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エネミー・ライン Behind Enemy Lines (2001)

ボスニア・ヘルツェゴビナセルビア武装勢力により撃墜されたアメリカ海軍の戦闘機パイロットの決死の脱出劇を描く、監督ジョン・ムーア、主演オーウェン・ウィルソンジーン・ハックマンホアキン・デ・アルメイダ他共演のアクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・ムーア
製作:ジョン・デイヴィス
脚本
デヴィッド・ヴェロズ

ザック・ペン
撮影:ブレンダン・ガルヴィン
編集:ポール・マーティン・スミス
音楽:ドン・デイヴィス

出演
クリス・バーネット大尉:オーウェン・ウィルソン
レズリー・レイガート司令官:ジーン・ハックマン
ミゲール・ピケ提督:ホアキン・デ・アルメイダ
トム・オマリー特務曹長:デヴィッド・キース

ミロスラヴ・ロカー将軍:オレック・クルパ
ジェレミー・スタックハウス:ガブリエル・マクト
ロッドウェイ軍曹:チャールズ・マリック・ホイットフィールド

サシャ:ウラジミール・マシュコフ

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2001年製作 105分
公開
北米:2001年11月30日
日本:2002年3月9日
製作費 $40,000,000
北米興行収入 $59,068,790
世界 $91,753,200


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ボスニア紛争の戦闘の沈静化を受け、NATO軍も順次撤退を開始するが、アメリカ軍は陸海空いずれも、依然緊迫した臨戦態勢を続けていた。

空母カール・ヴィンソン”。
アメリカ海軍大尉クリス・バーネット(オーウェン・ウィルソン )は、戦闘に参加できずに訓練を続けることに疑問を感じていた。

アドリア海戦闘群司令官レズリー・レイガート少将(ジーン・ハックマン)は、NATO海軍部司令官のミゲール・ピケ提督(ホアキン・デ・アルメイダ)から、和平を壊すような行動を取らぬよう警告される。

レイガートに呼ばれたバーネットは、退役願い提出の件と訓戒処分が続く理由を問われ、戦闘に備える重要性と祖国に尽くす意味を説かれる。

バーネットは納得できないまま、2週間後に迫る帰国まで、海軍士官らしく任務を全うするよう言い渡される。
...全てを見る(結末あり)

クリスマス。
ボスニア上空の偵察に、相棒のジェレミー・スタックハウス(ガブリエル・マクト)とF/A-18Fで飛び立ったバーネットは、レーダーで兵器らしきものを発見し、その付近を撮影する。

しかし、地対空ミサイル(SAM)の攻撃を受けて、被弾した機体は損傷して墜落し、バーネットらは脱出する。

空母カール・ヴィンソン
F/A-18Fの墜落は、直ちにレイガートに連絡され警戒態勢に入る。

スタックハウスは負傷し、無線がつながらないバーネットは、連絡を取るために付近の山に登る。

しかし、スタックハウスは、セルビア武装勢力に見つかり、ミロスラヴ・ロカー将軍(オレック・クルパ)に尋問された後、殺し屋サシャ(ウラジミール・マシュコフ)に射殺される。

