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プライベート・ウォー A Private War (2018)

世界各地の危険地帯で取材を続けた記者メリー・コルヴィンの半生を描く、製作シャーリーズ・セロン、製作、監督マシュー・ハイネマン、主演ロザムンド・パイクジェイミー・ドーナントム・ホランダー他共演の実録ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(戦争)

シャーリーズ・セロン / Charlize Theron 作品一覧


スタッフ キャスト
監督:マシュー・ハイネマン

製作
ベイジル・イヴァニク
マリッサ・マクマホン
マシュー・ジョージ
マシュー・ハイネマン
シャーリーズ・セロン
製作総指揮
エリカ・リー
ジョナサン・ファーマン
アシュリー・シュライファー
ジェフリー・ソブラト
ジョー・ゲルシオン
ベス・コノ
A・J・ディックス
デヴィッド・ダイナースタイン
ジェイソン・レスニック
ウィリアム・サドリア
ウェイン・マーク・ゴッドフリー
ロバート・ジョーンズ
原作:マリー・ブレナー”Marie Colvin’s Private War”
脚本:アラッシュ・アメル
撮影:ロバート・リチャードソン
編集:ニック・フェントン
音楽:H・スコット・サリーナス

出演
メリー・コルヴィンロザムンド・パイク
ポール・コンロイジェイミー・ドーナン
ショーン・ライアン:トム・ホランダー
リタ・ウィリアムズ:ニッキ・アムカ=バード
ケイト・リチャードソン:フェイ・マーセイ
デヴィッド・アイレンス教授:グレッグ・ワイズ
ノーム・コバーン:コーリイ・ジョンソン
トニー・ショウ:スタンリー・トゥッチ
ムーラド:ファディ・エルサイード

アメリカ 映画
配給 Aviron Pictures
2018年製作 110分
公開
北米:2018年11月2日
日本:2019年9月13日
北米興行収入 $1,633,210
世界 $3,915,210


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1986年に戦場記者となったメリー・コルヴィンは、世界に紛争地帯から記事を送り続けた。

2012年2月22日、シリアホムス
政府軍の攻撃が終わる。

2001年、イングランドロンドン。(ホムスの11年前)
サンデー・タイムズ”外信部のアメリカ人記者メリー・コルヴィンロザムンド・パイク)は、デヴィッド・アイレンス教授(グレッグ・ワイズ)と暮らしていた。

サンデー・タイムズ
コルヴィンの上司であるショーン・ライアン(トム・ホランダー)は、記者サイモンがアラファトを逃したために、他の記者を探す。

新人のケイト・リチャードソン(フェイ・マーセイ)と話したコルヴィンは、”彼”(ライアン)の指示には従わないことが最初のアドバイスだと伝える。

コルヴィンは、パレスチナに向かうようライアンに指示されるものの、飢えている子供たちの実情を取材するために、スリランカに向かい反政府組織の指導者と接触すると伝える。

ライアンから危険だと言われたコルヴィンだったが、考えを変えない。
...全てを見る(結末あり)

スリランカヴァンニ
過激派組織”タミル・イーラム解放のトラ”の副司令官と話をしたコルヴィンは、移動中に政府軍に襲われ、降伏しようとするものの、”RPG”の攻撃に遭い左目を失明する。

その後、”ブリティッシュ・プレス・アワード”の優秀外国人記者賞を受賞したコルヴィンは、アイパッチをしてデヴィッドと共に会場に到着する。

表彰式を終えたコルヴィンは、出席者の女性と親しげに話していたデヴィッドと口論になる。

いつも置き去りになるデヴィッドは、危険なスリランカに行ったコルヴィンを批判し、憤慨する彼女に追い払われる。

その頃からコルヴィンは、戦場と少女の死体の悪夢に悩まされるようになる。

2003年、イラク国境。(ホムスの9年前)
ガイドのムーラド(ファディ・エルサイード)と再会したコルヴィンは、ファルージャに行く前にバグダッドの”グリーン・ゾーン”に向かう。

カメラマンのノーム・コバーン(コーリイ・ジョンソン)と話をしたコルヴィンは、イギリス人カメラマンのポール・コンロイジェイミー・ドーナン)に出会い、彼とムーラドと共にファルージャに向かおうとする。

