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10代で出産し自由のない生活を送っていた女性の苦悩を描く、製作ダスティン・ホフマン、製作、監督トニー・ゴールドウィン、主演ダイアン・レイン、ヴィゴ・モーテンセン、アンナ・パキン、リーヴ・シュレイバー他共演のドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督：トニー・ゴールドウィン
製作
トニー・ゴールドウィン
ダスティン・ホフマン
ジェイ・コーエン
脚本：パメラ・グレイ
撮影：アンソニー・Ｂ・リッチモンド
編集：デイナ・コングドン
音楽：メイソン・ダーリング
出演
パール・カントロウィッツ：ダイアン・レイン
ウォーカー・ジェローム：ヴィゴ・モーテンセン
アリスン・カントロウィッツ：アンナ・パキン
マーティ・カントロウィッツ：リーヴ・シュレイバー
リリアン・カントロウィッツ：トヴァ・フェルドシャー
ダニエル・カントロウィッツ：ボビー・ボリエロ
ロス・エプスタイン：ジョセフ・ペリーノ
アメリカ 映画
配給 ミラマックス
1999年製作 107分
公開
北米：1999年4月2日
日本：未公開
製作費 $14,000,000
北米興行収入 $4,741,990
＊詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1969年、夏、ニューヨーク。
ユダヤ人一家、マーティ・カントロウィッツ(リーヴ・シュレイバー)と妻パール(ダイアン・レイン)、子供達のアリソン(アンナ・パキン)とダニエル(ボビー・ボリエロ)、そして、マーティの母リリアン(トヴァ・フェルドシャー)は、毎年の恒例行事でキャンプ場にやって来る。
10代でアリソンを産んだパールは、自由のない満たされることのない人生を送り悩んでいた。
数日後、テレビの修理人のマーティは、仕事のため一旦ニューヨークに戻る。
ある日パールは、洋服を売りに来ていた男性ウォーカー・ジェローム(ヴィゴ・モーテンセン)に出会う。 その後、ウォーカーがダニー(ダニエル)にキャンディーをあげたのを気にして、パールはそのことを彼に注意しに行く。 しかし、ウォーカーのことを意識し始めたパールは、売り物のシャツを試着し、彼の連絡先を教えてもらう。 マーティはキャンプ場に戻ってくるものの、再び仕事に向かい、忙しくなり、結局は家族の元に戻ることが出来なくなる。 やがて、パールの欲求は限界に達し、ウォーカーに電話をかけてしまう。 7月20日。 そして二人は、アームストロング船長の月面歩行を見ながら愛し合ってしまう。 同じ頃、娘のアリソンは、キャンプで知り合った少年ロス・エプスタイン(ジョセフ・ペリーノ)とデートを楽しみキスをする。 パールは、その後もウォーカーとの密会を続けるのだが、マーティの母リリアンがそれに気づく。 仕方なくパールはウォーカーに別れを告げ、仕事から解放されたマーティを迎えて現実に戻る。 パールは、再びマーティとの空虚な日々を過ごし、彼が去った夜、ウォーカーの元に向かってしまう。 リリアンは、何とかマーティを呼び戻そうとするが、パールはウォーカーと共にロック・コンサート”ウッドストック”の会場に到着する。 ロスと共に会場に来ていたアリソンは、偶然、ウォーカーと戯れている母パールを目撃してしまい、ショックを受けてその場を去る。 キャンプ場に帰ったパールは、その場にいたマーティに責められ、ウォーカーとの浮気を認めてしまう。 今後のことは考えられないと言うパールを、マーティは見限ってしまう。 動揺したマーティは、子供達を連れて家に戻ろうとするが、アリソンとダニーはそれを嫌がり傷ついてしまう。 アリソンは、ウッドストックのことで母パールを非難して苦しい胸の内を伝え、二人はお互いをさらけ出し、家族を愛していることで意見が一致し、理解し合うことが出来る。 ウォーカーの家に向かったパールは、彼に自分と共に生活するようにと誘われる。 返事が出来ぬまま、ウォーカーにキャンプ場まで送ってもらったパールだったが、ダニーが蜂に刺され、家族は混乱していた。 ダニーは、ウォーカーの適切な処置で落ちつき、現れたマーティは彼に感謝する。 冷静になったマーティはパールと話し合うが、歩み寄りかけたところで、彼はやはり納得できなかった。 アリソンは、両親の問題が修復できないことを知り悲しむ。 パールはウォーカーの元に向かい、誘いを受け入れられないことを伝えて別れを告げる。 子供の頃、科学者になるのが夢だったマーティは、母と共に父親に捨てられた時、大切にしていた顕微鏡を売り生活の足しにしようとした。 それをリリアンから聞かされていたパールは、マーティに顕微鏡を送る。 それを持ってキャンプ場に戻ったマーティは、パールがラジオで選曲した曲、ディーン・マーティンの歌う”WhenYou’re Smiling”を止めて、ジミ・ヘンドリックスの”パープル・ヘイズ”に変えて彼女と踊り始める。
...全てを見る（結末あり）
アポロ11号の月面着陸の模様が、全世界でテレビ放映された日、パールはウォーカーと待ち合わせる。
＊(簡略ストー リー)
1969年夏。
ユダヤ人のカントロウィッツ一家は、恒例の夏の行事でキャンプ場を訪れる。
妻パールは、10代で娘アリソンを産み、それ以来、自由な生活を送れないことで不満を抱えながらの日々が続いていた。
テレビの修理工の夫マーティは仕事が忙しく、数日で一旦キャンプ場を離れる。
そんな時パールは、女性物の洋服などを売りに来た男性ウォーカーに出会う。
パールは、ウォーカーが気になる存在になり、毎日の生活に我慢の限界を感じた彼女は、ついに行動に出てしまう。
7月20日、アポロ11号の月面着陸の模様が、全世界でテレビ放映された日、パールとウォーカーは結ばれてしまうのだが・・・。
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家族、夫婦の絆を取り戻すという、在り来たりのドラマではあるが、人類にとって、そして、特にアメリカ人には忘れられない、歴史的偉業でもあるアポロ11号の月面着陸と、”ウッドストック”のロック・コンサートの時期を絡め、ひと夏の出来事を人生の思い出として描いているところが、非常に興味深い。
監督は俳優でもあるトニー・ゴールドウィンで、ユダヤ人のためのキャンプ施設という舞台も面白く描かれ、上記の、アポロ11号のミッションのテレビ放映を、人々が見たいがために、テレビの修理工の夫がフル回転の忙しさという設定なども、うまい脚本と演出だ。
商業的には成功した作品ではないが、家事や子育てに追われる女性の、ささやかな自由や冒険を求める気持ちが伝わる、歴史的事件を背景に、ノスタルジックな雰囲気に浸れる作品でもある。
主人公の切実な思いを見事に表現し、家族を愛する母としての行き方を見つけるダイアン・レイン、彼女への気持ちを大胆に伝え、且つ思慮深い一面も見せる、当時、既に40歳を過ぎていたとは思えない、魅力的なヴィゴ・モーテンセン、少女から大人になる時期に、両親の問題でも苦悩する主人公の娘アンナ・パキン、主人公の夫リーヴ・シュレイバー、その母親トヴァ・フェルドシャー、息子のボビー・ボリエロ、アリソン(Ａ・パキン)と親しくなる少年ジョセフ・ペリーノなどが共演している。