離婚を経験した女性が家族との関係に悩む姿を描く、製作、主演エレン・バーキン、ケイト・ボスワース、エレン・バースティン、トーマス・ヘイデン・チャーチ、ジョージ・ケネディ、エズラ・ミラー、デミ・ムーア他共演、監督、脚本サム・レヴィンソンによるドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:サム・レヴィンソン
製作
セリーヌ・ラトレイ
エレン・バーキン
トッド・トレイナ他
脚本:サム・レヴィンソン
撮影:アイヴァン・ストラスバーグ
編集:レイ・ヒューブリー
音楽:オーラヴル・アルナルズ
出演
リン・ヘルマン:エレン・バーキン
アリス・ヘルマン:ケイト・ボスワース
ドリス・ベイカー:エレン・バースティン
ポール:トーマス・ヘイデン・チャーチ
ジョー・ベイカー:ジョージ・ケネディ
エリオット・ヘルマン:エズラ・ミラー
パティ:デミ・ムーア
リー・ヘルマン:ジェフリー・デマン
ボニー:シオバン・ファロン・ホーガン
ドナ:ダイアナ・スカーウィッド
ベン・ヘルマン:ダニエル・イェルスキー
ディラン:マイケル・ナルデリ
アメリカ 映画
配給 Phase 4 Films
2011年製作 119分
公開
北米:2011年11月18日
日本:2012年12月1日
製作費 $4,000,000
北米興行収入 $8,460
世界 $355,690
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
リン・ヘルマン(エレン・バーキン)は、息子のエリオット(エズラ・ミラー)とベン(ダニエル・イェルスキー)を連れて、別れた夫ポール(トーマス・ヘイデン・チャーチ)と暮らす長男ディラン(マイケル・ナルデリ)の結婚式のために、メリーランド州アナポリスの実家に向かう。
実家に着いたリンは、救急車に気づき慌てるが、発作を起こした高齢の父親ジョー・ベイカー(ジョージ・ケネディ)は、とりあえず落ち着いていた。
リンは、夫ジョーの介護疲れで気が立っている母親ドリス(エレン・バースティン)や、気遣いの足りない妹達ボニー(シオバン・ファロン・ホーガン)とドナ(ダイアナ・スカーウィッド)と気まずい時を過ごす。
祖父ジョーがフェンタニル(合成麻薬)を服用していることを知ったエリオットは、夜中に彼の寝室に向かう。 フェンタニルを持ち出したエリオットは、バスルームでそれを服用する。 翌朝リンは、式に招待された元夫ポールに会うために出かける。 家族の朝食時には、ジョーが姿を消してしまい騒動となる。 ポールと妻パティ(デミ・ムーア)に会ったリンは、セラピストの意見を聞きながら、ディランの付添人をするはずの娘アリス(ケイト・ボスワース)の件について話し合う。 ポールを父親と認めないアリスの気持ちを、リンは彼に伝えに来たのだった。 娘と話をしたいという、父親の権利を主張するポールとリンは対立し、パティも加えて口論となる。 痴呆症も進むジョーは、森の中でドナが見つけて連れ戻し、ひもで繋がれてしまう。 実家に戻ったリンは、現れた息子ディランに、出しゃばるパティではなく、母親は自分だと言われ嬉しく思う。 いとこ達と出かけようとするエリオット、に許可を出さないリンは、彼がドラッグや酒を飲んでいることを疑う。 トラブルを起こし学校も退学したエリオットに、再び入院することになるといってリンは忠告する。 興奮したエリオットは、リンを罵倒して突き倒してしまう。 落ち着いたエリオットは、家族に対してリンに嘘を強要され、抑圧された自分を抑えきれなかった。 翌朝、式をパティが仕切っていることを知ったリンは気分を害する。 ポールとパティ、ドリスやドナと共に話し合いになったリンは、心を閉ざし自分を傷つけようとするアリスの現状を話す。 リンは出て行く前夜、自分を殴ったことを認めたポールを責めようともしない両親にショックを受ける。 席を立ち裏庭で泣き崩れるリンに、エリオットが寄り添う。 エリオットは、自分達が来て以来、家族の間で揉め事ばかり起きることを祖母ドリスにぼやく。 ボニーやドナから、リンがアリスを来させないと聞いたドリスは取り乱す。 ドリスは、ポールの問題も含めて、早急に解決するようにとリンに声を荒げる。 そんな時、アリスが実家に現れ、家族は彼女に気を使う。 アリスは、自分のことで話し合う場を録画したビデオを、エリオットとベンに見せられて涙する。 リンは、現れた夫のリー(ジェフリー・デマン)に、ポールのことをどうするべきかを相談するものの、彼は気にしている様子はなかった。 