1908年に発表された、E・M・フォースターの小説”眺めのいい部屋”を基に製作された作品。 イングランドの良家の子女と奔放な青年との恋の行方を描く、監督ジェームズ・アイヴォリー、出演マギー・スミス、ヘレナ・ボナム=カーター、デンホルム・エリオット、ジュリアン・サンズ、サイモン・キャロウ、ダニエル・デイ=ルイス、ジュディ・デンチ他共演の恋愛ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジェームズ・アイヴォリー
製作:イスマイール・マーチャント
原作:E・M・フォースター”眺めのいい部屋”
脚色:ルース・プラヴァー・ジャブヴァーラ
撮影:トニー・ピアース=ロバーツ
衣装デザイン
ジェニー・ビーヴァン
ジョン・ブライト
美術
ジャンニ・クァランタ
ブライアン・エクランド=スノウ
ブライアン・セーブガー
エリオ・アルタムラ
編集:ハンフリー・ディクソン
音楽:リチャード・ロビンズ
出演
シャーロット・バートレット:マギー・スミス
ルーシー・ハニーチャーチ:ヘレナ・ボナム=カーター
エマソン:デンホルム・エリオット
ジョージ・エマソン:ジュリアン・サンズ
ビーブ牧師:サイモン・キャロウ
セシル・ヴァイス:ダニエル・デイ=ルイス
マリアン・ハニーチャーチ:ローズマリー・リーチ
フレディ・ハニーチャーチ:ルパート・グレイヴス
イーガー牧師:パトリック・ゴドフリー
エレノア・ラヴィッシュ:ジュディ・デンチ
キャサリン・アラン:フェイビア・ドレイク
テレサ・アラン:ジョーン・ヘンリー
ペンションの女主人:アマンダ・ウォーカー
ヴァイス夫人:マリア・ブリトネーヴァ
ハリー・オトウェイ卿:ピーター・セリエ
ミニー・ビーブ:ミア・フォザーギル
イギリス 映画
配給 Curzon Film Distributors
1985年製作 117分
公開
イギリス:1986年4月11日
北米:1986年3月7日
日本:1987年7月25日
製作費 $3,000,000
北米興行収入 $20,966,640
■ アカデミー賞 ■
第59回アカデミー賞
・受賞
脚色・美術・衣裳デザイン賞
・ノミネート
作品・監督
助演男優(デンホルム・エリオット)
助演女優(マギー・スミス)
撮影賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
イタリア王国、フィレンツェ。
イングランドのサリーからこの地を訪れたシャーロット・バートレット(マギー・スミス)は、両家の子女で従妹のルーシー・ハニーチャーチ(ヘレナ・ボナム=カーター)のシャペロン(付き添い婦)としてペンション”ベルトリーニ”の部屋に宿泊する。
窓からアルノ川が見えないために残念に思うルーシーは、シャーロットからも、女主人の手紙には、南向きの眺めも良く隣同士の部屋だと書いてあったと言われる。
ルーシーは、酷い仕打ちだと言って嘆く。
その後、ルーシーと共に食堂に向かったシャーロットは、小説家のエレノア・ラヴィッシュ(ジュディ・デンチ)やイギリス人旅行者のエマソン(デンホルム・エリオット)、キャサリン・アラン(フェイビア・ドレイク)とテレサ(ジョーン・ヘンリー)姉妹らのテーブルに着き、料理の味も不満に思う。 その場でも部屋のことを話していたシャーロットは、エマソンから、自分達の部屋を使えばいいと言われ、交換することを提案される。 遠慮したシャーロットとルーシーだったが、男にとっては眺めなど重要ではないと話すエマソンと、その息子ジョージ(ジュリアン・サンズ)からも交換するべきだと言われる。 返事もしないシャーロットはルーシーと共に席を立ってラウンジに向かい、エマソン親子の無作法な態度に苛立つ。 親切だと言うルーシーは、シャーロットこそ失礼だと伝える。 