徴兵を逃れ西部に逃れようとした青年が出会った強盗集団と共に行動しながら旅をする姿を描く、監督、脚本ロバート・ベントン、主演ジェフ・ブリッジス、バリー・ブラウン、ジム・デイヴィス、デイヴィッド・ハドルストン、ジョン・サヴェージ、エド・ローター、ジェフリー・ルイス他共演の西部劇。 |
・西部劇
■ スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・ベントン
製作:スタンリー・R・ジャッフェ
脚本
デイヴィッド・ニューマン
ロバート・ベントン
撮影:ゴードン・ウィリス
編集
ロン・カリシュ
ラルフ・ローゼンブラム
音楽:ハーヴェイ・シュミット
出演
ジェイク・ラムゼイ:ジェフ・ブリッジス
ドリュー・ディクソン:バリー・ブラウン
連邦保安官:ジム・デイヴィス
ビッグ・ジョー:デイヴィッド・ハドルストン
ロニー・ローガン:ジョン・サヴェージ
アーサー・シムズ:ジェリー・ハウザー
オーリン:エド・ローター
ホブス:ジェフリー・ルイス
ノーラン:ジョン・クウェイド
農夫:チャールズ・タイナー
囚人:ジョン・ボイド
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1972年製作 93分
公開
北米:1972年10月8日
日本:1973年2月10日
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1863年、オハイオ州。
南北戦争下、兵士補充のために若者狩りが行われていた。
長男を戦争で亡くしたディクソンと妻は、兵士に見つからなかった息子のドリュー(バリー・ブラウン)に現金を渡して旅立たせる。
9月30日。
ミズーリ州のセントジョセフに向かおうとしていたドリューは、青年ジェイク・ラムゼイ(ジェフ・ブリッジス)に声をかけられ、母に言われていたメソジスト教会に行くことを伝える。
近道を教えてもらったドリューだったが、ジェイクに殴られて所持品を奪われる。
意識をが戻ったドリューは教会に向かい、歓迎してくれたクラム夫人に襲われたことを伝える。
強盗仲間のリーダーであるジェイクは、仲間のロニー・ローガン(ジョン・サヴェージ)やアーサー・シムズ(ジェリー・ハウザー)らが奪った金を集める。 クラム夫人から奪ったバッグを届ければ何か謝礼をもらえるかもしれないと考えたジェイクは、彼女の家に向かう。 バッグをクラム夫人に渡したジェイクは、感謝する彼女が出かけている間に、家の中の物を物色する。 ジェイクに気づいたドリューは襲い掛かり、二人は格闘になる。 ドリューを叩きのめして話をしたジェイクは、以外にも骨のある男だった彼を西部に向かう旅に誘う。 ホテルに荷物を取りに行き、ジェイクに同行することにしたドリューは、ローニーと弟のジム・ボブ、アーサー、ブーグ・ブーキンを紹介される。 ドリューを信用できないロニーは、稼げるかを試すことをジェイクに提案する。 靴の中に隠していた金を出して金物店から盗んできたことにしたドリューは、ジェイクに気に入られて仲間になる。 翌日、馬とラバを調達した6人は旅立ち、夜になり、野営をした彼らは、教養のあるドリューの”ジェーン・エア”の朗読を聞く。 10月20日。 ゼブからミンと寝たければ10ドル払えと言われたジェイクは8ドルに値切るが、ドリューは興味がないと言って遠慮する。 ミンの相手をしたジェイクは満足する。 夜になり、仲間に加わらなかった理由をドリューに尋ねたジェイクは、自分達を軽蔑しているように思えると伝える。 育った環境が違うだけだと答えたドリューは、女性に敬意を払うことを教えられたと伝えるが、ジェイクはそれが理解できない。 