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楽聖ショパン A Song to Remember (1945)

ロマン派音楽”を代表するポーランドの作曲家フレデリック・ショパンの生涯を描く、監督チャールズ・ヴィダー、主演ポール・ムニマール・オベロンコーネル・ワイルドニナ・フォック他共演の伝記ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:チャールズ・ヴィダー

製作
シドニー・バックマン
ルイス・F・エデルマン
原作:エルンスト・マリシュカ
脚本:シドニー・バックマン
撮影
トニー・ゴーディオ
アレン・M・デイヴィ
編集:チャールズ・ネルソン
音楽:ミクロス・ローザ

出演
ヨーゼフ・エルスナーポール・ムニ
ジョルジュ・サンドマール・オベロン
フレデリック・ショパンコーネル・ワイルド
コンスタンシア:ニナ・フォック
ルイ・プレイエル:ジョージ・カラリス
フリードリヒ・カルクブレンナーハワード・フリーマン
フランツ・リストスティーヴン・ベカシー
アンリ・デュポン:シグ・アルノシュ
学生:ダーレン・マクギャヴィン
プレイエルの部下:イアン・ウルフ

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1945年製作 112分
公開
北米:1945年1月18日
日本:1949年7月12日


アカデミー賞
第18回アカデミー賞

・ノミネート
主演男優(コーネル・ワイルド
原案・撮影(カラー)・ドラマ・コメディ映画音楽・編集・録音賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
19世紀、ワルシャワ公国(現ポーランド)。
音楽教師ヨーゼフ・エルスナーポール・ムニ)は、神童と言われている11歳のフレデリック・ショパンを指導していた。

エルスナーは、パリの音楽出版者ルイ・プレイエル(ジョージ・カラリス)から、ショパンを歓迎するという手紙を受け取ったことを両親に伝える。

まだ11歳の子供だと言われたエルスナーは、フランツ・リストは13歳で成功していることを伝える。

経済的に余裕がないと言われたエルスナーは、即、旅立つという話ではなく、時間はあることを両親に伝える。

突然、鍵盤を激しくたたいたショパンから話を聞いたエルスナーは、人々が自由を抑圧され悲しんでいることを知る。

ドイツ人であるエルスナーが考えに賛同してくれたため、ショパンは彼を集会に誘う。

モーツァルトを弾くよう指示されたショパンは、自分の曲を演奏してエルスナーを納得させる。

パリの話をするエルスナーは、そこで認められれば、人々に祖国の自由を訴えれることができて救えるとショパンに伝える。

成長したショパンコーネル・ワイルド)は、ヴィシュティンカ伯爵の屋敷で行われる演奏会に出席することになっていた。
...全てを見る(結末あり)

集会があるため、エルスナーは、ショパンを自分の家で準備させることにする。

タイタスやヤン、コンスタンシア(ニナ・フォック)らと集会に出席していたエルスナーショパンは、遅れて屋敷に到着する。

演奏を始めたショパンは”幻想即興曲”を弾き終え、食事をする伯爵からアンコールを求められる。

そこにロシア人総督が現れ、席を立ったショパンは、虐殺者の前では演奏しないと言ってその場を去る。

帰宅したショパンは、現れたコンスタンシアらから危険が迫っていると言われ、国外に逃れることになる。

エルスナーの提案でパリに向かうことになったショパンは、コンスタンシアから祖国の土を受け取り旅立つ。

パリ
ショパンと共にプレイエルを訪ねたエルスナーは、秘書のアンリ・デュポン(シグ・アルノシュ)に迎えられる。

11年前の手紙を見せたエルスナーだったが、プレイエルは彼らを歓迎しない。

その時エルスナーは、ショパンの”ポロネーズ”がフランツ・リストスティーヴン・ベカシー)により演奏されていることを知る。

リストが曲を認めたために態度を一変させたプレイエルは、演奏会の準備をしてほしいとエルスナーに伝える。

その後エルスナーは、リストヴィクトル・ユーゴーアレクサンドル・デュマバルザックなどの著名人が集う、有名なカフェ・ド・ラ・ボエームにショパンを連れて行く。

テーブルを要求したエルスナーは、その場にいた男性が、著名な評論家フリードリヒ・カルクブレンナーハワード・フリーマン)であることに気づかないまま、彼がショパンを知らないために痛烈に非難する。

そこにリストが現れ、同伴していた男装した作家のジョルジュ・サンドマール・オベロン)とアルフレッド・ド・ミュッセエルスナーショパンに紹介する。

サンドに惹かれたショパンだったが、エルスナーは彼女を男だと思っていた。

ショパンが楽譜を書いたメニューがないことに気づいたエルスナーは、カルクブレンナーがそれを見ていたために彼の席に向かう。

メニューを奪ったエルスナーは、彼がカルクブレンナーだと知り驚く。

初コンサートの夜、準備をしていたエルスナーは、コンスタンシアからの手紙を受け取り、逃亡した日に捕らえられたヤンとロシア人が撲殺されたことを知り、ショパンはショックを受ける。