バーネットは気づかれながらも森の中に逃げ込み、山の上からレイガートに連絡を取ることに成功し、救出地点を指示されて目的地に向かう。

救出命令を出したレイガートに対し、ピケ提督、停戦合意が崩れる恐れがあることを理由にそれを却下する。

その間、バーネットは、追跡してきたサシャに狙撃されるが、何とか目的地に到着する。

しかし、その地点での救出が不可能だというレイガートからの連絡を受け、バーネットは指示に従い、安全地帯(エネミー・ライン)に向かう。

バーネットに敵が迫り、発信機の信号が途絶えたため、レイガートは、衛星通信で彼の位置を確認する。

レイガートは、バーネットに敵が接近する様子を見守るが、彼は民間人の虐殺現場の死体に身を隠し難を逃れる。

バーネットは移動し始めるものの、映像が途絶えてしまい、レイガートは、敵が彼を追う目的を探ろうとする。

トム・オマリー特務曹長(デヴィッド・キース)は、上官レイガートの立場を考慮しながらも、バーネット救出に動かない国家への不満を訴える。

オマリーの言葉に心動かされたレイガートは、メディアに情報を流し、上層部を動かそうとする。

それを知ったセルビア武装勢力のロカー将軍は、バーネットを早急に始末することを命じ、同時に墜落した機の録画装置の回収を急がせる。

情報を流した件で、レイガートは再びピケ提督に非難されるが、国民は自国兵士救出を望むことを訴える。

バーネットは、地雷原を突破した後、レイガートに無線連絡をして、彼に励まされなが安全地帯に向う。

レイガートは、自ら救出部隊の指揮を始めるが、ようやく救出作戦に同意したピケ提督は、彼を任務から外し、自分の部下に指揮を執らせる。

通りがかった車に同乗したバーネットは、戦闘地帯で危険にさらされ、彼は混乱に紛れて軍服を替えて逃走する。

その場に現われたロカー将軍だったが、サシャが軍服の遺体が米軍兵でないことを指摘する。

その後、バーネットの遺体をセルビア軍のパトロール部隊が発見したことが発表される。

それを受けた救出部隊は、目的地に着いたバーネットに気づくことなく、帰艦してしまう。

バーネットは落胆するものの、F/A-18Fの脱出装置の落下地点が近いことに気づく。

その場所を突き止めたバーネットは、レスキュー・ビーコンを作動させて、自分が生存していることを味方に知らせ、画像記憶装置も見つける。

それを知ったレイガートは、処分を覚悟で自ら救出部隊を指揮し現地に向かう。

バーネットを追っていたサシャは、罠にはまり銃撃され、二人は激しい格闘となり、バーネットはスタックハウスの仇を討つ。

その時、敵の戦車が現れるのだが、レイガートの救出部隊が敵を撃退し、バーネットは画像データを取り出しヘリコプターに救出される。

画像データをレイガートに渡したバーネットは、退役届けを返してもらいそれを破棄する。

バーネットは海軍に残り、セルビア武装勢力の司令官は大量虐殺をはじめ、多くの戦争犯罪で有罪となった。

レイガート少将は、空母戦闘群司令官の座を追われた後に左遷されるものの、部下に敬愛されながら引退する。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ボスニア紛争の戦闘は沈静化するものの、アメリカ軍は陸海空いずれも、依然臨戦態勢を続けていた。
空母カール・ヴィンソンで訓練を続ける日々を送る、戦闘機パイロットの海軍大尉クリス・バーネットは、戦闘に参加できないことに疑問を感じていた。
バーネットは、アドリア海戦闘群司令官のレズリー・レイガートから、戦闘に備える重要性と祖国に尽くす意味を説かれる。
バーネットは納得できないまま、任務を全うするよう言い渡され、相棒のスタックハウスと共にボスニア上空の偵察に向かう。
バーネットは、レーダーで兵器を発見しその付近を撮影するものの、地対空ミサイルの攻撃を受け機体は大破し二人は脱出する。
無線がつながらず、バーネットが連絡を取るために山に登る間に、負傷したスタックハウスは、セルビア武装勢力に見つかり射殺される。
バーネットは、気づかれながらも森の中に逃げ込み、レイガートに連絡を取り救出地点に向かう。
しかし、NATO海軍部司令官ピケ提督は、停戦合意が崩れることを懸念し救出指令を却下する。
レイガートから救出不可能の連絡を受けたバーネットは、指示に従い安全地帯(エネミー・ライン)に向かうものの、彼を追う敵が迫る・・・。
__________

実際に起きた事件を基にして作製されたと言われているのだが、何度かあった戦闘機墜落脱出劇の中で、正式にモデルとなったものは断定されていない。

ラストの主人公達のその後などは、いかにも真実味があるような表現で、一種プロパガンダ作品とも言える。

アメリカ海軍の全面協力による”空母カール・ヴィンソン”やスロヴァキア山中で行われた野外ロケなどもリアルで迫力十分だ。

F/A-18Fのスピード感溢れる戦闘映像や、セルビア武装勢力の実写による攻撃場面なども見応えがある。

コミカルな演技に定評があるオーウェン・ウィルソンがシリアスな役に挑戦し、多くのアクション・シーンも見事にこなし、なかなかの熱演を見せてくれる。

70歳を過ぎたジーン・ハックマンの重厚な演技も見もので、圧倒的な存在感を見せてくれる。

デヴィッド・キースが、その側近として登場するのだが、少将の直属部下が特務曹長というのはいささか腑に落ちない。

ジーン・ハックマンとは親子ほど年が違うものの、その上官として貫禄ある演技を見せるNATO海軍部司令官ホアキン・デ・アルメイダ、主人公と共に出撃して犠牲となるガブリエル・マクト、軍曹役のチャールズ・マリック・ホイットフィールド、敵側セルビア武装勢力の将軍役のオレック・クルパ、殺し屋ウラジミール・マシュコフなどが共演している。


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