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バック・トゥ・ザ・フューチャー Back to the Future (1985)

高校生とタイムマシンを開発した科学者が繰り広げる騒動を描く、SFコメディの傑作。
製作スティーヴン・スピルバーグ、監督、脚本ロバート・ゼメキス、主演マイケル・J・フォックスクリストファー・ロイドリー・トンプソンクリスピン・グローヴァートーマス・F・ウィルソン他共演。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


SF

スティーヴン・スピルバーグ / Steven Spielberg 作品一覧


スタッフ キャスト
監督:ロバート・ゼメキス
製作総指揮
スティーヴン・スピルバーグ
キャスリーン・ケネディ
フランク・マーシャル
製作
ボブ・ゲイル
ニール・カントン
脚本
ロバート・ゼメキス
ボブ・ゲイル

撮影:ディーン・カンディ
編集
ハリー・ケラミダス

アーサー・シュミット
音楽:アラン・シルヴェストリ
主題歌:ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース
The Power of Love“、 “Back in Time

出演
マーティ・マクフライ:マイケル・J・フォックス
エメット”ドク”ブラウン博士:クリストファー・ロイド
ロレイン・ベインズ・マクフライ:リー・トンプソン
ビフ・タネン:トーマス・F・ウィルソン
ジョージ・マクフライ:クリスピン・グローヴァー
ジェニファー・パーカー:クラウディア・ウェルズ

デヴィッド・マクフライ:マーク・マクルーア
リンダ・マクフライ:ウェンディー・ジョー・スパーバー
サム・ベインズ:ジョージ・ディセンゾ
セテラ・ベインズ:フランシス・リー・マッケイン
ストリックランド:ジェームズ・トールカン
ゴールディー・ウィルソン:ドナルド・フリラヴ
審査員の教師:ヒューイ・ルイス
マッチ:ビリー・ゼイン

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1985年製作 116分
公開
北米:1985年7月3日
日本:1985年12月7日
製作費 $19,000,000
北米興行収入 $197,902,294
世界 $350,600,000


アカデミー賞
第58回アカデミー賞
・受賞
音響編集賞
・ノミネート
脚本・歌曲・録音賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
カリフォルニア州、ヒル・ヴァレー、1985年10月25日。
高校生のマーティ・マクフライ(マイケル・J・フォックス)は、登校前に、風変わりな科学者エメット”ドク”ブラウン博士(クリストファー・ロイド)の家に寄る。

その場に”プルトニウム”があることに気づかないマーティは、巨大なスピーカーとアンプを使い、それを壊してしまう。

1週間も留守にしているブラウンからの電話を受けたマーティは、夜中1時15分にショッピング・モールの駐車場に来るようにと言われる。

8時になり、無数の時計が一斉に鳴り出すのだが、ブラウンから、計算通り25分遅れだと言われたマーティは遅刻してしまう。

学校の入り口でガールフレンドのジェニファー・パーカー(クラウディア・ウェルズ)に出くわしたマーティは、教師のストリックランド(ジェームズ・トールカン)に見つかってしまう。
...全てを見る(結末あり)

4日連続の遅刻のマーティとジェニファーは、ストリックランドから遅刻チケットを渡される。

変人のブラウンがマーティの遅刻の原因だと考えたストリックランドは、危険人物の彼とは付き合うべきではないと忠告し、父親も同じようなものだと伝える。

放課後のオーディションの話もされたマーティは、代々落ちこぼれのマクフライ家の人間が受かるはずがないと、ストリックランドから嫌みを言われる。

しかしマーティは、自分が変えてみせると言い返す。

放課後、ジェニファーが見守る、審査員の教師(ヒューイ・ルイス)らの前でオーディションを受けたマーティのバンドは、音が大き過ぎると言われて演奏を止めさせられる。

落ち込むマーティは、時計台の前の広場で、ジェニファーと週末のデートの約束をする。

30年前の落雷で壊れた時計台の取り壊しを主張する、ゴールディー・ウィルソン市長(ドナルド・フリラヴ)の意見に反対する歴史保存会の婦人から、反対運動への寄付を求められたマーティは、小銭を渡してチラシを受け取る。

