大ヒットSFコメディ「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985)シリーズの第3作であり完結編。 19世紀に向かった科学者の危機を救おうとする高校生の活躍を描く、製作スティーヴン・スピルバーグ、監督、脚本ロバート・ゼメキス、主演マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、メアリー・スティーンバージェン、リー・トンプソン、エリザベス・シュー他共演のSFコメディ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:ロバート・ゼメキス
製作総指揮
スティーヴン・スピルバーグ
キャスリーン・ケネディ
フランク・マーシャル
製作
ボブ・ゲイル
ニール・カントン
脚本
ロバート・ゼメキス
ボブ・ゲイル
撮影:ディーン・カンディ
編集
ハリー・ケラミダス
アーサー・シュミット
音楽:アラン・シルヴェストリ
主題歌:ZZトップ(“Doubleback“)
出演
マーティ・マクフライ/シェイマス・マクフライ:マイケル・J・フォックス
エメット”ドク”ブラウン博士:クリストファー・ロイド
ビュフォード“マッド・ドッグ”タネン/ビフ・タネン:トーマス・F・ウィルソン
クララ・クレイトン:メアリー・スティーンバージェン
マギー/ロレイン・ベインズ・マクフライ:リー・トンプソン
ジョージ・マクフライ:ジェフリー・ワイズマン
ジェニファー・パーカー:エリザベス・シュー
デヴィッド・マクフライ:マーク・マクルーア
リンダ・マクフライ:ウェンディー・ジョー・スパーバー
ジェームズ・ストリックランド連邦保安官:ジェームズ・トールカン
ダグラス・J・ニードルス:フリー
コルトのセールスマン:バートン・ギリアム
機関士:ビル・マッキニー
チェスター:マット・クラーク
ジーク:ハリー・ケリーJr.
レヴィ:ダブ・テイラー
ジェブ:パット・バトラム
ヒューバート町長:ヒュー・ギリン
有刺鉄線のセールスマン:リチャード・ダイサート
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1990年製作 118分
公開
北米:1990年5月25日
日本:1990年7月7日
製作費 $40,000,000
北米興行収入 $87,666,630
世界 $243,700,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1955年11月12日、土曜日、午後10時4分。
時計台に落ちる雷を利用してマーティ・マクフライ(マイケル・J・フォックス)を30年後に向かわせたエメット”ドク”ブラウン博士(クリストファー・ロイド)は、成功したことを喜ぶ。
しかし、未来に帰したはずのマーティが現れたために驚くドクは、再び戻って来たと言われて混乱し、気を失ってしまう。
意識を失ったままマーティと共に家に戻ったドクは、翌朝、昨夜の成功を音声で記録するが、その後に起きたことを思い出せなかった。
マーティから声をかけられたドクは再び驚いてしまい、取り乱す彼は何も信じようとしない。
未来の自分が1885年に向かったと言われたドクは、マーティから、その証拠の手紙を見せられる。 それを読んだマーティとドクは、墓地の近くの廃抗の中に隠されていたデロリアンを見つけて、車内にあった修理の指示書を確認する。 デロリアンを運び出したマーティは、ドクの愛犬コペルニクスが、ある墓石から離れないためにその場に向かう。 それはドクの墓で、手紙を送った1週間後の1885年9月7日に、80ドルが原因で、タネンに背後から撃たれ殺されたと、”クララ”という人物が立てたと思われる墓石に刻まれていた。 図書館でその当時のことを調べたマーティとドクは、タネンとはビフ(トーマス・F・ウィルソン)の先祖の無法者ビュフォード“マッド・ドッグ”タネンであり、鍛冶屋をしているというドクも、確かにその場にいた証拠の写真を見つける。 落胆するドクに、自分が1885年に行って未来のドクを連れ戻すことをマーティは約束し、デロリアンを修理する。 荒野のドライブイン・シアター。 1885年に着いたマーティは、先住民の集団に遭遇して暴走し、洞窟に隠れる。 