コンサートでベートーヴェンの”月光ソナタ”を演奏していたショパンは、曲を変えて”英雄ポロネーズ”を弾き始める。

演奏をやめてしまったショパンはその場を去り、エルスナーはプレイエルに非難される。

翌日、カルクブレンナーを含めコンサートは最悪だったと酷評する批評の中で、サンドは、ショパンを100年に一人の天才と評価した。

サンドからの手紙を受け取ったショパンは、オルレアン公爵夫人のレセプションにエルスナーと共に招待されることになる。

エルスナーと会場に向かったショパンは、リストに歓迎され、サンドの元に案内され挨拶する。

サンドから、今日は自分の指示に従ってほしいと言われたショパンは、それを約束する。

リストから予定通り演奏すると言われたカルクブレンナーは喜び、それを出席者に伝える。

着席した人々に、雰囲気を出すために明かりを消すことを伝えたリストは、演奏を始めようとする。

暗闇の中で演奏されたのはショパンの曲であり、それに気づいたエルスナーは不思議に思い、人々は聴き入る。

そこに燭台を運ぶサンドが現れ、演奏していたのがショパンであったために人々は驚き、カルクブレンナーと共に演奏を聴いていたエルスナーは満足する。

演奏は終わり、ブラボーという絶賛する声が上がる中、リストショパンを皆に紹介する。

プレイエルから仕事の話があると言われたエルスナーは、彼と契約を結ぶ約束をする。

下宿に戻ったエルスナーは、ショパンの両親に報告するために手紙を書く。

リストサンドと共に将来のことを話すショパンは、コンサートを開きたいと二人に伝える。

サンドから、ノアンの別荘への休暇旅行に誘われたショパンは、下宿に戻りその準備をする。

それを知ったエルスナーは、契約を交わすためにプレイエルに会わなければならなかったが、話を聞き入れないショパンは荷物をまとめてその場を去る。

ノアン
サンドに深い愛情を抱くようになったショパンは、パリで一緒に暮らすことを提案するものの、リストと共に戻るよう指示される。

執筆のためにマジョルカ島に向かう予定のサンドから、同行することを提案されたショパンは、断れるはずもなかった。

それを手紙で知ったエルスナーは、両親には、休養のためにショパンマジョルカ島に行かせたという手紙を書く。

マジョルカ島
サンドから、才能を生かし、この場で作曲をしてパリに送ることを提案されたショパンは、それに従い部屋に閉じこもり作曲を続ける。

夜想曲第2番 変ホ長調”など、送られてきたショパンの曲を確認したエルスナーは、最も重要な”ポロネーズ”が未完であることが不満だった。

ショパンが戻ることを信じるエルスナーは、両親には休養が長引いているという手紙を書く。

コンサートなども開けず、生活費に困っていたエルスナーは下宿代が払えず、女主人のメルシエに追い出されそうになる。

メルシエから、人が良すぎるためにショパンに騙されたのではないかと言われたエルスナーは憤慨する。

ショパンは必ず戻ると言うエルスナーは、教師をして稼ぎ下宿代は必ず払うとメルシエに伝える。

ポロネーズ”にこだわるショパンの考えが不満なサンドは、体調が悪いので他の曲を作る気分になれないと言われ、パリエルスナーが恋しいのなら自分と別れればいいと伝える。

ショパンは、ここを離れノアンで生活したいだけだとサンドに伝えて納得させる。

安い下宿に移り音楽教師を始めたエルスナーは、訪ねて来たプレイエルから、ショパンノアンに戻ってきていることを知らされる。

ノアンに向かったエルスナーサンドに歓迎されず、体調を崩しているショパンにはコンサートは無理だと言う彼女に、彼を支配はさせないと伝える。

ショパンを呼んだエルスナーだったが、彼が返事をしないためにその場を去る。

その後、ショパンの曲は次々と発表される。

リストから、ショパンがサロンで演奏することを知らされたエルスナーは、招待状を送ると言われるものの、そういう場は苦手だと伝えて立ち去る。

街に出たエルスナーは、ワルシャワ公国の暴動が鎮圧されたことを知る。

その件をサンドと話し合っていたプレイエルは、現れたショパンに会場でのコンサートを勧めるものの断られる。

訪ねて来たコンスタンシアとの再会を喜ぶエルスナーは、ショパンノアンサンドと暮らしていることを彼女が知っていたために驚く。

適当に話を作ったエルスナーは、ショパンとの関係を疑うコンスタンシアに、リストからの演奏会の招待状を見せる。

コンスタンシアから小さな袋を渡されたエルスナーは、サロンに向かいリストに歓迎される。

演奏するショパンエルスナーに気づき、動揺して席を外してしまう。

サンドと共にショパンに会ったエルスナーは、祖国の暴動に興味がない様子の彼に失望する。

才能を利用して人に尽くせない者は、才能を持っていても無駄だとショパンに伝えたエルスナーは、パリに訪ねて来たコンスタンシアからのメッセージを伝える。

コンスタンシアから、逮捕された同胞を助けてほしいと言われたと伝えたエルスナーは、迷うショパンに、金を払えば釈放されることを知らせる。

無理だと言うショパンを見限ったエルスナーは、彼にコンスタンシアから預かった袋を渡してその場を去る。