父親が迎えに来たジェニファーとキスして別れたマーティは帰宅し、父ジョージ(クリスピン・グローヴァー)の車が事故に遭い運ばれてきたことを知り、デートに使えないためにショックを受ける。

家では、ジョージが、車を貸した上司ビフ・タネン(トーマス・F・ウィルソン)から欠陥車だと言われて責められていた。

ビフの言いなりのジョージを見て呆れるマーティは、車がデートに使えないことを嘆く。

夕食時に、マーティの母ロレイン(リー・トンプソン)は、刑期を務める弟のジョーイの保釈が却下されたことを家族に伝える。

兄デヴィッド(マーク・マクルーア)は仕事に向かい、姉リンダ(ウェンディー・ジョー・スパーバー)にジェニファーから電話があったことを知らされたマーティは、ロレインから、女が男に電話をすることは感心しないと言われる。

自分が高校生の頃は考えられなかったと言うロレインは、ジョージとの運命の出会いを話し始める。

木から落ちたジョージが父の車に轢かれ、それが出会いとなったことをロレインはリンダに話す。

その後、夜中まで眠ってしまっていたマーティは、ドクからの電話で起こされ、ビデオカメラを家に取りに行ってほしいと言われ、モールの駐車場に向かう。

ドクの愛犬アインシュタインに気づいたマーティは、トラックの中から降りた改造したデロリアンに驚き、中からドクが現れる。

早速、実験を始めたドクはマーティに撮影させて、1985年10月26日、午前1時18分であることを確認する。

アインシュタインを車に乗せたドクはストップウォッチをチェックし、デロリアンをリモコンで操作し、時速88マイル(約140キロ)になると大変なことが起きるとマーティに伝える。

走り始めたデロリアンは88マイルで姿を消し、ドクは実験が成功したために興奮する。

タイムマシンだったデロリアンは未来に向かい戻って来ると言う、ドクの言葉が信じられないマーティだったが、デロリアンが姿を現す。

アインシュタインが無事であることを確認したドクは、予定通りストップウォッチが一分遅れていると言って、デロリアンに乗りこみマーティにその理論を説明する。

どんな時代にも行けると言うドクは、科学上の歴史的記念日、1955年11月5日を計器に入力し、自分がタイムトラベルを可能にする”次元移転装置”を思いついた日だとマーティに伝える。

30年の歳月を経てこの日にたどり着いたことを感慨深げに話すドクは、プルトニウムの核反応を利用した1.2ジゴワットの電力が動力であると言って、リビア人のテロリストにインチキ爆弾を渡しプルトニウムと交換したことをマーティに話す。