その直後に、先住民を追う騎兵隊が現れたために、マーティは驚く。 洞穴にデロリアンを置いていこうとしたマーティは、先住民の弓でガソリンホースに穴が空き漏れていることに気づき、現れた熊に追われながらその場から逃れる。 焦ったマーティはブーツを捨ててしまい、下り坂で転げ落ちて柵にぶつかり気を失う。 その場に現れた農場主(マイケル・J・フォックス)の家に運ばれたマーティは、夜になって目覚め、介抱してくれているのが母親(リー・トンプソン)だと思い、夢を見たことを話す。 ここがマクフライ牧場だと言われたマーティは驚き、その場にいたのが農場主の妻マギーだと知り、自分の名前は”クリント・イーストウッド”だと伝える。 マギーから、夫のシェイマスが助けたと言われたマーティは、息子である赤ん坊のウィリアムを紹介される。 図書館で調べた際、ウィリアムが曾祖父であることを知っていたマーティは、シェイマスらが自分の祖先であることに気づく。 シェイマスらと食事をしたマーティは、鍛冶屋を捜していることを話す。 風変わりなマーティを泊めることを不安に思うマギーだったが、シェイマスから、マーティが他人でない感じがするため助けてやるべきだと言われる。 翌日、鉄道の線路までシェイマスに送ってもらったマーティはひたすら歩き、ヒル・ヴァレーに到着する。 人々から奇異な目で見られながら広場に向かったマーティは、建設中の時計台を確認して酒場に向かう。 バーテンダーのチェスター(マット・クラーク)はマーティの姿を見て驚き、カードをしていた老人レヴィ(ダブ・テイラー)、ジーク(ハリー・ケリーJr.)、ジェブ(パット・バトラム)らは彼をからかう。 カウンターで水を注文したマーティは、チェスターにウイスキーを注がれ、鍛冶屋のことを尋ねる。 そこに、自分をシェイマスと間違えた無法者(トーマス・F・ウィルソン)が現れ、マーティは名前を訊かれる。 ”クリント・イーストウッド”と名乗ったマーティは、おかしな名のチビで、白過ぎる歯や、意味不明な文字の”NIKE”のシューズなどをバカにされる。 マーティは、鍛冶屋のことをチェスターに尋ねるその男が、ビュフォード“マッド・ドッグ”タネンであることを知る。 怒るとよだれを垂らすためにあだ名された”マッド・ドッグ”と呼ばれたくないビュフォードは、マーティの足元に発砲する。 ダンスをしてそれをかわしたマーティは、タン壺が乗っていた板を蹴る。 タン壺を受け止めたビュフォードは憤慨し、逃げるマーティを追い、大通りで彼を捕えて広場に連れて行く。 時計台で縛り首にされたマーティだったが、そこに現れたドクが銃撃してロープを切ってマーティを救い、ビュフォードを脅す。 外れた馬の蹄鉄の金を払えと言うビュフォードは、代金も払わなことをドクから追及される。 蹄鉄のせいで落馬してウイスキーの瓶が割れたなど、言いがかりをつけるビュフォードは、その代金5ドルと馬の弁償75ドルを請求する。 何を言っても通じないビュフォードは、背後に気をつけろと言ってドクを脅してその場を去る。 ドクは、1985年に戻るようにと指示したはずだと言いながらも、マーティとの再会を喜ぶ。 墓石の写真をマーティから見せられたドクは、80ドルが原因で、ビュフォードに次の月曜日の9月7日に背後から撃たれることを知り、”クララ”が誰なのか不思議に思う。 恋人ではないかとマーティから言われたドクだったが、歴史を変えてしまうようなことはできないと伝える。 現れたヒューバート町長(ヒュー・ギリン)から、新任の学校の教師を迎えに行ってほしいと言われたドクは、それが”クララ・クレイトン”であることを知る。 マーティに冷やかされたドクは、自分は女に一目惚れなどしないと伝える。 恋は雷に打たれるようなものだと言うマーティは、ポーチに寝かせてきたガールフレンドのジェニファー・パーカー(エリザベス・シュー)のことが気になるが、スポーツ年鑑を焼いたために世の中は元に戻り、1985年に戻って彼女を起こせばいいとドクから言われる。 クララは誰かに迎えに行ってもらうことにしたドクは、デロリアンで未来に戻る準備をしようとするが、ガソリンが漏れてないことをマーティから知らされる。 ガソリンなしでタイムスリップ速度の88マイル(約140Km)で走らせる方法を考えたドクとマーティは、デロリアンを馬に引かせたりするが、40マイル(64Km)が限界だと考える。 