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アサルト13 要塞警察 Assault on Precinct 13 (2005)

1976年に公開された、監督、脚本、音楽ジョン・カーペンターによる「ジョン・カーペンターの要塞警察」のリメイク。
閉鎖される分署に襲いかかる武装集団に立ち向かう警官達の戦いを描く、監督ジャン=フランソワ・リシェ、主演イーサン・ホークローレンス・フィッシュバーンガブリエル・バーンマリア・ベロジョン・レグイザモブライアン・デネヒードレア・ド・マッテオ他共演のサスペンス・アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト
監督:ジャン=フランソワ・リシェ
製作
パスカル・コシュトゥー
ジェフリー・シルヴァー
ステファーヌ・スペリ
製作総指揮
ドン・カーモディ
ジョセフ・カウフマン
セバスチャン・クルト・ルメルシエ
原作:ジョン・カーペンタージョン・カーペンターの要塞警察
脚本:ジェームズ・デモナコ
撮影:ロバート・ギャンツ
編集:ビル・パンコウ
音楽:グレーム・レヴェル

出演
ジェイク・ローニック巡査部長:イーサン・ホーク
マリオン・ビショップ:ローレンス・フィッシュバーン
マーカス・デュヴァル警部:ガブリエル・バーン
アレックス・サビアン医師:マリア・ベロ
アイリス・フェリー:ドレア・ド・マッテオ
ベック:ジョン・レグイザモ
ジャスパー・オシェア巡査部長:ブライアン・デネヒー
スマイリー:ジャ・ルール
アンナ:アイシャ・ハインズ
マイク・カハネ:カリー・グレアム
ケヴィン・キャプラ:マット・クレイヴン
ギル:ドリアン・ヘアウッド
ローゼン:キム・コーツ
ミロス:タイタス・ウェリヴァー

アメリカ/フランス 映画
配給 Rogue Pictures
2005年製作 109分
公開
フランス:2005年3月2日
北米:2005年1月19日
日本:2006年2月18日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $20,040,900
世界 $35,294,500


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
デトロイト
麻薬取引の潜入捜査をしていたジェイク・ローニック巡査部長(イーサン・ホーク)は、売人のミロス(タイタス・ウェリヴァー)に正体を見破られて銃撃戦となる。

脚を撃たれたローニックは、ミロスを射殺するものの、同僚の二人が殺されてしまう。

8ヶ月後、2004年12月31日。
夜中の12時で閉鎖される13分署に着いたローニックは、荷物を持って引き上げる同僚のケヴィン・キャプラ(マット・クレイヴン)に声をかける。

ニューイヤーズ・イヴのパーティーの飾りつけをする秘書のアイリス・フェリー(ドレア・ド・マッテオ)から、何もすることがないので楽しむべきだと言われたローニックは、片付けが残っていると伝える。

裏社会を牛耳る大物マリオン・ビショップ(ローレンス・フィッシュバーン)は、教会で刑事を殺して逃走しようとするものの、駆けつけた警官に逮捕される。
...全てを見る(結末あり)

新設された21分署に現れた組織犯罪対策班のマーカス・デュヴァル警部(ガブリエル・バーン)は、連行されたビショップを保釈させないことを部下のマイク・カハネ(カリー・グレアム)に伝える。

同僚のベテラン、ジャスパー・オシェア巡査部長(ブライアン・デネヒー)と保管庫を整理していたローニックは、精神科医のアレックス・サビアン医師(マリア・ベロ)が来たことをアイリスから知らされる。

吹雪の中、ニューイヤーズ・イヴに現れたアレックスに、自分に会いに来たのではないかと言ってからかったローニックは、彼女を見送る際、診断所見を奪う。

ビショップは、悪党のベック(ジョン・レグイザモ)らと共にバスで護送される。

パーティーを始めたローニックとアイリスは、オシェアから引退することを決めたと言われる。

護送バスを運転するギル(ドリアン・ヘアウッド)と監視官のローゼン(キム・コーツ)は、ビショップ、ベック、スマイリー(ジャ・ルール)とアンナ(アイシャ・ハインズ)を乗せて吹雪の中、走行する。

道路封鎖の連絡を受けたギルは、13分署で待機するよう指示される。

不安に思いながらギルらを出迎えたローニックは、罪は犯していないと言うアンナ、偽ブランド品の製造者スマイリー、ジャンキーの強盗ベック、そしてビショップを留置場に入れる。

そこに、車が故障したため3キロも歩いて来たと言うアレックスが現れ、ローニックは、所見を奪ったことで責められる。

同僚を失ったことを自分の責任と考え、怪我を口実に逃げているという所見の内容に意見するローニックは、酒とマッチ箱に隠した鎮静剤で、人生からも逃げているとアレックスに指摘される。

