1992年に発表された、ローレンス・ブロックの小説”マシュー・スカダー・シリーズ”の”A Walk Among the Tombstones”を基に製作された作品。 連続猟奇誘拐殺人犯とそれを追う心に傷を負う元警官の攻防を描く、製作ダニー・デヴィート、監督、脚本スコット・フランク、主演リーアム・ニーソン、ボイド・ホルブルック、ダン・スティーヴンス、アストロ、デヴィッド・ハーバー他共演の犯罪サスペンス。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:スコット・フランク
製作
ダニー・デヴィート
マイケル・シャンバーグ
ステイシー・シェア
トビン・アームブラスト
ブライアン・オリヴァー
製作総指揮
ナイジェル・シンクレア
ガイ・イースト
ケリー・オレント
ローレン・セリグ
マーク・マルーク
リチャード・トゥーサン
アディ・シャンカル
スペンサー・シルナ
トレイシー・クローン
ケイト・ベイコン
ジョン・W・ハイド
原作:ローレンス・ブロック”A Walk Among the Tombstones”
脚本:スコット・フランク
撮影:ミハイ・マライメアJr.
編集:ジル・セイヴィット
音楽:カルロス・ラファエル・リベラ
出演
マシュー”マット”スカダー:リーアム・ニーソン
ピーター・クリスト:ボイド・ホルブルック
ケニー・クリスト:ダン・スティーヴンス
TJ:アストロ
ジョナス・ルーガン:オラフル・ダッリ・オラフソン
ルーベン・クインターナ:マーク・コンスエロス
レイ:デヴィッド・ハーバー
アルバート:アダム・デヴィッド・トンプソン
ユーリ・ランドー:セバスチャン・ロッシェ
リュドミラ”ルシア”ランドー:ダニエル・ローズ・ラッセル
キャリー・クリスト:ラザーヌ・ジャマル
レイラ・アルヴァレス:ラウラ・ビルン
マリー・ゴッテスキンド:マリエレ・ヘラー
ハウイー:エリック・ネルセン
サラ: ホイットニー・エイブル
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
2014年製作 114分
公開
北米:2014年9月19日
日本:2015年5月30日
製作費 $28,000,000
北米興行収入 $26,307,600
世界 $53,181,600
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1991年、ニューヨーク。
アルコール依存症である市警の刑事マシュー”マット”スカダー(リーアム・ニーソン)は、自分のことを心配する同僚の忠告も聞かずに、馴染みのバーに向かう。
スポーツ新聞を読み酒を飲んでいたマットは、二人組の男がバーテンダーを撃ったために、逃げた男達を追う。
車で逃げた男達を銃撃したマットは、一人を階段に追いつめて射殺する。
1999年、ブルックリン。 話を聞くことにしたマットはケニーの家に向かい、ピーターは外で待つ。 警察を辞めたマットが、無免許で私立探偵をしていることを確認したケニーは、、妻キャリー(ラザーヌ・ジャマル)が誘拐されたと伝える。 FBIに通報するべきだと伝えたマットは、警察には話すなと犯人から言われているケニーから、キャリーは昨日、誘拐され、身代金の40万ドルは払ったものの殺されたことを知らされる。 犯人をここに連れてきてほしいと言われたマットは、生活の様子から、建設業だと言うケニーがドラッグ・ディーラーだと気づく。 仲介者だと言うケニーに、犯人は相手が金を持っていることを知って誘拐したと伝えたマットは、報酬の2万ドルを見せられ、犯人を見つければ、さらに2万ドルを払うことを約束される。 依頼を断ったマットはその場を去り、ケニーが何者か知っていれば来なかったとピーターに伝える。 断酒会に向かったマットは、8年間酒を断っていることなどを話してアパートに戻る。 部屋の前で待っていたケニーに気づいたマットは、何があったのかを彼から聞く。 犯人からの電話でキャリーが誘拐されたことを知ったケニーは、警察には話すなということと、身代金100万ドルを要求されたために、40万しかないと伝える。 それで納得した犯人は、キャリーが無事だという証拠を求められたために、彼女の乳房を切り落とすと脅し、現金を運ぶ方法と場所を指示する。 現金は持ち去られるがキャリーの姿はなく、振り回されて家に帰ったケニーは電話を受けて、ある場所に停めてある車のトランクにいることを犯人から知らされる。 