共に下積みを重ね主役級になろうとしていたリー・ヴァン・クリーフとウォーレン・オーツの個性がぶつかる、監督ゴードン・ダグラスによる異色の西部劇。 |
・西部劇
■ スタッフ キャスト ■
監督:ゴードン・ダグラス
製作:ハル・クレイン
脚本
ジョージ・シェンク
ウィリアム・マークス
撮影:ジェラルド・ペリー・フィンナーマン
編集:チャールズ・ネルソン
音楽:ドミニク・フロンティア
出演
トラヴィス:リー・ヴァン・クリーフ
ジェイク・レミー:ウォーレン・オーツ
マルケット:カーウィン・マシューズ
マウンテン・フィル:フォレスト・タッカー
アンナ:マリエット・ハートレイ
フェアー:ジョン・デイヴィス・チャンドラー
ノーラ:マリー・ゴメス
ソーヤー:アーマンド・シルヴェストル
アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1970年製作 108分
公開
北米:1970年9月3日
日本:1970年6月20日
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
19世紀、アリゾナ準州。
対岸の開拓民の町ロンリーデルに向かう、川の渡し船を作った船頭のトラヴィス(リー・ヴァン・クリーフ)を、現れたジェイク・レミー(ウォーレン・オーツ)率いる盗賊一味のフェアー(ジョン・デイヴィス・チャンドラー)が監視する。
その頃、レミーは手下と共に鉱山町を襲い、銀貨と軍の銃を奪う。
フェアーは、同棲相手のノーラ(マリー・ゴメス)と寝ていたトラヴィスを起こし、川を渡りたいことを伝える。
川を渡ったフェアーらはトラヴィスに銃を向けて拘束し、レミーと仲間達を待つ。
そこに現れたマウンテン・フィル(フォレスト・タッカー)は、フェアーを脅して縛り上げ、友人のトラヴィスを助ける。 フィルとトラヴィスは、フェアーを締め上げてレミーらの行動を知る。 開拓民を嫌うトラヴィスだったが、住民を避難させてレミーらを待つことを考える。 そこに一味のマルケット(カーウィン・マシューズ)らが現れて銃撃を始め、トラヴィスとフィル、そしてノーラが反撃し、開拓民達と共に対岸に向かう。 レミーも到着するが、攻撃を諦めてトラヴィスと話し合おうとする。 トラヴィスは、はしけを銀貨で買うと言うレミーを相手にしない。 苛立つレミーは、皆殺しにすることをトラヴィスに伝える。 フィルは、開拓民と戦おうとするトラヴィスに、この地を離れて旅に出ることを提案し、ノーラもそれに同調する。 しかし、はしけを渡す気のないトラヴィスはそれを拒み、フィルは彼の考えに納得する。 その後、開拓民の一人がはしけを燃やそうとするが、トラヴィスはそれを阻止する。 現金などを十分に得たことで別の逃亡手段を考えるべきだと、マルケットはレミーを説得するが聞き入れられない。 必ず川を渡りトラヴィスを殺すというレミーに、マルケットは、狩りに出ていた開拓民を捕らえたことを知らせる。 レミーは捕えた男を縛り、要求に応じなければ殺すことをトラヴィスに伝える。 フィルはフェアーを人質に取っていることを伝えるが、レミーは手下に命令して容赦なくフェアーを殺す。 捕えられていた男は水上に吊るされ、その妻アンナ(マリエット・ハートレイ)は、自分に好意を抱くことに気づいていたトラヴィスに、夫を助ければ望みを叶えると言い寄る。 トラヴィスはそれに応じるように見せかけるが、はしけは渡す気のないことを伝えてアンナを退ける。 泳いで対岸に渡ったトラヴィスは、同行したフィルに馬を暴走させるよう指示する。 馬が暴走したことを確認したトラヴィスは、弓矢で見張りを殺し、捕えられていた男を助け、フィルと共に開拓民達の元に戻る。 人質が逃げたことを知らされたレミーは、麻薬を吸っていたため、意識が朦朧として対抗策が思い浮かばない。 旅立つフィルの誘いを再び断ったトラヴィスは、その場を離れたアンナの元に向かい彼女を抱く。 仲間の元に戻ったレミーは、いかだを作り川を渡るというマルケットの意見を聞く。 翌朝、二隻のいかだで対岸に向かったレミーらだったが、トラヴィスらの反撃を受ける。 トラヴィスらは対岸に向かい、計画が失敗に終わったことでレミーはマルケットを射殺する。 レミーは、その場に残っていたフィルを殺し、全滅した手下の死体を確認しながら、対岸のトラヴィスと決着をつけようとする。
...全てを見る(結末あり)
トラヴィスは、レミーを射殺して開拓民達の元に戻る。
*(簡略ストー リー)
19世紀、アリゾナ準州。
対岸の開拓民の町への渡し船を作った船頭トラヴィスは、レミー率いる強盗団一味のフェアーに捕えられる。
友人フィルに助けられたトラヴィスは、フェアーを拘束して締め上げ、鉱山町を襲撃して逃亡しようとするレミーらの行動を知る。
トラヴィスははしけを守るために、嫌っていた開拓民を避難させ、フィルと共にレミーらを迎え撃とうとするのだが・・・。
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ゴードン・ダグラスの演出は平凡、脚本も今一歩で、内容はB級作品並と言ったところだが、今観ると意外にも新鮮に見えるのは時代の流れか・・・。
主人公に加勢する大柄で頼もしいフォレスト・タッカーの存在、夫のために体を張ろうとする開拓民の女性マリエット・ハートレイの魅力、彼女と野獣のようなリー・ヴァン・クリーフとの絡みも注目だ。
強盗一味のインテリ、カーウィン・マシューズ、同じく仲間のジョン・デイヴィス・チャンドラーとアーマンド・シルヴェストル、主人公と同棲する男勝りのマリー・ゴメスなどが共演している。