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アニー・ホール Annie Hall (1977)

ニューヨークで暮らす男女の出会いと別れをコミカルに描く、監督、脚本、主演ウディ・アレン、共演ダイアン・キートンによるロマンチック・コメディの秀作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ロマンチック・コメディ

ウディ・アレン / Woody Allen 作品一覧


スタッフ キャスト ■
監督:ウディ・アレン

製作
チャールズ・H・ジョフィ

ジャック・ローリンズ
製作総指揮:ロバート・グリーンハット
脚本
ウディ・アレン

マーシャル・ブリックマン
撮影:ゴードン・ウィリス
編集
ウェンディ・グリーン・ブリックモント

ラルフ・ローゼンブラム

出演
アルヴィー”マックス”シンガー:ウディ・アレン

アニー・ホール:ダイアン・キートン
ロブ:トニー・ロバーツ
アリソン・ポーチニック:キャロル・ケイン
トニー・レイシー:ポール・サイモン
パム:シェリー・デュヴァル
ロビン:ジャネット・マーゴリン
ホール夫人:コリーン・デューハースト
ホール:ドナルド・サイミントン
デュエイン・ホール:クリストファー・ウォーケン
シンガー:モーデカイ・ロウナー
シンガー夫人:ジョーン・ニューマン
パーティーのゲスト:ジェフ・ゴールドブラム

ジェリー:ジョン・グローヴァー
映画館の女性:シガニー・ウィーバー
本人:マーシャル・マクルーハン
本人:トルーマン・カポーティ

アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ

2000年製作 93分
公開
北米:1977年4月20日
日本:1978年1月14日
製作費 $4,000,000
北米興行収入 $38,251,430


アカデミー賞 ■
第50回アカデミー賞
・受賞
作品・監督
主演女優(ダイアン・キートン
脚本賞
・ノミネート
主演男優賞(ウディ・アレン


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク
ユダヤ人のコメディアン、アルヴィー”マックス”シンガー(ウディ・アレン)は、1年前には愛し合っていたアニー・ホール(ダイアン・キートン)と別れてしまったことについて考える。
___________

テレビ業界で働く友人ロブ(トニー・ロバーツ)に愚痴ばかりこぼすアルヴィーは、彼がカリフォルニアに行く考えがあることを聞く。

カリフォルニアを毛嫌いするアルヴィーは、それに全く興味を示さない。

アニーと映画を観る予定で劇場の前で待っていたアルヴィーは、柄の悪い男達に声をかけられて苛立つ。

遅れて来たアニーが現れ、上映2分後だと知ったアルヴィーは途中から劇場に入ることを拒む。
...全てを見る(結末あり)

それを気にしないアニーだったが、アルヴィーは譲らずにナチの記録映画”悲しみと哀れみ”を観に行く。

劇場に入る際、列の後ろにいた大学教授のフェリーニや文明評論家マーシャル・マクルーハンについての解釈を聞いてアルヴィーは苛立つ。

その夜、アニーがベッドの中で気分が乗らないため、アルヴィーは最初の妻アリソン・ポーチニック(キャロル・ケイン)のことを思い出す。

インテリで美しく情熱的なアリソンがなぜ嫌になってしまったのか・・・アルヴィーはやはりアニーのことを考える。

2番目の妻ロビン(ジャネット・マーゴリン)にも出て行かれたたアルヴィーは、ロブと共にテニスをした際、一緒にプレーをしたアニーを紹介される。

アニーはアルヴィーが気に入りプレイ後に話しかけて、彼を車で送る。

アパートに着いたアニーはアルヴィーを部屋に誘い、意気投合した二人は週末に会う約束をする。

クラブで歌うことになっていたアニーのステージを見に行ったアルヴィーは、それに満足できなかった彼女を励ます。

食事をした二人はその後に愛し合い、親交を深め、アニーはアルヴィーのアパートに越すことを考える。

アルヴィーは、それが結婚と同じことになると言って、自由を奪われるのではないかと意見する。

税理士に相談して部屋代を自分の経費で落とすと言うアルヴィーは、アニーに大学に通うことを提案する。

アニーがマリファナを吸うことが好きになれないアルヴィーは、愛し合う際にそれを止めさせるが、彼女が離れて感じるようになる。

そんな時アルヴィーはアニーの家に招待され、両親(ドナルド・サイミントン/コリーン・デューハースト)や兄デュエイン(クリストファー・ウォーケン)、そしてユダヤ人嫌いの祖母と気まずい雰囲気の中で食事をする。