正しい道を生きるとことを誓ったと言うドリューは、ジェイクに両親の写真を見せる。 母親が元気か、たまには気になると言うジェイクは、ドリューの気持ちが理解できたような気がする。 ドリューは、兄の懐中時計をジェイクに渡して見張りを交代する。 翌朝、ビッグ・ジョー(デイヴィッド・ハドルストン)の一味に襲われたジェイクらは、オーリン(エド・ローター)とホブス(ジェフリー・ルイス)、ノーラン(ジョン・クウェイド)、そしてジャクソンに所持品を奪われそうになる。 ジェイクに銃を向けられたビッグ・ジョーだったが、抜いたら直ぐに撃つべきだと言われて発砲される。 銃を撃たれたジェイクは驚き、彼らは身ぐるみ剥がされるものの、2ドルあまりの現金とわずかな食料しかなく、それを奪ったビッグ・ジョーらはその場を去る。 見張りをせずに眠っていたジェイクはロニーに非難されるが、奪われずに済んだ懐中時計をドリューに渡す。 その後、農場を見つけたジェイクは襲うことを考えるが、農夫(チャールズ・タイナー)に銃を向行けられる。 ドリューは、銃と物々交換してほしいと言ってそれを渡し、農夫に見張られながら食べ物与えられる。 銃を向けられていることを不満に思うジェイクは反抗するが、騒ぎは起こさずにその場を去る。 急に農夫を襲えと指示されたことに納得いかないアーサーから責められたジェイクは、仲間達を見限り一人で去ろうとする。 ドリューに引き留められて、自分が必要だと言われたジェイクは、今後は話し合い、準備をしてから行動することを皆に提案しする。 暫くして、近づく駅馬車を襲うことにしたジェイクだったが、ドリューはそれに加わることを拒む。 駅馬車を止める役のアーサーは近づいて御者と話し、それに乗って走り去ってしまう。 ある農場を襲ったジェイクらだったが、窓際に置いてあるパイを持ち去ろうとしたビーグは、頭部を撃たれて即死する。 ジェイクらは逃げるものの、ドリューも肩を撃たれてしまう。 一緒にいてもいいことがないと言うロニーは、ジム・ボブと共に別行動をとることをジェイクに伝え、彼に銃を向けて馬を奪おうとする。 ラバは残すと伝えたロニーは、馬を一頭残すようにと言うジェイクの話を聞かずに、ドリューに侮辱されたために懐中時計を奪う。 ロニーとジム・ボブはその場を去り、兄の形見を奪われたドリューは悔しがる。 その後、駅馬車の中継所で鶏を奪ったジェイクは、野営をした場所でそれを焼き食べようとする。 危険を冒して自分が奪った鶏だとい言うジェイクが独り占めにするために、不満を訴えるドリューと口論になる。 翌日、ジェイクとドリューは、ロニーとジム・ボブが木に吊るされていることを知る。 ドリューは、ロニーが懐中時計を持ってないかを調べ、気の毒に思ったジェイクは二人を埋葬することにする。 ジェイクとドリューに気づいたホブスはビッグ・ジョーにそれを伝えて、オーリンらと共に二人を捕らえようとする。 ビッグ・ジョーは、頼りにならないホブスらの行動が気になる。 銃を手にして待ち構えたジェイクは、かなわないと思い去ろうとするが、自分達の馬に気づいたドリューは、ホブスらに懐中時計のことを尋ねる。 ホブスは懐中時計を見せてジェイクとドリューを牽制するが、ノーランが撃たれてしまう。 銃撃戦が始まり、ホブスらはその場から逃れ、ノーランの銃を奪ったジェイクは、隠れていたオーリンを射殺する。 弾が切れたジェイクは助けを求め、ジェイクが襲い掛かるジャクソンを倒す。 ドリューから弾をもらったジェイクは、迫るホブスを射殺する。 ホブスから懐中時計を取り戻そうとするドリューの靴の底に空いた穴から紙幣が見えたジェイクは、金物店を襲ったのは嘘だと気づき、彼を殴り倒す。 意識が戻ったドリューは金が奪われていることに気づき、ジェイクも姿を消していた。 