出た後、顔の包帯を外して痛ましい傷を確認する。 バードマンに別れを告げたリーガンは、外の鳥の群れを見つめて、窓を開けて身を乗り出す。 花瓶を持って戻って来たサムは、リーガンがいないために驚き、開いていた窓に気づく。 地上を確認して空を見上げたサムは、思わず微笑む。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
ニューヨーク、ブロードウェイ、”St.ジェームズ・シアター”。
俳優のリーガン・トムソンは、20年前にスーパーヒーローの”バードマン”演じて一世を風靡したものの、その後は落ち目となっていた。
レイモンド・カーヴァーの小説”愛について語るときに我々の語ること”を自ら演出、脚色して主演を兼ねるリーガンは、薬物依存だった娘のサムを付き人にして再起を図る。
そんなリーガンは、出演者の一人が怪我をしたために代役を探す。
出演者レズリーの恋人で実力派の役者マイクと契約したリーガンは、自分のペースで芝居を進める彼に手こずりながら、プレビュー公演を迎えるのだが・・・。
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一度は頂点を極めた落ちぶれた映画スターの、再起を懸けた奮闘と演劇界の舞台裏を滑稽に描く、製作を兼ねるアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥのリアルで力強い演出が光る秀作ドラマ。
役者達の演技と劇場内の移動などを長回しで撮影する独特の手法が、演劇の舞台裏をリアルに伝える効果を上げている。
全編1カットと表記している記事があるが、殆どのシーンが長回しで撮影されているという方が正しい。
過去の栄光である”バードマン”の声と幻覚に悩まされ翻弄される、元大物映画スターの苦悩を描く物語の内容は単純明快で、傲慢で拝金主義的な映画界を痛烈に批判し、その逃げ道のように扱われる演劇の世界の実情などが興味深く描かれている。
撮影が行われたブロードウェイの”St.ジェームズ・シアター”と周辺や”タイムズスクエア”の臨場感のあるロケも注目だ。
一般観客のの評価はまずまずだったが、批評家からは絶賛され、第87回アカデミー賞では、作品、監督、脚本、撮影賞を受賞した。
・ノミネート
主演男優(マイケル・キートン)
助演男優(エドワード・ノートン)
助演女優(エマ・ストーン)
録音・音響編集賞
北米興行収入は約4200万ドル、全世界では1億ドルを超えるヒットとなった。
再起を懸けて苦悩しながら奮闘する主人公を、人間味を感じさせる深い演技で熱演するマイケル・キートンは、キャリア最高の演技を見せた。
アカデミー主演賞で「博士と彼女のセオリー」(2014)のエディ・レッドメインに敗れるのだが、個人的な意見としては、演技、役柄共にマイケル・キートンの方が数段上だったと思う。
全て自分のペースで事を運ぼうとする実力派の役者を好演するエドワード・ノートン、主人公の友人であり、弁護士兼プロデューサーのザック・ガリフィアナキス、主人公の恋人である女優のアンドレア・ライズボロー、主人公の娘を個性的に演ずるエマ・ストーン、ブロードウェイ・デビューに挑む女優でマイク(エドワード・ノートン)の恋人ナオミ・ワッツ、主人公の元妻エイミー・ライアン、演劇批評家のリンゼイ・ダンカン、舞台監督のメリット・ウェヴァー、冒頭で怪我をする役者のジェレミー・シャーモス、その弁護士フランク・L・リドリー、記者ダミアン・ヤング、ナタリー・ゴールド、キーナン・シミズ、バードマンのベンジャミン・カネス、通りで演技をしている男ビル・キャンプ、スタッフのクラーク・ミドルトンなどが共演している。