町で一番強い酒を燃料にしてみたドクとマーティだったが、エンジンが壊れてしまう。 汽車で押すことを考えたドクは、機関士(ビル・マッキニー)に相談しても無理だと言われ、1985年にも存在する、クレイトン渓谷の橋を渡りヒル・デイルに向かう線路を利用することを考える。 クレイトン渓谷。 その時、暴走する馬車の女性の叫び声を聞いたドクとマーティは、崖に落ちる寸前で彼女を助ける。 その女性が新任女教師のクララ・クレイトン(メアリー・スティーンバージェン)だと知ったドクは、彼女に一目惚れしてしまう。 クララを家に送ったドクは、蛇に驚いて馬が暴走したために出会えたのは、運命だと言われる。 再会できるかとクララから訊かれたドクは、もちろんだと答え、自分は科学者で鍛冶屋もやっていると伝える。 ドクが科学者であることに興味を持つクララも、彼に惹かれる。 町に戻る途中、ドクを冷やかしたマーティは、100年前に、ある教師が渓谷に落ちてクレイトンと名付けられたことを思い出す。 歴史を変えてしまったことに気づいたドクは、タイムマシンなど作らなければよかったと思う。 実験室に戻ったドクは、模型を使い、タイムスリップする計画をマーティに説明する。 そこにクララが現れ、壊れた望遠鏡を直してほしいと言われたドクは、喜んでそれを引き受ける。 今夜、開催される祭のダンス・パーティーで会うことを約束したドクとクララは、気持ちが昂るばかりで、マーティは、未来に戻れるか不安になる。 その夜、町の祭が開催され、ヒューバート町長は、時計台に設置する予定の時計を作動させる。 ドクとマーティは、時計の前で記念撮影をする。 ダンス・パーティーが始まり、現れたクララに見とれるドクは、彼女を誘いダンスする。 ドクがダンスをしていたため驚くマーティは、”コルト”のセールスマン(バートン・ギリアム)から新型拳銃の試し撃ちを勧められ、見事な射撃の腕を見せる。 どこで覚えたと言われたマーティは、”セブンーイレブン”と答える。 町に入ろうとしたビュフォードらは保安官補に止められ、拳銃を預かると言われる。 それに従おうとしなかったビュフォードは、ジェームズ・ストリックランド連邦保安官(ジェームズ・トールカン)に銃を向けられる。 仕方なくそれに従うビュフォードは、銃とナイフを預ける。 シェイマスとマギーに再会したマーティは、”フリスビー・パイ・カンパニー”のパイ皿を手にして、”フリスビー”は楽しいと伝えるが、二人には意味が分からない。 クララと踊っているドクを見つけたビュフォードは、隠し持っていた銃を手にして彼に近づく。 ドクの背中に銃を向けたビュフォードは、クララと踊らせろと言って強引に迫る。 それを阻止しようとしたドクだったが、危険を感じたクララは、仕方なくビュフォードと踊る。 無礼なビュフォードのすねを蹴ったクララが乱暴されたため、憤慨したドクが対抗しようとする。 ビュフォードがドクに銃を向ける姿を見たマーティは、パイ皿を投げて発砲を阻止しようとする。 発砲した瞬間に銃に皿が当たったため、弾はドクの帽子を吹き飛ばす。 マーティに気づいたビュフォードは、揉め事を嫌い去ろうとする彼を腰抜け呼ばわりする。 引き返したマーティは腰抜けと呼ぶなと伝え、ビュフォードは、月曜日の朝7時に酒場の前で決闘を申し込む。 8時だと言うマーティに、計画実行の日だったためドクが声をかける。 そこにストリックランドが現れ、その場を鎮めてパーティーを続けさせる。 マーティに8時だと伝えたビュフォードは、必ず殺すと言って引き揚げる。 未来に戻る日だとドクから言われたマーティは、8時には既に旅立っていると伝え、汽車が遅れる可能性もあるため、後で話し合うことにする。 ビュフォードに立ち向かったマーティは、コルトのセールスマンから拳銃とガンベルトを進呈され、相手を倒せばいい宣伝になるが、殺されたら返してくれと言われる。 シェイマスから、ビュフォードの挑発に乗るべきではないと言われたマーティは、同じような性格で殺された兄の話を聞く。 その後、直した望遠鏡でクララと月を見ていたドクは、84年後には人類が月旅行をすると話す。 それを”ジュール・ヴェルヌ”の”月世界旅行”だと思うクララが、”ジュール・ヴェルヌ”のファンだと知ったドクは、彼女と意気投合して愛を確かめる。 