カウントダウンが始り、2005年が明けて、分署内では新年を祝う。

その時、裏口から侵入者が二人入って来たことに気づいたローゼンは撃たれてしまう。

それを確認して二人を追って外に出たギルは、相手に発砲するものの銃弾を受けてしまう。

ローニックはギルを署内に運び、オシェアに声をかけられたローゼンだったが息を引き取る。

ビショップの部下が犯人だと考えるオシェアは憤慨し、ギルを介抱したアイリスは、病院に運ぶ必要があることをローニックに伝える。

外に車が止まっていることをオシェアが確認し、電話線が切られ無線や携帯電話もつながらない状況だと分かったローニックは、出て行こうとするアレックスを止めようとする。

しかし、ドアが銃撃されたためにアレックスは驚き、署は包囲される。

”ビショップ”と書かれたブロックが投げ込まれ、部下だと思われる者達にビショップを引き渡せば解決すると言うオシェアだったが、警官殺しの彼は渡さないとローニックに言われる。

署内が停電したため、ローニックはドアと窓を塞ぐよう皆に指示する。

ギルを救うために外に出て救出を求めに行こうとしたローニックは、バスに乗ろうとするものの、その場にいた覆面の男に襲われる。

男を倒したローニックは、バスが走行不能にされていたことに気づき、男の所持品を奪い署に戻る。

それが警察バッジだったことを、ローニックはオシェア、アレックス、アイリスに知らせる。

ローニックは、自分が殺した警官が、ビショップが教会で殺した刑事の部下だったことを彼に伝え、署を襲ってまで狙われている理由を尋ねる。

答えようとしないビショップに、相手に引き渡すと言って脅したローニックは、彼がデュヴァルと組んで金を稼いでいたことを聞き出す。

欲張り過ぎたデュヴァルと揉めたことで、相手が手を出したため正当防衛で殺したと言うビショップは、自分が裁判で証言すれば、デュヴァルらは全員、刑務所行きだとローニックに伝える。