明日、宿を移ると言うシャーロットだったが、その場に知人のビーブ牧師(サイモン・キャロウ)がいることに気づき挨拶する。 復活祭で会ったことをビーブ伝えたシャーロットとルーシーは、現れたアラン姉妹から、不躾なエマソンの話を聞かされて気の毒だったと言われる。 眺めのいい部屋を交換してくれるという提案は親切だと姉妹に伝えたルーシーは、キャサリンから、率直に話す方が親切だとも言われ、ビーブも部屋の交換を勧める。 受けるべきだったと考えを変えたシャーロットは、ビーブから間に入ってもいいと言われ、ルーシーの意見を優先して部屋を交換することにする。 翌朝、アルノ川から街並みを眺めて満足するルーシーは、ビーブにピアノを弾いて聴かせた後に出かける。 シャーロットは、エレノアと共に街の観光をする。 ”サンタ・クローチェ聖堂”。 イーガー牧師(パトリック・ゴドフリー)の説明を聞いていたルーシーは、現れたエマソンから、風変わりな行動をするジョージは悩みを抱えていると言われて別れる。 道に迷ったエレノアは、案内書を見ようとするシャーロットを制止して散策を楽しみ、ルーシーがどう変わるかを観察していると伝える。 ”シニョリーア広場”。 それに気づいたジョージはルーシーを抱きかかえ、木陰に連れて行き介抱する。 意識が戻ったルーシーは、広場で写真を落としてしまったことをジョージに伝える。 一人で帰ろうとしたルーシーはジョージに呼び止められ、宿に戻るのは無理だと言われて待つことにする。 血だらけの写真の封筒を拾ったジョージは、重傷を負った男が運ばれ、刺した男が連行される姿を確認する。 ルーシーと宿に戻ろうとしたジョージは、噂されることを嫌う彼女から、今日のことは誰にも話さないでほしいと言われる。 写真の封筒を川に捨ててしまったジョージは、血まみれだったからだと言って、動揺していることを伝える。 後日、牧師二人とエレノア、エマソン父子とルーシーとシャーロットは、馬車で遠出をする。 ルーシーは、連れて来た妹だと言う女性と御者がいちゃつく姿を気にする。 シャーロットから、ジャーナリストだった父のことを訊かれたジョージは、自分の仕事は鉄道関係だと伝える。 御者と女性の態度を見かねたイーガーは、馬車を止めさせて彼女を降ろさせる。 目的地に着いた一行は、男女に別れてピクニックをする。 ビーブを捜したルーシーは御者に案内してもらうが、そこにはジョージがいた。 ルーシーを追ったシャーロットは、ジョーににキスされたルーシーに声をかけて、彼女を呼び戻す。 馬車に乗せたルーシーは気分が悪いらしいとイーガーに伝えたシャーロットは出発する。 その様子を見ていたエレノアは、微笑みながら別の馬車に乗る。 父に歩くと伝えたジョージは、馬車には乗らなかった。 ジョージは、雷雨の中、歩いて宿に向かう。 宿に戻ったシャーロットは、ルーシーとジョージのことが噂になることを心配する。 それを気にしないルーシーは、シャーロットから、ジョージが自慢話をしたがるタイプの男性だと言われる。 ジョージが戻ってきたら話をすると言うルーシーに対し、彼女の母のことを気にするシャーロットは、明日、イングランドに帰ることを伝える。 誰にも話さないと伝えたルーシーは、それをシャーロットに約束する。 明日、発つことを女主人(アマンダ・ウォーカー)に伝えたシャーロットは、滞在予定の半分なので宿泊料も半額にするようにと交渉する。 ずぶ濡れで戻ってきたジョージに気づいたルーシーだったが、シャーロットに荷造りをするよう指示される。 シャーロットは、ジョージと話をする。 サリー。 訪ねて来たビーブは、セシルからルーシーと婚約したことを知らされ、二人を祝福する。 その後、セシルとルーシーの婚約が発表され、パーティーが開かれる。 