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結婚しない女 An Unmarried Woman (1978)

夫の浮気を知った女性が精神的に不安定になりながらも自立していく姿を描く、製作、監督、脚本ポール・マザースキー、主演ジル・クレイバーグアラン・ベイツ他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ポール・マザースキー

製作
ポール・マザースキー

アンソニー・レイ
脚本:ポール・マザースキー

撮影:アーサー・J・オーニッツ
編集:スチュアート・H・パッピ
音楽:ビル・コンティ

出演
エリカ・ベントン:ジル・クレイバーグ

ソール・カプラン:アラン・ベイツ
マーティン・ベントン:マイケル・マーフィー
チャーリー:クリフ・ゴーマン
スー:パット・クイン
エレイン:ケリー・ビショップ
ジャネット:リンダ・ミラー
パティ・ベントン:リサ・ルーカス
ジャイコブズ医師:ダニエル・セルツァー
フィル:マシュー・アーキン
ハル:ポール・マザースキー
エドワード:レイモンド・J・バリー
ボブ:アンドリュー・ダンカン
タニア・バーケル:ペネロープ・ラシアノフ
フレッド:マイケル・タッカー

クレア:ジル・アイケンベリー

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX

1978年製作 124分
公開
北米:1978年3月5日
日本:1978年8月


アカデミー賞 ■
第51回アカデミー賞

・ノミネート
作品
主演女優(ジル・クレイバーグ
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク
画廊でアルバイトをするエリカ・ベントン(ジル・クレイバーグ)は、ウォール街で働く夫マーティン(マイケル・マーフィー)と高校生の娘パティ(リサ・ルーカス)とで、平穏な暮らしをしていた。

エリカは、友人スー(パット・クイン)、エレイン(ケリー・ビショップ)、ジャネット(リンダ・ミラー)らと時々集まり、4人で楽しい時間を過ごしていた。

数日後エリカは、画廊のチャーリー(クリフ・ゴーマン)の、自分を誘う言動にうんざりしてしまう。

マーティンとランチをとったエリカは、その帰り道、彼から浮気をしていることを告白される。

エリカは、泣きながら相手のことなどを語るマーティンに呆れてしまい、彼を見限ってその場から立ち去る。
...全てを見る(結末あり)

その後、スーらにそれを伝えたエリカは、ショックを受けて泣き出すパティを励ます。

離婚したエリカは体調が優れないまま、クリニックで診察を受けるが、ジャイコブズ医師(ダニエル・セルツァー)に、異常はなくてストレスのせいだと言われる。

ある日エリカは、ランチを共にしたボブ(アンドリュー・ダンカン)に、タクシーの中で迫られてしまう。

憤慨したエリカは、ボブを車から降ろして帰宅するが、パティが、ボーイフレンドのフィル(マシュー・アーキン)と抱き合っているのを目撃して取り乱し、彼を追い出してしまう。

その後、冷静になったエリカはパティに謝罪し、フィルを食事に招待しようとする。

タニア・バーケル(ペネロープ・ラシアノフ)のセラピーを受けたエリカは、その後、マーティンのオフィスに立ち寄る。

エリカはパティを心配し、彼女にもセラピーを受けさせたいということをマーティンに伝える。

友好ムードだったマーティンだったが、エリカは彼を許していないとはっきり言い放つ。

スーやエレインと話をしたエリカは、タニアのセラピーを受け、街角のカップルを見て、ねたましく思うと涙ながらに語る。

タニヤはそんなエリカ、早く現実の生活に戻り、男を求めてみるのも一つの方法だと助言する。

偶然バーで会った、チャーリーの部屋に行ったエリカは、毛嫌いしていた彼と愛し合ってしまい、一度きりだと言ってその場を去る。

翌日、マーティンは、いつものジョギング・コースでエリカを待っていたが、彼女にまともに話しすらしてもらえない。

抽象画家のソール・カプラン(アラン・ベイツ)と、行きずりのセックスを楽しんだエリカは、彼に再会を希望される。

芸術家が集まるパーティーで、ソールを見つけたエリカは、タニアにも出くわす。

その場にいたチャーリーが、エリカとのことを茶化したため、自分も侮辱されたソールが憤慨して彼に襲い掛かる。

会場を出たエリカとソールは、互いの愛を確かめ合い、彼のアパートに向かう。

その後、二人は順調な交際を続けるが、自立するため真剣に仕事を見つけようとするエリカは、同棲を勧めるソールの申し出に同意できない。

ソールを食事に招き、パティを紹介したエリカは、二人の関係に敏感になる彼女に、結婚する気はないことを伝える。

数日後、恋人に捨てられたというマーティンから、戻りたいと言われたエリカは、それを拒む。

エリカは、夏休みにバーモントで休暇を過ごすソールに誘われるが、その答えを渋ってしまう。

新しいアパートを探したエリカは、ソールのことをエレインに話し、彼女はバーモントに行くことを勧める。

エリカは、週末だけバーモントに行くことをソールに伝え、巨大な抽象画を受け取る。

旅立つソールを見送ったエリカは、苦労しながらその絵をアパートに持ち帰ろうとする。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
夫や娘との平凡な暮らしをする、画廊でアルバイトをするエリカ・ベントンは、ある日、夫マーティンから浮気を告白される。
マーティンを追い出したエリカは、体調不良で精神的にも不安定となり、セラピーに通うようになる。
セラピストから、早く普通の生活に戻り男を求めてみてはと言われたエリカは、毛嫌いしていた画廊の同僚とベッドを共にしてしまう。
そして、抽象画家ソールとの関係を楽しんだエリカは、彼との親交を深めていく。
その後エリカは、恋人に振られて寄りを戻そうとする夫マーティンを拒絶し、順調な交際を続けていたソールの同居の誘いにも答えを渋ってしまう・・・。
__________

平穏な家庭が崩れた時の都会での孤独感、同じような悩みを抱える友人との心の触れ合いなど、揺れ動く女心を繊細に描く、ポール・マザースキーの都会的感覚が痺れるほど自然に描かれている作品。

第51回アカデミー賞では、作品、主演女優(ジル・クレイバーグ)、脚本賞にノミネートされた。

今や使い古されたような、女性の自立をテーマにした内容であるが、当時としては斬新で、いわゆる”女性映画ブーム”の火付け役であり先駆けとなった作品。

大都会ニューヨークの雰囲気にマッチするビル・コンティの軽快な音楽も非常に印象的だ。

公開当時は、熟年女性のように感じた主演のジル・クレイバーグだが、撮影当時はまだ30代前半で、今見るとノーメイクに近い、ゾクッとするほどの色気を感じる、魅力ある素晴らしい女優だと再確認した。

主人公の心を捉えるものの、自分の思い通りにならない彼女を理解しきれない抽象画家アラン・ベイツ、優柔不断な夫役マイケル・マーフィー、画廊の同僚クリフ・ゴーマン、主人公の親友役のパット・クインケリー・ビショップリンダ・ミラー、娘リサ・ルーカスアラン・アーキンの息子で、彼女のボーイフレンドのマシュー・アーキン、医師役のダニエル・セルツァー、芸術家レイモンド・J・バリー、セラピストのペネロープ・ラシアノフ、友人のジル・アイケンベリーマイケル・タッカー、そしてポール・マザースキーも出演している。


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