防護服を着てプルトニウムを交換したドクは、25年先の世界を見てくると言って、マーティの未来も確認してくることを約束してデロリアンに乗り込もうとする。

帰りのプルトニウムを忘れたドクは、アインシュタインの吠える声でテロリストが仕返しに来たことに気づく。

マーティに逃げるよう指示したドクは、テロリストの攻撃を受けて射殺されてしまう。

驚くマーティは銃を向けられて覚悟を決めるが、テロリストの銃が故障したことを知り、デロリアンに乗り込む。

走り出したマーティは、テロリストの攻撃を受けながら、1955年11月5日に向かうセッティングが作動したことにも気づかないまま速度を上げる。

ロケット弾を向けられたことに気づいたマーティは、時速88マイルに達してタイムスリップし、ある家の納屋に突っ込んでしまう。

納屋の異変に気づいた家族は様子を見に行くが、マーティが防護服を着て現れたために宇宙人だと思い、驚いて逃げて行く。

家の主人に発砲されたマーティは、デロリアンに乗ってその場から脱出する。

冷静に考えようとしたマーティだったが、自宅のある場所がこれから分譲が始まる未開発地であることを知り、プルトニウムが切れて動かないデロリアンを看板の裏に隠す。

ヒル・ヴァレー。
歩いて町に着いたマーティは、その様子に驚きながら時計台の広場に向かい、時計が動いていることに気づく。

ゴミ箱に捨てら得た新聞を見たマーティは、30年前の1955年11月5日にタイムスリップしてしまったことを知り夢だと思う。

カフェに向かったマーティはドクに電話をするものの、出ないために彼の家に向かおうとする。

店の主人から注文しろと言われたマーティは、入って来たビフが、横に座っていた高校生の父ジョージをいじめらる姿を見て驚く。

ビフが去った後、動揺しながらジョージを見つめるマーティは、何か用があるのかと言われ、彼が”ジョージ・マクフライ”であることを確認する。

そこに、店員のゴールディー・ウィルソンが現れ、何も抵抗しないジョージの態度を批判する。

ゴールディーが未来のウィルソン市長だと気づいたマーティは、市長になれると彼に伝える。

店を出たジョージを追ったマーティは、木に登て覗き見をする彼を見つける。

木から落ちたジョージが車に轢かれそうになったため、彼を助けたマーティは、代わりに衝突してしまう。

車を運転していたサム・ベインズ(ジョージ・ディセンゾ)は、妻ステラ(ウェンディー・ジョー・スパーバー)を呼び、気を失ったマーティを家に運ぶ。

はある部屋で目覚めたマーティは、その場にいるのが母で、夢を見ていたと思う。

介抱してくれていたのが30年前の母ロレイン・ベインズだと気づいたマーティは動揺し、”カルバン・クライン”の下着を着けていたために、彼女から”カルバン”と呼ばれる。

ロレインが自分に惹かれている雰囲気を感じたマーティは、戸惑いながら食卓に向かい、赤ん坊の叔父のジョーいが”檻”(ベビーサークル)に入っていることに気づく。

今日、届いたというテレビで”ジャッキー・グリーソン”の番組を見ながら食事をしたマーティは、前にも見たことがあると言うものの、ロレインの弟ミルトンから、新作だと言われる。

ステラから、どこかで会ったような気がすると言われたマーティは、彼女が家に電話をしようとしたため、家族は留守だと伝える。

ドクの家の場所を訊いたマーティは、自分の部屋に泊めてあげてほしいと両親に言うロレインが、足に触れたため動揺する。

礼を言ったマーティンはその場を去り、ドクの元に向かう。

ドクに会ったマーティは、タイムマシンで30年後の1985年から来たことを彼に伝える。

信用しないドクに兄姉と撮った写真を見せたマーティは、ピンボケだと言われる。

1985年の大統領は誰だと訊かれたマーティは”ロナルド・レーガン”と答え、驚いたドクは、それなら副大統領は”ジェリー・ルイス”かと尋ねる。

ファーストレディは”ジェーン・ワイマン”で、財務長官は”ジャック・ベニー”だと言いながら実験室に向かったドクは、マーティを追い払おうとする。

頭の傷跡の訳を知っていると言うマーティは、トイレで転び洗面台にぶつけた時に”次元転移装置”を発想したことを話し、ドクに信用してもらう。

デロリアンの隠してある場所に向かい、自分がタイムマシンを作ることに成功したことを喜ぶドクは、デロリアンを実験室に運ぶ。

ビデオを見せられたドクは未来のテクノロジーに感心し、デロリアンを動かすための電力が1.2ジゴワット必要であることを知り驚く。

プルトニウムを手に入れるのが不可能なドクは、稲妻級の強い電流が動力として必要だとマーティに伝える。

時計台のことを思い出したマーティは、広場で渡されたチラシをドクに見せる。

それで閃いたドクは、土曜日の夜10時4分に時計台に落ちる予定の稲妻を利用しようとする。

その間、町の見物でもしようと考えたマーティだったが、ドクから、未来に影響を与えてしまう恐れがあると言われる。

両親に会ったことをマーティから知らされたドクは、写真を確認して、デヴィッドの頭が消えていたため、存在が消えかけていると考える。

翌日、両親の出会いを邪魔したマーティを連れて学校に向かったドクは、皆にからかわれるジョージを観察する。

若いストリックランドに注意されるジョージを見ながら、マーティは、彼の代わりに自分がロレインの父の車に撥ねられたために、こんな状況になったことをドクに話す。

ジョージに声をかけてロレインに紹介したマーティだったが、彼女はマーティの傷を心配するだけだった。

その様子を見たドクから、ロレインが自分に恋していると言われたマーティは、何んとか彼女とジョージを結び付けなければならないため、高校で開催される”魅惑の深海パーティ”で二人をデートさせようとする。