パーティーを抜け出してセシルと散歩に出かけたルーシーは、地主のハリー・オトウェイ卿(ピーター・セリエ)の貸家”シシー・ヴィラ”を、フィレンツェで会ったアラン姉妹に貸すための世話をしようとして、向かいの教会のビーブに協力を求める。 子供の頃、フレディとよく水浴びをした池に向かったルーシーは、セシルからキスしたいと言われ、それに応じる。 ルーシーは、うまくキスができないセシルのことを気遣いながら、フィレンツェでのジョージとのキスを想い出す。 アラン姉妹は、貸家に関する内容のルーシーからの手紙を受け取る。 ロンドン、ヴァイス邸。 その後、アラン姉妹からの手紙が届いたことをビーブから知らされたルーシーは、フレディから、既にヴィラの入居者は決まったと言われる。 それがエマソンだと知ったルーシーは、フレディからセシルの知人だと言われて驚く。 エマソンはよくある名前だと言って戸惑うルーシーは、訪ねて来たセシルから、彼らとは美術館で出会っただけの他人だと言われる。 セシルの話から、それがエマソン父子だと思ったルーシーは、アラン姉妹に手紙を出した自分が恥をかいたと言ってセシルを責める。 フレディと共にヴィラに向かったビーブは、エマソンと様子を見に来ていたジョージを紹介する。 ジョージを水浴びに誘ったフレディは、同行したビーブと共に池で楽しい時間を過ごす。 そこに、散歩に来たセシルとルーシー、そしてマリアンが現れ、全裸のジョージらを見て驚く。 ルーシーは、ビーブもいたために思わず笑ってしまう。 その後、シャーロットからの手紙が届き、マリアンは、彼女がボイラーの故障や浴室の掃除で困っていることを知る。 工事の間、屋敷に滞在させてあげることを考えたマリアンだったが、彼女といると苛立つと言ってルーシーは反対する。 結婚前に過ごす最後の夏が楽しめなくなると言うルーシーだったが、マリアンは、孤独なシャーロットを気の毒だと思う。 そんなマリアンが、セシルを好きにならないとルーシーは感じとる。 ルーシーは、世話になっているシャーロットを招待するようマリアンに伝える。 ひと駅乗り越してしまったシャーロットは、その場でジョージに出くわし、父に会いに来たと言われる。 馬車でハニーチャーチ邸に向かったシャーロットは、迎えてくれたルーシーに、駅でジョージに会ったことを伝える。 マリアンとフレディに挨拶したシャーロットは、セシルとビーブの姪ミニー(ミア・フォザーギル)を紹介される。 フィレンツェの件をセシルに知られることを気にするシャーロットは、ジョージ自信が話すと考えるものの、ルーシーから心配ないと言われる。 シャーロットから、ジョージと二人で話したか訊かれたルーシーは、会っただけだと答え、自分が彼に好かれているのは勘違いだと伝える。 セシルは、”イタリアでの恋”を題材にしたエレノアの著書”柱廊の下で”を愛読し、それを知ったルーシーは驚く。 フレディと親交を深めるジョージに、エレノアを覚えているか尋ねたルーシーは、もちろんだと言われて、著書は酷い文章だと思う。 あるページを見せられたルーシーは戸惑い、セシルが読んだ文章が自分とジョージのことを書いてあることに気づく。 お茶にしたいと言って屋敷に戻るルーシーを追ったジョージは、彼女にキスする。 それを拒んだルーシーは、シャーロットにエレノアの本のことを話す。 偶然ではないはずだと言うルーシーは、フィレンツェの件をシャーロットがエレノアに話したことを疑う。 驚くシャーロットはエレノアとは絶交すると言うが、約束したのに話したことでルーシーから責められる。 ジョージに再びキスされたことを伝えたルーシーは、謝罪するシャーロットに、今度は自分が話すと言って彼を呼ぶよう指示する。 シャーロットもその場にいさせたルーシーはジョージと話し、二度とこの家に来ないようにと彼に伝える。 それを拒むジョージに、それならばセシルを呼ぶと言われたルーシーは、彼と結婚してはいけないと言われる。 