翌朝、ドクがいないことに気づいたマーティは、決闘に備えるしかないとも考える。 ガンベルトを着けて通りを歩くマーティは、戻って来たドクと共に、墓石と自分の棺桶が準備されていることを知る。 写真の墓石の名前が消えたが、日付はそのままだったため、ドクは、自分ではなくマーティの名前が刻まれる可能性があると伝える。 決闘のことを訊かれたマーティは、未来には帰るつもりだが、ビュフォードが腰抜け呼ばわりしたら許さないと話す。 マーティは、短気なのが欠点で、事故を起こしたためにこんな事態になったとドクから言われる。 その”事故”のことを気にするマーティだったが、ドクは何も語らず、未来は自分で切り開くものだと伝える。 その夜、クララと愛し合うようになったドクは、この場に残る決心をしたことをマーティに伝える。 マーティに反対されたドクは、運命に身を任せると伝えるが、科学者として生きるべきだと言われて納得する。 クララのことを諦めきれないドクは、彼女も未来に連れて行くことをマーティから提案されるが、科学者らしく心を決めて戻ると伝える。 その後、クララの元に向かったドクは、愛を伝えながら、1985年の未来から来たため帰らねばならないことを正直に話す。 それを信じないクララは気分を害してしまい、ドクを追い払う。 失意のドクは酒場に向かい、飲めないウイスキーをテスターに注文する。 話しかけてきた有刺鉄線のセールスマン(リチャード・ダイサート)から、気にせずに未来を見ることだと言われたドクは、その話はしないでくれと伝える。 翌朝、野営していた場所にドクがいないことに気づいたマーティは、墓石の写真に名前がないことを確認して町に向かう。 一晩、酒場にいたものの、まだ一杯も飲んでいないドクは、現れたマーティから未来に戻ると言われる。 その通りだと言うドクは、レヴィ、ジーク、ジェブにからかわれ、その勢いでグラスのウイスキーを飲み干してしまう。 気絶して倒れたドクの目を覚まそうとするマーティだったが、決闘の時間である8時が迫る。 決闘を前にして、ビュフォードらは町に向かう。 町を去る決心をしたクララは、駅でサンフランシスコ行きの片道切符を買う。 必死にドクの目を覚まそうとするマーティは、チェスターが作った特製の酔い覚ましを飲ませる。 絶叫するドクの意識は戻らなかったが、テスターは10分で目覚めるとマーティに伝える。 クララが乗る8時の汽車が駅に到着する。 酒場に現れたシェイマスは、心の声にここに来いと言われ、自分の未来に関係あるらしいとマーティらに話す。 ドクは目覚めないままビュフォードが現れ、マーティは、写真の墓石に”クリント・イーストウッド”の名が刻まれたことを確認する。 今日はやめると伝えたマーティは腰抜けと言われてしまい、酒場の者達にも勝負しなければ腰抜けだと言われる。 仕方なく心を決めようとしただマーティは、ドクが目覚めたために裏口から逃げる。 ビュフォードに見つかったマーティとドクは、銃撃を避ける。 汽車は出発し、クララは、後ろの席に座った有刺鉄線のセールスマンの酷い失恋をした男の話を聞く。 ドクを捕えたビュフォードは、隠れているマーティを挑発する。 話がドクのことだと分かったクララは、彼が自分を愛していたことに気づき、汽車を止めて町に戻る。 ドクを殺そうとしたビュフォードだったが、マーティが現れたために片を付けようとする。 ビュフォードは銃を抜かせようとするが、それを拒んだマーティはガンベルトを外し、話し合おうとする。 そうはいかないと言うビュフォードは、マーティの心臓を一撃する。 近づいてきたビュフォードの銃を蹴ったマーティは抵抗する。 胸を殴ったビュフォードは叫び声をあげ、マーティは、ポンチョに隠し弾丸を防いだストーブの蓋でビュフォードを殴る。 更に何発もマーティに殴られたビュフォードは、墓石にぶつかりそれが砕け、最後の一撃を受けて肥料の荷車に倒れ込む。 肥料まみれになったビュフォードは、保安官補に逮捕される。 マーティとドクは、写真の墓石が消えたことを確認して喜び、汽車の警笛が聴こえたために、馬でそれを追おうとする。 ガンベルトをシェイマスに渡したマーティは、ドクと共にその場を去る。 町に戻ったクララはドクの実験室の納屋に向かい、タイムマシンの模型に気づき、彼の話が真実だったことを知る。 