下宿に戻ったエルスナーは、コンスタンシアが待っていることを知り、部屋に入らずに散歩をする。

渡された小袋に入っていたものが祖国の土だったために、ショパンは愛国心が目覚める。

プレイエルを呼んだショパンは、各地でのコンサートの手配を頼み、収益はエルスナーに渡すよう指示する。

体のことを心配されたショパンだったが、直ぐに準備をしてほしいとプレイエルに伝えて、考えを変える気はなかった。

サンドから、コンサートツアーは自殺行為だと言われたショパンは、彼女を無視する。

夜中に戻ったエルスナーは、起きて待っていたコンスタンシアに、ショパンは必ず協力してくれるだろうと伝える。

そこに現れたプレイエルから、ショパンがコンサートツアーを計画していることを知らされたエルスナーは、コンスタンシアに話していたところだと伝える。

自身の戦いの人生を語り罵るサンドの言葉を遮るように、ショパンは激しくピアノを演奏する。

サンドと別れたショパンは、祖国、コンスタンシアのことや、エルスナーの言葉を想い出しながら各地でコンサートを行い、吐血しても演奏を止めようとしなかった。

演奏を終えたショパンは喝采を浴び、会場にいたカルクブレンナーも大きな拍手を贈る。

控室でエルスナーと再会したショパンは、倒れてしまう。

死を覚悟したショパンは、看病してくれるコンスタンシアに話しかけエルスナーを呼ぶ。

ドラクロワに肖像画を描かせていたサンドは、訪ねて来たエルスナーに用件を尋ねる。

死が近いショパンが自分に会いたいと言っていることを知ったサンドは、このような状況になったのが満足かエルスナーに尋ねる。

サンドから、命に代わるものがあるか問われたエルスナーは、人々の心の中にショパンの精神が生き続けると答える。

生きる世界が違うショパンに会う気はないとエルスナーに伝えたサンドは、彼が去った後、ドラクロワに描くよう指示する。

ショパンの元に戻ったエルスナーは、具合が悪いサンドは来られないと伝える。

これで良かったと言うショパンは、エルスナーとコンスタンシアに、ここは祖国のようだと伝える。

エルスナーから、その通りだと言われたショパンは、息を引き取る。

プレイエルとカルクブレンナー も見守る中、隣の部屋ではリストがピアノを演奏していた。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
19世紀、ワルシャワ公国(現ポーランド)。
ドイツ人の音楽教師ヨーゼフ・エルスナーは、神童と言われている11歳のフレデリック・ショパンを指導していた。
経済的な理由で、エルスナーが勧めるパリに行くことができなかったショパンは、混乱する国家の中で抑圧される人々のために戦うことを誓いながら成長する。
ある祝宴会場の演奏の際、ロシアの総督を侮辱したショパンは、身の危険を感じて逃亡することになり、エルスナーと共にパリに向かう。
著名なピアニストであるリストに曲が認められたショパンは、彼の知人で作家のジョルジュ・サンドを紹介され、彼女に心奪われてしまう。
サンドに誘われ旅立ったショパンは、祖国のことを忘れエルスナーを避けるようになり、彼女と過ごす時間に喜びを感じながら作曲を続けるのだが・・・。
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ロマン派音楽”を代表するポーランドの作曲家フレデリック・ショパンが、師であるヨーゼフ・エルスナーと共に歩んだ人生を描く伝記ドラマ。

神童と言われた少年ショパンが、混乱する祖国を愛しながら作曲活動を続ける序盤から、作家ジョルジュ・サンドとの出会いによりまったく違う世界に引き込まれ、人生が一変するドラマチックな展開が興味深い。

39歳の若さで生涯を閉じたショパンだったが、サンドに心奪われ支配される時期がなかったとしたら、コンサート活動により、更に短命に終わったかもしれない。
それを考えると、彼女との生活のおかげで歴史に残る名曲を多く残せたとも言える。

主人公はフレデリック・ショパンを熱演するコーネル・ワイルドなのだが、お人好しではあるものの、ショパンの才能を誰よりも知り厳しい視点で彼を支え続ける、恩師ヨーゼフ・エルスナーを演ずるポール・ムニの、ユーモアをまじえた味わい深い演技が印象に残る。

第18回アカデミー賞では、主演男優(コーネル・ワイルド)、原案・撮影(カラー)、ドラマ・コメディ映画音楽、編集、録音賞にノミネートされた。

この世のすべての者を支配できる雰囲気のある女性である作家ジョルジュ・サンドを好演するマール・オベロン、主人公と共に祖国のために戦う活動家ニナ・フォックショパンと親交を深めるフランツ・リストスティーヴン・ベカシー、著名な音楽家である批評家フリードリヒ・カルクブレンナーハワード・フリーマンショパンの才能を認める音楽編集者ジョージ・カラリス、その秘書シグ・アルノシュ、同じくイアン・ウルフ、学生役でダーレン・マクギャヴィンなどが共演している。


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