サイトアイコン That's Movie Talk!

赤ちゃんはトップレディがお好き Baby Boom (1987)

赤ちゃんを引き取ることになった仕事一筋のキャリア・ウーマンの奮闘を描く、製作、脚本チャールズ・シャイアー(監督兼)、ナンシー・マイヤーズ、主演ダイアン・キートンサム・シェパードハロルド・ライミスジェームズ・スペイダーパット・ヒングル他共演のコメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:チャールズ・シャイアー

製作
チャールズ・シャイアー

ナンシー・マイヤーズ
脚本
チャールズ・シャイアー

ナンシー・マイヤーズ
撮影:ウィリアム・A・フレイカー
編集:リンジー・クリングマン
音楽:ビル・コンティ

出演
J・C・ワイアット:ダイアン・キートン

ジェフ・クーパー:サム・シェパード
スティーヴン・バックナー:ハロルド・ライミス
ケン・アーレンバーグ:ジェームズ・スペイダー
フリッツ・カーティス:サム・ワナメーカー
ヒューズ・ララビー:パット・ヒングル
ヴァーン・ブーン:ブリット・リーチ
シャーロット・エルクマンメアリー・グロス
イヴ:ヴィクトリア・ジャクソン
”センター”のインストラクター:パクストン・ホワイトヘッド
エリザベス:クリスティナ・ケネディ/ミシェル・ケネディ

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ

1987年製作 110分
公開
北米:1987年10月7日
日本:1988年3月12日
北米興行収入 $26,712,480


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨークマンハッタン
イエール大学を主席で卒業し、ハーバード大学で経営修士号を取得、”タイガー・レディ”というニックネームを持つ6桁年棒のJ・C・ワイアット(ダイアン・キートン)は、仕事と結婚し銀行員と同居するキャリア・ウーマンだった。

その日も出勤したワイアットは、忙しなくアシスタントのケン・アーレンバーグ(ジェームズ・スペイダー)らとの打ち合わせを済ませる。

社長フリッツ・カーティス(サム・ワナメーカー)とのランチの席で、フード・チェーンを展開するヒューズ・ララビー(パット・ヒングル)との仕事を任されたワイアットは、重役の椅子も約束される。

その夜、同居人スティーヴン・バックナー(ハロルド・ライミス)との、慌しい時間を過ごし眠りについたワイアットは、国際電話を受ける。

イギリスのいとこが亡くなったという連絡を受けたワイアットは、翌日、空港に向かう。
...全てを見る(結末あり)