その場でジョージからキスされたロレインが、運命の人と感じたという話を母から聞いていたマーティは、二人の恋が芽生えるように計画を練る。

ランチの際、ロレインが気があるようだと言ってパーティーに誘うことをジョージに促したマーティだったが、ビフが彼女をからかっていることを知り、それを止めさせる。

二人は一触即発になるが、ストリックランドが現れたために、ビフはその場を去る。

放課後、帰宅するジョージを追い、ロレインを誘うよう説得したマーティだったが、それを断られる。

その夜マーティは、ジョージの部屋に忍び込み、SF好きの彼を刺激してその気にさせる。

マーティの指示でカフェにいたロレインに話しかけたジョージは、彼女の心を捉えかけるものの、ビフに邪魔されてしまう。

それを阻止しようとしたマーティはビフを殴り倒し、店を出て、少年が押していた木箱の底をスケボー代わりにして逃げる。

マーティを車で追うものの逃げられたビフらは、肥料を積んだトラックに激突してしまう。

その様子を見ていたロレインは、益々マーティに惹かれてしまう。

ドクの元に向かったマーティは、ビデオを見ていた彼に、その夜に起きることを話そうとするが、未来のことは聞きたくないと言われる。

時計台の落雷の電流をデロリアンの動力にする仕組みをマーティに話したドクは、模型を使った実験をする。

そこにロレインが現れ、デロリアンを隠したドクとマーティは、彼女を招き入れる。

ロレインから、土曜のダンスに誘ってほしいと言われたマーティは、ジョージに誘われていないのかと尋ねる。

それなりにジョージを気にいているロレインだったが、強い男でなければだめだとマーティンに伝える。

ロレインとダンスに行くことになったマーティは、ジョージをヒーローにする芝居をすることを考えて、彼とその話しをする。

土曜の夜。
時計台で準備を済ませたマーティは、別れを惜しむドクに30年後に会うことを約束し、その時に起きる話しをしようとする。

ドクが未来を知ることを拒むために、マーティは、30年後にテロリストに殺されることを手紙で知らせようとする。

ダンス・パーティーは始まり、ロレインと共に車で会場に着いたマーティは、彼女が酒を飲みタバコも吸い始めたために驚いてしまう。

会場にいたジョージは、約束の時間になったために駐車場に向かおうとする。

マーティに迫ったロレインはキスするのだが、弟としているような感じがする。

予定では、マーティがロレインに迫って襲い掛かり、ジョージがそれを救うことになっていたのだが、そこにビフが現れる。

マーティを車から出したビフはロレインに迫り、マーティはマッチ(ビリー・ゼイン)らに連れて行かれ、バンドマンの車のトランクに閉じ込められる。

駐車場に現れたジョージは、車の中で襲われているロレインを助けようとするのだが、相手がマーティではなくビフだったために怖気づいてしまう。

ロレインに助けを求められたジョージは、ビフに痛めつけられそうになる。

トランクから出してもらったマーティは、駐車場に向かう。

襲い掛かったロレインにビフが手を出したために、憤慨したジョージは勇気を振り絞り、ビフを殴り倒す。

ビフに立ち向かい自分を気遣うジョージに惹かれたロレインは、彼と共にダンス会場に向かう。

その様子を見ていたマーティは安心するが、写真のデヴィッドが消えて、リンダも消えかけていることに気づく。

9時30分。
時計台で待機していたドクは、それまで静かだった空が嵐になると考える。

会場を去ろうとするバンドマンに、戻って演奏をしてほしいと頼んだマーティは、自分をトランクから出す際に、メンバーの一人が手を傷めたので無理だと言われる。

ギターを弾ける者を探すようにと言われたマーティは、代わりにステージに上がる。

ジョージとロレインがダンスする姿を見ながら、写真のリンダが消えたことに気づいたマーティは焦る。

ロレインは強引に相手を変えられたためジョージが離れてしまい、マーティの様子がおかしくなり、写真の姿が消え始める。

しかし、ジョージがロレインを奪い返し、二人はキスする。

マーティは元気になり、写真の三人も復活して、ジョージに合図する。

演奏は終わり、リクエストに応えたマーティは、”チャック・ベリー”の”ジョニー・B.グッド”を歌い始める。