汽車を追ったマーティとドクは、それに飛び乗る。 模型で計画を知ったクララは、ドクとマーティを追う 機関士に銃を向けて汽車を止めさせたドクとマーティは、切り替え線で方向変え、機関車を切り離してデロリアンが設置してある場所に向かう。 マーティをデロリアンに乗せたドクは、それを押して加速し始め、クララは機関車を追う。 1985年10月27日、午前11時にセットするようマーティに指示したドクは、緑、黄、赤の三種類の特殊燃料を釜に入れて更に加速することを伝える。 機関車に追いついたクララは、最初の燃料が発火すると同時にしがみつく。 デロリアンに乗り移ろうとしたドクは、クララが呼ぶ声を聴いたような気がしながら、二度目の発火の衝撃を受ける。 警笛を鳴らすクララに気づいたドクは、戻って彼女を連れて行こうとするが、マーティから間に合わないと言われる。 クララを呼び寄せたドクは、速度が60マイル(96Km)だとマーティから知らされる。 近づくクララの手を握ろうとしたドクだったが、最後の燃料が点火して釜が爆発する。 その衝撃でドクとクララは落ちそうになり、マーティは、積んであったホバーボードをドクに渡す。 それに乗ったドクはクララを救い、機関車から離れる。 速度は88マイル(約140Km)に達し、デロリアンはタイムスリップして、機関車は渓谷に落下して大爆発する。 1985年に着いたマーティだったが、デロリアンは貨物列車に衝突して木っ端微塵に破壊される。 ドクが考えていたデロリアンの解体が現実となったことを、マーティはしみじみと考える。 自宅に戻ったマーティは、自分の愛車の4X4にワックスをかけるビフ(トーマス・F・ウィルソン)や、兄姉デヴィッド(マーク・マクルーア)とリンダ(ウェンディー・ジョー・スパーバー)、両親のジョージ(ジェフリー・ワイズマン)とロレイン(リー・トンプソン)が平和に暮らし裕福だったために安心する。 気絶していたガールフレンドのジェニファーの元に向かったマーティは、彼女にキスする。 目覚めたジェニファーは、変な夢を見たとマーティに伝える。 ジェニファーと共にヒル・デイルに向かったマーティは、いつかこの場に家もつと話す。 それは夢だったはずだとジェニファーから言われたマーティは、信号待ちで横に止まった同級生のダグラス・J・ニードルス(フリー)から、勝負しようと言われるものの、それを断る。 腰抜けと言われたマーティはその気になるものの、青信号と共にバックして、馬鹿な真似はやめたとジェニファーに伝える。 ニードルスが現れた車と事故を起こしそうになったため、マーティは、衝突するところだったと言って安堵する。 ジェニファーは、持っていたファックスの用紙の”お前はクビだ”という文字が消えたため、夢は現実だったことに気づく。 デロリアンの残骸の場所に向かい、もう二度と会えないドクを想うマーティは、ドクと撮った時計の写真を見つける。 踏切の警報が鳴るものの電車が見えないことを不思議に思うマーティとジェニファーは、機関車が現れたために驚く。 ドクが乗っていたために驚くマーティは、それがタイムマシンであることを知り、愛妻のクララと再会し息子ジュールとヴェルヌを紹介される。 科学に不可能はないと言うドクは、愛犬アインシュタインを連れて行くと言って、1885年の時計台の前で撮った写真をマーティにプレゼントする。 ジェニファーから、未来の紙の文字が消えたと言われたドクは、人間の未来は全て白紙で、自分で切り開くものだと伝える。 マーティから向かう場所を訊かれたドクは、未来かと尋ねる彼に、そこにはもう行ったと言って飛び立つ。
...全てを見る(結末あり)
それなりに相応しい西部劇スタイルのマーティは、ドクがセットした1885年9月2日の午前8時に向かうために、ホバーボードなどを乗せて、デロリアンで過去にタイムスリップする。
橋は完成していないのたが、1985年には橋が架かっているはずだと言うドクは、渓谷にさしかかる時点で88マイルに達していれば、未来に戻れるとマーティに伝える。
参考:
・「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985)
・「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」(1989)