ワイアットは、現れた社会福祉局の女性から、遺産として、いとこの子供エリザベス(クリスティナ/ミシェル・ケネディ)を受け取ることになってしまう。

ララビーとのランチの約束があったワイアットは、仕方なくエリザベスを連れてレストランに向かう。

エリザベスがだだをごねたため、ワイアットはララビーとの話し合いも出来ず、彼女を連れて自宅に帰る。

帰宅したスティーヴンは、エリザベスを見て驚いてしまい、彼女の食事やオムツで悪戦苦闘したワイアットは、疲れ果ててしまう。

翌日、エリザベスを養子に出す手続きをしたワイアットだったが、彼女の病気の世話などをするうちに情が移ってしまう。

そして、名乗り出た里親の前で、泣きじゃくるエリザベスを見て、ワイアットは彼女を養子に出すの止めてしまう。

しかし、スティーヴンはそれを受け入れられず、ワイアットの元を去って行く。

翌日から、エリザベスを会社に連れて行ったワイアットは、カーティスの印象を悪くしてしまい、子守を雇うことにする。

ララビーとの打ち合わせのため、カーティスと共に出張したワイアットだったが、会議中に子守の電話を受けてしまう。

帰宅したワイアットは、子守が男を連れ込んだことを知り、彼女を解雇して代わりを探す。

カーティスは、ワイアットのアシスタントのアーレンバーグを昇格させ、フード・チェーンの仕事に参加させる。

ある日ワイアットは、公園で教育熱心な母親の話に加わり焦り始め、秀才を育てる教育センターにエリザベスを連れて行く。

何とか子育てと仕事を両立させていたワイアットだったが、その間にアーレンバーグの評価が高まってしまう。

カーティスに呼ばれたワイアットだったが、フード・チェーンをアーレンバーグに任せることを告げられ、重役への昇格も流れてしまう。

ショックを受けたワイアットは辞職して、バーモントの人口300人余りの田舎町、ハドレイヴィルの一軒家を買うことにする。

エリザベスとのんびりした生活を始める決心をしたワイアットは、リンゴ園がある山林の中の一軒家に到着する。

しかしワイアットは、暖房は壊れ、屋根の葺き替えも必要だと、修理人のヴァーン・ブーン(ブリット・リーチ)に言われてしまう。

有り余るリンゴで、エリザベスのためのアップルソースを作るしかすることがなかったワイアットだったが、井戸が枯れて水も使えなくなってしまう。

ワイアットは、家の修理に大金がかかることが分かり、取り乱して気を失ってしまう。

そしてワイアッは、医師のジェフ・クーパー(サム・シェパード)の診療所に連れて行かれる。

意識を取り戻したワイアットは、家の修理で財産も使い果たし、クーパーの前で惨めさのあまり泣き出してしまう。

その後ワイアットは、クーパーが獣医だと知り驚いてしまい、その場を逃げ出してしまう。

ある日、アップル・ソースを町の雑貨店に置かせてもらったワイアットは、都会の観光客がそれに飛びついたのに注目する。

ワイアットは、早速、地元の大学でベビーフード産業の文献などを調べ分析を始める。

図書館にクーパーが現れたため、ワイアットは逃げるように立ち去るが、帰り道で車がパンクしてしまう。

そこを通りがかったクーパーが、ワイアットを助けようとするが、彼女は意地を張り同情を嫌う。

しかし、クーパーはワイアットに突然キスして立ち去り、彼女はその魅力に参ってしまう。

その後、エリザベスの顔をラベルにしたベビーフードの販売を始めたワイアットだったが、当初はそれを断られ続ける。

それにめげず、各地を回ったワイアットの努力は実り、次第にその評判が広がっていく。

やがて、販売網は全国に広がりビッグ・ビジネスとなり、ワイアットは一躍、時の人となる。

町のパーティーでダンスを踊ったワイアットとクーパーは、自然な雰囲気で愛し合うようになる。

そんな時ワイアットは、フード・チェーンが契約を望んでいるとのカーティスからの連絡を受ける。

自分の事業”カントリー・ベビー”を売り、ニューヨークにも戻れることをワイアットは喜ぶが、それを知ったクーパーは複雑な心境だった。

ニューヨークでの、交渉の席に着いたワイアットとララビーは、お互いを牽制し合う。

ララビーの契約条件、事業の買取300万ドル、年棒35万ドルにプラスαのボーナスなどを提示されたワイアットは、それを検討するために席を外す。

ついにカムバックできると興奮するワイアットだったが、契約成立を確信するララビーやカーティスに、”カントリー・ベビー”を売らないことを伝える。

ワイアットは、自分一人で事業を拡大させられる自信を示し、エリザベスも気に入っている田舎の家が好きで、そして素敵な”獣医”もいることを告げてバーモントに戻る。

そして、ワイアットはクーパーの元に向かい、その後、エリザベスとの満ち足りた時を過ごす。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
超エリートのキャリア・ウーマン、J・C・ワイアットは、突然、亡くなったいとこの子供エリザベスを引き取ることになる。
仕事を優先するワイアットは、当然のごとくエリザベスを養子に出そうとする。
しかしワイアットは、エリザベスの世話をするうちに情が移り、彼女を引き取り育てることを決意する。
やがて、それが仕事に影響し始めたワイアットは社運を懸けていたビッグ・プロジェクトから外されてしまう。
失意のワイアットは辞職して、エリザベスと共に田舎暮らしを始めるのだが、家の修理などで窮地に追い込まれてしまう。
そんな時、ワイアットがエリザベスのために作ったベビー・フードが評判となり、彼女は、それを製造して販売するビジネスを始めようとする・・・。
__________

その後、ハリウッドを代表する女流監督としてヒット作を世に送り出すことになるナンシー・マイヤーズが、当時の夫チャールズ・シャイアーと組んだ製作、脚本を兼ねた作品。

内容的には古風なコメディで、トップスターのダイアン・キートン他、魅力的なキャスト、そして赤ちゃんの可愛らしさが話題になった作品。

しかし、興行収入は期待ほどの成績は残せずに低調に終わった。
北米興行収入 $26,712,480

キャリア・ウーマンという言葉がもてはやされ始め、そのバイタリティー溢れる仕事振りと慌しい生活などが描かれる、テンポの良い前半は面白味はあるが、コメディとは言え、たまたま作ったベビー・フードが、あっという間に世間を席巻して大成功を収めてしまうという、滑稽な展開とも言える後半は今一感ずるものがない。

チャールズ・シャイアーの演出、音楽ビル・コンティなど、全てが平均以上という感じがする作品だけに、盛り上がりに欠ける終盤の展開は期待外れだ。

絵に描いたようなキャリア・ウーマンを演ずるダイアン・キートンはうなずける納得の演技を見せて好演し、物静かな獣医サム・シェパードが気忙しい彼女をコントロールする”のどかな”雰囲気もなかなかいい。

意外にあっさり画面から姿を消す、主人公の同居人役のハロルド・ライミス、アシスタントのジェームズ・スペイダー社長役のサム・ワナメーカー、大物クライアントのパット・ヒングル、田舎町の修理人ブリット・リーチ、秘書メアリー・グロス、子守のヴィクトリア・ジャクソン、そして、可愛らしい双子、赤ちゃん役を二人で演ずるクリスティナミシェル・ケネディ姉妹などが共演している。


モバイルバージョンを終了