怪我をしたバンドマンは、いとこのチャック・ベリーに電話をして、そのサウンドを聴かせる。

バンドマンとダンスをしていた生徒達は、激しい演奏を終えたマーティを見て唖然とする。

ジョージとロレインの仲を取り持つことに成功したマーティは、二人に別れを告げる。

午後10時前。
時計台に向かい、”両親”のことをドクに話したマーティは、30年前に発った時に戻るよう時間をセットされる。

もう一度、タイムスリップする方法を確認したドクとマーティは抱き合う。

その時、コートのポケットに入っていた手紙に気づいたドクは、未来を知ることは危険だと言って、それを破ってしまう。

生死に関わることだと言って話そうとするマーティだったが、時計台の電線の接続部が外れてしまう。

時計台に登ったドクはロープを垂らし、マーティが結び付けたコードを引き上げる。

戻る夜に起きることをドクに伝えようとしたマーティだったが、時計が10時の鐘を鳴らしたため何も聞こえなくなる。

残り4分、ドクに指示されたマーティは、仕方なくデロリアンに乗りスタート地点に向かう。

アンテナをセットしたマーティは、手紙を破ってしまったドクを救うために、10分早い時間に戻ることにする。

しかし、デロリアンのエンジンが止まってしまい、マーティは焦る。

何んとかエンジンをかけたマーティは、急発進する。

苦労しながら配線を繫げようとしたドクは、途中で枝に引っかかっているために長さが足りなくなり、接続することができない。

ドクが無理に配線を引っ張ったため、他の接続部分が外れてしまう。

その場を接続して、配線につかまり地上に滑り降りたドクは、外れていた配線を接続しようとする。

午後10時4分。
落雷の瞬間にドクは配線を接続し、88マイルに達したデロリアンは電流を供給されて姿を消す。

ドクは、タイムスリップの成功を喜ぶ。

マーティは無事に未来に到着するものの、デロリアンが再び動かなくなってしまい、テロリストのバンが通り過ぎる。

走ってモールの駐車場に向かったマーティは、ドクが撃たれるのを阻止できず、自分がテロリストに追われながらデロリアンでタイムスリップする様子を目撃する。

ドクに駆け寄ったマーティは、実は防弾チョッキを着て無事だった彼から、30年前に渡された手紙を読んでいたことを知らされる。

未来を変えることに反対していたドクだったが、この際、固いことは言うなとマーティに伝える。

デロリアンでマーティを自宅に送ったドクは、別れを告げて30年後に旅立つ。

翌朝、目覚めたマーティは、家の様子が違うことに気づき、急に裕福になった理由を、朝食をとるデヴィッドとリンダに尋ねる。

洗練された様子の両親にも驚くマーティは、ジェニファーから電話があったことをリンダから知らされる。

ジェニファーとのデートのことをロレインが話したため、車が事故を起こしたので無理だとマーティは伝える。

家族は驚き、ジョージは車を見に行くが、使用人だったビフがワックスをかけていた。

ビフが運んできた新刊を確認したジョージとロレインは、それをマーティに渡す。

30年前にマーティから影響を受けたジョージは、小説家として成功したのだった。

ビフから車のキーを渡されたマーティは、憧れの4X4がガレージにあったために感激する。

現れたジェニファーと暫く会っていなかったような気がしたマーティは、彼女とキスしようとする。

そこに、未来から戻ったドクが現れ、マーティは、自分と共に未来に戻って欲しいと言われる。

今のデロリアンの燃料はゴミだと言うドクはそれを補給し、デートに出かけようとするマーティに、二人の子供に関する問題が発生したことを伝える。

二人を乗せたドクは、マーティから、加速するには道路の長さがが足りないと言われる。

道はいらないとマーティに伝えたドクは、進化した空飛ぶデロリアンで未来に向かう。


解説 評価 感想

参考:
・「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(1985)
・「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」(1989)
・「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」(1990)