自分達に正体がバレたことで皆殺しにされると考えたローニックは、ギルが息を引き取ったことをアイリスから知らされる。

状況を皆に話したローニックは、戦うしかないことを伝える。

現場に着いたデュヴァルは、ビショップらを皆殺しにするようカハネに命ずる。

脅迫性障害で、ストレスを感じると数字を言って恐怖心を抑えようとすることをローニックに話したアレックスは、なぜ冷静でいられるのかと訊かれ、生きたいからだと答える。

留置場の者達に外にいるのが警官だと伝えたローニックは、全力で守ることをベックらに伝える。

SWATによる攻撃が始り、留置場に侵入した隊員をローニックが射殺する。

怯えるベック達を仕方なく解放したローニックは、彼らに武器を渡して対抗しようとする。

ローニックらは、正面から押し入って来た敵を倒し、殺されそうになったアレックスをベックとスマイリーが助ける。

武器を奪ったベックは外の警官に向かって乱射し、火炎瓶を作ったビショップは、襲われそうになったアイリスを救う。

敵を追い払うものの、オシェアは、ビショップらに銃を捨てさせようとして一触即発になり、ローニックが間に入りその場を鎮める。

夜明けが近づき、デュヴァルは、ヘリコプターを呼ぶようカハネに指示する。

そこにキャプラが現れ、外の警官を疑うことなく署に向かおうとした彼は、車を銃撃されて雪に突っ込む。

ローニックがキャプラを助けて署に連れていくが、ベックは、彼がデュヴァルの回し者だと疑う。

一緒に新年を祝おうとしただけだと言うキャプラだったが、それを信じないベックは、ビショップに叩きのめされて銃を奪われる。

ローニックに従うようにとビショップに言われたベックは、尚もキャプラが回し者だと疑う。

ビショップからキャプラを信用できるかと訊かれたローニックは、自分が保証すると伝える。

助けを呼ぶために、ビショップは外にある警官の車を使おうと考え、キーがなくても動かせると言うアンナにアレックスが同行しようとする。

バスが爆発し、ベックとスマイリーが逃げたことを、ローニックはオシェアから知らされる。

二人は狙撃手に狙われ、その隙にアレックスとアンナは外の車に向かう。

スマイリーは狙撃され、フェンスをよじ登ってその場から逃げようとしたベックも射殺される。

配線を繫ぎエンジンをかけて走り出したアンナだったが、後部座席に隠れていた者に襲われて事故を起こす。

アンナが殺されたことを確認したローニックは、対抗策が思い浮かばない。

無事だったアレックスは、署内にいる者達の人数を正直に答えないために、デュヴァルに射殺される。

死体の始末をカハネに訊かれたデュヴァルは、ビショップの仕業にすることを伝える。

苦悩するローニックは、酒に逃げるか乗り越えるかをビショップに問われ、戦うことを決意する。

裏口のドアを閉めていた手錠が外され、キャプラが外の男と話していたと疑うビショップは、彼が何かを企んでると言って締め上げる。

それを制止したローニックは、キャプラに銃を向けて何をしようとしていたかを聞き出そうとするが、そこにヘリが到着する。

ヘリから屋上に下りた隊員は、建物の内部に入ろうとする。

オシェアから地下に逃げ道があると言われたローニックは、キャプラに手錠をかけてアイリスと共に向かわせる。

ビショップと共にその場に火を放ち隊員を追い払ったローニックは、下水道に向かう。

署が出火したため、デュヴァルは消防署が来る前に引き上げようとする。

マンホールから外に出たローニックらだったが、ビショップはアイリスを人質にとって逃げようとする。

しかし、ローニックらはその場に現れた隊員に銃を向けられる。

ローニックは、現れたデュヴァルとオシェアが通じていたことを知り、裏切った理由を訊く。

ビショップを引き渡せば、犠牲者もでなかったとオシェアは答える。

オシェアを挑発したビショップは殴られ、銃で撃たれそうになるもののの、ピンを抜いた発煙筒を彼のポケットに入れる。

それをローニックに知らせたビショップは目をつぶるように指示し、発火した瞬間に銃を奪い発砲する。

アイリスとキャプラを車で逃がしたローニックは、銃撃戦となる。

車を追ったカハネは、タイヤを撃って横転させる。

ローニックは、逃げたデュヴァルを捜すために森に向かう。

キャプラに死んだ振りをしているようにと伝えたアイリスは車を降り、カハネに襲いかかってナイフで刺し殺す。

逃げていなかったビショップとデュヴァルを捜したローニックは、自分がおとりになる隙に敵の位置を確認するよう伝える。

一人を倒したビショップだったが、デュヴァルに撃たれてしまい、ローニックの居場所を訊かれる。

現れたローニックは、相撃ちになりながらデュヴァルを射殺する。

逃げようとするビショップに、ローニックは必ず捕えることを伝える。

消防隊を連れて来たアイリスに支えられたローニックは、隊員から他に誰もいなかったかを訊かれる。

自分と倒れているデュヴァルらだけだったと答えたローニックは、アイリスと共にその場を去る。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
デトロイト
閉鎖される13分署の最後の夜を任された巡査部長のジェイク・ローニックは、ベテランの同僚オシェアと秘書のアイリスと共に、パーティー気分で過ごしていた。
裏社会の大物ビショップが逮捕され、強盗のベック、スマイリー、アンナと共に護送されるのだが、吹雪のため13分署で待機することになる。
ビショップらを迎えて不安を感じるローニックは、車の故障でその場に現れた精神科医のアレックスも加えて、仲間達と共に新年を迎えることになる。
ところが、突然、現れた男達に襲われたローニックらは、それを撃退するものの、相手が警官だと分かり困惑する・・・。
__________

閉鎖されるため数人しか残っていない警察の分署で起こる予期せぬ事件は、警官と犯罪者などが互いに手を組み、様々な個性の持ち主である登場人物が絡み合う、その後の展開を期待させながら進行する。

犯罪者だった警察のある組織が、その証拠を消し去るために、分署に集まった者達を、証人となる可能性のある大物犯罪者と共に抹殺しようとするという、あり得るはずのない奇抜なアイデアが興味をそそる作品。

主人公は、仲間達を潜入捜査で失ったことで責任を感じて苦悩する状況にあり、それを克服しながら戦う逞しさが力強く描かれている。

その主人公の姿に男として共感する、大物犯罪者との友情に似た関係の描写も実にいい。

仲間を失った責任を感じ苦悩しながら、勇気ある行動で戦いに挑む主人公を熱演する巡査部長のイーサン・ホーク、終始冷静であり大物の雰囲気で存在感を示す裏社会を牛耳るローレンス・フィッシュバーン、彼と手を組み犯罪に手を染めていた警部ガブリエル・バーン、主人公を担当する精神科医のマリア・ベロ、主人公らを裏切るベテラン警官のブライアン・デネヒー、分署の秘書を魅力的に演ずるドレア・ド・マッテオ、護送されて来た犯罪者ジョン・レグイザモジャ・ルールアイシャ・ハインズ、デュヴァル(ガブリエル・バーン)の部下カリー・グレアム、途中で分署に現れる警官マット・クレイヴン、護送官ドリアン・ヘアウッドキム・コーツ、麻薬の売人タイタス・ウェリヴァーなどが共演している。


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