意見を聞こうとしないルーシーに、セシルは他人と親密になれない、女性を理解しない男だと忠告するジョージは、所有物として扱われるだけだと伝える。 相手が意志を持つことを嫌うセシルは君を愛していないが、自分は愛していると伝えたジョージは、ルーシーに理解してもらえず追い払われる。 責任を感じるシャーロットは戸惑う。 テニスをしていたフレディは、ジョージが帰ったことをルーシーから知らされてセシルを誘う。 読書しか取り柄がない男がいると以前、話していたと言うセシルは、自分がその一人だとフレディに伝える。 その夜、結婚できないことをセシルに伝えたルーシーは、互いに愛し合っていたと言われるものの、それを否定する。 間違っていたと言うルーシーは、愛情ではなく、絵画のような所有物ではなく自分でいたいことを伝える。 愛されていないことを理解したセシルは、その理由を尋ね、ルーシーから、芸術と読書と音楽の世界に閉じこもり、他人とは親密になれないからだと言われる。 納得したセシルは、今日はいつもと違い他人が話しているようだとルーシーに伝える。 他に男性がいると思われたくないルーシーはそれを否定し、セシルから、おかげで本当の自分が分かったと言われ、握手して話を聞いてくれたことを感謝される。 冬が近づき、キャサリンは、暖かいギリシャに向かうという手紙をビーブに出す。 その手紙をルーシーに見せるために屋敷に向かったビーブは、途中でセシルとフレディに出くわす。 アラン姉妹のことをセシルに話したビーブは、ルーシーが婚約を解消したことをフレディから知らされる。 ルーシーに会ったビーブはアラン姉妹のことを話し、婚約解消は正しい判断だったと彼女に伝える。 ギリシャからコンスタンティノープルに行くアラン姉妹と旅をしたいと考えたルーシーは、婚約解消の噂が知れ渡る前に出発したいと言って、母を説得してほしいとシャーロットに伝える。 シャーロットは、ルーシーが旅に出たいことをマリアンに話す。 ジョージは、ヴィラを去ることにした父の引っ越しの準備をする。 ロンドンでアラン姉妹に会ったルーシーとマリアンは、旅のことを話して駅に向かう。 婚約解消のことを知らないキャサリンは、ルーシーには、結婚を控える女性の輝きがないことをテレサに伝える。 マリアンとルーシーを待つシャーロットはビーブを訪ね、リューマチで悩むエマソンが引っ越すことを知る。 その場にいたエマソンと話したシャーロットは、引っ越すのはリューマチだからではなくジョージのためだと知らされる。 ジョージからルーシーを愛していることを聞いたというエマソンは、婚約が解消されたことを知り驚く。 馬車でヴィラの前を通ったルーシーは、その場が空き家になることを知る。 マリアンが店に寄っている間に教会に向かい、シャーロットを呼びに行ったルーシーは、その場にいたエマソンから、愛を見つけたら自分の心に従えとジョージに助言した自分の行動を後悔していると言われる。 席を外したシャーロットは馬車に向かい、待っていたマリアンに、ルーシーのことを訊かれる。 ジョージから不快なこと(キス)されとエマソンに話したルーシーは、不快ではなく浅はかな行為だったと言わる。 言い過ぎだったと謝罪するルーシーが去ろうとしたため、エマソンは、ジョージはここに来るのが辛いのだと彼女に伝える。 自分はギリシャに行くので留まってほしいと伝えたルーシーは、エマソンから、婚約を解消して旅立つ理由を訊かれ、混乱しているようだと言われる。 ジョージを愛しているはずだと言われたルーシーは涙し、旅券も手配したので出発を取りやめるのは不可能だと伝える。 この世で不可能なのは愛することと死に別れることだ言われたルーシーは、愛し合っていることを再び確認するエマソンに、その通りだと伝え、母に呼ばれたためにその場を去ろうとする。 他人も自分も欺いているのに誰に信じてもらえると言われたルーシーは、馬車で去ろうとするマリアンとシャーロットを追い笑顔を見せる。 その後、フィレンツェに着いたルーシーからの手紙を受け取ったシャーロットは、”ベルトリーニ”と宿泊客が少しも変わっていないことを知る。 ジョージと共に眺めのいい部屋に宿泊したルーシーは、窓辺に座り、彼との愛を確かめる。