そこには、キャリーの死体がバラバラにされて袋に詰められていた。 トランクの中に残されていたカセットテープを置き、連絡先をメモしたケニーはその場を去る。 テープを聴いたマットは、ケニーの依頼を受けることにして調査を始め、目撃者の情報から、キャリーがライトブルーのバンに乗った二人組の男に連れ去られたことを知る。 その頃、犯人は、バンをホワイトに塗り替えていた。 図書館で過去の事件を調べたマットは、殺されて死体を切断された女性マリー・ゴッテスキンド(マリエレ・ヘラー)のことなどを知る。 その場にいた、イラストを描くホームレスの少年TJ(アストロ)が職員に注意されていたため、マットは、自分の仕事を手伝ってもらっていると伝える。 マットから、フィルムに記録された新聞記事を調べてもらいたいと言われたTJはそれを断り、瞬時にマリーのことをネットで調べる。 TJがただのホームレス少年でないことを知ったマットは、私立探偵であることなどを話す。 その後TJは、25歳のデザイン科の学生レイラ・アルヴァレス(ラウラ・ビルン)が、失踪の2日後にグリーンウッド墓地で死体で発見されたことを調べる。 墓地のゴミ箱でレイラの脚の一部と、同じ日に、管理人が池に浮かんでいる袋を見つけそれが死体だと確認された。 目撃者の証言で、レイラは男三人とブルーのバンに乗ったことが分かり、彼女は婚約者のルーベン・クインターナ(マーク・コンスエロス)とランチの約束をしていた。 TJに感謝したマットは報酬を求められ、10ドルと言われたので20ドル渡す。 マットは、肉を食べずにソーダも飲まないと言うTJを食事に誘う。 両親のことなどを訊かれても話さないTJは、マットに自分を助手にしてほしいと伝えるものの、一人がいいと言われる。 マットは、シェルターに戻る時間だと言って出て行ったTJのことを気にする。 翌日、グリーンウッド墓地に向かったマットは管理人のジョナス・ルーガン(オラフル・ダッリ・オラフソン)に会い、バッジを見せる。 本を書いていたジョナスは、本物の警官に同行したいと思っていたので、その件でマットが来たと思ったのだが、違うと気づいて警戒し、レイラのことを訊かれる。 池に浮かんでいた袋を回収する際に、自分も屋上で飼っているハトを目撃したため、それがゴミの袋だと思い捨てただけだと話すジョナスはその場を去り、マットは彼を尾行する。 TJがつけて来ることに気づいたマットは、昨夜も尾行して断酒会に行ったことを知るかれから、アル中なのか訊かれる。 携帯電話も持たずパソコンも使えないことをからかわれたマットは、ついてくるなとTJに伝えて、レイラの婚約者ルーベンの家に向かう。 部屋に招き入れられたマットは、俳優だと言うルーベンが、カフェで待ち合わせていたレイラが、三人の男にバンで連れ去られるのを目撃した話を聞く。 生活状態からルーベンがドラッグ・ディーラーだと気づいたマットは、向かいのアパートの屋上のハト小屋に気づき、ハトを飼っていると話していたジョナスの言葉を思い出す。 アパートから出て来たジョナスに気づいたマットは、その場に向かう。 ”ルーガン”のポストを確認したマットはジョナスの部屋に向かい、ドアをノックして母親がいることを知る。 屋上に向かったマットは、その場からルーベンの部屋を眺める。 アパートに戻るジョナスは、屋上にいるマットに気づきく。 その場の倉庫を調べたマットは、本を書くと言っていたジョナスの原稿や、ルーベンの部屋の彼とレイラの写真などを見つける。 そこに現れてたジョナスに気づいたマットは、レイラの向かいのアパートに住んでいたにも拘らず、警察にウソをついたことを追求する。 この建物は母親のものだと話すナイフを手にしたジョナスは、帰したら自分は二人(犯人)に殺されるとマットに伝える。 マットから、ナイフを奪って殺せると言われたジョナスは、それを置くようにと指示されて従い、自分を疑った理由を尋ねる。 全てが怪しくイカれていると言われたジョナスは、他の二人を疑うべきだと伝えて、ビデオ屋で知り合ったレイ(デヴィッド・ハーバー)とアルバート(アダム・デヴィッド・トンプソン)のことを話す。 ドラッグ・ディーラーやジャンキーに詳しく”DEA/麻薬取締局”の捜査官のようだった二人は、携帯式の警察無線とDEAの印がついた売人のファイルも持っていたと話すジョナスは、マットからルーベンの話題が出たか訊かれる。 