エリオットとの会話で落ち着いたアリスは、周囲が自分に対して過剰に反応していることなどを話す。 その後、ジョーが発作を起こしてドリスは救急車を呼び、エリオットとアリスがその様子を見に来る。 ドリスは、いつものことだと孫達に伝えながら苦しむ。 式のリハーサルが始り、アリスは戸惑いながら父ポールと対面する。 お互い気まずい思いをしながらも話をして、リハーサルが始まる。 ところが、ランディが付添人にリンを選んだため、パティは憤慨してその場を去る。 その夜、家族は食事のために外出し、リンは、ディランらと談笑するアリスを見て安堵する。 再びポールと話をしたアリスは、ただ理解し合いたいと言われる。 パティ抜きで食事などをしたいとアリスに言われたポールだったが、彼は答えにためらってしまう。 その後、自分がパティを批判したとエリオットが言いふらしたため、リンと彼女は激しく争う。 リンはエリオットを罵倒しながら、傷ついたアリスを連れてリーらと共に実家に戻る。 夜中に、眠れないドリスと話そうとしたリンだったが、気分をよくしてあげることしかできない夫ジョーを思う、辛さに耐えられないと嘆く母の言葉を聞くしかなかった。 慰めようとするリンは、自分が涙を流したことで満足したはずだと言い残し、席を立ったドリスを見て呆然とする。 結婚式当日。 式は無事に終わり、パーティー会場に向かうリンだったが、嫌味ばかり言うエリオットに呆れてしまう。 ポールは花婿の父として挨拶し、アリスが出席してくれたことに感謝する。 パティもスピーチをして、ディランの子供時代の話を聞くためにリンを指名する。 リンは、エリオットが、立派な大人に成長したことを誇りに思い、愛しているとだけ伝えてマイクを置き、その後の雰囲気を楽しむことができない。 ポールはアリスに話しをしたいことを伝えるが、彼女はそれを拒む。 リンは、ディランを手放した時になぜ自分の見方をしてくれなかったかをドリスに尋ねるが、ベンから、エリオットがいなくなったことを知らされる。 エリオットが、浮き輪に乗ってチェサピーク湾に出たと知ったリンは、港湾局に連絡をしてもらう。 その時、ジョーがトラクターに乗って暴走して事故を起こす。 エリオットは救助されるものの、家族は結婚式に引き続き、亡くなったジョーの葬儀を行なうことになる。 悲しみを堪えて葬儀を終えたリンは、ドリスや家族に別れを告げて一家と共に旅立つ。
...全てを見る(結末あり)
直前になり、人前にはでられないというアリスを説得したリンは、付添人を務める彼女を見守る。
*(簡略ストー リー)
メリーランド州、アナポリス。
リン・ヘルマンは、別れた夫ポールとの息子ランディが結婚することになり、息子エリオットとベンを連れて結婚式が行われる両親の住む実家を訪れる。
リンは、高齢の父ジョーの介護疲れで気が立っている母ドリスや妹達と反りが合わない。
そればかりかリンは、離婚で心に傷を負い、父ポールを受け入れようとしない娘アリスのことが気がかりだった。
リンは、息子のエリオットがドラッグに溺れかけて問題を起こしていたことでも悩む。
そしてリンは、ディランの義母としての存在を主張する、ポールの妻パティとの対立も必至だった・・・。
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バリー・レビンソンの息子サム・レヴィンソンの初監督作品であり、主演のエレン・バーキンが製作にも参加した作品。
本作は、問題を抱える家族の騒動を描く内容と大袈裟に表現される場合があるが、ドラッグ依存症や自傷行為などは一般的ではないとしても、どこの国の家族も経験するような問題をストレートに描写した作品。
暴力の末の離婚、それによる心の傷、ドラッグ、自閉症、介護など、アメリカの抱える問題を解決し切れない、もどかしい人間関係などが端的に描かれたドラマでもある。
ベテラン若手の実力派スターの共演は注目で、個人的には、高齢で体調不良の家長を演ずる、80歳半ば過ぎのジョージ・ケネディとエレン・バースティン、一時代を築いた二人の共演が嬉しい。
様々な問題を抱えながら苦悩する主人公エレン・バーキン、その娘役ケイト・ボスワース、元夫のトーマス・ヘイデン・チャーチ、その妻デミ・ムーア、屈折した若者を好演するエズラ・ミラー、その父親ジェフリー・デマン、主人公の妹シオバン・ファロン・ホーガンとダイアナ・スカーウィッド、主人公の息子ダニエル・イェルスキー、元夫との息子マイケル・ナルデリなどが共演している。