...全てを見る(結末あり)
旅行案内書なしで見学したルーシーは、ガイドをすると言うしつこい男性を追い払う。
その場で喧嘩が始まり、刺された男が血だらけになる姿を見てしまったルーシーは気絶する。
帰郷したルーシーが、セシル・ヴァイス(ダニエル・デイ=ルイス)の結婚の申し込みを承諾したため、母マリアン(ローズマリー・リーチ)と弟のフレディ(ルパート・グレイヴス)は喜ぶ。
ピアノ演奏を披露したルーシーを気に入ったヴァイス夫人(マリア・ブリトネーヴァ)は、早く結婚するようにとセシルに伝える。
*(簡略ストー リー)
イタリア王国、フィレンツェ。
イングランドのサリーからこの地を訪れたシャーロットは、良家の子女であるルーシーのシャペロン(付き添い婦)としてペンション”ベルトリーニ”の部屋に宿泊する。
眺めがよくない部屋に不満なルーシーとシャーロットは、イギリス人旅行者のエマソンと息子のジョージから、自分達の眺めのいい部屋と交換することを提案される。
部屋を移ったルーシーは街に出かけた際、”シニョリーア広場”での喧嘩で刺された男が血だらけになる姿を目撃して失神してしまう。
ルーシーを介抱したジョージは、噂を気にする彼女に、この件は誰にも話さないと伝える。
後日、エマソン父子ら宿泊客と馬車で遠出したルーシーは、その際ジョージからキスされてしまい、それを目撃したシャーロットは、イングランドに戻ることにする。
サリーに帰郷したルーシーは、良家の子息セシルとの結婚を決めて準備を始める。
そんな時ルーシーは、フィレンツェで出会ったアラン姉妹の貸家の世話をした際、その場を先に借りたのがエマソンだと知り驚く・・・。
__________
E・M・フォースターの原作を基に、脚本家でもあり、「ローズランド」(1977)などでキャリアを重ねていたジェームズ・アイヴォリーが、世界的な名声を得て評価された作品。
20世紀初頭のイングランドの田舎町とフィレンツェなどを舞台に、その美しい映像や衣装などと、ジェームズ・アイヴォリーの格調高い雰囲気の中で”柔らかい”穏やかな演出が秀逸な、見事な作品に仕上がっている。
リチャード・ロビンズの、流れるような主題曲も印象に残る。
第59回アカデミー賞では、作品賞をはじめ8部門にノミネートされ、脚色、美術、衣裳デザイン賞を受賞した。
*ノミネート
作品、監督、助演男優(デンホルム・エリオット)、助演女優(マギー・スミス)、撮影賞
主人公は良家の子女を演ずるヘレナ・ボナム=カーターであり、大人へと成長する女性の苦悩などを繊細に演じた、撮影当時19歳の、あどけなさが残る彼女の初々しい演技に注目したい。
主人公の従姉であり、シャペロン(付き添い婦)として旅に同行する中年女性を見事に演ずるマギー・スミス、主人公とフィレンツェで知り合うイギリス人旅行者を雰囲気ある演技で演ずるデンホルム・エリオット、主人公と愛し合うことになる、風変わりで奔放な青年ジュリアン・サンズ、主人公の知人である牧師のサイモン・キャロウ、堅物である主人公の婚約者ダニエル・デイ=ルイス、その母親マリア・ブリトネーヴァ、主人公の母親ローズマリー・リーチ、その息子ルパート・グレイヴス、フィレンツェ在住の牧師パトリック・ゴドフリー、主人公がフィレンツェで出会う小説家のジュディ・デンチ、老姉妹フェイビア・ドレイクとジョーン・ヘンリー、フィレンツェの宿屋の女主人アマンダ・ウォーカー、地主のピーター・セリエ、牧師(サイモン・キャロウ)の姪ミア・フォザーギルなどが共演している。