レイラをルーベンから救いたかったと言うジョナスは、二人をこの場に連れて来て、ルーベンの部屋を監視したことを話す。 自分達もレイラを救いたいと二人に言われたため、ジョナスは彼女を拉致するのに手を貸した。 しかし、二人が車内でレイラに暴行し始めたため、その場から逃げだしたとジョナスはマットに伝える。 2日後に二人は、自分が話さないと承知して、ゴミ袋に入れた死体を墓地に捨てたと話すジョナスに、マットはビデオ屋の場所を尋ねる。 特別な場所にあるとマットに伝えて、ハトに餌をやると言うジョナスは、犯人の一人は”レイ”という名前だと伝えて飛び降り自殺する。 動揺しながら断酒会に向かったマットは、8年前にバーで起きた事件で犯人を射殺し、それ以来、酒を飲んでいないと話す。 ユーリ・ランドー(セバスチャン・ロッシェ)の家を監視するレイとアルバートは、寝たきりの妻を介護する看護師アナに目をつけていた。 看護師に大金を払うかを疑問に思った二人は諦めようとするが、ユーリの14歳の娘リュドミラ”ルシア”(ダニエル・ローズ・ラッセル)を誘拐する計画に変更する。 犯人がDEAに関わっていた可能性をマットから知らされたケニーは、それで自分のファイルを手に入れたのだろうと考える。 仲間達に今回のことを話すようにと伝えたマットは、二人が同じことをするとケニーに伝える。 身代金の100万ドルは払えたと言うケニーは、足を洗うための資金であり、ネット通販に投資するつもりだったが、未来を失いたくなかったと話しつつ後悔する。 キャリーはもう死んだと言うマットは、生かして返すような奴らではないと伝え、友人達に電話をするよう指示してその場を去る。 マットは、通りに停まっていた”イースト・ヴィレッジ配管工事”の白いバンが気になる。 マリーが切断された遺体で発見され現場に向かったマットは、近所の店で聞いたある建物に向かい男達に襲われる。 痛めつけられたマットは、警官か捜査官だったと思われるマリーが売人と付き合っていたことを知る。 断酒会でマットは、出席していたピーターから、元陸軍兵士で”砂漠の嵐作戦”にも参加し、帰還後にケニーとドラッグを売り始めたことを知らされる。 通りで見かけた白いバンを再び目撃したマットは、番号案内に電話し、”イースト・ヴィレッジ配管工事”が存在しないことを確認する。 路地にいたTJが銃を手に入れたことを知ったマットは、その扱い方を教えるとともに、持っていればいつかは死ぬと言って忠告する。 翌日、白いバンの男達がDEAの捜査官だと知ったマットは、ケニーら売人と何をしているのかを訊かれ、捜査官だったマリーを殺した”DEA”関係者だという二人を追っていることを伝える。 問題ないと判断されたマットは、ピーターのアパートで彼を待つ。 現れたピーターに、キャリーと組んでDEAにケニーを売ったとことを確認したマットは、弟に嫉妬していたとのだろうと伝える。 キャリーは無関係だと言うピーターは、彼女とケニーがバミューダに旅行した際に留守番を頼まれ、部屋で金を見つけてドラッグを買った時に、女のDEA捜査官に提案されてケニーを売ったことをマットに話す。 マットから、キャリーへの愛もあったと言われたピーターは、ケニーがわざと金を置いて行ったと考える。 そうに違いないと言うマットは、その捜査官はマリー・ゴッテスキンドで、キャリーの殺害犯に殺されたことをピーターに伝える。 マットから、犯人はファイルを盗み、自分のせいでケニーの名前が知られたと言われたピーターはショックを受ける。 手を引くとケニーに伝えるようピーターに指示したマットは、報酬は明日、返すつもりで、黙っていればケニーには何も知られないと言ってその場を去る。 雨の中、銃を奪った男達に痛めつけられたTJは、病院に運ばれる。 それを、アパートの管理人のハウイー(エリック・ネルセン)から知らされたマットは病院に向かう。 TJが”鎌状赤血球症”だと医師から知らされたマットは、症状が安定した彼と話す。 母親の話を聞いたマットは、11歳の時に発作を起こした時に、病院に置き去りにされたと言うTJから、警官を辞めた理由を訊かれる。 警官が金を払わずに飲めるバーにいた際、バーテンダーを殺した男達を射殺したのだが、一発が7歳の少女の目に当たり即死したことをマットは話す。 犯人を射殺したために表彰されたが、警官は辞めたと話すマットは、TJから勇敢だと言われるものの、酒に酔っていただけだと伝える。 