ライアンに連絡したコルヴィンファルージャ行きを反対され、先に死体を見つけるよう指示される。

検問で止められたコルヴィンらは、看護師だと言って何とか通行を許される。

コルヴィンらは現場に到着し、皆殺しにされた人々の死体を発見するため、重機が地面を掘り起こす。

白骨死体が見つかり、人々はそれを埋葬し、コルヴィンらはその様子を見守る。

宿舎に戻ったコルヴィンは、派遣されたケイトとロビーで話し、コンロイが部屋に戻った後で、その場にいた記者と共に部屋に向かい愛し合う。

ロンドン
精神的に限界に達したコルヴィンは出社できなくなり、部屋に閉じこもる日々が続く。

友人のリタ・ウィリアムズ(ニッキ・アムカ=バード)に電話をしたコルヴィンは、少女の死体が頭から離れないことを話し苦しむ。

リタにセーリングに誘われたコルヴィンは、PTSD心的外傷後ストレス障害)だと言われ、診察を受けた結果、療養所で治療することになる。

会いに来たくれたコンロイと話したコルヴィンは、軍歴のある彼も同じような経験をして苦しんだことを知る。

コンロイは、苦しむコルヴィンを抱きしめて励ます。

コルヴィンに面会したライアンは、復帰を希望する彼女に、無理だと言って席は空けておくとだけ伝えて立ち去る。

2009年、アフガニスタンマルジャ。(ホムスの3年前)
アメリカ軍と移動中のコルヴィンは、民間人が襲われた現場に遭遇する。

ロンドン
コルヴィンは、ビジネスマンのトニー・ショウ(スタンリー・トゥッチ)と知り合い付き合い始める。

2011年、リビアミスラタ。(ホムスの1年前)
コルヴィンは、反乱に対する懲罰で約1000人が被害に遭ったレイプ事件を、コンロイと共に危険地帯で取材する。

派遣されたケイトのことが気になるコルヴィンは、ライアンと電話で話し、記者が狙われているので危険地帯には向かうなという指示を受ける。

爆撃でノームが犠牲になり、コルヴィンは旧友の死を悼みショックを受ける。

その後コルヴィンは、何度か取材しているカダフィ大佐にインタビューする。

2011年10月20日。
旧政府軍との戦闘で、カダフィは殺害される。

悪夢が消え去ることがないコルヴィン、トニーとの関係を続ける。

コルヴィンを食事に誘ったライアンは、未だに苦しむ彼女の心を癒そうとするもののうまくいかなかった。

2012年、シリアホムス
政府軍と反体制派による市街戦が激化する中、大半が女と子供の2万8000人が孤立する。

コンロイと共に現地に向かったコルヴィンは、子供たちが、水と砂糖だけで飢えと寒さに耐えていることを知る。

ライアンは、コンロイからのメールを受信した部下のゾーイから、彼女がホムスにいることを知らされる。

攻撃が激しくなり、撤退しようとしたコンロイだったが、人々のために取材を続けようとする。

コルヴィンを説得できないコンロイも仕方なく残り、ネットでライアンと話をさせる。

避難するようにと言われたコルヴィンは納得せず、”CNN”とつないだインタビューを行い、悲惨な状況を伝える。

翌朝、政府軍の攻撃が始まり、コンロイフランス人カメラマンのレミ・オシュリクと共に脱出したコルヴィンは、爆撃を受ける。

無事だったコンロイは、レミとコルヴィンの死を確認する。
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インタビューに答えるメリー・コルヴィンは、”恐怖を認めていては、目的地にたどり着くことはできない・・・”と語る。
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メリー・コルヴィンとレミ・オシュリクは、2012年2月22日にホムスで死亡した。

ポール・コンロイは重傷を負ったものの、今なお報道カメラマンを続けている。

コルヴィンの死後、50万人以上のシリア市民が殺された。


解説 評価 感想

*(簡略ストーリー)
ロンドン
サンデー・タイムズ”外信部の記者メリー・コルヴィンは、世界中の紛争地帯に向かい現地から記事を送り続けていた。
上司ライアンの反対を押し切り、スリランカの危険地帯に向かったコルヴィンは、政府軍の攻撃を受けて負傷し左目を失明する。
黒いアイパッチがトレードマークになったコルヴィンは、その後イラクに向かい、イギリス人カメラマンのポール・コンロイと出会い、彼と行動を共にして取材を続ける。
そんなコルヴィンは、戦場と少女の死体が頭から離れなくなり、PTSD心的外傷後ストレス障害)と診断され現場を離れるのだが・・・。
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2012年”ヴァニティ・フェア”に掲載されたマリー・ブレナーの記事”Marie Colvin’s Private War”を基に製作された作品。

ドキュメンタリー映画作家として高い評価を得ていたマシュー・ハイネマンが、製作を兼ねた長編映画初監督作品で、シャーリーズ・セロンも製作に参加している。

世界各地の危険地帯で取材を続けた、”サンデー・タイムズ”の記者メリー・コルヴィンの命懸けの取材と私生活、そして、彼女がシリアホムスで亡くなるまでを描く実録ドラマ。

取材中に攻撃を受けて左目を失明し、黒いアイパッチがトレードマークだったメリー・コルヴィンが、苦しみながら取材を続けた知られざる素顔を、マシュー・ハイネマンがドキュメンタリー作家としての鋭し視点で生々しく描く、見応えある作品に仕上がっている。

主演のロザムンド・パイクは、様々な問題を抱えながらも、悲惨な状況下に置かれる紛争地帯の人々の実情を伝えたメリー・コルヴィンを熱演し、その演技は、ゴールデングローブ賞で主演女優賞にノミネートされるなど各方面で絶賛された。

主人公と組み彼女を支えながら取材を続けるカメラマンのポール・コンロイジェイミー・ドーナン、主人公の上司である”サンデー・タイムズ”外信部部長のトム・ホランダー、主人公の友人ニッキ・アムカ=バード、主人公の同僚である記者フェイ・マーセイ、主人公の恋人グレッグ・ワイズ、主人公とは旧知の仲の戦場カメラマン、コーリイ・ジョンソン、主人公と交際するビジネスマンのスタンリー・トゥッチ、主人公と行動を共にするイラク人のガイド役ファディ・エルサイードなどが共演している。


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