アルヴィーは、自分の両親(モーデカイ・ロウナー/ジョーン・ニューマン)や家族と比較してうんざりする。

食事後にアルヴィーは、デュエインには自殺願望があることを知り、彼に空港まで送られる際は生きた心地がしない。

その後アルヴィーとアニーは、度々意見が衝突してしまう。

そんな時アルヴィーは、ロブにパム(シェリー・デュヴァル)を紹介されて付き合い、アニーとは暫く離れて暮らす。

ある夜中にアニーに呼ばれたアルヴィーは、寄りを戻し再び同棲することを彼女から提案される。

子供時代を過ごしたコニーアイランドに、アニーとロブとで出かけたアルヴィーは家族のことを思い出す。

誕生日だったアニーに下着と時計を贈ったアルヴィーは、彼女との愛を確かめる。

以前とは違い、クラブで見事な歌を披露したアニーは、音楽プロデューサーのトニー・レイシー(ポール・サイモン)に声をかけられる。

トニーからレコーディングを提案され、別のクラブに誘われたアニーだったが、アルヴィーは気が進まず、彼女は仕方なくそれを断る。

その後、二人の関係は悪化し、15年も精神科に通うアルヴィーと同じくセラピーを受けるようになったアニーとの溝は深まる。

クリスマス、ロサンゼルス
授賞式の司会を依頼されアルヴィーは、アニーと共にロブに迎えられる。

気分がすぐれないアルヴィーは体調不良になるが、医師からは異常なしと言われる。

司会は代役が務めることになったと聞いたアルヴィーは、安心して回復する。

その後アルヴィーは、アニーとロブと共にトニーの大邸宅に招かれる。

当然アルヴィーは、その場のパーティーの雰囲気に馴染めず、アニーは6週間かかるレコーディング中、そこに滞在すればいいとトニーに提案される。

帰りの飛行機の機内で、ロサンゼルスが気に入ったアニーと彼女に飽きたアルヴィーは、別れることで意見が一致する。

その後、アニーが恋しくてたまらないアルヴィーは、他の女性と付き合うものの解決策にならない。

限界に達したアルヴィーは、アニーに電話をしてロサンゼルスに向かう。

アニーに結婚を提案したアルヴィーだったが、彼女はそれに興味を示さず、ニューヨークにも未練がないことを伝える。

気分を害したアルヴィーは苛立ち、事故を起こした彼は逮捕されロブが釈放させる。

芝居も書き始めたアルヴィーは、自分とアニーのことを物語にして、理想的な展開に仕上げる。

その後、マンハッタンでアニーに出くわしたアルヴィーは、彼女がニューヨークに戻り、ある男性と暮らしていることを知る。

二人が”悲しみと哀れみ”を観たことを知ったアルヴィーは、自分が勝ったと考える。

数日後、アニーと食事をしたアルヴィーは昔話が弾み、彼女の素晴らしさを再確認する。

アルヴィーは考える、男女の関係は思い通りにいかないことばかりだが、それでも必要であるものだと・・・。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
ユダヤ人であるコメディアンのアルヴィー”マックス”シンガーは、テレビ業界で働く友人ロブにアニー・ホールを紹介される。
アニーはアルヴィーが気に入り、二人は親交を深めて愛し合うようになる。
同棲も始めた二人だったが、やがて意見が合わなくなり、アニーは、音楽プロデューサーのトニーの目に留まったことをきっかけにロサンゼルスに滞在することになる。
同意はして別れたアルヴィーだったが、たちまちアニーが恋しくなり彼女の元に向かう・・・。
__________

洗練されたニューヨークの雰囲気とはミスマッチな主人公のコメディアン、そんな彼に惹かれるスタイリッシュな女性・・・その時代を象徴するというより、それを生みだしたとも言える、ウディ・アレンの感性が光る作品で各方面から絶賛された。

1992年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

第50回アカデミー賞では、作品、監督、主演女優(ダイアン・キートン)、脚本賞を受賞した。
・ノミネート
主演男優賞(ウディ・アレン)
*映画同様、西海岸を嫌い受賞を重要視しないと考えるウディ・アレンは、当然、授賞式には出席しなかった。

物語とは無関係な人物やシーンが突然登場するアイデア、斬新なファッションやムーディーな雰囲気がニューヨークとマッチし、同じく憧れのロサンゼルスの街が異質な場所に思える描写なども面白い。

演出を兼ね絶妙な演技を見せるウディ・アレンとはプライベートでも交際していた、「ゴッドファーザー」(1972)シリーズなどで既にそのキャリアを認められていたダイアン・キートンは、その見事な演技の他ファッションなどが大いに話題になった。

特に、主人公のウディ・アレンと出会い、ダイアン・キートンから誘うシーンの二人は、演技とは思えない雰囲気を醸し出している。

主人公の友人トニー・ロバーツ、音楽プロデューサーのポール・サイモン、主人公の最初の妻キャロル・ケイン、二番目の妻ジャネット・マーゴリン、恋人シェリー・デュヴァル、アニーの両親コリーン・デューハーストドナルド・サイミントン、兄クリストファー・ウォーケン、主人公の両親モーデカイ・ロウナーとジョーン・ニューマン、パーティーのゲストのジェフ・ゴールドブラム、アニーの元恋人ジョン・グローヴァー、映画館の女性シガニー・ウィーバー、そして文明批評家のマーシャル・マクルーハントルーマン・カポーティが本人役で登場するのも注目だ。


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