*(簡略ストー リー)
1985年10月25日。
高校生マーティ・マクフライは、風変わりな科学者エメット・ブラウン博士からの連絡で夜中に呼び出される。
現れたドクは、愛犬のアインシュタインを車に乗せ、タイムマシンに改造したデロリアンのタイムスリップ実験を成功させる。
そして、未来に向かおうとするドクだったが、デロリアンの動力のプルトニウムを奪ったテロリストに襲われる。
ドクは銃撃されてしまい、慌てたマーティはデロリアンで逃走しようとしてタイムスリップ速度で走行してしまい、ある納屋に突っ込んでしまう。
町に向かったマーティは、30年前の1955年にタイムスリップしてしまったことに気づく。
カフェに向かったマーティは、 同級生のビフにいびられている高校生の父ジョージに出くわす。
ジョージを追う途中、マーティは母ロレインの父親に車で撥ねられ、介抱してくれた彼女に行為を抱かれたために焦ってしまう。
ドクの元に向かったマーティは、自分が30年後から来たということを信じてもらい、土曜の夜に落ちる予定の時計台の落雷を利用し、デロリアンを動かし未来に戻ることを考える。
そんなマーティは、自分に惹かれてしまったロレインを何とかしなければ、歴史が変わってしまうことに気づき、ジョージと彼女の恋を芽生えさせる方法を考えるのだが・・・。
__________

1作完結の予定でいた本作は、ビデオ販売の際にラストで”続く・・・”と入れてしまったため、ファンからの続編希望の問い合せが殺到し、4年後にPart2が作られ、その半年後にPart3が連続して公開される珍しい手法がとられた。

スティーヴン・スピルバーグが製作に参加することで話題を呼び、公開後は社会現象に近い大ブームとなり、興行成績は北米だけで2億ドルに迫り、全世界では約3億5000万ドルという大ヒットを記録、とりわけ日本での人気が高い作品。

辻褄合わせと言われても全く気にならない、斬新なアイデアと綿密に練られた見事な脚本や、気の利いたジョーク、切れのいいロバート・ゼメキスの演出は冴え渡る。

そのスピード感あるドラマ展開をアラン・シルヴェストリの軽快な音楽が盛り上げる。

当時、嫌になるほど耳にしたヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの主題歌”The Power of Love“も、世界中で大ヒットした。

2007年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

第58回アカデミー賞では、音響編集賞を受賞した。
・ノミネート
脚本・歌曲・録音賞

マーティが30年後の未来から来たことをドクに信じてもらおうとした際、大統領が”ロナルド・レーガン”だと知らせ、ファーストレディが”ジェーン・ワイマン”なのかと訊かれる場面があるのだが、二人は1955年には既に離婚していた。

当初の主演エリック・ストルツから交代したマイケル・J・フォックスの、小柄だが快活で人のいい高校生役は、明るく愉快なムードの作品イメージに合い、正に適役と言える。

参考:
テロリストに襲われ、デロリアンにマーティが乗り込むシーンは、既に6週間の撮影を済ませて降板していたエリック・ストルツの出演映像が使われている。

風変わりだが人間のがある愛すべきキャラクター科学者ブラウン博士を演じた、クリストファー・ロイドの怪演もこの作品の魅力であり、物語が進む(続編)につれて、彼の役柄の重要度が増していく。

老け役と少女時代の二役を好演した主人公の母リー・トンプソン、マクフライ家の天敵ビフ・タネン役のトーマス・F・ウィルソン、主人公のダメパパとSF好きの冴えない青年、さらに有名作家の三役をこなすクリスピン・グローヴァー、母親の病気で女優を引退し、本作で降板してしまったのが残念なジェニファー役のクラウディア・ウェルズ、主人公をに厳しい教師ジェームズ・トールカン、市長になる黒人青年ドナルド・フリラヴ、主人公の兄マーク・マクルーア、姉ウェンディー・ジョー・スパーバー、ロレイン(リー・トンプソン)の両親ジョージ・ディセンゾウェンディー・ジョー・スパーバー、バンドの審査員の教師ヒューイ・ルイスなどが共演し、ビフのワル仲間でビリー・ゼインも端役で登場する。


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