看護師のアナと母親の付添を交替したルシアは、愛犬のワトソンの様子がおかしいことに気づく。 見に行ったルシアは、家に侵入したレイとアルバートに誘拐される。 ケニーの家に向かい留守だと知ったマットは、報酬をデスクの上に置いて立ち去ろうとする。 その場にいたピーターから、ケニーが同じ問題を抱えた友人の家に行ったと言われたマットは、ユーリの家に向かう。 ユーリから娘のルシアを誘拐されたことを知らされたマットは、犯人はキャリーの他に少なくとも二人は殺しているので、ルシアを生かして返すつもりはないことと、既に殺されている可能性を率直に伝える。 マットから、警察は犯人の行動を掴んでいるかもしれないと言われるものの、警察には言えないと伝えたユーリは、犯人からの電話を受ける。 金を用意していると伝えるユーリから電話機を奪ったマットは、死んだら金は払わないと犯人に伝えて電話を切る。 殺せないことを分からせるために、犯人を挑発したとユーリに伝えたマットは、ルシアの無事を証明しない限り金は渡さないと言って、生かしておく理由を相手に与えることが目的だと話す。 手元には偽札が20万ドルあると言うユーリに、ケニーは、必要なら50万ドルは貸すと伝える。 TJに電話をしたマットは、病院を抜け出した彼に、アパートの部屋に向かいクローゼットの箱を持って来るよう指示する。 マットは、それをピーターに渡して帰るようにとTJに伝える。 犯人からの電話を受けたマットは、ルシアが無事なら100万ドルは払うと伝えるが、電話を切られる。 再び電話があり、ルシアが無事だと信じる方法を訊かれたマットは、彼女しか知らないことをユーリに尋ね、愛犬のワトソンと、その前に飼っていた犬がいたと言われる。 マットは、今の愛犬と、その前に飼っていた犬の名前と特徴をルシアに訊き、かけ直せと犯人に伝える。 部屋に入り箱を確認したTJは、テーブルの上にあった自分が書いたイラストに気づく。 ユーリは、結婚して16年の妻は風邪もひいたことがなかったのだが、ある日、目覚めると”においを感じない”と言い始めてから、こんな状態になってしまったことをマットに話す。 元警官だったマットに、感で行動するはずだと伝えたユーリは、ルシアが生きていると思うか尋ねる。 犯人(レイ)からの電話を受けたマットは、犬の名前はワトソンとバラライカだと言われ、それを知ったユーリは安堵する。 2時間で金を用意するようマットに伝えたレイは、電話を切る。 現れたTJから、ピーターが信用できないので持ってきたと言われたマットは、箱を受け取る。 ケニーが持ってきた現金と偽札を混ぜることにしたマットは、合計が80万ドルあることを確認する。 電話を受けたマットは取引の方法を話し、レイに名前を知っていることを伝えて牽制する。 レイラを捨てた場所だと言って、グリーンウッド墓地を取引場所に指定して時間を決めたマットは電話を切り、兵士だったピーターにライフルを持たせて現場に向かおうとする。 8年前の事件の際に着ていたコートと拳銃などを箱から取り出したマットは、断酒会で依存症のサラ(ホイットニー・エイブル)が、立ち直るための”12のステップ”を暗唱した時のことを思い出しながら現場に向かう。 グリーンウッド墓地。 ルシアにナイフを突きつけるレイとアルバートに、バッグの中の現金を見せたマットは、それを渡して彼女を解放させる。 近づくルシアの左手の薬指と小指が切断されていることを知ったマットは、レイから、話をする前だったと言われる。 ルシアにユーリの元に向かうよう指示したマットは、レイに銃を向けられるものの、ライフルが狙っているかもしれないと伝える。 その場から去ろうとしたレイは、現金をチェックしていたアルバートから騙されたと言われ、次の瞬間、マットに胸を撃たれる。 銃撃戦が始り、防弾チョッキを着ていたレイはその場から逃れ、ピーターを銃撃する。 車に乗り込んだレイは、アルバートと共に逃走する。 瀕死のピーターは、ケニーに愛していることを伝えて息を引き取る。 ケニーと共に車に戻ったマットはTJがいないことに気づき、雨が降ってきたために、病気の彼のことを心配する。 脇腹を撃たれたレイは苦しみながら家に着き、アルバートに抱えられて部屋に入る。 バンに潜んでいたTJはマットからの電話を受けて、その場の住所を教えようとするが、離れるようにと指示される。 自分を治療しようとしないアルバートが、現金を持って地下室に向かったため警戒するレイは、スタンガンを隠し持つ。 