草原をさ迷うドリューは襲撃された農家にたどり着き、捕らえられていたビッグ・ジョー一味の男(ジョン・ボイド)が、連邦保安官(ジム・デイヴィス)に尋問されているのを目撃する。 一味の隠れ家を吐かせた連邦保安官は、、男を吊るすよう命ずる。 男に質問したドリューは、ジェイクが一味に加わったことを知り、捜索隊に協力することを連邦保安官に伝える。 その後、隠れ家を包囲した捜索隊は、連邦保安官の合図で一斉射撃をするものの反撃に遭う。 ドリューはその場から離れ、逃れようとしたジェイクに襲い掛かり叩きのめす。 観念したビッグ・ジョーも、連邦保安官に捕らえられる。 金を隠し騙していた仕返しはしたので恨んではいないとドリューに伝えたジェイクは、金は女に使ってしまと伝える。 1000ドルを隠してある場所を知っていると言うジェイクは、山分けすることをドリューに提案して、信用しない彼に、大事な時計には手を出していないことを伝えて納得させる。 その夜、ジェイクは一味ではないと言って、連邦保安官に釈放を求めたドリューは、話を聞き入れてもらえない。 ジェイクの拘束を解いたドリューは、その場から逃亡する。 自分が眠っている間に逃げようとしたジェイクに気づいたドリューは、彼に銃を向けて金の話はウソだったことを確認する。 それを認めたジェイクは撃たれることを覚悟するが、その気はないと言うドリューは、奪った85ドルを返すまでは逃がさないと彼に伝える。 町に近づき、ジェイクから”ジェーン・エア”の結末を訊かれたドリューは、なかなかいいと答える。 ジェイクとドリューは、銀行”ウェルズ・ファーゴ”に押し入り銃を抜く。
...全てを見る(結末あり)
夜が明けて出発したジェイクらは、西部から引き返してきたゼブとミンの夫婦に出くわし、現地は地獄なので行かない方がいいと言われる。
*(簡略ストー リー)
1863年、オハイオ州。
南北戦争下、徴兵を逃れて西部に向かおうとした青年ドリューは、強盗のジェイク・ラムゼイに襲われて所持品を奪われる。
その後、ドリューに出くわして格闘になったジェイクは彼が気に入り、仲間に引き入れて旅に出る。
ジェイクらは、生きるために農場や駅馬車を襲うことを考えるのだが、若者と子供だけの未熟な彼らはそれに失敗しする。
それどころか、悪党のビッグ・ジョー一味に襲われたジェイクらは、身ぐるみ剥がれてしまう・・・。
______
「俺たちに明日はない」(1967)など、脚本家として知られていたロバート・ベントンの監督デビュー作。
ロバート・ベントンは、「俺たちに明日はない」他でも組んだ盟友と言えるデイヴィッド・ニューマンと共に、本作の脚本も担当している。
アメリカン・ニューシネマの代表作でもないが、それまでの西部劇にはなかった青春物語を加えて描いた、ロバート・ベントンとデイヴィッド・ニューマンの脚本は斬新であり高い評価を得た。
スケール感も感じさせる、ゴードン・ウィリスの美しい映像も素晴らしい。
1970年当時に活躍した、お馴染みの名バイプレイヤーが多く出演しているのは、映画ファンには嬉しい。
前年の「ラスト・ショー」(1971)で注目され、アカデミー助演賞にもノミネートされた主演のジェフ・ブリッジスは、ケチな強盗集団のリーダーを、人間味あふれる演技で好演している。
主人公と反発し合いながらも友情も深める、徴兵を逃れて西部に向かう良家の息子バリー・ブラウン、連邦保安官のジム・デイヴィス、強盗一味のリーダー、デイヴィッド・ハドルストン、その手下ジェフリー・ルイス、エド・ローター、ジョン・クウェイド、主人公の仲間ジョン・サヴェージとジェリー・ハウザー、農夫のチャールズ・タイナーなどが共演している。