・「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」(1990)
*(簡略ストー リー)
1955年11月12日。
1885年に向かってしまったらしい、ドク/エメット・ブラウン博士に置き去りにされたマーティ・マクフライは、1955年のドクに70年前のドクからの手紙を見せる。
それを読んだマーティとドクは、廃鉱に隠されていたデロリアンと、ドクの墓を発見する。
マーティは、自分が1855年に行きドクを連れ戻すことを彼に約束し、修理したデロリアンで過去にタイムスリップする。
1855年に着いたマーティは、先祖であるシェイマス夫妻に出会い町に向かう。
マーティは酒場で、ビフの先祖の無法者マッド・ドッグと揉め事を起こすすが、現れたドクに救われ二人は再会を喜ぶ。
しかし、先住民にデロリアンのガソリンタンクを撃たれてしまい、燃料がない車で、いかにタイムスリップ速度に達するかを考え、峡谷に向かうレール上の汽車を利用することにする。
そんな時ドクは、新任女教師クララと出会い恋に落ちてしまう。
その後、クララをめぐりドクとマッド・ドッグが諍いを起こす。
それに割って入ったマーティは、マッド・ドッグと決闘することになってしまう・・・。
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2作目と同時に撮影され、6ヶ月後に公開された作品で、前2作に比べ興行収入はかなり減ったものの、現代(1985年)から100年前の設定は西部劇ということで非常に興味深く、前2作とは全く違った雰囲気で十分に楽しめる作品に仕上がっている。
*
北米興行収入 $87,666,630
世界 $243,700,000
今回は、主人公マーティの住む町ヒル・ヴァレーが開発される遥か以前が舞台で、2作目のような目まぐるしい空間移動はほとんどない。
”エルマー・バーンスタイン”の西部劇音楽風にアレンジされたアラン・シルヴェストリの音楽も、お馴染みのメインテーマと共に印象にも凝る。
また、主題歌を歌うZZトップがダンス・パーティーのバンドで登場したり、主人公マーティが無法者を前に強がり、口にする名前の”クリント・イーストウッド”が馬鹿にされるシーンなど、相変わらず気の利いたユーモア溢れるセリフも楽しい。
もちろん、名前を借りたイーストウッドに敬意を表し、決闘の場面では、「荒野の用心棒」(1964)を真似て、マーティが胸にストーブの蓋を入れて対決に勝つシーンや、「ダーティハリー4」(1983)の決めゼリフ”Go ahead. Make my day”も付け加えられている。
また、マーティが1985年に戻る場所は”イーストウッド峡谷”となっている。
*”Go ahead. Make my day”と共に、「タクシードライバー」(1976)のロバート・デ・ニーロのセリフ”You Talkin’ me?”も登場する。
主演のマイケル・J・フォックスは、今回は主人公マーティとアイルランド移民の先祖二役を演じ、強そうに見えない西部の男を熱演している。
彼は、実は本作の撮影中に、その後、知られるパーキンソン病を既に発病しかけていた。
恋に落ちダンスまで披露する、初心でもあり、益々人間味溢れるキャラクターとなる、クリストファー・ロイドの好演も見逃せない。
3部作で、今回の無法者が最もはまり役に思える主人公の敵役タネンを演ずるトーマス・F・ウィルソン、 ドクと恋に落ちる心優しいSF好きの新任教師メアリー・スティーンバージェン、主人公の祖先の妻と再びロレインを演ずるリー・トンプソン、クライマックスしか登場しない、それまで気絶していた主人公のガールフレンド、エリザベス・シュー、主人公の兄マーク・マクルーアと姉ウェンディー・ジョー・スパーバー、父ジェフリー・ワイズマン、今回は連邦保安官のジェームズ・トールカン、クライマックスで主人公とチキンレースをしようとする同級生のフリー、酒場のバーテンダー、マット・クラーク、酒場でカードをする老人ハリー・ケリーJr.、ダブ・テイラー、パット・バトラム、有刺鉄線のセールスマン、リチャード・ダイサート、町長のヒュー・ギリン、コルトのセールスマン、バートン・ギリアムなどが共演している。