TJの居場所が分かったマットは、その場にいるようにと伝える。 外から覗くTJに気づいたレイは、背後から迫るアルバートにピアノ線で首を絞められ息絶える。 家に侵入したマットとケニーは、抵抗しないアルバートから、金は地下にあると言われる。 マットは、アルバートに銃を向けるケニーに、物的証拠は十分にあるので、警察に任せる方法があると伝える。 別の方法もあるが、それは自分の決断に任せるとケニーに伝えたマットは、TJを連れて家を出る。 アルバートを酒瓶で殴ったケニーは地下室に向かい、レイの死体とキャリーを殺した現場を確認する。 TJをタクシーに乗せて自分のアパートに行くよう指示したマットは、家に戻りケニーとアルバートがいないことに気づく。 地下室に向かったマットは、階段で死んでいるケニーの血のりで足が滑り転んでしまう。 隠れていたアルバートに襲われたマットは格闘となり、レイのポケットのスタンガンに気づく。 それでアルバートの体を麻痺させたマットは、彼を射殺する。 アパートに戻ったマットは椅子に座り、ソファで眠っているTJの書いたイラストを見詰める。 マットは、そのまま深い眠りに就く。
ダイナーにいたマットは、断酒会で一緒だった画家のピーター・クリスト(ボイド・ホルブルック)から話しかけられ、弟のケニー(ダン・スティーヴンス)を助けてやってほしいと言われる。
...全てを見る(結末あり)
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ケニーらとその場に着き、TJを車に残したマットは、ライフルを持ったピーターを配置につかせる。
*(簡略ストー リー)
1999年、ニューヨーク、ブルックリン。
アルコール依存症だった刑事のマシュー”マット”スカダーは、8年前に起きたある事件をきっかけにして刑事を辞職して酒も断った。
その後、無免許で私立探偵をしながら断酒会に通うマットは、そこで知り合った画家のピーターから、兄ケニーを助けてほしいと言われる。
ドラッグ・ディーラーの仲介者であるケニーの妻キャリーが誘拐され、身代金の40万ドルを払うものの、彼女は殺されてバラバラ死体で発見されたことを知ったマットは、報酬を受け取り調査を始める。
同一犯の犯行と思える事件を調べたマットは、それに関係したグリーンウッド墓地の管理人ジョナスからヒントを得るものの、彼は飛び降り自殺をしてしまう。
犯人は”DEA/麻薬取締局”の関係者だったと思われ、大金を用意できるドラッグ・ディーラーを狙っていることが分かったマットは、ホームレスの少年JTの協力を得て調査続ける。
そんな時、ケニーの知人であるドラッグ・ディーラーのユーリの14歳の娘ルシアが誘拐される事件が起き、マットは犯人と交渉を始めて強硬手段に出るのだが・・・。
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人気作家ローレンス・ブロックの探偵小説”マシュー・スカダー・シリーズ”の”A Walk Among the Tombstones”の映画化。
優れた脚本家として知られるスコット・フランクの「ルックアウト」(2007)に続く監督作品で、もちろん本作の脚本も担当している。
主人公をはじめとした、登場人物の人間性などを繊細に描くスコット・フランクの演出と脚本が見所の作品。
「96時間」シリーズを彷彿させるような主人公”マシュー”マット”スカダー”を演ずるリーアム・ニーソンは、過去に起きた事件による心の傷を抱えて生きる男を深く演じている。
主人公と同じ断酒会に通う落ちぶれた青年のボイド・ホルブルック、その弟であるドラッグ・ディーラーの仲介者で、妻(ラザーヌ・ジャマル)を誘拐されて殺されるダン・スティーヴンス、主人公と知り合うホームレスの少年を印象的に演ずるアストロ、犯人と関わる墓地の管理人オラフル・ダッリ・オラフソン、彼のアパートの向かいに住む俳優であるドラッグ・ディーラーのマーク・コンスエロス、その婚約者で殺されるラウラ・ビルン、犯人のデヴィッド・ハーバーとアダム・デヴィッド・トンプソン、娘(ダニエル・ローズ・ラッセル)を誘拐されるドラッグ・ディーラーのセバスチャン・ロッシェ、犯人に殺されたDEA捜査官のマリエレ・ヘラー、主人公のアパートの管理人エリック・ネルセン、断酒会で立ち直るための”12のステップ”を暗唱するホイットニー・エイブルなどが共演している。