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ダウト ~偽りの代償~ Beyond a Reasonable Doubt (2009)

1956年に公開された、フリッツ・ラングの作品「条理ある疑いの彼方に」のリメイク。
裁判で連勝を続ける検事の証拠捏造を暴こうとする報道リポーターの権力に立ち向かう姿を描く、監督、脚本ピーター・ハイアムズ、主演ジェシー・メトカーフアンバー・タンブリンマイケル・ダグラス他共演のサスペンス。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■
監督:ピーター・ハイアムズ

製作総指揮
アラン・ゼマン

コートニー・ソロモン
ローラ・アイヴィ
ステファニー・ケイレブ
マイケル・ヘルファント
スティーヴン・サクストン
製作
テッド・ハートリー
リモール・ディアマント
マーク・デイモン

脚本
ダグラス・モロー

ピーター・ハイアムズ
撮影:ピーター・ハイアムズ
編集:ジェフ・ガーロ
音楽:デヴィッド・シャイア

出演
C・J・ニコラス:ジェシー・メトカーフ

エラ・クリスタル:アンバー・タンブリン
マーク・ハンター:マイケル・ダグラス
コリー・フィンリー:ジョエル・デヴィッド・ムーア
ベン・ニッカーソン刑事:オーランド・ジョーンズ
マーチャント警部補:ローレンス・P・ベロン

アメリカ 映画
配給
After Dark Films
Anchor Bay Films
Autonomous Films
2009年製作 105分
公開
北米:2009年9月11日
日本:未公開
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $32,410
世界 $4,388,560


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ルイジアナ州、シュリーヴポート
バイタリティー溢れるローカル・TV局の調査報道リポーター、C・J・ニコラス(ジェシー・メトカーフ)は、知事のイスを狙う連続勝訴を続ける地方検事マーク・ハンター(マイケル・ダグラス)ついて調べていた。

C・Jは、ハンターの助手で検事補のエラ・クリスタル(アンバー・タンブリン)に近づき、 殺人事件の警察尋問のビデオ・テープを提供してもらえることになる。

ハンターが証拠を捏造していることを確信したC・Jは、上司にその証拠となるビデオ・テープを見せる。

元刑事のハンターは、同僚だったマーチャント警部補(ローレンス・P・ベロン)と組んで、裁判に有利になる証拠を捏造していたというのだ。
...全てを見る(結末あり)

しかし、C・Jの熱意は買うものの、上司は視聴率低下を理由に調査報道班の廃止を言い渡してしまう。

C・Jと愛し合うようになっていたエラは、彼の信念を知り励ます。

同僚カメラマン、コリー・フィンリー(ジョエル・デヴィッド・ムーア)と共に、移動した部署で仕事をこなしていたC・Jは、 自ら事件の容疑者となり、ハンターと法廷で対決しようと考える。

協力を要請されたコリーは戸惑うが、C・Jの熱意に負けて、それに同意し、ある殺人事件現場に彼を誘う。

C・Jは、ベン・ニッカーソン刑事(オーランド・ジョーンズ)から現場写真と報告書を入手することに成功する。

そして、C・Jとコリーは、その犯人に成りすます準備を始め、現場にいたはずの”ジャック・ラッセル・テリア”も手に入れる。

飲酒運転で、わざと逮捕されたC・Jは一旦は釈放されるが、その後、ニッカーソンに殺人容疑で逮捕されてしまう。

しかし、事件は、マーチャント警部補が引き継いで担当することになる。

C・Jの身を案ずるエラは、何とか力になろうとするが、彼が何かを企んでいることを察しながら状況を見守ることになる。

思い通りハンターが担当する公判となったため、C・Jはエラが関わることを避けたのだった。

公判は始まり、あらゆる状況証拠でC・Jは不利な立場に立たされるが、マーチャントは、事件後に彼が証拠物を手に入れていることを知り、それをハンターに報告する。

ハンターは、切り札となるDNA鑑定の結果、それが犯行現場の血液と一致したことを証明する。

焦ったコリーは、貸し金庫に保管してあった、無罪を証明するDVDを持参して法廷に向かう。

しかし、コリーを尾行していたマーチャントが、事故死に見せかけて彼を抹殺してしまう。

証言席に座ったC・Jは、ハンターの証拠捏造を暴くために仕組んだことだったことを語る。

しかし、証拠のDVDもなくなり、事件後の証拠品の購入などが、事件前からそれを持っていなかったことの証明にはならないことを、C・Jは認めてしまう。

そして、C・Jは有罪となり、陪審団は薬物投与による極刑が相当と判断する。

C・Jに無実だと伝えられたエラは、彼が逮捕を仕組むまでの行動や、ハンターの勝訴の件などの調査を始める。

それをマーチャントが尾行し、ハンターはエラの不審な動きを警戒する。

事件現場のデジタル写真を入手したエラは、それを画像解析の専門家に見せ、その写真に証拠品が合成されたことを知る。

その後、エラは駐車場でマーチャントに襲われるが、この件に不信感を抱き、追っていたニッカーソンが現れ彼女を救う。

ハンターは逮捕されて刑務所に送られ、C・Jの無実は証明されて釈放される。

しかしエラは、C・Jが賞をとるためにやらせ番組を作り、それをばらされるのを恐れて、女性を殺害していた事に気づく。

C・Jは”ダブル・ジョパディー(二重処罰の禁止)”が適用され、二度と起訴されないと思っていた。

しかし、一事不再理の原則では心理無効が適用されず、今回は確たる証拠があることを、エラは彼に伝える。

そして、エラは警察に通報し、C・Jを罵倒してその場を去り、彼は再び逮捕される。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
バイタリティー溢れる報道リポーター、C・J・ニコラスは、知事を狙って連勝を続ける検事ハンターの証拠捏造を調べていた。
ハンターの不正に確信を持つC・Jは、同僚カメラマンのコリーの協力で自らがある殺人事件の容疑者となり、法廷で対決しようという大胆な考えを実行する。
逮捕されたC・Jは、ハンターの不正を暴こうとするのだが、事前に手を打っていた証拠のDVDを取りに行ったコリーは抹殺されてしまう。
そしてC・Jは有罪となり、極刑が言い渡されてしまい、彼は窮地に立たされる。
C・Jと愛し合うようになっていた、ハンターの助手で検事補のエラは、彼を救うために事件などを調査し始める。
そして、エラは、ついにハンターの捏造の証拠を手に入れるのだが・・・。
__________

事件解決時の、上映の残り時間を考え、何かが起きると予想しつつ、結局は不正を利用した検事の野望を打ち砕いた同じく野心家の破滅を描くという、精力的に活動を続けるピーター・ハイアムズらしい演出で、スリリングな展開が楽しめる作品。

北米では拡大公開もされれず、わずか2週間で打ち切りとなってしまった作品で、日本でも劇場未公開に終わてしまった。

大スターのマイケル・ダグラスの重厚な演技が注目だが、主演ジェシー・メトカーフとヒロインのアンバー・タンブリンは熱演はするものの、ややインパクトに欠ける存在だ。

クライマックスでは主人公が逮捕されることになり、”ダブル・ジョパディー(二重処罰の禁止)”が適用されないのかと思っていると、ヒロインの検事補が、すかさずそれを否定するところなどは興味深かい。
ダブル・ジョパディー」(1999)

主人公の同僚で検事の陰謀の犠牲者となるジョエル・デヴィッド・ムーア、刑事役のオーランド・ジョーンズ、検事の不正に加担する警部補ローレンス・P・ベロンなどが共演している。


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